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~1時間後 きぬはた荘 キッチン~


結標 「すっかりお粥が得意料理になっちゃったわね」

結標 「もっと手の込んだことが出来ればなぁ……」

浜面 「よお、タオルは用意できてるぜ」

結標 「あ、お疲れ……様?」

浜面 「なんだよ、その反応」

結標 「ちょっと一枚貸してくれる?」ヒョイ

浜面 「?」

結標 「えい」ベチッ

浜面 「うぉぉぉ! あっちぃーーーー!!」

結標 「熱いでしょ?」

浜面 「な、なにすんだ!」

結標 「貴方ねぇ、人の身体を拭くものなのよ? 持つのもツライぐらい熱くしてどうするの」

浜面 「いや、この方がすっきりすると思ったんだが」

結標 「冷たいよりはいいでしょうけど……使うときに冷ませばいいか」

浜面 「メシの方はどうなんだ?」

結標 「もう出来てるわよ」

浜面 「おし、じゃ出動するか」

結標 「っ……」ズキッ

浜面 「? おい、なんか疲れてないか?」

結標 「ちょっとだけね、大丈夫よ」

浜面 「あまり無理してくれるなよ」

結標 「分かってるって。ほら、行きましょ」

結標 (頭いたい……でも、私までダウンする訳には……)


~絹旗個室~


絹旗 「あ、結標さん……」

結標 「調子はどう?」

絹旗 「はあ、朝よりは……あの、浜面は……?」

結標 「んーと……着替えもしなきゃいけないから、私が来たの」

絹旗 「そ、そうでしたか……」

ユリコ 「(´・ω・)」

結標 「あ、ユリコのご飯も後で持ってくるからね」ナデナデ

絹旗 「……」

結標 「どうしたの? 大丈夫?」

絹旗 「あ、はい……大丈夫です……」

結標 (病は気から、か……浜面くんに来てもらってもよかったかな)


~白井個室~


白井 「しかし、本当に口惜しいですの」

結標 「何が?」ゴシゴシ

白井 「わたくしが万全の状態であれば……」

結標 「そんな気にしないでも……」ゴシゴシ

白井 「大きいお姉さまに付きっ切りで看病とか人肌で暖めてさしあげたりとか……」グフフ

結標 (ああ、いつも通りだ)

結標 「まあ、貴女と真琴は一番軽症だから。そんなに心配しなくてもいいわよ」

白井 「そ、そうなんですの?」

結標 「うん。あの子も頭痛がひどいだけで、他はそれほどでもないから」

白井 (チッ)

結標 「確信した。貴女はもう大丈夫ね」


~番外個体個室~


結標 「ほら、腕こっち」

番外個体 「よっと……ねえ、淡希さ」

結標 「ん?」

番外個体 「今の状況、海原さんを落とすチャンスだと思わない?」

結標 「……何言ってんのよ」

番外個体 「いやほら、献身的な看病でガッチリとハートキャッチあわきん☆」

結標 「」バシッ

番外個体 「……私、病人なんだけど」ズキズキ

結標 「減らず口を叩く元気があるなら大丈夫ね」

番外個体 「そそ、私は寝てれば大丈夫だから。海原さんのところに行ってあげて」

結標 「言われなくともそうするわよ。あいつが一番重症だしね」


~滝壺個室~


滝壺 「着替えも……?」

浜面 「お、おう。あー、なんだったら俺は外で」

滝壺 「手伝って」

浜面 「はい」

滝壺 「着替えは2段目の引き出しに入ってるから」

浜面 「失礼します」ガラッ

浜面 (っておい、下着と服を一緒にしておくなぁぁぁ!!)

滝壺 「? ねえ、はまづら。このタオルは?」

浜面 「汗をかいているようであれば、身体を拭こうかと」

滝壺 「じゃあ……お願いね」プチッ

浜面 (俺の理性頑張れぇぇぇ!)


~婚后個室~


結標 「だいぶよさそうね」

婚后 「ええ、お陰様で楽になりましたわ」

結標 「油断しちゃダメよ。夜は冷えるからね」

婚后 「心得ております」

結標 「まだちょっと声が変だしね」

婚后 「う……」

結標 「じゃ、着替えましょうか」

婚后 「はい、お願い致しますわ」シュルッ

結標 (すごい、高級ブランドばっかじゃない……部屋着にここまでお金かけるなんて)

結標 (今度借りようかなぁ)

婚后 「結標さん? この格好で放置されるのはきついのですが……」


~海原個室~


結標 「大丈夫? 起きれる?」

海原 「う……すみません、色々と……」

結標 「無理しないでいいわよ」ヨイショ

結標 (あら、思ってたより硬い)

