338オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2019/10/14(月) 17:58:59.70ID:nD3RkyrR0
日登町武道館
フェリーニ「ZZガンダムの新技、ZZドライバーが炸裂ーっ! ディジェは真っ逆さまにマットへ落下ーーっ!!」
ジュドー「これで終わりにさせてもらうよアムロ兄!」
アムロ「うおお! 動けん!」
クワトロ「いかん! アムロ!!」
フェリーニ「そしてマットに激突ーーっ! 爆発と共に破壊されたパーツが客席に飛散するーーっ!」
カミーユ「やったのか?」
ジュドー「いや、駄目だ!」
アムロ「…………」
フェリーニ「おおーっと!? これはどういうことだ? 煙が晴れて現れたのは無傷のディジェ―っ!?」
カミーユ「なんだと? じゃあさっきの爆発は一体?」
フェリーニ「では、ここで先ほどのシーンをもう一度ビデオで見てみましょう。……これは!?」
グラハム「ZZドライバーによる激突の瞬間、外から別のMSが投げ込まれている!?」
ラクス「あれは、先ほどクロスボンバーで破壊されたザクですわ!」
クワトロ「その通り。ザクのボディをクッション代わりにしたのさ」
ジュドー「どおりで技が決まってない感覚がした訳ね」
アムロ「ぐ、うう……」
バナージ「アムロ兄さんのディジェ、フラフラしてる……」
グラハム「当然だ。不完全とはいえ、あれほどの攻撃を受けたのだ。ディジェも無傷とはいくまい」
ジュドー「そういうこと! なら一気にケリをつけてやる!」
フェリーニ「ZZガンダム、フラフラのディジェに向かって猛然とダーッシュ!!」
クワトロ「やらせん!」
フェリーニ「だがここで百式がリングイン!! 打点の高いドロップキックでZZガンダムを迎撃ーーっ!!」
ジュドー「ぐはあ……」
フェリーニ「ZZガンダム、キックを顔面にもろに受けて悶絶! その間にディジェはロープ外に脱出したぞーっ!」
クワトロ「アムロ、君は少し休んでいろ。後は私が引き受ける!」
アムロ「す、すまないシャア……」
ジュドー「ちっ、仕切り直しかよ」
カミーユ「ジュドー、ならこっちもタッチだ! 俺に代われ!」
ジュドー「カミーユ兄……わかった!」
フェリーニ「ここでZZZブラザーズもタッチです。ZZガンダムに代わり、Zガンダムがリングに入ります」
クワトロ「私の相手はやはり君か、カミーユ」
カミーユ「ええ。弟にばかりいい恰好はさせられませんからね。それになにより……」
リングインしたZガンダムは百式を指さす。
カミーユ「この騒動が始まった時から決めていたんだ。あなたを倒すのは俺です、クワトロ大尉!」
クワトロ「ふっ……なら見せてもらおうか。かつて私が期待した、君の力を!」
339オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/14(月) 18:07:18.09ID:nD3RkyrR0
フェリーニ「さあZガンダムと百式、因縁の二人が今リングで相対します!」
グラハム「まずは組み合わず、じっくりと相手の出方を窺うようだな」
フェリーニ「先ほどの二人とは対照的なファイトスタイルですね」
グラハム「うむ。二機ともパワーよりはスピードとテクニックで翻弄するタイプ。故にこの試合、華麗な技の応酬になると見た!」
フェリーニ「おまけにZガンダムは兄弟家でも数少ない可変機。空中戦にも期待したいところですが……おおっと!」
カミーユ「カミーユ・ビダン、行きます!」
フェリーニ「均衡を破り、最初に動いたのはZガンダムだ! まずは飛び上がってのフライングエルボー!」
クワトロ「甘い、そんな見え見えの技で……」
フェリーニ「百式、これを当然のように回避ーー!」
カミーユ「見え見えなのはわかっている!」
フェリーニ「おおっと! エルボーを避けられたZガンダム、そのままリングロープに躰を投げ出す。そしてロープの反動を活かし……」
カミーユ「トアーッ!」
フェリーニ「死角からのローリングソバットーっ! 百式、たまらず膝を突いたーっ!」
クワトロ「ぐぬーっ、小癪な真似を……」
カミーユ「これで終わりじゃない!」
フェリーニ「今度は百式の膝を踏み台にし、顔面に強烈な膝蹴りをお見舞いーっ!」
グラハム「むう! あれはまさに伝説のプロレス技、シャイニングウィザード!」
クワトロ「ぐはあっ……」
アムロ「シャア!!」
カミーユ「まだまだーっ!」
フェリーニ「Zガンダムの攻撃はまだ終わらない! リングロープをカタパルト代わりに、空中でウェイブライダーに変形!」
カミーユ「ここから……いなくなれーっ!」
