もうすぐ埋まるところに連作投下するのもどうかと思うんだけど後になると忘れるから投下してみる。
スレ跨るけど、埋めがてらということで

ある休日の朝、朝食を終えた後兄弟の一室、
ゲーム機やガラクタがだらしなく散乱するこの部屋はガロードとジュドーの部屋だ。
部屋にいるのはガロード、ジュドー、シン。ゲームをやる時のお決まりの面子。
アルとキラも誘ったのだがアルはプラモ、キラはパソコンをやると言って各自の部屋に戻っていった。
シンとガロードが熱中する傍らで漫画を読みながら順番待ちをしているジュドーが「そういえばさぁ」と、口を開く。
それに気を取られたガロードは一瞬の隙を突かれてコンボを叩き込まれ、画面には1P WINの文字が大きく表示される。
「お前、折角勝てそうだったのに!」と逆転負けを喫したガロードがジュドーに怒鳴る。
ジュドーは悪い悪いと受け流すと続けた「シロー兄さんってさ、デート以外に趣味ってあるのかな?」

そう、彼女持ちが多いガンダム兄弟だが、今日は珍しくデートに出かけている者がいない。
アムロは休日出勤、ドモンは大会に遠征中、カミーユとコウは部活、シーブックとヒイロはバイト、
シン、ガロード、ジュドー、ウッソ、アル、シュウトはそれぞれの部屋で趣味に興じており、
ロランはいつも通り家事をこなす。シローは……部屋にいるが何をしているかは分からない。

「まあ、シロー兄さんって言えば休み取れるといつもデートだよな」
「それか、アイナさんにあげるプレゼント選んでるか、デートスポット探しってとこかな」
「要するに女がらみってことだろ?」
分かりきったことを再確認するように言い合う。
「本読んでるのは割と見るけど、趣味って感じでもないしなあ」
「何考えてるか解らないヒイロ兄さんですら工作、影の薄いシーブック兄さんですらハングライダーって趣味があるのにな」
「シーブック兄はパン作りだろ?」「どっちでもいいだろそんなこと」
「っていうか、コウ兄だってガンプラっていう趣味があるんだから趣味と影の薄さは関係ないだろ」
「シン兄さんも携帯いじるっていう立派な趣味あるしな」「何だよ、どういう意味だよ」
悪ガキ三人が思ったことをぶつけ合い「趣味との結び付きの強さは影の薄さに反比例するのか?」
という議論に発展しかかったところで、居間から声が聞こえてきた。
「家にいても健康に良くないし、ちょっと出かけてくる」シローの声だ。
「デートですか?」というロランの声に対しやはりシロー=デートという図式は不動のものなのだなと納得する三人。
「いや、今日はアイナが休みを取れていなくてね。残念だけど一人でぶらついてくるよ」
一人でぶらついてくる。その言葉に対して三人が出した結論は一つだった
「シロー兄さんの趣味が分かるかもしれない。後をつけよう」
言葉は必要なかった、三人の目がそれを通じ合っていた。

アムロ兄さんが言ってた人は分かり合えるってこういうことなんだな、とシンは思った。
今、NTやOTという垣根を越えた、ガロードはそんな気がした。
ボーっとしてないで早く来いよ!ジュドーは叫んだ。


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最終更新:2019年04月29日 21:38