352オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/16(水) 01:18:10.59ID:hH7uPPPI0
日登町武道館
フェリーニ「な、なんということだ! 目の前で起こったあまりにも残酷な光景に、みな言葉もありません!!」

 静まりかえった場内に、フェリーニの実況だけが響く。

フェリーニ「それも無理はありません! なぜなら、ジ・オリジンのクロスボンバーで首を刎ねられたのは……
      アイドルニュータイプ軍団の筆頭、Zガンダムなのですからっ!!」

ロザミア「いやーーーーーーーっ! お兄ちゃーーーーーーんっ!!」
フォウ「カミーユ……!」

クワトロ「まずは……一人!」
ジュドー「あんたら……!」

 リングロープを握るZZガンダムの手が、わなわなと震える。

ジュドー「あんたら……マジでやりやがったな! マジでZガンダムの首を刎ねやがって!」
アムロ「何をそんなに驚くことがある? ちゃんと試合前に宣言しただろ? お前たちの首は頂くって」
クワトロ「そう。むしろ思ったより手間取ったので、こちらが驚いているくらいだ」

 睨みつけるZZガンダムの視線を無視し、
 百式はリングに転がったZガンダムの生首を、無造作に拾い上げた。

クワトロ「どうだアムロ? この首、キオくんへの手土産に持っていったら喜ぶんじゃないか?」
アムロ「ああ、きっとそうだな。ただ……」

 今度はディジェがZZガンダムを不敵に睨みつける。

アムロ「どうせならZとZZ、両方の首が揃っていた方がキオも嬉しいだろ。なあ、そう思わないかジュドー?」
ジュドー「……上等だよ」

 静かな口調に激情を秘め、ZZガンダムは一気にトップロープに駆け上った。

ジュドー「そんなにZZの首が欲しいならやってみなよ! ただし! お代はあんたらの身体で払ってもらうけどな!」
クワトロ「ふっ、そうこなくては」

 そう言いつつ、百式は残されたZガンダムのボディをリングから蹴り落とす。

クワトロ「行くぞアムロ! ここで一気に決着をつける!」
アムロ「気をつけろよシャア。ああ見えて、ジュドーはカミーユよりもずっとクールでクレバーだぞ!」

フェリーニ「ZZガンダム、今怒りのリングイーーンっ! 第二ラウンドの開幕だーーーっ!」

353オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/16(水) 01:28:10.20ID:hH7uPPPI0
観客席
ロザミア「ぐすっぐすっ……お兄ちゃん……カミーユお兄ちゃん……」
フォウ「ダメ……Zガンダムからカミーユの気配を感じない。まさか」
ルチル@ティファ「もしかしたら、本当に死んじゃったかもしれないわね~彼」

 ルチルの心無い発言に、ロザミアは一層大声で泣きだした。

フォウ「そんな! だって首を刎ねられたのはあくまでMSでカミーユ本人じゃないんですよ!? それがどうして……」
ルチル@ティファ「確かにそうよ、普通はね。でも彼は死人に引っ張られて精神崩壊しちゃうほど、もともと感受性が強かった。
         言動を見る限りマシンとの一体化も進んでたみたいだし、首を刎ねられたショックで魂が抜けてもおかしくないわ」
ロザミア「うう……じゃあお兄ちゃんは、今どこにいるの?」
ルチル@ティファ「う~ん、魂が行きつく先……俗にいう因果地平の彼方かな」
フォウ「ルチルさん。何かないんですか、カミーユを連れ戻す方法は」
ルチル@ティファ「無くはないけど……」
フォウ「!? 本当ですか!」
ルチル@ティファ「うん……まあ……あなたたち、一回死んでみる気、ある?」

フェリーニ「さあ、リングでは今もZZガンダムとジ・オリジンの戦いが続いています!」
グラハム「しかし数的有利は覆しがたい。このままではZZガンダムの圧倒的不利だ」
アムロ「さあ、カミーユの仇を取るんだろ? 俺はこっちだぞジュドー!」
クワトロ「おっと、先にカミーユにトドメを刺した私を捕まえるべきではないかね? ジュドーくん!」
ジュドー「ちっ! いつまでも鼠みたいにチョコマカしてくれちゃって!」
フェリーニ「挑発しながらリング上を縦横無尽に駆け回るジ・オリジン! ZZガンダム、まったく動きについていけないーーっ!」
デギン「アムロ・レイとシャアは足を活かし、相手のスタミナを奪う作戦か」
レビル「確かにZZガンダムは見た目通りの鈍重さ。面白味はないが呆れるほど効果的だ」
ミネバ「がんばれ……がんばれジュドーお兄ちゃん……!」

