――序章・絹旗の不幸日和
~10月初旬 第7学区 常盤台中学~
絹旗 「超お腹空きました!」トテトテ
白井 「今から食堂に行っても、おそらく混んでおりますわね」コツコツ
絹旗 「帰っていいですか」
白井 「ダメですの」
ポムッ
絹旗 「?」
後輩A 「あぁ~、やっぱり絹旗先輩の頭って撫で心地が最高ですぅ」ナデナデ
絹旗 「ちょっとちょっと、何してるんですか!」
後輩A 「しかも撫でてくださいと言わんばかりの丁度いい高さが」ハァハァ
白井 (うわぁ、この変態すっかり欲情してますの……)
絹旗 「超やめてくださいってば!」
後輩A 「その怒ってる姿も、尻尾を引っ張られたぬこみたいで最高です!」ナデナデナデナデ
絹旗 「白井さん、超助けてください。私の手に負えません」
白井 「……まぁ、昼休みの時間も限りがございますし」ヒュンッ
後輩A 「あ、あれ……もー、また逃げられちゃいました。もっとモフりたいのに……」
絹旗 「うぅ、こんなのばっか」
白井 「絹旗さんは後輩から好かれておりますもの」
絹旗 「こんな形で好かれても超嬉しくないですよ」
<あっ、絹旗!
絹旗 「げっ!」
教師A「貴様、進路希望調査票をまだ出していないな!? 締切はとうに過ぎているんだぞ!」
絹旗 「しっ、白井さん! 逃げましょう! 超逃げましょう!」グイグイ
白井 「……」
絹旗 「白井さーん!」
白井 「あぁ~、わたくし空腹でもう演算もまともにできませんの~」ナヨナヨ
絹旗 「超嘘つけー!」
白井 「という訳でわたくし、これから昼食に向かいますので。ごきげんよう」ヒュンッ
絹旗 「ちょ、ちょっと!? 超つれないですよ!? ていうか演算できてますよね!」
教師A 「確保」ガシィ
絹旗 「ぐえ」
教師A 「さあ、生徒指導室へ行こう。茶ぐらいは出すぞ」ズルズル
~放課後~
<ジリリリリリン♪
教師Z 「よし、今日はこれまで」
<キリーツレーイ
絹旗 「お、終わった……」バタッ
白井 「昼食抜きでよく頑張りましたわね」
絹旗 「何か用ですか、超裏切り者の白井さん」ジトー
白井 「自業自得でしょうに」
絹旗 「うー、私を超見捨てて一人でピザを食べに行ってたくせに」
白井 「ピザなど食べておりませんの」ハァ
絹旗 「超白井さんなんかピザになっちゃえばいいんです」
白井 「遠慮しておきますの」
絹旗 「腹さんと結婚してください。そんで腹黒子って名乗ってください」
白井 「知り合いに腹さんはおりませんの」
絹旗 「むー」
白井 「さ、いつまでも残ってるとまたどやされますわよ」
絹旗 「そうですね、何か食べないと超死んじゃいますし。白井さんはどうします?」
白井 「いつも通りですの」
絹旗 「超風紀委員ですの」キリッ
白井 「馬鹿にしてません?」
絹旗 「超気のせいですよ。んじゃ、私はミサワさんのところにでも」
白井 「むむ……風紀委員の用事がなければわたくしも飛んでいくところでしたのに」
絹旗 「それはそれは超残念でした」ニヨニヨ
白井 「終わってからだと閉まってますし……そういえば、海原さんの妹さんがバイトしてると」
絹旗 「ええ、やってますね。海原さんも超変装して様子見に行ってるらしいですよ」
白井 「超変装って……なんでまた?」
絹旗 「ガチガチに緊張させてしまうからだそうです」
絹旗 (まー、その変装も3回目ぐらいで既に超バレてるらしいですけど)
~同日夕方 第7学区 とある大通り~
白井 「絹旗さん、先ほどからふらついておいでですが」
絹旗 「空腹が超空きすぎてピークです……」
白井 「車には気をつけてくださいまし。うっかり絹旗さんに突っ込んだ車が気の毒ですので」
絹旗 「いやいや、そこは私の心配をしてくださいよ」
白井 「いやいや、絹旗さんに突っ込んだ車のほうが無事では済みませんの」
絹旗 「そりゃそうかもしれませんけども」
白井 「わたくしの11次元殺法も通じないほどの耐久力ですもの」ハァ
絹旗 「私を倒したければ、この世の窒素を超消滅させることですね」ニシシ
白井 「空気中の78%を占める窒素をどう消滅させるのですか」
絹旗 「つまり超無理って訳ですね。って言ってる間に177支部ですよ」ホラホラ
白井 「あら。では、わたくしはここで。くれぐれも門限に遅れないようにしてくださいまし」
絹旗 「超分かってますよ」
白井 「ごきげんようですの」トテテテ
絹旗 「さて、なにか食べにいきますか」ヨテヨテ
~第7学区 隠れ家的喫茶店~
