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メイドの密かな愉しみ32016/08/10(水) 16:09:51.21 ID:HnKW2z4e0
ルー「あ、来た来た」
クーデリア「みなさん、今日はショッピングにお誘いいただきありがとうございます」
セシリー「いいのよ。クーデリアさん夏物持ってきてないっていうし、私たちもちょうど買い行こうかってはなしてたしね」
ルナマリア「わたしは~シンと~一緒に海に行く水着を買いに~」
ルイス「うぜえ」
ネーナ「うぜえ」
カテジナ「そろそろそのキャラ止めないと、殺すわよ(ニッコリ」
ルナマリア「ひいっ!」
ファ「あら、クーデリアさん。後ろの彼は確かカミーユの弟の?」
三日月「…………」
クーデリア「ええ、三日月です。今日は隣町まで行くというので護衛をお願いしました」
三日月「べつにあんたたちの邪魔する気はないから、気にしなくていいよ」
クーデリア「今日は
せっかくだから、彼にも何か服を買ってあげようと思うんです。三日月ったらいつも同じ服ばかりだから」
三日月「まだそんなに臭くないと思うけど」クンクン
クーデリア「結構臭いますよ。いえ、でもそうではなく単純に私がプレゼントしてあげたくて……」
三日月「?」
ルー「へ~」ニヤニヤ
セシリー「へえ」ニヤニヤ
ルイス「ねえ、そろそろ電車来るみたいよ」
ルナマリア「じゃ、行こうか。クーデリアさん、電車に乗ったことは?」
クーデリア「いえ、ありませんけど大丈夫です! 昨日フミタンに教わりましたから」
ファ「あ、なんだか嫌な予感がするわね」
改札
ルー「えーと、隣町行きは5番ホームと」
カテジナ「あら、クーデリアさんは?」
ルナマリア「へ? 私のすぐ後に並んでたはずだけど……」
ルー「まさか」
クーデリア「うーん、うーん、どうして読み込まないんでしょう」
セシリー「クーデリアさん……」
ルイス「何やってんの?」
クーデリア「いえ、電車に乗るにはスイカが必要だと聞いたので。多分、この縞のところを読み取らせるのだと思うのですが……」
ネーナ「いやスイカはスイカだけど」
ルナマリア「果物の西瓜だからそれ!」
カテジナ「まさか現代においてこんな古典的なボケを見せられるとはね……」
クーデリア「おかしいわ。確かに昨日フミタンが……」
541 : メイドの密かな愉しみ32016/08/10(水) 16:10:27.69 ID:HnKW2z4e0
~回想~
フミタン「お嬢様。地球では電車に乗るのにSuicaというものが必要だそうです」
クーデリア「スイカ?」
フミタン「ええ、要はパスです。明日私がテーブルの上に用意しておきますので、お忘れなきよう」
クーデリア「助かるわ、フミタン」
~回想~
クーデリア「……それで今朝、テーブルの上にこれが」つ西瓜
ルナマリア「騙されてる! それ絶対騙されてるよクーデリアさん!?」
三日月「……さっきからなにやってんの?」
クーデリア「ごめんなさい、ちょっと機械の調子が悪いみたいで読み取ってくれなくて」
ルー「いや機械のせいじゃないから。そのスイカじゃ百年やっても読み取らないから」
三日月「はあ、そんなんで通れるわけないじゃん」
セシリー「あ、見た目によらず実は彼意外と常識派?」
三日月「ちゃんと剥いて皮だけ通さなきゃ。ここに挿し込む穴があるんだからさ」つナイフ
クーデリア「ああ! なるほど!」
ルー「アホー!!」
ファ「バカップルだわ、色々違う意味でバカップルだわあの二人」
ルナマリア「ていうか急いで止めなきゃ、あの二人に改札が破壊される前に!」
フミタン「……なにをやっているのですか、お嬢さま」
クーデリア「あ、フミタン! ちょうどいいところに。実はスイカを機械が読み取ってくれなくて」
フミタン「……それは当然です。なぜならそれはスイカはスイカでも果物の西瓜ですから。本物のSuicaはここに」
クーデリア「ええ!? こんな薄いカードが? で、でも今朝テーブルの上に確かにこっちの西瓜が」
フミタン「それはご夕食後のデザートにと買っておいたものです。どうやらお嬢様間違って持って行かれたようですね」
クーデリア「まあ、そうだったの。ごめんなさい私ったらうっかりで」
ルー「わざとだ……絶対わざとだ……」
クーデリア「でもこれでやっと出発できますね。ごめんなさい皆さんお待たせして……きゃっ!」ビーッ ガコッ
フミタン「……お嬢様、Suicaを使うにはまずお金をチャージしませんと」
クーデリア「うう、ごめんなさい。私ったら何も知らなくて」
フミタン「い、いえ……ウププ、お気になさらず(自動改札に弾き返されて慌てるお嬢様かわいい……)」
セシリー「あのメイドの人からとても邪悪な喜びを感じる……」
ファ「笑いそうなのを必死で堪えてるしね……」
ルイス「クーデリアさん……玩具にされてるっていつ気付くんだろ」
最終更新:2016年11月24日 08:25