481 : 通常の名無しさんの3倍2016/08/01(月) 22:11:37.93 ID:ibd/dXiM0
バナージ「え、バイトですか?」
ギルボア「そうなんだ。実は今度起死回生を賭けてパラオをスパリゾート施設に改装することになってな。そのプール施設の監視員が足りないんだよ」
バナージ「いつの間にそんな話が進んでたんですか。オープンはいつなんです?」
ギルボア「明日だ」
バナージ「早っ! 急すぎませんかちょっと」
ギルボア「夏に間に合わせようと突貫工事で造ったからな。バイトを募集する時間も満足に取れなくてこうして知り合いに声をかけてるってわけだ」
バナージ「まあ明日からは暇ですけど、でもプールの監視員なんてやったことないですよ」
ギルボア「大丈夫だ。最新の警備マシンを導入したからな。やることなんて精々躾けのなってない子供を注意するくらいだ」
バナージ「でも……」
ギルボア「頼むよ、バイト代もはずむから」
バナージ「うーん……」
ギルボア「そういえばウチの姫様も明日はお友達を連れて遊びにくるらしいぞ?」
バナージ「やります!」
ギルボア「よし決まった。じゃあ明日は7時にパラオに来てくれ。あ、それともう一人くらい暇そうなヤツがいたら連れてきてくれよ」
バナージ「え? 暇そうなヤツ?」

7:00
ベルリ「……で、僕が連れてこられたのか」
バナージ「いや、だって他の兄弟はみんな仕事やデートで忙しそうだったし」
ベルリ「まあ夏休み初日だからね……カノジョガイナイヤツノコトモカンガエテクレヨ……」
バナージ「ちょっと、闇出てる闇!」
ギルボア「おう、来たか」
バナージ「今日はよろしくお願いします」
ギルボア「お、頼んだ通りもう一人連れてきてくれたみたいだな
ベルリ「ベルリです。よろしくお願いします」
ギルボア「よろしくな。……そうだバナージ、姫様たちももう来てるぞ」
バナージ「え、本当ですか!」
ベルリ「あ、ここにも裏切り者がいたか」

マリーメイア「わあ、思ったより広いんだな」
プル「わーい、プールプルプルプル~!」
プルツー「姉さん! ちゃんと水着を着ないと!」
アルミリア「今日はお招きありがとうございます」
ミネバ「いいのだ。コネは使えるうちに使うものだとおじいさまもいっていた」
バナージ「……ですよねー」ガッカリ
ベルリ「よかった、バイト先で彼女といちゃいちゃするような裏切り者はいなかったんだね」
ギルボア「そもそもバイトに来てるのにいちゃいちゃなんてしてもらっては困る。さ、制服に着替えてくれ。そろそろオープンの時間だぞ」

482 : 通常の名無しさんの3倍2016/08/01(月) 22:13:46.82 ID:ibd/dXiM0
9:00
バナージ「さすがオープン初日だけあって混むな」
ベルリ「そういえば迷惑な客用に最新の警備マシンがあるって聞いたけど」
バナージ「ああ、なにかあったらこのボタンを押せってギルボアさんが」
ベルリ「なになに……『迷惑行為に応じて押してください。警備マシンが飛び出します』か」
バナージ「まあ使う機会なんてそうそうは……」
ベルリ「あ、バナージ! あそこ!」

ハリソン「ふう、予想通りの混雑。非番にも関わらずパトロールに来た私は警察の鑑だな。さて、では早速子供用プールの見回りに……」
ベルリ「来ましたよ……早速迷惑な客第一号が」
バナージ「ハリソンさん……いった側から使う機会がくるなんて」ポチッ
ギュイイイイイイン!
ベルリ「あ、箱からバグが飛び出した」
ハリソン「よし、子供用プールを発見。あそここそまさに私のエデ……ん、なんだこの音は」
バグ『迷惑行為、ロリコンを発見。排除シマス』ギュイイイイイン!
                                   ロリコン                  
ハリソン「バグだと!? 私を狙って……う、うわああああ紳士だけを殺す機械かよ!」