フェリーニ「そしてロープの反動を使い、リング中央の百式に目にも止まらぬ連続攻撃を仕掛けるーーっ!!」
グラハム「その姿、まさしく流星だ!!」
アムロ「おいシャア! 一方的にやられているぞ!」
クワトロ「ぬーっ。カミーユめ、調子に乗ってもらっては……困る!」
フェリーニ「百式、突撃してくるウェイブライダーをラリアットで迎撃!」
カミーユ「見える!」
アムロ「ゲーっ! カミーユのヤツ、ラリアットが当たる寸前で変形を解き……」
ジュドー「そのまま腕を逆上がりの要領で一回転したーっ!?」
グラハム「なんと華麗なムーブだ!」
フェリーニ「そしてそのまま百式の肩の上に着陸ーっ!? 一体何をするつもりだーーっ!!?」
カミーユ「ジュドー、いい機会だから教えてやる。新技を研究していたのは、お前だけじゃないってことをな!」
ジュドー「ええっ!?」
フェリーニ「Zガンダム、百式の頭を足で挟み込み、フランケンシュタイナーの要領で打ち上げた!
そして自身も飛び上がり空中でキャッチ! 両足を掴み、頭上で逆さに持ち上げる! なんだこの技はーーーっ!!?」
カミーユ「これはクワトロ大尉、あなたを倒すために生み出した新技。その名も……」
340オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/14(月) 18:08:03.84ID:nD3RkyrR0
/⌒ヽ--、
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ノ:.:.:.:.:.:.:./:.:/j ∧ / i三三三三三′ \ , イ ̄ ̄二二ミヽ、
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二--'´ ∨///////////// i /-─' ̄`Y´ ̄` ヘ .i/////.∧ `‐ヘ:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
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ヽ、 ノ ト ] _>_'.yi ヾヨヽ./ ' ー┘.iイ´ `ヽ、 ` フー─'´
`r:イ´ ,入 i ノ:i 'ィ´"ヽ> .人 ,-、 肉 .; i /:,:,: ' ヽーィ< -<≧z
∨ / ハХ∨从`´从ヽ、/ 从 ヽミァ、,ィ。フ/ j :,:,:,:, .∧/ ヾヽ ∨///≧z
_/ i \ {人从从从从从))|{⌒ゝ'´iレ′ ノ ,イ \ ] i////////∧
,ィ´ | ] /ミノ从从从从/ \`¨二ー" i´ . _,ノ-─、 / ///////// ∧
// ハ `´ヽ从从从从>ミ.ハ { :,:,:,:,: ノ'/ ',__,ノ /////////// ∧¨ヽ、_
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∨ / .,イ:/:.:.:.:.j←Zガンダム
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ゼータ
「 Z バ ス タ ーーーっ!! 」
341オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/15(火) 00:06:34.97ID:ZvC8zl4i0
クワトロ「ぐおおおお!!?」
フェリーニ「ここでZガンダムのフェイバリット、Zバスターが炸裂ーーーっ!!」
グラハム「股裂き、首折り、背骨折りを同時に仕掛けるとは……初披露とは思えぬ完成度だ!」
クワトロ「ぐ、ぐむむむ……」
フェリーニ「百式、ダウン!! 立ち上がれません! この試合始まって以来のダウンです!」
ロザミア「やったあ! お兄ちゃんかっこいい!」
ジュドー「すごいぜカミーユ兄! いつの間にあんな技を?」
カミーユ「ふ、いつかクワトロ大尉とは決着をつけなきゃと思ってたからな」
フェリーニ「さあ、ダウンした百式に対し、今レフェリーがカウントに入ります」
イオ「ワン! ツー!」
アムロ「おいどうしたシャア! あれだけ大口叩いておいて、このまま負けるつもりか!?」
カミーユ「無駄ですよアムロ兄さん。Zバスターは完璧に決まった。もう立ち上がれるはずが……なにっ!?」
クワトロ「…………」
フェリーニ「立った~!? 3カウント前に立ちました百式!」
カミーユ「馬鹿な! Zバスターは完璧な技。立ち上がれるはずが……」
クワトロ「ふっ……完璧な技などこの世には存在せんよカミーユ」
