108 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/23(火) 14:10:20.60 ID:BGhvP0YZ0
ドモン「スリーカード」
チャップマン「フルハウス」

 ドモンとチャップマンが椅子に座ってテーブルの上でポーカーをしている。
まるでドモンがネオイングランドに行ってチャップマンと会った時のようだ。
それを見ている観客に眼帯をかけた男、Gガンダムのストーカーがいた。
ストーカーはそっとポーカーを見る客の中から抜け出すと、
いないはずの誰かに向かって語り始めた。

ストーカー「さて皆さん。今日はトランプの話です。といってもドモンもチャップマンも
      シャッフル同盟も出てきません。
      なんと兄弟家の中の一人の男に何者かがトランプの勝負を挑むというネタです。
      いったい誰が勝負を受けるのか?
      いったい誰が勝負をしかけるのか?
      それは読み進めていくうちに明らかになるでしょう」

 そこまで話すとストーカーは手に持ったコップに注がれているジュースを飲んだ。
ドモンやチャップマンのそばにはレインやチャップマンの奥さんのマノンが立っている。

ストーカー「トランプの勝負をする話といえばジョジョのダービー兄弟の
      ダービー兄が有名ですね。
      他にトランプが出てくるネタといえばらんまの博打王キングはどうでしょうか?
      私は高橋作品といえばめぞんでも犬夜叉でもなくらんまですね」

 そこまでいうと男は眼帯を取った。

ストーカー「それではトランプネタ、レディゴー!」

 ここは兄弟の家の中。トランプがテーブルに用意してある。
Aならトランプにガンダムの顔の絵が一つとAの文字、
2の札ならばガンダムの顔が二つと数字が描かれている。ジョーカーはザクの絵だ。
二枚あるジョーカーの札をアセムは一枚捨てると、兄弟の数人とババ抜きをし始めた。
ゲームはほどなくして終わった。

フリット「勝った」
アセム「勝ったよ」
キオ「勝ったー」

109 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/23(火) 14:12:37.61 ID:BGhvP0YZ0
刹那「負けた……」

 アセムは刹那が持っていた板チョコを三つに分けた。フリットもアセムもキオもそれを食べる。

刹那「くっ、俺のチョコが……」
アセム「賭けに負けたから仕方ないね」
アムロ「チョコレート賭けてたのか」
アセム「他にも今まで色々賭けてるよ。他のおやつとか」
アムロ「……刹那は今まで何敗しているんだ?」
刹那「十戦十敗だ」
アムロ「それは負け過ぎだな……」

アセム「刹那はこちらがガンダムの絵を取るために手をかけると悲しそうな顔をするんだ。
    それでジョーカーのザクを取ろうとすると妙に嬉しそうな顔になるし。
    表情が表に出過ぎるんだよ」
アムロ「それは弱そうだな……」

 兄弟の家でアムロ達が会話しているのを外でじっと見つめている男がいた。

イーノ「そうか、ババ抜きか。いいことを思いついた」
ビーチャ「イーノ、ジュドーの家なんか見てどうしたんだ?」
モンド「そうだよ」

イーノ「Zザクをアピールする大チャンスだよ」
エル「ジュドーの家でZザク? さっぱりわからないよ」

 次の日、イーノはトランプを持ち、兄弟の家に現れた。
ビーチャやモンド、エルも何だかんだ言いながら一応ついてきている。

イーノ「刹那=F=セイエイ=ガンダム、勝負!」

110 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/23(火) 14:14:51.21 ID:BGhvP0YZ0
アムロ「おーい、ジュドー、友達が来ているぞ」
イーノ「チッチッチッ、今日はジュドーは関係ないのさ。
    刹那にババ抜きで勝負を申し込みに来たんだ」

刹那「俺に勝負を?」
アセム「あ、イーノが持ってるトランプ、ウチのと同じのだよ。ガンダムとザクのトランプ」

 イーノ達は兄弟家の一室に通された。

イーノ「もし僕が負けたらジャンクパーツから出てきたテム=レイの回路を一つ渡すよ」
刹那「それはガンダムだ。素晴らしい!」

イーノ「僕が勝ったらエクシアの頭部を一週間ザクにしてもらうよ。
    それからZザクばんざーいといいながら町内を一周してきてもらおうかな」
刹那「ガンダーム……!? それはガンダムではない。くぅぅっ……。何という事を提案するんだ」
アル「ザク!? それは素晴らしいね!」