海原 「」ブルッ

結標 「寒いの?」

海原 「ええ、少々悪寒が……」

結標 「じゃあ、さっさと済ませましょ」

海原 「お手数おかけしますね……回復した暁には、ちゃんとお返しを……」

結標 「今はそんなこと考えなくていいわよ」


~その頃 滝壺個室~


浜面 「はい、着替えに身体拭き、完了ですよっと」

滝壺 「はまづら、ありがとね」

浜面 「いえいえ、お安い御用ですことよ!」

浜面 (鼻血耐えるのに必死だったぜ)

滝壺 「でも、はまづらとむすじめのお陰で朝よりは楽になったよ」

浜面 「そうか? それを聞いて安心だぜ」

滝壺 「……ねえ、はまづら」

浜面 「どうした? まだ何かあるか?」

滝壺 「もう寝るから、それまで傍にいて?」

浜面 「おお、任せとけ!」

滝壷 「」スピー

浜面 「よし、寝たな……それにしても滝壷は冷えピタが似合うぜ」


<ガチャ


絹旗 「浜面、ここにいたんですか……」

浜面 「絹旗? どうしたんだ? なんか必要か?」

絹旗 「超必要ですぅ……浜面が……」

浜面 「?」

絹旗 「超心細いんです……一人にしないでください……」

浜面 「あぁ、分かった、分かったからな。今行くから。寝ないと治るもんも治らねえぞ」

滝壷 「」ガシッ

浜面 「……ええと」

絹旗 「浜面ぁ……うー、寒いです、超寒いですぅ……」ガシッ

浜面 (どうすんだ、コレ)

 :
 :
 :

結標 「で、携帯使ってまで全員分の洗濯中だった私を呼んだワケね」

浜面 「左様でございますの」

結標 「この部屋に布団敷いてあげればいいじゃない。で、貴方も付き添ってればいいわ」

浜面 「……その手があったな」

結標 「今持ってきてあげるから。それまで絹旗さんが冷えないようにしてあげなさい」

浜面 「お、おお。すまねえ」

絹旗 「」ブルブル

結標 「……その体勢、まるで携帯の充電器ね」

浜面 「ん? なんか言ったか?」

結標 「いえ、なにも。それじゃ、ちょっと待っててね」


 ガチャ バタン


結標 「はーぁ」

結標 (私にも充電器になってくれる人いないのかしらね)

結標 「……なに言ってるんだか」

結標 「布団のスペアってどこにあったかしら……」

結標 「……絹旗さんの持ってくればいっか」



~10分後~


結標 「よいしょっと」ボスン

浜面 「いや、すまねえ」

結標 「別に貴方の為じゃないわよ。ほら、絹旗さん、こっち」

絹旗 「あぅぅ……」モゾモゾ

結標 「じゃ、あとは任せちゃって平気よね?」

浜面 「あぁ。本当なら俺が海原のとこに行くハズだったんだが……」

結標 「いいわよ、それぐらい。海原のところには私が行くから」

浜面 「ああ、頼んだぜ」


 ガチャ バタン


結標 「海原のところか……」

結標 「……さて、そろそろあいつはくたばったかな?」


~海原個室~


結標 「生きてる?」

海原 「え、えぇ……どうにか」

結標 「なにかあったら言いなさい。ここに居てあげるから」

海原 「……すいませんね……付きっきりにさせてしまいまして……」

結標 「貴方が一番重症だからね。家の中で死なれても寝覚めが悪いし」

海原 「ふふ……病人相手でも、容赦がないですね……」

結標 「もう喋らないの。いいから寝てなさい」

海原 「そうしたいのですが……悪寒がひどくて中々……」

結標 「しょうがないわね……毛布持ってくるわ」

 :
 :
 :

結標 「……ねえ、寝ちゃった?」

海原 「」スピー

結標 「はあ……手のかかること」

海原 「うっ……」ブルッ

結標 (真琴にはああ言ったものの……何かしてあげたいのは確かよね)

結標 「……私がしてやれること」

結標 「」プチッ プチッ


 シュル バサッ


結標 (ブラもない方がいいかな)パチン

結標 (お邪魔します)モゾモゾ

海原 「」スピー

結標 (今だけだからね、ここまでしてあげるのは)

海原 「……?」

海原 (なにか温かくて、柔らかい……これは……?)

結標 (気付かないでね……気付かれたら死んじゃう……)

海原 (ですが……なんだか安心しますね……今なら寝れそうです……)

海原 「」ギュゥ

結標 (うひゃぁぁぁぁぁ!?)

