832めんどうくさいよ! ヨナ兄さん2019/05/03(金) 19:57:34.36ID:/n0qzInQ0>>838
シロー「ただいま…ってうわ!」
ヨナ「ズーン…」(パン1で体育座り中)
シロー「なんだヨナ兄さんか。居間に入ったら、いきなりパン1で落ち込んでる人間がいたからびっくりしたよ」
フリット「あ、おかえりシロー兄さん」
シロー「ただいま。一体どうしたんだヨナ兄さんは」
アルレット「それがね、このスレでガンダムNTが解禁されてひと月くらい経つじゃない?」
シロー「いきなりメタ発言だけど、まあ、そうだな」
アルレット「で、試しに登場回数を調べてみたらヨナったらリタちゃんの半分以下の出番だったから落ち込んでるワケ」
シロー「なんだその理由…」

イオ「なあおい、いい加減元気出せよ。解禁直後に出番が少ないなんてよくある話だろ」
セレーネ「そうそう、なんだかんだでヨナも50回くらいは出てるじゃない」
ヨナ「でもそれ、ほとんど名前だけじゃないか。俺が直接出たネタなんて2~3しかないだろ?」
イオ「ヒソヒソ(そうなのか?)」
マイ「ヒソヒソ(確かにヨナ兄さんの直接の出番はほとんど無かったです)」
フリット「やっぱりヨナ兄さんって、リタ義姉さんに比べて特徴がないしキャラが弱いから使いにくいんじゃない?」
ヨナ「(ビクッ!)」
イオ「あ、バカっ…!」

ゴゴゴゴゴゴゴ(ヨナのトラウマが開く音)

ヨナ「フリット…そっか、そうだよな。うん、わかってたよハハ……」
アルレット「あ~あ、やっちったわねフリット」
フリット「え、僕なにかいけないこと言った?」
ヨナ「うん、いいんだいいんだ。フリットは何も悪くないよ。悪いのはキャラも薄けりゃ能力も低い俺なんだから」
セレーネ「完全にめんどくさいモード入っちゃったわね」
シロー「一度トラウマスイッチが入るとヨナ兄さんは長いからな…」

833めんどうくさいよ! ヨナ兄さん2019/05/03(金) 19:59:01.81ID:/n0qzInQ0
ヨナ「どうせ俺なんてパイロットの腕も中の上程度だし」
イオ「い、いやいや中の上、上等じゃねえか!」
アルレット「そうそう、私と摸擬戦したときも10回中7~8回はヨナが勝ったじゃない!」
マイ「そうだよ、僕とのシミュレーションだって勝率は5割を上回ってたじゃないか」
フリット「技術畑の人間といい勝負してる段階で、結構ヤバいんじゃ…モゴモゴ」
セレーネ「は~い、フリット。アンタはちょっと黙ってましょうね~」
イオ「天才ってヤツは無自覚に人を傷つけるよな」

ヨナ「そもそもさ、ニュータイプの『奇蹟の子供たち』って、我が家で最初に注目されたのは俺なのに」
イオ「昔語りが始まった!」
シロー「これは長期戦になるぞ…!」
ヨナ「数年後には、ハハ、アムロ兄さんがニュータイプに覚醒して光の速さで追い抜かれちゃったしさ」
アルレット「ああ、あったあった」
セレーネ「ヨナの短い天下だったわね」
ヨナ「そのころにはさすがに俺ももう気づいてたよね。アレ? 『奇蹟の子供たち』っていうけど真のニュータイプはリタだけじゃないかって」
シロー「ヒソヒソ(俺たちはその前から薄々気づいてたけどな)」
イオ「ヒソヒソ(一回もヨナが√ピキーンするとこ見たことなかったしな)」
ヨナ「あの頃はひどかった。もう誰も彼も俺のこと“アムロの弟”としか見ないしさ」
シロー「そ、それは俺たちみんなそうさ」
ヨナ「それでもなんとか兄さんとは別の道を進みたくて、新興のティターンズ系高校に入ったら、ハハ、強化人間にされかかる始末だよ」
マイ「ありましたねえ、そんなこと」
シロー「あったあった。ヨナ兄さんたち3人で輸送機の荷台に隠れて脱走してきたんだよな」
セレーネ「それで話を聞いてブチ切れたアムロ兄さんがMSで学校に乗り込んで」
イオ「一晩で壊滅させたんだよな。ありゃあまさしく『連邦の白い悪魔』そのものだったぜ」
ヨナ「情けない話だよ。結局アムロ兄さんやほかのみんなに心配かけて助けられてさ。それに」
フリット「まだ続くの…」