「ぎゃああああああ……」
ベルリ「うわああ、エグイ」
バナージ「さっきまでハリソンさんだったものが今は跡形もなくミンチに……」
ハロ軍団『カイシュウ、カイシュウ、ミンチヲカイシュウ』
ベルリ「あ、ハロ軍団がミンチになったモノを回収していった」
バナージ「これが最新式の警備マシンか。ハリソンさん……安らかにお眠りください」

11:00
ベルリ「ますます人が増えてきたね」
バナージ「カップルもそうだけど女の子だけで来た組もけっこういるな。盗撮被害とかしつこいナンパとかに遭わなきゃいいけど」
ベルリ「え、ウチのウッソみたいな?」
バナージ「さすがに兄弟をミンチにしたくはないな」
ベルリ「あ、あそこ」

イオ「そこのお嬢さん」
フェリーニ「俺たち三兄弟と」
グラハム「ガンダムについて熱く語りあおうではないか!!」

バナージ「あ、ナンパ師の方が来たか」
ベルリ「ていうかアレナンパなの?」

グラハム「この焼け付くような真夏の太陽、まさにゴッドガンダムの日輪の如し! ならば水面に映る我らはさしずめマーメイドガンダム!!」
イオ「ヒソヒソ(なんかシンパシー感じたんでナンパに連れてきたけど、アイツだけノリ違くね?)」
フェリーニ「ヒソヒソ(女の子もドン引きしてるしな。ていうかなんでアイツ水着じゃなくて褌なんだ?)」

ベルリ「どうする? このナンパ師だけを殺す機械のスイッチ押しとく?」
バナージ「いや、いいんじゃないかな。多分グラハムさんがいる限り絶対ナンパ成功しないよアレ」
ベルリ「じゃああそこは放っておくとして、他に迷惑行為は……」

クルーゼ「盛況のようだな、友よ」
フロンタル「ああ。私も苦労した甲斐があった。ゆくゆくはヌーディストビーチを常設し、ここを我らの楽園に……」
バナージ「……ポチッと」つ露出狂だけを殺す機械のスイッチ

クルーゼ・フロンタル「「ぐわあああ! 全裸だけを殺す機械かよ!」」
バナージ「ふう、これでプールに平和が戻った」
ベルリ「大変だな、バナージ。あんなのがライバルで……」
バナージ「え? ヤダナ、ボクニライバルナンテイマセンヨ?」
ベルリ「闇出てる闇」
アンジェロ「た、大変だ! 大佐が、フロンタル大佐がミンチになっておられる!」
ギルボア「なんだって! 社長がミンチに!? 一体誰が!」
バナージ「え?」
ベルリ「え?」

483 : 通常の名無しさんの3倍2016/08/01(月) 22:14:48.43 ID:ibd/dXiM0
15:00
ベルリ「ふう、ようやく混雑も収まってきたね。やっと休憩にいけるよ」
バナージ「その分人目を気にせずいちゃつくカップルも増えてきたけどな。ん、あれは……」
アイーダ「ねえ、カーヒル大尉。よろしければサンオイル、塗ってくださらない?」
カーヒル「姫様、パイロットスーツを脱いだ私はただの男です。どうか階級で呼ばないように」
アイーダ「カーヒル……では私の事もアイーダと」
カーヒル「アイーダ……」
アイーダ「カーヒル……」

バナージ「あー……ええと……」
ベルリ「ごめんバナージ。僕、一人で休憩にいくよ……」
バナージ「あ、ああ、うん。わかった」
ベルリ「うわあああああ! 夏なんて、夏なんて大嫌いだあぁぁぁぁ……!!」
バナージ「走って行ってしまった……ベルリ、休憩終わりまでに戻ってくればいいけど」
マリーダ「ん、お前バナージか?」
バナージ「その声はマリーダさん? ってなんて恰好してるんですか」
マリーダ「これか? これはフラダンス用の腰みのだ」
バナージ「いや、それは見たら判りますけどなんでそんな恰好を」
マリーダ「このスパリゾートの目玉としてフラダンスショーをやることになってな。パラオの女だけでは足りず私も駆りだされたのだ。……そうだ、もうすぐショーが始まる。お前も見に来い」
バナージ「え、いいんですか?」