海原 「」スピー

結標 (あ、明け方近くなったらこいつが起きる前に退散しようと思ってたのに……)

結標 (あまり気が進まないけど、座標移動で逃げるしかないか……)


結標 (あったかい……まだちょっと熱があるのかな)

結標 「……」

海原 「」スピー

結標 (けっこう胸板厚いのね)ポンポン

結標 (んー)グリグリ

海原 「うん……?」

結標 (いけない、起こしちゃう)

結標 「……」

結標 (ここまでやったんだから、ちゃんとよくなってね)

海原 「」スピー


~その頃~


滝壺 「ん……」ムクリ

滝壺 「……あれ?」

絹旗 「」スピー

浜面 「」

滝壺 「なんで2人が一緒に……?」

滝壺 「……私も」モゾモゾ

浜面 (起きてるっつうのよぉぉ!)

滝壺 「」スピー

絹旗 「」スピー

浜面 (両サイド固められたぁ! どうするよ俺!)

ユリコ 「(・ω・)」ジー

浜面 (おい待て! 動けない俺に何をするつもりだ!)

ユリコ 「( ・ω・)つ」

浜面 (こっ、こら! 鼻抑えるな!)

絹旗 「んぅ……」

浜面 (あ、動いたら起こしちまうな。耐えるしかないか!)

ユリコ 「」ゴロン

浜面 (おりゃ?)

ユリコ 「」スピー

浜面 (胸の上まで寝始めやがった)

浜面 (両サイドに加えてマウントポジションですよぉ!)

浜面 (朝までこのままか……不幸、ではないか)


 ――そんな調子で、全員全快まで更に丸一日要した


~二日後 朝 きぬはた荘 リビング~


番外個体 「ん~」ノビー

番外個体 「コーヒー飲みたい」

白井 「あら、おはようございますの」

番外個体 「あ、おはよ。もう起きて大丈夫なの?」

白井 「丸二日寝てたせいで身体が痛いですが、風邪のほうは大丈夫ですの」ゴキゴキ

番外個体 「はは、同じだ」

海原 「おはようございます」

白井 「海原さん? 起きて大丈夫なんですの?」

番外個体 「一番重症って聞いてたけど?」

海原 「ええ、どうにか」

白井 「峠は越えたということですのね」

海原 「浜面さんと結標さんのお陰ですね」

番外個体 「そういえば、淡希は?」

海原 「……今朝になってからお見かけしてませんね。ご自分の部屋でお休みなのでは?」

白井 「動きっぱなしでしたでしょうし、きっとお疲れですの」

番外個体 (なーんだ、結局なんもなかったのか)

海原 「いやしかし、少々お腹が空きましたね」

番外個体 「私も空いてるし、なんか簡単なの用意してくるよ」

白井 「ぜひ、お手伝いさせていただきますの!」フンス

番外個体 「そ、そう? じゃ、お願いしようかな」


<あー、もう、首いてー
<わ、わたくしがマッサージを!


