150通常の名無しさんの3倍2021/05/10(月) 21:53:21.58ID:3AK5rzHE0
 その日、フリット、アセム、キオの3人は
家でそれぞれ漫画を読みながらくつろいでいた。
外は快晴で少し暑い。庭ではアムロがMSに乗って訓練をしている。
会社勤めではなかなか機体に乗ってMS戦の練習をする時間もないだろう。
3人が寝転がりながら本のページをめくり続けているとアルが外から帰ってきた。
そのままアルは庭へ行く。

アル「アムロ兄さん、久しぶりにガンダムに乗ってるんだね。
   ハンマーもいいけどドリルなんてどう?」
アムロ「ドリルを持つのはこのガンダムには合わないよ。それよりハンマーかな。
    やっぱり鉄球も今日みたいに時々練習しないと。
    それよりアルは宿題の方のドリルはやったのか?」

 それを聞いたアルは少しの間無言になった。
しかしやがて口を開くとアムロにこう告げた。

アル「やったよ」
アムロ「シュタイナーさんにバーニィは嘘をつくのが下手だと聞いたことがあるが、
    今のアルのはそれを上回る下手さだ。
    早く学校の宿題の漢字ドリルや計算ドリルをやること!
    それが終わったらおやつ食べてよし」

 アルは『やったー!』と言いながら宿題をするために部屋へ向かった。
庭での一部始終を見ていたアセムは本を読むのをやめてフリットに話しかけた。

アセム「フリット、頼みがあるんだけど。
    AGEの1~3を全部合体して1つの機体にすることはできるか?
    技術的に可能か?」
フリット「ゲッターロボみたいなことをする気は今のところないし、
     その機体にドリルを装備させるつもりもないよ。
     ゲッター2じゃないんだから」

アセム「なんで考えていることがわかったんだ!? さすがXラウンダー!」
フリット「Xラウンダーでなくてもニュータイプでもなくても庭の会話を聴けばわかるよ。
     今回のアセム兄さんのアイディアは却下」

 2人が機体を改造する、しないでしばらく揉めるのをキオは少しの間眺めていたが、
やがてまた読んでいた本に目を向けた。
その漫画、ジョジョ3部の主人公承太郎の『やれやれだぜ』というセリフを見ながら苦笑いする。
どうやらキオもそんな気持ちらしい。

 その日はそんな一日だった。


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最終更新:2023年05月10日 11:30