88 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2008/04/09(水) 02:02:21 ID:???
ある日の夜独りで飲んでいるセレーネにキラが話しかけた。
キラ「一度聞いてみたかったんだけど、セレーネ姉さんはコーディネーターになって良かったことってあった?」
シン「あ、それ俺も知りたい」
シンも興味を持ったのか話に割り込んできた。兄弟一家でコーディネートを受けているのがこの3人だ。
セレーネ「やぶから棒ね。そうね…コーディネートで宇宙生活への適応力が高くなってたから、DSSDへの採用とか昇進では有利に働いたかもね。
      …それぐらいかな?」
キラ「学校の成績はどうだったの?」
セレーネ「中学までは勉強も運動もトップ。物覚えが良かったのもコーディネートのおかげかしら。おまけに美人だったから女王様だったわね」
キラ「アムロ兄さんはどうだったの?コーディネータかナチュラルかで言ったらナチュラルの方でしょ」
セレーネ「目立つ成績じゃなかったけど、ニュータイプの感覚っていうやつなのか、異様に理解が早いこととかあったわ。
      運動は小学校の頃は私が上だったけど、後になると男女の体格差とか出てくるし、兄さん肉体労働もやってたし、
      私は高校に入ってからはDSSDに入るために勉強一筋で運動してなかったから、今は逆転してるんじゃない?」
シン「いくらコーディネーターがすごいすごいとか言われても、やらないと落ちるからなあ。
   うちの学校にもコーディネーターなのに落ちこぼれがいるとか聞いたことあるし」
セレーネ「コーディネートされても、それで人生全てうまく行くってわけにはいかないわね。
      宇宙生活向けのコーディネートをしたって、地上に住むのを選んだらあまり意味ないし」
キラ「姉さんは宇宙生活向きだからDSSDに入ったの?」
セレーネ「DSSDを選んだのはもっと遠くの宇宙(そら)に行きたいという自分の意思よ。体質や適性が合ったからじゃないわ。
      いくら宇宙生活の適性だって、20年前のコーディネート技術によるものよ」
シン(20年前とか微妙にサバ読もうとしてるな、この三十路前)
セレーネ「20年もあったら、その間に宇宙生活を向上させて万人のために生かす技術がいくらでも出てくるわ。
      技術投資としても20年かけてものになるかどうかわからない人を育てるより、直接技術開発に使った方が効果的よ。
      ……全く、設備投資とかに予算かけてこず、すぐに成果が期待できないのにDSSDは無駄遣いだってすぐ予算を削っていって、批判して、
      おかげで計画は延期繰り返しだわ、早い昇進も意味なくなるわ、どうしてくれるのよ…(ブツブツ)。あんた達も行けるでしょ。付き合いなさい」
キラ「い、いや、僕ら未青年だし、飲ませたらアムロ兄さんもシロー兄さんもうるさいじゃない。勘弁してよ」
シン(それに姉さん酒入るとからむし。正直遠慮したい)
セレーネ「はいはい…あ、コーディネートで他に良かったことって、体内のアルコール分解が早いから酔いにくいことかな?」
すでに焼酎の一升瓶が二本空になっていたが、セレーネは酔って口調とかが乱れたりする様子はなかった。
シン「それじゃ俺たち先に休ませてもらうよ」
キラ「お休みなさい」
セレーネ「お休みー」

89 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2008/04/09(水) 02:08:11 ID:???
弟二人が寝に入ってセレーネは食堂に一人残った。
セレーネ「…さっさと酔って眠って忘れられるのなら、その方が楽なんだろうけど。うートイレトイレ」
酒を飲んでも、コーディネーターの体はすぐにアルコールが分解されて余分な水分だけが体内に大量にたまって、トイレが近くなるだけだ。

数時間後、キラが物音のしなくなった食堂をのぞくと、一升瓶を五本空にしてようやく酔いの回ったセレーネが寝息を立てていた。
キラ「姉さん、ここで寝てたら風邪ひくよ」
動く様子はないので、キラはシンに手伝わせてベッドまでセレーネを運んでいくことにした。
シン「姉さんの部屋まで運ぶのか?やだよあんな魔窟。あっちで良いだろ。近いし」
キラ「そうだね。後の面倒を頼むにしても慣れてるだろうし」
二人は一番近い部屋に姉を運び込むと、そこのベッドに放り出して自分たちの寝床へ帰っていった。
ベッドでは、飲んで帰って寝ているところにいきなり(自主規制)キロの重しをかぶせられたアムロが情けないうなり声をあげている。

翌朝、
キラ「ね、ねえ朝ごはんは?」
シン「俺のは?」
ギンガナム「お前らのかどうかは知らないがー?小生は遠慮しようと思ったがガンダムのお兄さんが良いと言うので、
       せっかくなので二人分おいしくいただいたが何か?」
キラ・シン(兄さんにやられた…)

コーディネーターのセレーネがどういうコーディネートをされているかは本編で語られてないので、適当にでっち上げて書きました。
コーディネーターとナチュラルの闘争・和解がCEのテーマになるかと思いきや、そんな話は黒歴史の彼方へぶっ飛んでしまいましたね。

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最終更新:2013年09月14日 22:02