アムロ「ジュドーのヤツ、大分疲れてきてるな。そろそろ仕掛けるぞ、シャア!」
クワトロ「心得た!」
フェリーニ「百式とディジェ、左右からZZガンダムに向けて急加速ーっ!」
アムロ「イヤーっ! イヤーっ! イヤーっ!!」
クワトロ「トアーッ! トアーッ! トアーッ!!」
フェリーニ「そして息もつかせぬ連続攻撃ーーっ! 容赦ないエルボーとローキックの嵐がZZガンダムを襲うーーっ!!」
グラハム「パワー自慢のZZ相手に組み合いを避け、打撃で一気に決着をつける算段か!」
アムロ「さすがに俺も、二度とZZドライバーを受けるつもりはないんでな」
クワトロ「いささか邪道だが、このままKOさせてもらう!」

 ディジェと百式による打撃は止まらない! 
 普通のMSなら10秒でスクラップになるような連打が、ZZガンダムに浴びせ続けられる。

フェリーニ「なんという執拗な攻撃でしょう。さしものZZガンダムもこれには……あーっ! なんだあれはーっ!!」
クワトロ「む?」
アムロ「なにっ!?」
ジュドー「どうしたどうした? アンタらの打撃ってその程度なわけ?」
フェリーニ「な、なんとーっ! ZZガンダムは全くの無傷ーーっ! あれほどの攻撃を受けて一体どういうマジックなのかーーーーっ!!」
グラハム「聞いたことがあるぞ! あの姿、あれはまさしくZZ系列のMSに伝わる鉄壁の防御態勢! その名も……」

354オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/16(水) 01:28:41.17ID:hH7uPPPI0

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 八    /   |  |     \   `V´  / /  |   |   ヽ /
   \.ー〈   .|  |      \  |  /  ./    |   |     〈
   {      :| .八      .ハ寸 /        :|   |     ]
      八   :|             '. | {        八  :|  ./
    人  \ ハ           .| | | /         {/   /
     \  .{      寸    | ,/   ', /     イ   /
      \         {:    |ハ|    V     .ノ イ
              ノ八   :| |    :{      /
         \__/  ∧_/ 乂  八 _ イ/←ZZガンダム
           V ` ̄ ̄{´   |:   ̄] ̄   ./
            〉    :l ー ┼ 一 .]     {

            「 Z Z の カ ー テ ン ! !」


355オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/10/16(水) 01:36:54.00ID:hH7uPPPI0
グラハム「一説によればZZのカーテンを発動させた際のニュータイプ硬度は、鋼鉄と同じ4.5! 文字通り鉄壁の防御だ!」
フリット「MSで鋼鉄と同じ強度って、それって逆に弱くなってるんじゃ……」
ウッソ「フリット兄さん、物のたとえって言葉知ってますか?」

アムロ「ZZのカーテンだと!?」
クワトロ「なるほど、両腕にシールドを備えるZZガンダムだからこそできる技、というわけか」
アムロ「ジュドーめ、小癪な真似を……!」
ジュドー「さあ、どんどん来なよ! 悪いけど、今なら三日三晩殴られたって倒れる気はしないけどね!」

 いつも通り、明るく軽口をたたくジュドー。しかしその目は、リング脇に打ち捨てられたZガンダムの残骸を見据えていた。

ジュドー「(なにやってんだ……さっさと目を覚ませよカミーユ兄!!)」

観客席

ガロード「ああ! ジュドーのやつ何やってんだ! いくら自信があるからって、守り続けても勝てるワケないだろ!?」
???「ガロード……」
ガロード「うるさいなあルチルさん! だからティファの身体を使ってるうちはアルコールは売らないって!」
ティファ「ガロード……わたしよ」
ガロード「え……テ、ティファ!? いつのまに戻ったんだ? ルチルさんは!?」
ティファ「わからない……わたしが意識を取り戻したときには、もうルチルはいなくなっていたから」
ガロード「そうなんだ……飽きて帰っちゃったのかな」
ティファ「それよりガロード。こっちへ来て。大変……なの」
ガロード「大変ってなにが?」
ティファ「あれ……」
ガロード「ん? あの二人って確か、ルチルさんと一緒にいたカミーユ兄の彼女の……」
ロザミア「」
フォウ「」
ガロード「し、死んでる~~~~~~~~~~!!?」


次回、追い詰められたZZZブラザーズに逆転の一手は……?


357通常の名無しさんの3倍2019/10/16(水) 05:33:49.01ID:qv0Xu9K90
セカイ「マシンとの一体化…なにそれこわい」
シン「おまえが言うか!?」


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最終更新:2023年03月01日 11:02