563 :『蚊』 その1:2014/08/09(土) 16:30:08.62 ID:???
(ロケ地:
ガンダム家リビング)
刹那「………」(正座をしたままじっと目を閉じている
アムロ「……なんだあいつは、座禅でもしているのか?」
ロラン「蚊と対話を試みているそうです」
アムロ「蚊ぁ!?」
ロラン「はい、先日散歩中に迷子になったアッガイたんの捜索を手伝っていたところ、公園でかなり刺されたらしくて」
アムロ「まぁ…確かにこの時期の公園の草むらは危険だからな。無防備なら1分とたたないうちに刺される」
セレーネ「いやそれより、対話できるものなの?
ELSならともかく、虫相手に」
(´・ω・`)カ トイウモノヲリカイシマショウカ?
アムロ「(無視して)もし対話して蚊とわかりあえたら、人類永遠の悩みが解決することになるな」
ロラン「この時期のウッソなら泣いて喜びますよ」
セレーネ「まぁ静かだし、放っておきましょ。どう転がっても無害だろうし」
(1時間後)
刹那「俺は間違っていた」
アムロ「おお刹那、蚊の対話はうまくいったか」
刹那「ああ、俺は蚊と対話を成し遂げた」
セレーネ「それでそれで?」
刹那「対話とはまず、相手の話を聞く事からだ」
ロラン「まったくもってその通りです。それで、蚊の方はなんと?」
刹那「"私たちはただ、子孫を残す為に必要な栄養として血を欲している。子孫を残す事の何が悪い"」(女声の真似をして
刹那「"血を吸う事を何が悪い、もし吸う事をやめてしまったら私と赤ちゃんはおしまいよ"」
刹那「"それを理解しないなんてあなたは生き物じゃないわ鬼よ鬼。" と泣かれた」
アムロ「…何で女性口調なんだ?」
ロラン「あ…そうか。血を吸う蚊はみんなメスですから」
刹那「散々泣き明かされてな、挙句の果てには旦那の愚痴が始まった。
刹那「ヤレ旦那は何も子育てを手伝おうとしない、ヤルだけヤってさっさとどこかへ行ってしまった、しかも別の女の尻を追っかけている始末だと」
セレーネ「生き物としては当然だと思うんだけど…」
刹那「俺は思った」
アムロ「ああ」
刹那「悪いのはこのご婦人ではない。蚊としての宿命が悪いのだと」
アムロ「(ご婦人…)」
刹那「だから俺は、ご婦人のために血を提供することにした」
セレーネ「それ本末転倒よ!?」
刹那「何とでも言ってくれ、姉さん。俺の一滴の血があの婦人を助ける事となるのなら、安い御用だ」
564 :『蚊』 その2:2014/08/09(土) 16:30:43.23 ID:???
(プ~ン)
セレーネ「うわっ、話してたら来たじゃない」
刹那「あれが蚊トリーヌ夫人だ、歓迎してやってくれ」
ロラン「小さい紹介どうも…」
(プイ~ン)
キラ「あー喉渇いた。こういう時の水分補給はしっかりしないとね。別にウッソの手伝いから逃げ出したわけじゃないからね」
キラ「ん」(種ワレパリーン)
キラ「そこっ!!」(壁をペチン
キラ「やめてよね、室内戦に関して僕の死角を取れると思ってるなん……」(手のひらについた蚊を指で弾き飛ばして
刹那「………………」
キラ「ど、どうしたの刹n」
刹那「キラ兄さんを全力で駆逐するうううううううううう!!!!!!!!!!」
キラ「えっちょっやめてよね僕が一体何をし、うわあああああああああああ」
セレーネ「兄さん、オチを」
アムロ「皆は蚊の情に付け込まれるんじゃないぞ」
ロラン「そうそういないと思いますが…」
566 :『蚊』 おまけ:2014/08/09(土) 16:39:48.64 ID:???
キラ「というわけで酷い目にあったよ、ウッソ」
ウッソ「災難でしたね、はい麦茶」
キラ「ありがとう」(ごくごく
ウッソ「……さっきの刹那兄さんの対話結果を総合してみると、僕らを襲う蚊はすべてメスなんですね」
キラ「そうだね」
ウッソ「しかも人妻」
キラ「うんうん」
ウッソ「それも一度は手をつけられている」
キラ「そのとおりだね」
(´・ω・`)カ ヲリカイシヨウトシタラ、ササレマシタ
(´・ω・`)ボクラハ カユイヲリカイシタ
ウッソ「……それはかとなく、危険な香りがしますね」
キラ「するねえ…あらゆる意味で」
ウッソ「キラ兄さんの頭の中、当てて見せましょうか」
キラ「じゃあ僕もウッソの考えてること、当てて見せようか」
ウッソ「せーので行きますよ」
キラ「いいよ。せーの」
ウッソ「ストローくわえた人妻お姉さん」
キラ「ストローくわえた人妻お姉さん」
(´・ω・`)カトリセンコウ トイウモノヲリカイシテミヨウ
(´・ω・`)ブタモリカイスルヒツヨウガアル
ウッソ「夏ですね、兄さん」
キラ「そうだねウッソ、夏だね」
(二人揃って蚊に刺された腕をポリポリ)
END
最終更新:2016年04月15日 10:39