572 名前:ニルスのふしぎな夢 :2014/04/26(土) 21:41:33.55 ID:???
???「ニルス、起きなさい……」
ニルス「ZZZ」
???「寝息でトリプルゼータ。アメリカかぶれだわ」
ニルス「ZZZ」
???「……あそこにプラフスキー粒子の秘密が!」
ニルス「何ですって!?」ガバッ
???「おはよう、ニルス」
ニルス「……何故僕が起きると目の前に知らない女性が立っているのでしょうか?
    そもそも、この真っ白な空間は……?」
???「貴方が知らなくても無理は無いわ。私はララァ・スン。誰もが知る永遠の美少女」
ニルス「矛盾してますよ!?」
ララァ「起きたばかりでそこまで考えが及ぶとは、さすがアーリージーニアス」
ニルス「ララァさん、ここはどこなんですか?僕は何故この様な不思議な空間に……?」
ララァ「単刀直入に言うわ。貴方は二刀流だけれど」
ニルス「いちいちオチを付けないで下さい」
ララァ「ここは貴方の夢の中。そして私は誰かの夢の中を傍若無人に駆け巡る魂だけの存在」
ニルス「どこからツッコめばいいんだ……!」
ララァ「弱いわ……ツッコミ世界選手権地区予選第3ピリオドで脱落するレベルよ」
ニルス「そんなもの代表にすらなりたくありません!」
ララァ「なりたくてなるものではないわ。現に4連覇中の絶対王者(脳内認定)は誰より自分がツッコミである事を嫌っている」
ニルス「1セリフごとにツッコミどころを作らないで欲しい……
    それで、貴女が何の用です?幾ら傍若無人とはいえ、僕の夢に出てくるからには理由があるのでしょう?」
ララァ「理由など無いわ!」
ニルス「……分かりました。では僕は起きます。そしてファブリーズで除霊した後二度寝します」
ララァ「いいのかしら?私は悪霊になる事だって出来る」
ニルス「貴女くらい、日本武術を習った僕の力で……」
ララァ「貴方は良くても彼女はどうかしら?」
ニルス「まさか……キャロラインを!?」
ララァ「私を無視すれば彼女の眉毛と頬紅が入れ替わる呪いをかける」
ニルス「そんな……キャロラインが脱毛失敗眉毛に勘違いチークになってしまう……!
    卑怯ですよ!」
ララァ「卑怯とラッキョウは褒め言葉だわ」
ニルス「最低ですよ……生まれて初めて見た幽霊がこんな夢も希望も無い卑怯者だったなんて……!
    幽霊の謎を解き明かす気にもなれない……」
ララァ「褒め言葉、ありがとう」
ニルス「どこに褒める要素があったのですか!?」

573 名前:ニルスのふしぎな夢 :2014/04/26(土) 21:42:37.61 ID:???
ニルス「ところで……」
ララァ「何かしら?」
ニルス「背景が白一色というのも寂しいですね。どうにか出来ないものか……」
ララァ「無理よ」
ニルス「即答!?」
ララァ「何故ならこの夢は私の支配下にあるから」
ニルス「なら出来るでしょう!?」
ララァ「面倒臭い!!」
ニルス「それだけ!?やってくださいよ!」
ララァ「私がやらなければならない理由を8文字以内で述べなさい(配点4)」
ニルス「不法侵入の和解案」
ララァ「ぐぬぬ……」
ニルス「では、武家屋敷が立ち並ぶ城下町をお願いします」
ララァ「まだだわ、まだ終わらんわよ!」
ニルス「ぐぬぬ、って負けを認めましたよね!?」
ララァ「乙女のぐぬぬは不正解のサインだわ」
ニルス「嘘をつかないで下さい!」
ララァ「さすがに賢いわね……本当は嫌だけど仕方ないからニルスの我侭をしょうがなく聞いてあげるわ」
ニルス「引っかかる言い方ですね……!」
ララァ「えいっ」ぼわん
ニルス「ありがとうございます。
    この土塀、瓦、将にジャパニーズ・スタイル。これで少しは落ち着く……
ララァ「はい終わりー!」ぼわん
ニルス「筈も無い!?」
ララァ「ふう、やりきったわ……!」
ニルス「無駄に仕事を終えた良い感じの顔をしないで下さい!幾らなんでも短すぎます!」
ララァ「私は最初から5秒しか変えない予定だったわ」
ニルス「くっ……最初から信じた僕が馬鹿でした……!」
ララァ「超速報!アーリージーニアスは馬鹿だった!」
ニルス「そんな所に食いつかないで下さい!」
ララァ「安心して、フットボール界のジーニアスもジーニアス(笑)として有名だわ」
ニルス「相手サポーターから笑顔でジーニアスと呼ばれたモイーズは忘れてあげて!」
ララァ「ニルス君、貴方は兄弟スレに入りたてだから教えるけど、
    スポーツネタは分かる人の差が激しいからなるべく控えるべきだわ」
ニルス「自分から振っておいてそれを言いますか!?」