カミーユ「なにっ!?」
クワトロ「Zバスター。確かに大した技だが、首のフックが甘いようだな。おかげで落下直前で脱出できた」
フェリーニ「な、なんとーーっ! 完全無欠と思われたZバスターにまさかの弱点発覚ーーっ!」
グラハム「いや、むしろ称賛すべきは、初見でそれを完全に見破った百式の方だろう」
ジュドー「さっすが、腐っても赤い彗星って訳ね……」
カミーユ「ええい! だがダメージはあったはず! たとえ不完全でも、もう一度喰らわせれば……」
クワトロ「ふっ、そうはいかん」
フェリーニ「百式、掴みかかってきたZガンダムを華麗なバク宙で回避~~っ! そのままコーナーポストに着陸した~!」
クワトロ「確かに君の言うとおり、あんな技は二度と喰らいたくないな。だから……ここからは搦手を使わせてもらう!」
カミーユ「搦手だと!?」
クワトロ「喰らうがいい、プレリュードZZーーっ!!」
フェリーニ「こ、これは一体なにが起こっているのでしょう! クワトロ選手の叫びと共に全身の装甲が光り出し」
イオ「会場の四方の壁に、プロジェクターみてえに映像を投影している!?」
グラハム「むう、あの映像は!」
バナージ「知っているんですかグラハム警視正!?」
グラハム「間違いない。あれは幻のガンダムZZ第一話『プレリュードZZ』!!」
バーニィ「ガンダム、そしてテレビ版Zガンダムのダイジェストが流れていく……」
クワトロ「フフフ、懐かしいだろうカミーユ?」
カミーユ「く、くそっ! こんなものを俺に見せてどうするつもりだ!」
クワトロ「そう慌てるな。お楽しみはこれからだ。……MSシルエットクイズ!!」
カミーユ「なにっ!?」
次の瞬間、壁にはMSのシルエットが映し出される。
クワトロ「さあ、このMSはなにかな?」
謎の子供たちの声「ひゃくしき~!」
クワトロ「正解。高い戦闘能力を持った百式は、Zガンダムを代表する名MSだね。続いて第二問」
謎の子供たちの声「これはリ」
グラハム「リック・ディアス! それもクワトロ・バジーナカスタム機と見た!」
バナージ「いや、普通に参加しないでくださいよグラハムさん……」
クワトロ「そう、この機体からMSの第二世代が始まったと言われているんだ。第三問」
謎の子供たちの声「わ」
キララ「わ~ガンダムMk-2! それもGディフェンサーと合体したスーパーガンダムね!」
フェリーニ「いや、キララちゃんもちょっと落ち着いて……」
そして、その後も謎のMSクイズは続いた……
342オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/15(火) 00:13:43.66ID:ZvC8zl4i0
カミーユ「もういい! もう充分だ!」
クワトロ「おや、楽しんでもらえなかったかなカミーユ?」
カミーユ「あなたの目的はわかっている。こうやって過去の映像を見せて、俺を精神崩壊させようっていうんだろ!」
フォウ「カミーユ……」
カミーユ「だけど無駄だ! 今の俺は劇場版の俺、もう二度と精神崩壊なんか……」
クワトロ「ふふふ……ならば最終問題だ。このMSは何かな?」
カミーユ「これは……」
グラハム「無論、Zガンダム! Zガンダムと言わせてもらおう!」
クワトロ「そう、Zガンダムだね。カミーユはこの機体を駆り、大活躍したんだ。例えば……」
そして、次に映し出された映像は目を覆いたくなるようなものだった。
カミーユ『そこのMP! 一方的に殴られる痛さを怖さを教えてやろうか!』
映像の中のカミーユは逃げ惑う生身のMPに対し、バルカンを乱射する。
カミーユ『ハハハハハハ! ざまぁないぜ!』
コクピットの中で高らかに笑うカミーユ。その姿は、今のアイドルニュータイプの姿からはほど遠い。
ガロード「マジかよ、昔のカミーユ兄ってこんなキャラだったっけ……」
ロザミア「いやだ……いやだ! こんなのお兄ちゃんじゃない!」
フォウ「ロザミア……」
その後もカミーユの残虐な行いを記録した映像は淡々と流され続ける。
カミーユ「や、やめろ……やめてくれ」
クワトロ「どうだいカミーユ。懐かしいだろ? 血も涙もない、これが君の本当の姿だ」
カミーユ「違う! これは……これは俺じゃないんだ!」
カミーユは苦し気に呻いた。
クワトロ「ふふ、喜んでもらえたようでなによりだ。だが次の映像はもっとすごいぞ?」
カミーユ「なんだって……?」
ジュドー「落ち着けカミーユ兄! こんな映像に心乱されるな!」
だがジュドーの必死の呼びかけも今のカミーユには聞こえない。
それどころか、
カミーユ「やめろおおおお!!」
映像を破壊すべく、客席に向かって頭部バルカン砲を乱射する!
343オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/15(火) 00:16:46.33ID:ZvC8zl4i0
クリス「きゃあああああ!!」
ガロード「バカ! カミーユ兄なにやってんだよ!」
カミーユ「はっ……俺は、俺はなんてことを」
クワトロ「わかっただろうカミーユ。それが君の本当の姿だ。確かに君は劇場版を経て、正義ニュータイプに生まれ変わったかもしれない」
カミーユ「…………」
クワトロ「だが一皮むけば、本質は昔と同じ悪魔ニュータイプのままだ。何も変わっていない」
カミーユ「俺は……正義ニュータイプじゃない。本当の俺は……悪魔ニュータイプ……」
ジュドー「やめろ! 耳を貸すんじゃない!」
クワトロ「もういいだろう? 楽になりたまえ。本当の自分を解放するんだ」
カミーユ「俺は……俺は……うわあああああああああああ!!」
絶叫するカミーユ。次の瞬間、Zガンダムの機体には驚くべき変化が現れた。
ウッソ「な、なんですかアレ……」
イオ「Zガンダムのボディに……うねうねとした影が纏わりついていく……!」
ジュドー「カミーユ兄! どうしたんだ!? 大丈夫なのかよカミーユ兄!」
カミーユ「……うるさい」
ジュドー「え?」
カミーユ「さっきからうるさいんだよ、お前。黙って……俺の戦いを見てろ!」
ジュドー「カミーユ、兄? いったいどうしちまったんだ?」
クワトロ「ふっ、始まったか」
フェリーニ「お~っと! Zガンダム、百式に向かって猛然とダッシュ~!! こんどは一体どんな技を……あっ!」
Zガンダムは走りながら百式に向かってグレネードランチャーを発射する。
しかしただのグレネードではない。視界を塞ぐ、紫色の煙……毒霧だ!!
クワトロ「くっ、目つぶしか」
カミーユ「キエエエエエエエエ!」
フェリーニ「Zガンダム、毒霧で視界を奪うと背後から忍び寄って羽交い絞めにする! そして……ああ、なんだアレは!」
フェリーニは思わず絶句した。Zガンダムが懐から取り出したのは……なんとMS用の栓抜きだ!
