495通常の名無しさんの3倍2019/01/29(火) 22:36:07.98ID:iT7ibpu00
 ある晴れた日、2人組の男がガンダム家を訪れた。
2人とも似たような服を着ている。

バスク「最近、シロッコのライバルを自称する者が現れるという所はここか?」
アムロ「バスクにジャマイカン? 何の用だ?」
バスク「シロッコのライバル、それにふさわしい者がもっといるではないか。
    例えば……」
アムロ「誰のことだ?」

 バスクは自分自身を指差した。

アムロ「バスクがシロッコのライバル?」
バスク「不満か?」

 アムロは露骨に不満そうな顔をした。

アムロ「だって、なあ……」
ロラン「バスクさんもジャマイカンさんもいいところに。
    ちょうどシロッコさんのシロップをかけた
    ホットケーキができたところですよ」

バスク「ありがたくいただく」
ジャマイカン「おいしそうだな」

 アムロ達家族とバスク、ジャマイカンは居間で
ホットケーキを食べながら話を進めた。

アル「おいしいよね、このホットケーキ」
シュウト「そうそう」
アムロ「それでだ、バスクがシロッコのライバルだと俺がもうちょっと認めたら、
    目からピーナッツを食べたり、鼻から麺を食べてやる」
ロラン「またアムロ兄さん、無茶なことを……。ドラえもんじゃあるまいし」
バスク「言ったな。必ずシロッコのライバルここにありというところを見せてやる」

496通常の名無しさんの3倍2019/01/29(火) 22:38:25.84ID:iT7ibpu00>>503
 アムロ達兄弟の家に行った帰り道、
バスクとジャマイカンは話をしていた。

ジャマイカン「それでどうシロッコのライバルであるとご自身で証明するおつもりで?」
バスク「策はない」
ジャマイカン「ない?」
バスク「作戦はないということだ」
ジャマイカン「ないのにアムロにあんなことを言ったのですか!?」

バスク「なに、必ずシロッコのライバルであるというところを見せるつもりだ。
    さてどうするか……」

 と、そこに1組の夫婦が通りかかった。

バスク「おお、デュランダルさん。今日はどこまで行くのですか?」
デュランダル「実は妻のタリアがネオイタリアの料理を作ることにはまっておりまして。
       今日は買い物袋を持って一緒に商店街に行くところです」
タリア「フフフ」
バスク「なるほど」

 バスクは商店街へ去り行く2人を見ながら突然大声を出した。

バスク「それだ!」
ジャマイカン「いったいどうしました!?」
バスク「料理だ。
    街でウワサの美味しいシロッコのシロップを使った料理を
    超えるメニューを作ればシロッコのライバルと
    アムロに認めてもらえるかもしれん」

ジャマイカン「そんなにうまくいくのですか?」
バスク「少なくとも料理を食べてもらえれば
    いつもお世話になっているガンダム一家への恩返しにはなる。
    シロッコのライバルと認めてもらえれば一石二鳥だ。
    よし、料理の特訓だ! 行くぞ!」

ジャマイカン「はあ……」

497通常の名無しさんの3倍2019/01/29(火) 22:40:50.75ID:iT7ibpu00
 数日後、バスクとジャマイカンは買い物袋を持ってアムロ達の家に現れた。

アムロ「今度は何の用なんだ?」
バスク「料理だ。
    ロランの作るシロッコのシロップを使った料理を超えるメニューを作ったら
    シロッコのライバルと認めてもらえるか?」

アムロ「ロランの料理を超える……? そんなことはありえない」
バスク「何だと!?」
アムロ「ロランの調理は完璧だ。だが、まあ……」

 アムロは話を続けた。

アムロ「そのロランが作ったシロッコのシロップ使用メニューの美味さにそれなりに近づけたら
    目からピーナッツを食べてもいいし、鼻から麺を食べてもいい。
    もちろんシロッコのライバルと認めてもいいぞ」
バスク「言ったな。よし、台所を借りてもいいか?」
ロラン「はい」

 バスクとジャマイカンは白いエプロンを着け、
買い物袋から食材を取り出した。

バスク「さっそく作るぞ」
ジャマイカン「はい」

アル「アムロ兄さん、あんなこと言って大丈夫なの?」
シュウト「そうだよ」
アムロ「大丈夫だ。
    俺は食べてみて、そのメニューを正直に判断する気だが、
    ロランの料理には到底近づけないだろう」

