579オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2020/04/07(火) 00:32:38.72ID:Q6EtK+yh0
シローたちの前にドモンが現れる1時間前
ドモン「ここがライゾウ博士の研究所か……」
レイン「博士の言葉が真実なら、ここに
ELSに対抗するための新しい機体があるのよね」
セカイ「でもすげえボロボロだな。本当にこんなとこにあるの? 師匠」
ドモン「今は博士の言葉を頼るしかない。それから前にも言ったはずだぞ、俺を師匠と呼ぶなセカイ」
ドモンがたしなめると、赤い髪の少年――カミキ・セカイ――はペロリと舌をだした。
ドモン「そもそもなんで着いてきたんだ、お前」
セカイ「だって師匠……じゃなくてアニキが落ち込んでるって聞いたからさ。励まそうと思って、ほら」
そういってセカイはリュックから大量のカップラーメンを取り出して見せる。
レイン「それってドモンの好きな……確かに元気づけるには最適ね。いいお弟子さんじゃない」
ドモン「フン。ともかく研究所に入るぞ。こんなところでボンヤリしているヒマはない」
レイン「あ、待ってよドモン!」
研究所の中で、ドモンたちはライゾウ博士が残したMFを探した。
しかしいくら探せども、それらしき物は一向に発見できない。
セカイ「ダメだ、見つかんないや」
レイン「念のため、隠し格納庫とかがあるんじゃないかと思って探したけど無かったわ」
ドモン「とすれば……やはり怪しいのはアレか」
ドモンが見上げた先には、研究所の中央に立つ謎のMSがあった。
レイン「まあ、あからさまにおかしいものねアレ」
ドモン「おかしすぎるだろ! なんで博士の研究所にドムがあるんだよ!」
セカイ「よくわかんないけど、ここロボットの研究所なんだろ? なのにあったらおかしいワケ?」
レイン「う~ん、あえて言うならアメリカの格闘家がヌンチャクを持ってる感じかしら」
セカイ「なるほど! ドイツの武闘家がニンジュツ使う感じか」
レイン「うん、それは普通にいるけどね」
セカイ「マジで!?」
レイン「ともかく、ざっと調べた限り、あれはただのドムの置物よ。コクピットだって開かなかったし」
ドモン「くそっ! ならどこにあるんだ。俺は一刻も早く、師匠とシュバルツの仇を取らなければならんというのに!」
レイン「ドモン……」
580オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2020/04/07(火) 00:34:01.09ID:Q6EtK+yh0
セカイ「あ、ならさ! ここらで腹ごしらえしとこうよ! 腹が減ったらなんとやらっていうし」
と言ってセカイはリュックからカップラーメンを取り出す。
セカイ「ええと、確か水とやかんも入れといたはずだけど」
セカイはリュックから色々と取り出して目的のものを探した。
そのさなか、たまたま持ってきていたビルドバーニングガンダムの
ガンプラを、
ドムの前の台座に置いた。その時だった。
レイン「な、何っ!?」
ドモン「ドムが……割れる!?」
轟音を立て、中央から真っ二つに割れるドム。
その中から出てきたのは、セカイもよく知る
赤いガンダムだった。
セカイ「これって……俺のビルドバーニングガンダム!?」
レイン「え、でもそれってガンプラでしょ? あのサイズ、どう見ても普通のMFと一緒じゃない!」
ドモン「ドムの中から現れた機体……まさか、これが!」
???「そうだ。それこそライゾウ・カッシュが残した対ELS用MF……バーニングガンダムだ」
セカイ「誰だっ!?」
ドモン「落ち着けセカイ。この声……アンタか、キョウジ」
キョウジ「そうだ。よくここまでたどり着いたな、ドモン」
セカイ「あの人って確か?」
レイン「キョウジ・カッシュ。ライゾウ博士のご子息で……ドモンにとってはお兄さんみたいな存在よ」
セカイ「へ~、アニキのアニキってことか」
ドモン「教えてくれキョウジ。この機体はなんだ? どうしてセカイのガンプラと同じ姿をしている」
セカイ「そうだよ、それにバーニングガンダムって、名前まで同じじゃんか」
キョウジ「それはこの機体が、ライゾウ博士とイオリ・セイによって作られた機体だからだ」
ドモン「なにっ!?」
581オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2020/04/07(火) 00:34:47.11ID:Q6EtK+yh0
キョウジ「父は、いずれ訪れるであろう異星体との接触に向けて、新たな機体を作成していた」
レイン「本人が仰った通り、博士はELSの襲来を予想していたのね」
キョウジ「しかし一つ問題があった。新たな機体は、ゴッドガンダムよりもさらに繊細な機体コントロールを必要とする。
だが私たちにはそのノウハウがなかったのだ」
ドモン「そんなの、ミカムラ博士に頼めばいいだろう」
キョウジ「本来ならそうするはずだった。しかしゴッドガンダムの開発以降、父とミカムラ博士の関係は険悪になった。
そこで白羽の矢を立てたのが、イオリ・セイだったというわけだ」
セカイ「そういや確かに自慢してたな。『僕は本物のMSの開発も手伝ったことがあるんだ』とかなんとか」
ドモン「ああ、俺も聞いた。てっきり冗談か何かかと思っていたが……」
キョウジ「実際、彼の手腕は見事なものだった。彼の協力のお陰で、我々はこのバーニングガンダムを完成させることができたのだ」
それからキョウジは、台座に乗ったビルドバーニングガンダムを見た。
キョウジ「このガンプラもいい出来だ。おそらくはあの時の経験を基に作り上げたものなのだろうな」
ドモン「で、ではまさか! 海外放送版のGガンダムでゴッドガンダムの名前がバーニングガンダムだったのも?!」
キョウジ「伏線だ!」
ドモン「な、なんだってー!?」
レイン「いや違うから! 名前が違ったのは、その宗教上の配慮とかそういうヤツだからね!」
セカイ「すっげー……20年以上かけて伏線回収かよ」
キョウジ「その通りだ!」
レイン「ああ、もう誰も聞いてない……」
キョウジ「さあ、バーニングガンダムに乗り込むのだドモン! 父が残したこの機体で、ELSを止めろ!」
キョウジが促すままに、三人はバーニングガンダムのコクピットに乗り込む。
キョウジ「ELSは今、東区を暴走している。今行けば、まだギリギリ間に合うはずだ!」
セカイ「よおし! やってやろうぜドモンのアニキ!」
ドモンも大きく頷く。だが何を思ったか、再びコクピットから顔を出した。
ドモン「そうだキョウジ! セレーネ姉さんだが、実は今……」
キョウジ「状況は承知している。そちらは既に手を打った。お前はELSに集中するんだ」
ドモン「わ、わかった!」
キョウジが手元のボタンを押すと、研究所のドーム状の屋根が開いた。
その中を、バーニングガンダムはスラスターを噴かしながら上昇していく。
レイン「このコクピット、ゴッドガンダムと全く同じ。どうやらキョウジさんが言っていたのは本当みたいね」
ドモン「待っていろELS……このバーニングガンダムで、今度こそリベンジだ!」
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最終更新:2023年03月16日 10:39