574 名前:ニルスのふしぎな夢 :2014/04/26(土) 21:43:22.35 ID:???
ニルス「前略。変な幽霊に夢で付き纏われました……」
ララァ「3レス目で心が折れてるわ」
ルチル「7レス目くらいまで持ってくれないと私達が困るのに」
ニルス「増えてる!?」
ルチル「安心して、私はただの幽体離脱だから」
ニルス「もっとたちが悪いですよ!」
ルチル「深い事情があって寝付けなかったわ、ごめんね」
ニルス「そうでしたか……一応、理由を聞いてもいいですか?」
ルチル「徹夜でセレーネ達とドラマ一気見して昼間寝てたら一晩で夜型女の出来上がり☆」
ニルス「少しでも……少しでもまともな理由を想像した僕が間抜けでした……!」
ルチル「セレーネは全然平気だったのに、何故かしら?」
死神「そういう生活に慣れてるからよ」
ニルス「また増えた……僕の睡眠は滅茶苦茶だ……」
死神「本当は嬉しいくせに」
ララァ「お姉さんに囲まれるのが嫌いな男の子がいて?」
ニルス「嬉しいお姉さんの例外ばかり集まって言う言葉ですか!?」
ララァ「囲まれて嬉しいお姉さんは存在するのね。ニルス君も歳相応の少年だわ」
ルチル「さあ、エロ本の隠し場所を言いなさい。今度探しに行くから」
ニルス「何故初対面の女性にエロ本の隠し場所を教えないといけないんです!」
死神「持っている事は否定しないのね」
ニルス「はっ!?」
ルチル「今度キャロラインと遊びに行くわ。お仕事の付き合いで彼女には何回か会った事があるの」
ニルス「止めてください!本当に止めてください!!」
ルチル「冗談だわ」
死神「それにしても、扱いやすいわね」
ララァ「さすがはアーリージーニアス(笑)」
ニルス「止めてくださいよ暗黒の破壊将軍(笑)みたいな呼び方!!」
ララァ「ごめんね、最近はジーニアスといえばマンUのワースト記録を塗り替え続けた男が真っ先に思い浮かぶの」
ニルス「引っ張りますね、そのネタ」
ルチル「彼、解任されるわね。モイーズだけにもういーっす、という所かしら?」