バスク「まずは定番! バスク=オムのオムライス!」

 バスクはたくさんの皿にオムライスをのせた。

アル「おいしい!」
シュウト「これ、おいしい!」
バスク「ありがとう。どうだ、アムロ」
アムロ「確かに美味しい……。しかしやはりロランの料理には到底及ばないな。
    そもそもバスクの作る料理でオムライスは定番すぎる。意外感がない」

バスク「そうくると思って他のメニューも作った。食べてみてほしい」
アムロ「何? バスクが他の料理だと?」

498通常の名無しさんの3倍2019/01/29(火) 22:43:05.53ID:iT7ibpu00
 バスクは今度は別の料理を皿にのせた。

バスク「これは新作! バスク=オムのオムそばだ!」

アル「あっ!」
シュウト「これ、さっきの料理よりおいしい!」
アムロ「ううむ、オムそばとは意外だな。美味しさがアップしている。
    だがまだロランの料理にそれなりに近づけたとは言えな……」

 そこでニヤリと笑うバスク、そしてジャマイカン。
2人は別の皿に新しい料理をのせた。

バスク「さらに新作! ネオイタリアのミケロのもとで修行した成果をみせる!
    これがバスク=オムのオムパスタだ!」

 皿にはオムの下にスパゲッティーがのっていた。

アムロ「オムパスタだと!?」
バスク「オムそばがあるならオムパスタがあっても不思議ではない」

 アムロはさっそくその料理を一口食べた。
そしてすぐにフォークを激しく動かし完食した。

アムロ「これは美味しい! ロランに匹敵するとは言わないがそれなりに美味しい料理だ!
    しかも定番のオムライスではなくパスタ……。意外性もある!」
バスク「今何と言った!?」
アムロ「あっ!?」
バスク「フッフッフ、シロッコのライバルだと認める時が来たようだな」

アル「オムパスタ食べたい」
シュウト「早く食べたい」
コウ「あのう、俺もいいかな」
バスク「もちろん、ここの家族の分も作ってあるぞ。
    コウ用に人参が入ってないオムライスやオムそば、オムパスタもある」
コウ「やった!」

ロラン「あれ? アムロ兄さんは?」
バスク「ん? 目からピーナッツを食べたり鼻から麺を食べなくてはならないのにな」

 アムロは逃げ出した。

バスク「追うぞ! ジャマイカン!」
ジャマイカン「はい!」

499通常の名無しさんの3倍2019/01/29(火) 22:45:21.87ID:iT7ibpu00
 バスクやジャマイカンはアムロを探した。
兄弟家の一部の者も事態を面白がって見つけるのに協力している。

ドモン「すまないが、この写真の男を知らないか?」
テム「ガンダム家のアムロだな。どうしたんだ?」
ドモン「実はかくかくしかじか」
テム「ふうむ、そういうことか。アムロならこのあたりで見かけたぞ」
ドモン「本当か!?」

アル「この辺だね!」
シュウト「走って探す!」
コウ「こうなったらGP01フルバーニアンで探そう!」
ロラン「皆さん、さすがに目からピーナッツや鼻からスパゲッティーは
    勘弁してあげてくださいね」

アムロ(この空き地にある土管の中に俺が隠れているってばれたら大変なことになるな。
    しかも向こうはMSやガンダムファイターのドモンまで投入してきたとは。
    なぜ俺はあんなことを言ってしまったんだろう……)

503通常の名無しさんの3倍2019/01/30(水) 17:02:21.79ID:HjKhDgZk0
496
シーブック「ジャマイカンさんが…後半に続けなかった!?」
ジャマイカン「尻で後半に続けるだけの男で、終わるつもりはないのだよ」
セイ「尻で続けてたの!?」
ジャマイカン「では、後半に続く(キュッ)」

(後半)
カロッゾ「バスク殿はオムに執着し過ぎているのではないかな」
バスク「ふむ?」
カロッゾ「バスクのラスクと言うのはどうだろう。保存も効くし朝パン主義の橋頭堡となろう」
キラ「やめてよね、ラクスがバスクみたいじゃない」
カロッゾ「むう、そんなリスクが」


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最終更新:2019年07月01日 19:12