869 名前:1/4 :2015/03/08(日) 23:41:07.53 ID:/eX+TO0v0
ぴんぽーん
ロラン「シーマさん、こんにちは」
シーマ「コウはいるかい?」
ロラン「ええ、今呼んできますね。どうぞ上がってください」
シーマ「コウ、頼み事があるんだけど、2週間後の火曜日は開いてるかい?」
コウ「ええ、開いていますけど……何ですか?」
シーマ「その日はエコール・デュ・シエルの工事の相談に行くんだけど、ウチの連中は荒っぽい奴が多いだろ。
平日だし学生が怖がっちまうと思うから、あんたに秘書役を頼みたいんだ」
コウ「お、俺がですか!?」
シーマ「難しい事じゃないさ、荷物持ちが欲しいだけさね。もちろん、アルバイト代は出すよ」
シロー「いい機会だな。社会勉強にもなるし、行って来いよ」
コウ「だけど……」
シーマ「3万」
コウ「ま、まあ荷物持ち位なら出来るかな」
シロー「(我が弟ながら現金な奴……)」
シーマ「そうだ、ロラン。あんたって車の運転は出来るんだろ?」
ロラン「はい。昔、アルバイトでやっていましたから」
シーマ「ロランにも頼んでみようかね。あたしが話をしている間は自由にしてていいからさ」
ロラン「ぼ、僕もですか?個人的には嫌じゃないけど……」
シロー「その日は非番だから家事はやっておくよ。偶には小遣い稼ぎでもしたらどうだ?」
ロラン「分かりました。じゃあ、お願いします」
870 名前:2/4 :2015/03/08(日) 23:42:17.66 ID:/eX+TO0v0
そして当日、エコールの駐車場……
アスナ「先生、なんでそんなに緊張しているんですか?」
ヤハギ「それが分かるなら声を掛けるな!今日は戦争なんだぞッ!」
シン「工事を頼む社長さんが来るだけですよね?緊張しすぎじゃないですか?」
ヤハギ「この契約の成否がエコールの10年後の生徒数に直結する……来たぞッ!離れろ!」
ヤハギ「お待ちしておりました。案内役のヤハギ・フリンジバックです」
シーマ「今日はお手柔らかに頼むよ」
コウ「緊張するなあ……」
ロラン「行っていらっしゃいませ」
アスナ「す……凄い……先生があんなに敬語で縮んでる姿初めて見た……」
エミル「運転手の子は可愛いのに社長さんのおかげでイメージが変わってる……」
エリシア「ツバメよね、絶対……若頭とツバメを連れて攻めてきた、って感じね」
シン「ああ、もうエコールも終わったな……」
アスナ「でも私あの子知ってるわ。
ガンダム家の人よ。あのスーツの人と兄弟ね」
エリシア「へえ、怖い人じゃないんだ……」
ヤハギ「こちらが建て替え予定の校舎です」
シーマ「丁寧な仕事だねえ……見惚れちまうよ」
ヤハギ「ええ、創設時に名のある職人集団を集めたと聞いております。
ですが、老朽化が進み全面的な建て替えが必要になったのです」
シーマ「それであたしが最初にご指名を受けたって訳かい。光栄さね」
ヤハギ「はい。OBからの評判も非常に良かったものですから是非にと……」
シーマ「そう畏まってないで、安心しな。学校全体なんて大口の注文滅多にないからね、願ってもないさ。
フフ、それにしても、下町で育ったあたしが天空の学校を造るとはねえ……」
871 名前:3/4 :2015/03/08(日) 23:43:03.23 ID:/eX+TO0v0
ロラン「エコール……初めて入るなあ。今日は自由登校日なんですね」
ロラン「……学校、か」
ロラン「ちょっと1周してきましょうか。シーマさんも許可は貰ってくれた、って言ってましたし」
アスナ「ねえねえ!学校の案内してあげよっか?」
ロラン「え?本当ですか?ありがとうございます!」
アスナ「へえ~、今日はアルバイトなのね」
ロラン「ええ。時々お世話になっているんです。シーマ社長は凄く良い人なんですよ」
エリシア「それにしても通信教育で普段は家事とはね~。どこかの誰かさんも見習ってみたら?」
アスナ「アタシの事!?家事ならちゃんとやってるわよ!」
エミル「さて、次はこの部屋よ」
ロラン「ここは?」
アスナ「んー、被服室ね。縫裁部の衣装なんかも置いてあるわ」
ロラン「……まさか」
エリシア「そのまさか、よ♪」
ぱたん
エミル「フフフ……この部屋は少しくらい騒いでいても誰も気にしない」
ロラン「そんな!?縫裁部に怒られますよ!?」
エミル「残念だったわねっ!その縫裁部の部長からカメラを預かっているのよ!」
アスナ「大丈夫。ちょっと撮るだけだから!大人しくしていればバラ撒いたりしないから!」
エリシア「さーて、どれから着せてやろうかしら」
シン「あー、ご愁傷様?ごめんな、あとシンによろしく」
ロラン「うわあああああぁぁぁぁ!」
872 名前:4/4 :2015/03/08(日) 23:43:32.24 ID:/eX+TO0v0
シーマ「中々良い話が出来たね。コウ、良い経験だっただろう?」
コウ「え、ええ」
シーマ「さて、ロランは被服室だってお友達から電話があったけど、ここだね」
がらっ
シーマ「おや、随分と凛々しい服装じゃないか」
ロラン「うう……皆さん酷いですよ……」
アスナ「あっ、ごめん!間に合わなかった!」
エミル「すぐ元の服を着せますから、少し待っていてください」
シーマ「40秒で戻しな。
まったく、学生ってのは時代や場所が変わってもやる事は変わらないんだねえ……」
シーマ「わざわざ駐車場まで見送りありがとうね。後輩のために立派な校舎を造ってやるさ」
アスナ「えーっ、アタシ達は見れないんですか!?」
エミル「もう卒業してるでしょ」
エリシア「アスナなら分からないけど」
アスナ「ちょっとそれどーゆー意味!?」
シーマ「ふふっ、女3人寄ればとはこの事かい。コウ、次も来てくれるかい?」
コウ「ええ。予定が合えばお供します」
ロラン「僕は嫌ですからね!運転手は構いませんけど、ここには来ませんよ!」
アスナ「えーっ、また来てよ~。今度はウニアイス奢るからさ!」
エミル「アスナ、それ逆効果だから」
シーマ「さあ、じゃあ戻るとするさね。ロラン、頼んだよ」
ロラン「はい、社長。では出発しまぁす」
アスナ「また来てねー!」
ロラン「勘弁してくださいよー!」
おわり
873 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/03/09(月) 00:20:38.22 ID:dQwHVfuW0
869-872
乙!
シーマ様お久しぶりです!
シン「シンからメールだ。
…ロラン兄さん、シンが
『アスナ達が「また来てくれないなら写真を某所にてオークションにかける」って言ってる、止められないごめんって伝えて』
って。何か知ってる?」
ロラン「あ、もしもしシーマさん。エコール今から更地にしていいですか?」
875 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/03/09(月) 06:12:40.64 ID:Cu9B+XlO0
873
刹那(金目)「…ヴェーダ使用権を一時的にヒイロ・ユイ・ガンダムへ譲渡」
ヒイロ「任務、アスナ・エルマリート、エリシア・ノクトン、エミル・フォクトレンダー、
…シン・バルナックの所有する電子ストレージへのクラッキング…了解」
ガロード「シンさん、南無。 プリント済みのは…やっぱ俺?」トホホ
最終更新:2016年05月08日 06:44