カミーユ「死ねえええええ!!」
フェリーニ「ゼ、Zガンダム、MS用の栓抜きを百式の額に打ち付ける~! これはいけません、凶器攻撃だー!!」
Zガンダムの執拗な攻撃の前に、百式の額は割れ、オイルが鮮血のように吹き出す。
イオ「おいカミーユ! おまえなにやってんだよ! あんだけフェアに戦えって……」
Zガンダムのあまりに非道な行為に、さすがにレフェリーストップが入る。
しかし……
カミーユ「うるさい! 今いいところなんだよ。邪魔をするな!」
イオ「ぐええええっ!?」
フェリーニ「な、なんとーーっ! Zガンダム、レフェリーのイオをリングから蹴り飛ばしたーっ!? あまりにも非道すぎるぞZガンダム!」
フリット「どういうことなの!? カミーユ兄の戦い方、さっきまでと全然違うじゃないか!」
バナージ「ああ、まるで昔のカミーユに戻ったみたいだ」
グラハム「昔のカミーユ君だと? ハッ、そういうことか!」
フェリーニ「何かわかったんですかグラハム警視正!?」
グラハム「うむ。ずっと考えていたがようやく合点がいった。今のZガンダムを覆うあの影。あれはまさしく『ワカメ影』!」
344オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/15(火) 00:28:02.05ID:ZvC8zl4i0
ウッソ「『ワカメ影』!? ……ってなんですか?」
フリット「金属の光沢を表現するアニメ手法だよ。80年台のロボットアニメによく使われたやり方だね」
グラハム「その通り。Zガンダムのボディを覆うワカメ影。そして今の残虐非道な戦い方。そこから導き出される答えは一つ!」
フリット「ハッ! ま、まさかカミーユ兄さんは……」
グラハム「そうだ。今の彼は、いわばテレビ版カミーユ! 残虐非道な戦い方を是とする、悪魔ニュータイプなのだよ!!」
バナージ「な、なんだって~~~~!!?」
ガロード「テレビ版のカミーユ兄だって!?」
ジュドー「た、確かにモニターに映る目つきの悪さ、最近のカミーユ兄じゃないけど……!」
グラハム「おそらく先ほどのプレリュードZZ、あれこそがテレビ版カミーユを呼び起こす秘儀だったのだろうな」
ウッソ「そんな……じゃあ、今リングにいるカミーユ兄さんがテレビ版なら劇場版は!?」
フリット「そうだよ、劇場版のカミーユ兄さんはどこへ行ったんだ」
バナージ「今のカミーユからは劇場版の気配は感じない。まさか、テレビ版に吸収されたんじゃ」
ジュドー「マジかよ……!」
フェリーニ「さあ衝撃の事実が判明しましたが、リング上ではまだ試合が続行しています!」
グラハム「しかしこれは……」
バルトフェルド「これはもはや、試合とは言えないね」
フェリーニ「悪魔ニュータイプと化したZガンダム、今度はリングサイドにあったMS用の椅子で百式をメッタ打ち~!!」
カミーユ「死ねっ! 死ねっ!!」
アムロ「おい、どういうつもりだシャア! カミーユをテレビ版にしたところで、一方的にやられてるじゃないか!!」
だがクワトロは、バチバチと火花をあげるコクピットの中で不敵に笑った。
クワトロ「一方的? いいや、ここまで全て予定通りだよ」
フェリーニ「百式、転がりながら椅子の攻撃を回避! 再び立ち上がるーーっ!」
カミーユ「馬鹿なことを……逃げたりしなけりゃ楽に死ねるのに」
クワトロ「残念だがカミーユ。私を殺したければそんな凶器では足りないぞ」
カミーユ「なんだと!?」
クワトロ「撃ってきたまえ……君のZバスターを!」
フェリーニ「なんと百式~! ここでZバスターをアンコール! 一体何のつもりだ~!?」
カミーユ「へえ、そんなに喰らいたいなら……お望みどおりにしてやるよ!!」
ジュドー「駄目だカミーユ兄! 挑発に乗るな!」
フェリーニ「Zガンダム、百式を担ぎ上げる! Zバスターの態勢に入ったーーっ!!」
カミーユ「これはさっきの未完成品じゃないぞ。首の対策も完璧だっ!」
グラハム「あれは! 額のV字アンテナで百式の頭を固定している! 確かにこれならば脱出は不可能だ!」
フェリーニ「ここに来て、まさかの改良型Zバスター! 百式、このまま敗北かーーっ!!」
クワトロ「ふ、フハハハハハ!」
カミーユ「なんだ、何が可笑しい!?」
クワトロ「残念だよカミーユ。どうやら君は気づかなかったようだ、Zバスターのもう一つの弱点に」
カミーユ「もう一つの弱点だと!?」
クワトロ「そうだ。Zバスターの弱点、それは『6』は『9』に出来るということ……!」
カミーユ「ええい、この期に及んで訳の分からないことを……!」
ジュドー「カミーユ兄! なんか嫌な予感がする、Zバスターを止めろーー!」
カミーユ「うるさいうるさい! どうせブラフだ! このままマットに叩きつけて……」
クワトロ「今だ!!」
346オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/15(火) 00:28:44.65ID:ZvC8zl4i0
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// .∧ \__/ ! rミ`ヽ \ V___ノ !::::::__::::::/ { i{ ci>V \ / ´ 7
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/////// ./ / V__.| 、人ノi__ノi ∧ ヽ ∨ 人ー' /:::::Tニ=ミ .] ‐-]] ` ‐z'___\/
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347オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/15(火) 00:40:41.21ID:ZvC8zl4i0>>348
カミーユ「なにーーーーーーっ!!?」
ジュドー「ゲーッ! Zバスターが空中で一回転して……」
フェリーニ「う、受けてと攻め手の位置が、逆転したーーーっ!!」
クワトロ「これぞ! Zバスター返し!!」
フェリーニ「そしてそのままマットに落下ーーっ!!」
カミーユ「ぎしゃあああああああああ!!」
ジュドー「カミーユ兄~~~!!」
カミーユ「が、がはっ、がはっ……!」
クワトロ「こうも挑発に乗ってくれるとは。やはりテレビ版のカミーユは御しやすい」
カミーユ「だ、黙れ……」
フェリーニ「まさかのZバスター返しを受けたZガンダム! 完全にグロッキー状態だ!」
ジュドー「もういい止せ! タッチだカミーユ兄!」
クワトロ「しかし改めてはっきりわかった。テレビ版のカミーユ。君は……劇場版より遥かに弱い」
カミーユ「黙れーーーーーーーーーーっ!!」
フェリーニ「激高したZガンダム、ウェイブライダーに変形して突撃ーーっ!!」
カミーユ「俺が、俺が本物のカミーユなんだ。甘っちょろい劇場版とは違ーーうっ!」
クワトロ「フッ、こうも思い通りの動きをしてくれるとはな」
しかし、頭に血が上った直線的な突撃は、百式によってあっさりと受け止められる。
カミーユ「な、なにぃい!」
フェリーニ「そしてウェイブライダーを持ち上げ、そのまま垂直落下式のブレーンバスターっ!! マットに機首を叩きつけるーーーーっ!!」
グラハム「むうっ! あの姿、さながらメガ・バズーカ・ランチャーを扱うが如し! 名づけるなら……」
クワトロ「メガ・バズーカ・ブレーンバスターーーーっ!!」
カミーユ「ぐわーーーーーっ!」
フェリーニ「ウェイブライダー、機首部分のシールドが崩壊! 変形が解除されていくーーっ!!」
ジュドー「これ……やばい! カミーユ兄!」
しかし、意識が朦朧としているのか、カミーユはジュドーの声に反応する気配はない。
ただゾンビのようにリングに立ち尽くしている。
カミーユ「あ……が……」
クワトロ「今だ! アムロ、来い!!」
アムロ「おう!」
フェリーニ「おっとここでディジェがリングイン! Zガンダムを挟むように並び立つーーーっ!」
グラハム「まさかこの体制は……あれが来るのか!?」
ジュドー「タッチだーーーっ! カミーユ兄ーーーっ!!」
クワトロ「もう遅い! やるぞアムロ!」
アムロ「連邦パワー!+(プラス)!」
クワトロ「ジオンパワー!-(マイナス)!」
アムロ・クワトロ「「クロス・ボンバーーーーーーーーーーーっ!!!!」
カミーユ「ぐわあああああああああああああああああ…………」
フェリーニ「ジ・オリジンのクロスボンバー炸裂ーーーっ! Zガンダムの首が……!」
ジュドー「そんな………」
フェリーニ「Zガンダムの首が……刎ねられたーーーーーーーーーーっ!!」
次回、Zガンダム死す……?
348通常の名無しさんの3倍2019/10/15(火) 06:12:20.98ID:7hcUSoJr0
347
プレリュード乙乙
セイ「『わたしはザク』と書かれたザク…安らかに(ちーん)」
シン「そんなことよりMP撃つのって…」
セイ「ツッコんじゃ駄目だよ」
シン「俺全否定!?」
セイ「今の武道館は、たとえ技をかけられてるドモン兄さんをリング外でドモン兄さんが応援していても気にしちゃいけない空間なんだ」
シン「でもあの回想シーン…」
ティファ「√ …はっ!」
セイ「今度は何!?」
ティファ「ワカメだけに海藻シーン…ぷくくっ」
シン、セイ「……えー」
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最終更新:2023年03月01日 09:30