ショー会場
フラスト「さあお待たせしました皆さん、踊り子さんたちによるフラダンスショーの幕開けです!」
マリーダ「…………」
バナージ「マリーダさん……ダンスはなかなか上手いですけど、顔が仏頂面で怖すぎますよ」
???「いいよー! 可愛いよマリーダー!!」
バナージ「あ、でももう熱心なファンが……」
アルベルト「L! O! V! E! ラブリーマリーダ! マーリーダ! マーリーダ! 可愛いよマリーダー! 仏頂面可愛いー!!」
バナージ「……見なかったことにしよう」

484 : 通常の名無しさんの3倍2016/08/01(月) 22:15:52.02 ID:ibd/dXiM0
19:00
ベルリ「ふう。ようやく閉園時間か」
バナージ「結局、オードリーとは一度もまともに話せなかったな」
ギルボア「よう、お疲れさん二人とも」
バナージ「あ、お疲れ様です」
ギルボア「いくつかトラブルはあったがおかげさまで大盛況だったよ。これならパラオもなんとか立て直せそうだ」
ベルリ「お役にたてたなら幸いです」
ギルボア「これ、バイト代だ。いくらか色をつけておいたからな」
バナージ「あ、ありがとうございます!」
ギルボア「それとなバナージ、お前にお客さんだ」
バナージ「え?」
ミネバ「バナージ」
バナージ「オードリー!?」
ギルボア「お前がバイトしてるって聞いたらどうしても会いたいって言われてな、ずっと待ってたんだ。じゃあ俺は事務所に戻るから施錠する前に帰れよ」
ベルリ「あ、じゃあ僕も後片付けしてくるから。あとはごゆっくり」
バナージ「(ごめん、ありがとう二人とも!)」

20:00
ミネバ「すっかり日に焼けて赤くなってるな、大変だったろうバナージ」
バナージ「アハハ、まあね。でも色々あったけど楽しかったよ、こういう経験はなかなかできないし」
ミネバ「わたしも楽しかったぞ。なつやすみのはじめにいい思い出ができた。それに」
バナージ「それに?」
ミネバ「おまえは今日一日、ずっとわたしを見守っていてくれたのだろう? その視線をずっと感じていたから、なおさら楽しかったんだとおもう」
バナージ「オードリー……君は俺の事、気付いて……」
ミネバ「今日は一日ありがとう、バナージ。今度は二人で来よう、そのときはちゃんとオードリーで来るから、ちゃんとデートしような」
バナージ「ああ。楽しみにしてるよ」
ミネバ「うん、やくそくだ」
バナージ「オードリー……」
ミネバ「バナージ……」

ベルリ「はあ、せっかくの青春をなにやってんだろうな僕は。こうしてバイト代を稼いでも、プレゼントをあげるような相手もいないんじゃあ……」
ポチッ
ベルリ「あ、しまった。うっかりロリコンだけを殺す機械のスイッチを押しちゃった。まあでも、もう閉園してるし被害は……」

「ぎゃああああああああ!!」
「た、たいへんだー! バナージがミンチよりひどいことに!!」

ベルリ「え?」

486 : 通常の名無しさんの3倍2016/08/01(月) 22:56:11.99 ID:ibd/dXiM0
482
12:00頃の子供用プール

アレク「あの、すいません。こっから先は子供用プールなんで大人の方は……」
デラーズ「えー! なんで! 僕たち子供だよー! ねーアナベルくん!?」
ガトー「うんそうだよおじさん! ぼくたち小学生なのに入れないなんておかしいよねエギーユくん!?」
デラーズ「(この完璧な変装……だれも我々がデラーズフリート総帥とソロモンの悪夢とは思うまい。考えたなガトーよ)」
ガトー「(今の我々はどこから見ても夏休みの小学生……これならば誰にも怪しまれずにミネバさまをお守りできる!)」
マリーメイア「…………」

ミネバ「どうしたのだ? 顔が青いぞ?」
マリーメイア「べ、べつに……(ガクガクブルブル)」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年11月24日 08:20