ニルス・ララァ・死神「「「……」」」
ルチル「何その目!?」
ララァ「ルチル。付き合う男は教育しなければ貴女が困るわ」

575 名前:ニルスのふしぎな夢 :2014/04/26(土) 21:43:57.20 ID:???
ルチル「じゃあ、私達は帰るわ」
死神「さようなら」
ララァ「また遊びに来てください」
ニルス「人の夢を我が家の様に言わないで下さい!」
ララァ「今日は客人明日居候、3日経ったら母屋乗っ取る。よ」
ニルス「何ですかその自作の諺は……しかも最後が酷すぎます」
ララァ「まるで誰かの未来を見ている様」
ニルス「どの口が言うんですか……!」
ララァ「私はキャロラインの事を言っているのに」
ニルス「キャロライン?確かに強引な所はありますが、貴女みたいに理不尽では……」
ララァ「彼女は理不尽だわ」
ニルス「否定できない僕が悲しい……」
ララァ「私ほどではないけれど」
ニルス「なら直して下さい!」
ララァ「それは無理だわ。セイがガンプラを投げ出してゾイドを自作し出す位に無理だわ」
ニルス「そこまで!?」
ララァ「ちなみにどこかの3代目はパーツ取り用に買っているらしいわ」
ニルス「値段的に逆なのでは……」
ララァ「貴方には是非この情報をPPSEの経費と言う嘘を添えてリークして貰いたいわ」
ニルス「嘘はダメでしょう!?」
ララァ「適当についた嘘なんて半分くらいは真実だわ。ユウキ・タツヤを追い込みなさい」
ニルス「ダメなものはダメです!そもそも何でそんなに厳しいんです?」
ララァ「なんとなく」
ニルス「なんとなく!?そんな理屈とかけ離れた理由で追い込めというのですか!?」
ララァ「今流行りのSNS炎上なんてその程度の理由よ」
ニルス「ダメです!出来ません!」
ララァ「そう……それを楽しめないのは悲しい事じゃなくって?」
ニルス「僕をそんな不快な人間にしないでいただきたい」
ララァ「えー?」
ニルス「えー?では無いです!」
ララァ「この町には腹黒い敵がいないから、そうなってもらおうと思っていたのに」
ニルス「それなら他に頼むべき人がいるでしょう!ベイカーさんとかマシタ会長とか!」
ララァ「あの2人なら怖いって言って辞退したわ」
ニルス「もう頼んでた!?」
ララァ「さあ、今の発言を会長サイドにリークしましょうか」
ニルス「止めて!謎の力で大会に出られなくなる!!」

576 名前:ニルスのふしぎな夢 :2014/04/26(土) 21:44:32.34 ID:???
ララァ「そろそろ朝ね」
ニルス「ようやく悪夢が終わるのですね……」
ララァ「もう1週間ほど出てみようかしら」
ニルス「ごめんなさい!」
ララァ「冗談だわ。それより、私の暇つぶしに付き合ってくれたお礼をしましょう」
ニルス「お礼?」
キャロライン「ニルスー!夢の中でも会えるなんて光栄に思いなさい!!」
ニルス「キャロライン!?」
ララァ「本物よ。夢を繋げて連れてきた。好きな場面にするから、思い切りデートしなさい」
キャロ「おーほっほ!話の分かる幽霊ですわ!!」
 ぼわん
ニルス「あ、ありがとうございます……」

ララァ「ちなみに今、現実では5時27分」
ニルス「そんな!あと3分で起きる時間ではないですか!?」
ララァ「目覚ましを止めておいたから安心して。それに今日は休日でしょう?」
ニルス「いや、今日は予定が……」
キャロ「私と過ごしたら不満ですの?」
ニルス「え……と……」
キャロ「不満ですの!?」
ニルス「……光栄です」
キャロ「では、行きましょうか」


フェリーニ「……朝早いけど絶対遅れてくるなって言ったのニルスだよな」
ニルス「それは……僕ですけど」
セイ「まあまあ、落ち着いて」
グラハム「そうも言ってられん。この高速道路の渋滞では何時着くか分からんな。やはりフラッグで飛んでいくべきだったか」
コウ「自治体の代表会議があるから航空規制が掛かってるって……警察官なら知ってますよね!?」
グラハム「プレジデントの道理に無理を通す事は出来んという事か……!」
フェリーニ「で?遅れた理由は?まさか彼女とイチャついて遅れたとか言うなよ?」
ニルス「……!」
フェリーニ「図星か」
コウ「ニュータイプ!?」
フェリーニ「ったく、男なら一発ヤッても用事に間に合わせるのが筋だろうが!俺は今日そうした!」
グラハム「だからキララが見送っていたのか」
セイ「止めて!純粋な子どもにアイドルの夜の事情を暴露しないで!」
ニルス「セ、セイ。僕らの年なら、もうそういう事はあると分かっていても……
コウ「    」
セイ「兄さーーーーーん!?」
 おわり

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最終更新:2016年03月21日 08:52