44 : メイドの密かな愉しみ42016/10/28(金) 03:19:46.44 ID:yJIu3zjv0
カテジナ(学級委員)「……では文化祭、我がクラスの模擬店はメイド喫茶ということで」
ファ「カテジナ、怒ってるわねー」
ルイス「最後まで執事喫茶にしようと抵抗してたからね」
カミーユ「みんなで決めたことだろ! なんでそんな不本意そうな顔をする!」
シーブック「カミーユ、ようやく決まったんだから火に油注ぐなって」
ルナマリア「ふふふ……楽しみね。わたしのメイド姿を見てシンを悩殺してくれるわ!」
ネーナ「はいはい」
セシリー「でも、どうせやるなら本格的なものにしたいわね」
ルー「いるじゃない、近くに適任が。ウチのクラスにはクーデリアさんもいるんだし」
クーデリア「?」

フミタン「……それで私にメイドの仕事を教えてほしいと」
ルナマリア「そうなんですよーせっかく本物のメイドさんが近くにいるんだし」
ルー「どうせなら本物に教えてもらおうって話になって」
フミタン「それであなたがた学園のオナペっ……もとい仲良し6人組がいらっしゃたのですか」
ルー「いまオナペットって言いかけましたよね。絶対オナペットって言いかけましたよね」
セシリー「やっぱりクーデリアさんに変なことを吹き込んでたの、この人だったのね」
フミタン「それはともかく」
ルー「流した!?」
フミタン「私にはお嬢さまのお世話をするという仕事があります。とても人様に何かを教えるような余裕は」
ファ「そこをなんとか」
カテジナ「こいつらが迷惑をかけないよう私も目を光らせますから」
ネーナ「ちょっと、こいつらって誰と誰よ」
フミタン「しかし……」
クーデリア「ねえフミタン、わたしからもお願いするわ。仕事の合間の少しの時間でいいから、協力してくれないかしら」
フミタン「……お嬢様も一緒に習われるのですか?」
クーデリア「え、ええ。そのつもりだけど」
フミタン「…………」
クーデリア「フミタン?」
フミタン「……わかりました。お嬢さまにそうまで言われては仕方ありません。私でよければ協力いたします」
クーデリア「ありがとう、フミタン!」
ルー「(いま、クーデリアさんが参加するってわかった瞬間、なんかすごい眼鏡が光ったんだけど)」
セシリー「(……見なかったことにしましょう)」
フミタン「ただし、教える以上中途半端にはいたしません。多少厳しくなりますが、よろしいですね?」
カテジナ「もちろんです。どうせこいつらちょっと弛んでるんですから、どんどん厳しくしてください」
フミタン「(ニヤリ)」
ルー「あ、なんだろう。凄く嫌な予感がする」

次の放課後
フミタン「私が訓練教官のフミタン・アドモスであーる! 喜べ、これから貴様ら盛りの付いた雌豚どもを一人前のメイドになるまでしごきあげてやる!」
セシリー「なにこれ」
ルー「だから言ったじゃない、嫌な予感がするって」
フミタン「私は厳しいが平等だ! 差別は許さない。ニュータイプ、コーディネイター、イノベイター……全て平等に価値がない!!」
クーデリア「???!?」
ルイス「教官どのー、さっきからクーデリアさんがパニックに陥ってます」
フミタン「話しかけられたとき以外は口を開くな! 口で××たれる前とあとに『ご主人様(はぁと)』をつけろ!」
クーデリア「フ、フミタン。あんまり下品な言葉づかいは……」
フミタン「返事!!」
クーデリア「ハ、ハイ、じゃなかった、ご、ご主人様(はぁと)! Yesご主人様(はぁと)!」

45 : メイドの密かな愉しみ42016/10/28(金) 03:23:17.84 ID:yJIu3zjv0
その日からフミタン軍曹による地獄の新メイド訓練が始まった。
フミタン「ベッドメイクは一床ごとに30秒だ! そこ! シワの付いたシーツでご主人様を寝かせる気か!」
ルー「ご主人様(はぁと)!Yesご主人様(はぁと)!」

フミタン「なんだこの紅茶は! 猫のションベンの方がまだ味があるぞ! 貴様はご主人様にションベンを飲ませるのか!」
ルイス「ご主人様(はぁと)Noご主人様(はぁと)!」

フミタン「早く皿を磨け雌豚ども! もたもたするなアホ毛!」
ルナマリア「あ」ガシャーン
フミタン「なにをやっている! そのアホ毛切りとって貴様の家系を絶やしてやろうか!」
カテジナ「ルナマリアの本体はそこではありませんご主人様(はぁと)」

そして、ついに卒業の日がやってきた
フミタン「本日をもって貴様らは雌豚を卒業する! 本日から貴様らは…メイドである!!」
ルイス「きょ、教官!」
フミタン「覚えておけ。メイドは奉仕する、奉仕するためにメイドは存在している。故にメイドは…永遠である!」
ルナマリア「きょうか~ん!!」
クーデリア「……や、やっと終わった」(ゲッソリ)
カテジナ「もう二度とメイド服は着たくないわ」(ゲッソリ)
ファ「いやいや、みんな当初の目的思い出して! そもそもわたしたち文化祭の模擬店の準備の為に来たんだから」
ネーナ「そ、そういえば」
セシリー「すっかり忘れてたわ」
ルー「どうしよう。訓練に夢中で準備も何もしてない!」
フミタン「やれやれ、困った人たちですね」
ルイス「フミタン教官?」
フミタン「こんなこともあろうかと、私の方で準備しておきました。なに、大丈夫です。私の訓練を乗り越えた皆さんならば、きっとこなせるはず……」
クーデリア「?」

そして文化祭当日
ワイワイガヤガヤ
カミーユ「……なあ、うちのクラスの模擬店って、たしか本格的メイド喫茶って触れ込みだったよな」
シーブック「あー、うん、そうだったかな」

ネーナ(猫耳装備)「お帰りなさいませだにゃんお兄ちゃん☆」
ルイス(猫耳装備)「い~っぱいご奉仕するにゃんお兄ちゃん(はぁと」
クーデリア(猫耳装備)「うう、どうしてこんな格好を……」
カテジナ(猫耳装備)「ちょっとクーデリアさん! ちゃんと語尾に『にゃん☆』をつけることを徹底しなさい!」

カミーユ「……なんで当日来てみたら妹系猫耳メイド喫茶になってるんだ?」
シーブック「ま、まあ、おかげで大盛況みたいだからいいじゃないか」

フミタン(物陰)「(本格的メイド修行をしたはずなのに、いつのまにか萌え系メイドをやらされてるお嬢様とその仲間たちかわいい……)」

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最終更新:2017年04月04日 16:44