834めんどうくさいよ! ヨナ兄さん2019/05/03(金) 20:00:22.85ID:/n0qzInQ0
~一時間後~
ヨナ「……で、今乗ってるディジェもナラティブガンダムも、アムロ兄さんのおさがりみたいなもんだし」
アルレット(飽きた)「うんうんそうねそうね~」
セレーネ(飽きた)「ヨナも色々大変だったね~」
イオ「おい起きろフリット」
フリット「ふああ、ようやく終わった? ヨナ兄さんの黒歴史反省会およびアムロ兄さんへのコンプレックス披露会」
シロー「もうじき終わるから起きといてくれ」
マイ「語り終えた時居眠りしてたら、またスネますからねヨナ兄さん」
ヨナ「俺、生まれてからいいことなんて一つもなかった……orz」
アルレット「よおしいつもの決め台詞キタコレ!」
フリット「決め台詞なんだこれ…」
マイ「僕たちもヨナ兄さんの愚痴に付き合って長いからね。対処は慣れたものだよ」
セレーネ「じゃ、あとフォローよろしくねイオ、シロー、マイ」
イオ「OK任せといてくれお姉ちゃんたち。…なあヨナ。おまえはそうやっていっつも自分を卑下するけどよ、そう捨てたもんじゃないぜ」
ヨナ「え?」
シロー「確かにヨナ兄さんは本当のニュータイプじゃなかったかもしれない。だけど今まで必死にあがいて頑張ってきた背中はずっと見てきたよ」
イオ「だって俺たちはみんなあの“アムロ・レイ”の弟なんだぜ? そりゃそれなりにコンプレックスはあったさ。俺でもな」
シロー「だけどヨナ兄さんが、そうやってもがきながらも前に進む姿を見せてくれたから、普通の人間の俺たちだって頑張ろうって思えたんだ」
マイ「そうですね。半面教師といっては悪いですけど、ヨナ兄さんがいたからみんなそれぞれ違う道を選択できたのかもしれない」
ヨナ「みんな…」
イオ「それに、ヨナだってアムロ兄貴に勝ってるところが一個あるぜ」
セレーネ「そうそう。リタちゃんをつかまえてゴールインしちゃった手際は見事だったわ」
フリット「確かに報告した瞬間、アムロ兄さん真っ白になってたもんね。あの顔は初めて見たよ」
マイ「おまけに弟に先を越されたせいで、彼女さんたちからの結婚しろプレッシャーが今、すごいことになってるみたいですしね」
シロー「今までずっと女性関係ダラしなかったからな、兄さんにはいい薬だよ」
ヨナ「…ふふ」
アルレット「ちょっとちょっと、キミたち? 気持ちはわかるけどそれくらいにしておきなさいな。今はいないからいいけど、こんな話アムロに聞かれたら大変な…」
アムロ「…………」
シロー「あ」
イオ「げ」


アムロ(白目で体育座り)「弟たちにあんな陰口を言われてるなんて…ボクガイチバンウマクガンダムヲツカエルノニ」
イオ「いや、あれはな! あくまでヨナを励ますために軽口を叩いただけで誰も本心でいい気味とは」
ヨナ「俺のせいでアムロ兄さんまで傷つけてしまった…生まれなきゃ良かったんだ苦しむだけの命なら最初から…」
シロー「ヨナ兄さんもヨナ兄さんで感化されてまた落ち込んでるし…」
アルレット「なんだかんだ似た者同士なのよね」
フリット「完全に遺伝じゃないかな」
セレーネ「ほんっと面倒くさいわねえ、この兄弟」


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最終更新:2019年09月29日 10:44