495 名前:「デギン・ザ・グレート」を作った男 :2012/07/29(日) 21:12:09.68 ID:???
ベルトーチカ「『ジオン・ダイクン特集』…ステファニーも妙な仕事を回すものね…」
レビル「ジオン・ダイクンの特集記事を制作するので、生前のジオン・ダイクンの話を聞かせてもらいたいとのことだったな?」
ベルトーチカ「はい。よろしくお願いします」
レビル「うむ。わしがン十年前現役でFWL(Federal Wrestling League…連邦レスリングリーグ)の看板だった頃、
サイド3で新興のプロレス団体が旗揚げしおった。Munzo Wrestling Federation…ムンゾレスリング連合。
その代表がジオン・ズム・ダイクンという若者だった」
ベルトーチカ「
デギン・ソド・ザビと二人で立ち上げたのでしたね」
レビル「うむ。デギンはプロレスの天才だったが、それを世に出したのがジオンじゃ。ジオンはプロモーションの天才だった。
マスコミを使ってFWLを含む有力団体を挑発したり、試合でのマイクパフォーマンスで相手レスラーをdis…けなしたりして、
リングに人気レスラーを次々引きずり出し、それを全部デギンが予告KOするという芸当を見せて一気に名前を売った」
ベルトーチカ「『デギン十五番勝負』としてファンの間では伝説になっていますね」
レビル「その十五番目でデギンの全勝を阻んだのがわしだ」
ベルトーチカ「はい。この時、ジオンとデギンの二人に乗せられたという認識はありましたか?」
レビル「当然じゃ。しかし、ここで勝負を避けたならマスコミに叩かれ、人気を失うのも明らか。デギンが予告した技でこちらがKOし返すのが、
せめてもの意地だった。…あるいはそれもすらジオン達の計画だったのかも知れんがな。わしと対等な力関係にあると強調するためのな」
ベルトーチカ「そう思います。当時のプロレスの記事を見ますと、ジェネラル・レビルとデギン・ザ・グレートのライバル関係成立を謳う記事一色でした」
レビル「違う違う、その時点では『レビル・ザ・グレートとプロフェッサー・デギン』だ。リターンマッチでわしが負けて『ザ・グレート』の称号を奪われてから、
『ジェネラル・レビルとデギン・ザ・グレート』になったのだよ。その辺を間違えると、君はプロレスファンを敵に回すぞ」
(中略)
レビル「とはいえ、絶妙のコンビだったこの二人が道を違えたのは、プロレス界にとっては大きな損失だった」
ベルトーチカ「ジオンにもデギンにも後継者は出ませんでしたからね」
レビル「どちらにも才能のある子が揃っておったから、なおさらじゃ。その才能をプロレス界で生かしてくれたらと思えてならんよ。
ん、時間じゃな?こんなもので良いかね?」
ベルトーチカ「はい。貴重なお話ありがとうございました」
最終更新:2015年10月18日 13:42