海原 「結標さんには、ちゃんとお礼をしなければいけませんね」

絹旗 「超おはようございます」

ユリコ 「( ・ω・)ノ」

滝壺 「おはよ。うなばらも大丈夫なの?」

海原 「おはようございます。お二方も峠は越えたようですね」

絹旗 「私たちは、まあ、動けるぐらいにはなったんですが……」

滝壺 「はまづらが熱出しちゃって」

海原 「なんと……」

絹旗 「私たちも病み上がりですが、今は浜面のほうが超重症ですので」

滝壺 「きぬはたと私で看ててあげるよ」

海原 「ご無理はなさらないでくださいね」

絹旗 「浜面もですけど、結標さんは大丈夫なんでしょうか?」

海原 「浜面さんがダウンしたということは、結標さんも……?」


~その頃 海原個室~


結標 「あー」orz

結標 「昨日の朝は海原より先に起きて逃げれたけど、今朝は寝過ごしちゃった……」

結標 「で、私の服と下着がきちんと畳まれてて、海原がいないってことは」

結標 「……う」

結標 「うみゃぁぁぁぁ!///」


<バーン


結標 「」ビクッ

婚后 「海原さん!? いったい何を……あら?」

結標 「お、おはよ」

婚后 「悲鳴が聞こえたかと思えば、結標さんでしたのね」

結標 「あ……こ、これはね……」

婚后 「もしやお邪魔でしたか……? し、失礼致しましたっ」

結標 「え?」


<バタン


結標 「ちっ、ちが(ズキッ)うっ……」

結標 「頭が……」ズキズキ

結標 「これ以上は隠せそうにないわね……」

結標 「とりあえず、自分の部屋戻って着替えるか……」

結標 「……うー、痛い。これじゃ演算もできないわね」ズキズキ


~きぬはた荘 リビング~


番外個体 「うーん、二日ぶりのコーヒーの美味しいこと」

白井 「もうすっかり中毒ですのね……」

海原 「ミサワさんの場合は、職業病とも言えるかもしれませんね」

婚后 「みなさん、おはようございますわ」

絹旗 「おはようございます。婚后さんも超回復しましたか」

婚后 「ええ、お陰様で。結標さんのお陰ですわね」

滝壺 「むすじめ……今朝になってからまだ見てないよね」

海原 「やはり浜面さんと同じパターンでしょうか……?」

婚后 「浜面さんに何かあったのですか?」

絹旗 「今朝になって熱出しちゃいまして」

滝壺 「だから、今度は私たちが看てあげる番」

婚后 「まあ、そんなことに……」

結標 「お、おはよ……みんなもう大丈夫なの?」

海原 (……様子がおかしいですね。これは形振り構ってられませんか)

白井 「ええ、結標さんのお陰ですっかり」

番外個体 「淡希? なんかフラついてない?」

結標 「ちょっと疲れたのかも……あっ」ズキッ

番外個体 「危ない!」バッ

結標 「うっ……」

番外個体 「うわ、あつっ。これ熱あるでしょ」

絹旗 「結標さんもですか……」

滝壺 「私たちが伝染しちゃったんだね、きっと」

結標 「やっぱダメ……頭痛いよ……」

婚后 「看病にあたってくれたお二人が倒れるなんて……」

海原 「あの、結標さんは僕に任せてください」

結標 (海原が……って、ええええ!?)

番外個体 「いいの?」

海原 「結標さんには寝ずの看病をして頂いた恩もありますし」

結標 (それ今言わないでぇぇ)

海原 「浜面さんも倒れてるそうですし、絹旗さんと滝壺さんは浜面さんをお願いします」

絹旗 「超了解です!」

滝壺 「任せて」フンス

婚后 「……そうですわね、わたくしと白井さんは学校がありますし、ミサワさんもバイトでしょうし」

白井 「確かに、風紀委員もこれ以上は休めませんの……」

番外個体 「わかった。じゃ、お願いね」

海原 「結標さん、こちらへ。部屋までお連れしますよ」ポスン

結標 「うー……」

番外個体 「淡希、顔赤いよ。歩くのもツライんじゃない?」

結標 「大丈夫よ……」

海原 「白井さん、部屋までお願いできますか?」

白井 「はいですの」

結標 「ま、待って! 歩けるから……海原、お願い」

海原 「ご本人がそう仰るなら……どうぞ、捕まってください」

結標 「ごめん……」ギュゥ

海原 「ゆっくりでいいですよ」

結標 「はーい……」

番外個体 「……さっき、寝ずの看病って言ってた?」

絹旗 「超言ってましたね」

婚后 「海原さんが一番症状が重かったらしいので、きっと付き添ってたのでは?」

婚后 (かといって、なぜあんな格好だったのかは分かりませんが)

滝壺 「はまづらも付き添ってくれてたしね」

白井 「疲労に加えて、ずっと同じ部屋にいたのでは伝染るのも無理ありませんの」

番外個体 「まあ、淡希は海原さんに任しておけば平気でしょ。浜面さんは大丈夫なの?」

絹旗 「そうですね、そろそろ様子を見にいってやりましょうか」

滝壺 「何か食べさせてあげないと」


<きぬはた、お粥って作れる?
<超任せてください

番外個体 「ミイラ取りがミイラになるってこういうことなのかね」

白井 「今日は、わたくし達も出来る限り早く帰宅して手を貸しませんと」

婚后 「この家の中で風邪ループに陥ってしまいますわね」

番外個体 「それにしても……淡希が寝ずの看病か」

番外個体 (淡希やったじゃん)ニヤニヤ

白井 「きっと、付きっ切りで人肌で暖めたりとかしたんですの」

婚后 (はっ。だ、だからあのような格好を!?)

番外個体 「婚后さん、どうかした?」

白井 「顔が赤いような……風邪がぶり返したのでは?」

婚后 「だ、大丈夫ですわ! ほら、お二人とも、もう出る時間ですわよ!」

お二人 「「?」」

婚后 (その場面を想像してしまったではありませんか……)
最終更新:2011年04月01日 23:53