 アムロは不思議そうな顔をした。
ロランがイーノ達のためにお菓子のせんべいを持ってきた。
ビーチャ達はそれを食べながらイーノを見ている。

アムロ「エクシアでZザクのアピール……? わけがわからないんだが」
刹那「賭けとして十分リスクが成立しているな。イーノ=アッバーブ、なかなかの勝負師と見た。
   ババ抜きで勝負しよう。俺は全身全霊をかけてイカサマをしてでもイーノに勝つ」

イーノ「グッド。僕も魂をかけて勝負するよ」
アムロ「正直、刹那やイーノの価値観がよくわからない……」

111 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/23(火) 14:17:26.44 ID:BGhvP0YZ0
 刹那とイーノは本当に二人だけでババ抜きを始めた。
二人だけなので手元に二枚同じ数字が来て、場に捨てる確率は相当上がる。

アムロ「普通ババ抜きは二人じゃなくてもっと大人数でやるものだと思うんだが……」
刹那「静かにしてほしい。集中しているんだ」

 刹那の手元にはいつの間にか五枚に減らされたカードがある。
イーノはその一枚に手をかけた。刹那がニヤリと笑う。
イーノはその隣のカードに手をかけた。刹那が悲しそうな顔をする。
そのカードを取った。ガンダムの顔の絵がいくつか描かれている。

イーノ「ふっふっふ。ガンダムのカードだよ。ジョーカーじゃなくてよかったよかった」
刹那「くっ、くううっ!」

アムロ「このままだと刹那は負けるな」

 この調子で試合は進んでいった。イーノの手元には一枚のカード、
刹那の手元には二枚のカードがある。二枚のうち、一枚はジョーカーだ。

イーノ「ここで僕がガンダムのカードを取れば勝ちになる」
刹那「エクシアがザクの頭に……!? やめろ、やめるんだ! 今ならまだ間に合う!」

イーノ「途中からゲームは降りないよ。
    ジョジョ3部のダービー兄は途中で試合を降りて負けたのさ。
    そして承太郎は試合を降りずに勝った」

 イーノは自分から向かって右の刹那が持つカードに手をかけた。嬉しそうにする刹那。
イーノは向かって左のカードに手をかけた。悲しむ刹那。

イーノ「ここだ! このポイントだ! 普通だったら左のカードを取ってゲームエンドだ。
    だが僕は違う。そう思わない!」

112 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/23(火) 14:24:46.94 ID:BGhvP0YZ0
 イーノはなおも話を続けた。

イーノ「ババ抜きは複雑なゲーム! そして刹那はイカサマをしてでも勝つと宣言した!
    今の刹那の表情は演技。そこまで読んだ。
    嬉しそうにした、向かって右のカードこそガンダムのカード!」

 イーノはそう言って刹那のカードを取った!

イーノ「あっ!」
刹那「ああっ……!」

 その一瞬の後、イーノが手にしたのはジョーカーのザクのカードだった。
刹那は今度はイーノが持った二枚のうち、一枚のカードを取った。
ガンダムのカードだった。刹那の持ち札は消えた。

刹那「勝った! 俺は勝ったんだ! 俺はガンダムのカードだ。
   俺はガンダムだ!」

アル「なんだあ、イーノ負けちゃったのか、残念」
イーノ「ジョーカーが僕の手元に残るなんて……」
刹那「テム=レイの回路を渡してもらおう」
イーノ「くううっ、わかったよ!」

アムロ「それにしても刹那はこのトランプでやったら死ぬほど弱いんだな。
    勝負に勝ってなお弱さを感じたぞ。結局イカサマしてないしな」

113 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/23(火) 17:36:32.23 ID:xlGeLrRX0
ミネバ「ハマーン、トランプは持っておるか?」
ハマーン「ええ、持っておりますが…ミネバ様、トランプがどうかなされたのですか?」
ミネバ「今日、学校の皆でババ抜きをやったのじゃ!とても楽しかったから、ハマーンともやってみたいのじゃが…」
ハマーン「私で良ければ勿論お相手させていただきますよ。ですが…私は強いですよ?」
ミネバ「望むところなのじゃ!」

プル「あ!トランプで遊ぶのー?プルも混ぜてよー!」プルプルプルー!
プルツー「姉さん、廊下を走ったらいけないだろ!」マッタク


ギレン「ババ抜きか…」チラッ
キシリア「ニュータイプで無くとも、兄上の考えはお見通しですよ?」

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最終更新:2016年05月13日 06:59