499 名前:お土産① :2012/12/12(水) 14:05:53.32 ID:???
※他プロネタ高濃度混入注意
ガンダム家の日曜日。昼過ぎに、頭を抱えてリビングに現れるアムロの姿があった。
アムロ「うー………呑み過ぎた」
ロラン「おはようございます。昨日はずいぶん遅かったみたいですが………」
アムロ「悪いな。この時期はどうしても多くなる」
アムロは昨晩、今年何度目かの忘年会で帰宅が遅くなっていた。家族には遅くなる旨と先に寝ているように伝えていたため兄弟に影響は無いが、すっかり飲み過ぎたらしい。ロランも長兄を気遣って昼まで声をかけなかった。
ロラン「昨日はどちらとの飲み会だったんですか?」
アムロ「ああ、今回は仕事絡みじゃなくて古い友人たちとの飲み会でね。………と、そうだ。お土産が結構あるんだ。ロラン、今家にいる人間に声をかけてくれないか?」
ロラン「はい、わかりました」
酔っ払いのお土産………まさか折詰寿司とか猿のおもちゃとかじゃないだろうな、などと邪推しながら、ロランは家にいる兄弟に声をかけるべくリビングを出た。
ウッソ「お土産があると聞いて」
刹那「ガンダムがあると聞いて」
シン「どうしてそうなるんだよ!!」
ロランが引きつれてきた3人。それを見て、アムロは首をかしげる。
アムロ「あれ?キラは?」
ロラン「久しぶりにラクスさんのところに行ってるらしいですよ」
それを聞いてドス黒い笑みを浮かべるものの、すぐに取り直し紙袋を手に取る。
中には、様々な菓子類が詰め込まれていた。
シン「うわ!!マジでたくさんあるな」
ロラン「これ、どうしたんですか?」
アムロ「参加した奴らからたくさんもらってな。こっちも土産持参でよかったよ。さあ、開けよう」
確かにこの量、しばらくお茶請けには困りそうもない。
紙袋から、次々に菓子箱を取り出していく。菓子とはいっても一般的にコンビニなどで売られているものとは違う、道の駅や土産物売り場で売っているような地元銘菓の包装が目立った。
ウッソ「これは………ボソンクッキー?」
アムロ「ユリカちゃんとアキト君からだな。一度食べたことがあるが美味いぞ。………そういえば、あの二人無事に帰れたのか?」
ウッソ「何かあったんですか?」
アムロは、げんなりしたように頭をかきながら回想する。
アムロ「二次会が終わった後、人相の悪い暗殺者が乱入してきて深夜の街中で戦闘になっただけだ」
シン「いや、だけってなんだよ!!大事じゃないか!!」
刹那「地伊辺玖市か。またガンダムのよさとゲキガンガーのよさをぶつけ合って語り明かしたいな」
500 名前:お土産② :2012/12/12(水) 14:06:12.81 ID:???
アムロ「お前は何をやってるんだよ!!さ、次!!」
アムロが次に手に取ったのは、パッケージからすると饅頭のようだ。
シン「テッカ饅頭?」
アムロ「Dボゥイ君からの貰いものだよ。彼も相当大変見たいだったから、心配になるよ………」
ウッソ「味の方は?」
アムロ「まだ食べたことが無いんだ。後でみんなで食べよう。さ、次次」
出てきたのは、ゼリー。しかし、そのパッケージからは内容の想像ができない代物であった。
刹那「L.C.L.ゼリー?
ELSでは無いのか?」
アムロ「あー………ゲンドウさんに貰ったんだけど、何か怖いんだよなこれ。今あそこは大きな祭りで町おこしが盛んだから、新商品のお土産を増やしてるんだってさ」
ロラン「これは?」
ロランが手に取ったのは、紙袋の中でさらに別々に紙袋に入った菓子。どうやら一か所から一緒に贈られたものらしい。
アムロ「ああ。バジュラチョコと銀河ウエハースか。シェリルさんとランカちゃんが広告塔になってるらしくてもらったんだ」
ウッソ「えぇ!?あの二人と知り合いなんですか!?」
シン「超いきてええええええええええ!!!」
アムロ「はは、まあいずれな」
その後も、様々な品が出てきた。一例をあげるなら、
- フェストゥムビスケット
- ギガノス団子
- マキナ羊羹
- SPTチョコスティック
- ヨロイ煎餅
- ボン太君くん人形焼き
501 名前:お土産③ :2012/12/12(水) 14:07:30.95 ID:???
そして。
最後の一つ。それを手に取ったアムロの表情は、げんなりした中に幾ばくかの畏怖、そして恐怖が混ざっていた。
アムロが手に取ったそれは、今までの菓子とは違う、異質な雰囲気を醸し出していた。
刹那「こ、これは一体………どこか、触れてはならないような空気が………」
ロラン「け、けど、普通のお菓子なんですよね?」
ウッソ「商品名………ゲッター線餅(せんべい)?」
アムロ「竜馬君め………また妙なものを………」
シン「ど、どうする?」
確かに、本能的な危機感はぬぐえない。だが、貰いものを無碍に扱うのも気が引ける。
アムロが下した決断は、重いため息とともに吐き出された。
アムロ「………食べてみよう。流石に捨てると言うのもな。俺が最初に食べて、感想を言うよ」
そして、その煎餅を口に運んだ………
その日の夜。
シロ―「ただいまー」
ロラン「あ!!シロ―兄さん!!ちょっと、手伝ってください!!」
シロ―「ん?どうし………」
アムロ「そうか………そういうことだったのか!!(`◎Д◎´)」
刹那「進化とは!!ガンダムとは!!(`◎Д◎´)」
シン「落ち付けええええええええええ!!」
ウッソ「シン兄さんも落ちついてください!!」
そこには、何故か眼の色を変えて狂乱するアムロと刹那、それを抑えるウッソとシンの姿があった。
シロ―「………一体どういう状況に?」
ロラン「お昼過ぎに、アムロ兄さんが忘年会で貰って来たお菓子を食べてたんですが………」
シン「なんか、へんな煎餅食べたアムロ兄さんと刹那がその煎餅を凄い勢いで食べ続けて!!」
ウッソ「変になって暴れ出したんです!!」
なんか、戦い続けるためにとか変なことを口走ってる。
ガロード「ただいまー。あれ?何この騒ぎ」
シロ―「………おかえり。早々に悪いが、テクスさんに連絡を取ってきてもらえないか?」
この後、駆けつけたテクスとセイラの手によって事態が終結するまで実に4時間を要することとなった。
後日、永井市に向けて、怒りに燃えて飛び立つνガンダムの姿が確認されたとかなんとか。
忘年会の帰りに思いついたネタを書き綴ってみた。自爆してくる
最終更新:2015年11月30日 20:03