婚后 「ええ。それで、エサには生の鶏肉をあげることが多いですわね」
ショチトル 「興味深い……今度見に行ってもいいか?」
婚后 「ええ、是非おいでくださいな。あまりの可愛さにノックアウトされますわよ」クスクス
<カランカラン♪
ショチトル 「あ、いらっしゃい」
絹旗 「うー」ストン グテー
婚后 「絹旗さん? どうなされたんですか」
絹旗 「超お腹空きました……」
ショチトル 「食べ物ならあるぞ。もちろん、費用はかかるが」
絹旗 「じゃあホットドッグをマスタード抜きで」
ショチトル 「承った。マスターを起こしてくるから待っててくれ」
絹旗 「起こしてくる?」
ショチトル 「ああ、奥で寝てるから」
絹旗 「え? ミサワさん、体調でも悪いんですか?」
婚后 「体調は問題ないのですが、ひどく眠いそうで」
絹旗 「……超相変わらずの適当さですね」
<マスター起きてくれ。軽食の注文だ。
<はいはーい……
絹旗 「しっかりしてくださいよ、超マスターさん」
番外個体 「仕方ないでしょ。昨日はあまり寝れなかったんだから」
婚后 「何かあったのですか?」
番外個体 「格ゲーでネット対戦やってた」
絹旗 「え、なんで誘ってくれなかったんですか」
番外個体 「絹旗さんはアーケード派じゃん。さて、ホットドッグだったね」スチャ
婚后 「ミ、ミサワさん。それは……?」
ショチトル 「マスター。それはパンスライサーではなくてマクアフティルだ」
番外個体 「いけね、寝ぼけて間違えた」
絹旗 「寝ぼけるにも超ほどがあるでしょう。ていうか、なんでこんなもんがあるんですか」
ショチトル 「泥棒避けの護身具だ。パンを切るならこちらを使ってくれ」スチャ
番外個体 「お、ありがとー」
ショチトル 「あ、そうだ。ホットドッグ用の腸詰、茹でないとないぞ」
番外個体 「え、なんで?」
ショチトル「さっき昼食に焼いて食べたから。あるもので済ませって言われてたし」
番外個体 「あー……じゃあ追加で茹でといて」
ショチトル 「分かった」ガサガサ
:
:
:
番外個体 「なるほどなるほど。それで昼ご飯抜きか」
婚后 「こう言ってはなんですが、自業自得ですわね」
絹旗 「いやいや、超災難ですよ。うお、あちち」ハムハム
番外個体 「んな急いで食べなくても、誰もとらないよ」
絹旗 「お腹空いててつい……ところで、婚后さんは」
婚后 「はい?」ズズ...
絹旗 「ロンドンに行くのっていつでしたっけ?」
婚后 「来週末からですわね」
番外個体 「え、なにそれ」
婚后 「文化交流を名目にした交換留学制度が検討されているらしくて、
まず短期でやってみようかという話になっておりまして」
番外個体 「あー、それで抜擢されたってこと? さすが長点上機の人だけあるね」
絹旗 「でも今回は超短期なんですよね。テストケースだから」
婚后 「ええ、予定ですと10月一杯まで向こうに滞在することになっています」
ショチトル 「マスター、暇だ」クイクイ
番外個体 「んー、あ、じゃあ豆ローストしてくれる? マンデリンを200グラム、イタリアンね」
ショチトル 「よし、任せてくれ」フンス
番外個体 「しっかしロンドンかー……もしかしたら先代マスターに会えるかもね」
絹旗 「え。故郷に帰ったとは聞きましたけど、ロンドンなんですか?」
番外個体 「ロンドン近いらしいよ。この間、絵葉書が来てね。今は観光名所で警備員してるって」
絹旗 「ミサワさんの彼氏さんも警備員ですよね」
番外個体 「自宅のね」
ショチトル 「♪」ザラザラジャッジャッ
<カランカラン♪
ショチトル 「いらっしゃ……あっ!」パァ
結標 「はーい、ちゃんとやってる?」
海原 「どうも。近くを通ったので寄ってみました」
ショチトル 「今日はそっちの顔なんだな」
絹旗婚后 (((そっちの顔?)))
海原 「下手な変装はもうバレてしまっていますしね」
番外個体 (ウソ、変装して来てたの? 気付かなかった)
絹旗 「お二人とも、超お久しぶりです」
結標 「超が付くほど久しぶりでもないでしょ」
海原 「おや、婚后さんに絹旗さんもいらしてましたか。ご無沙汰してます」
婚后 「変わりなく仲睦まじいで何よりですわね」クスクス
海原 「はは、もはや逆らえませんからね」ニコニコ
結標 「ちょ、ちょっと何よそれ」
番外個体 「おい、ウザップル。注文は?」
結標 「ウザップルって、貴女に言われたくないわよ。いつものね」
番外個体 「5倍圧縮ブレンド入りまーす」
絹旗 「うっわ、超苦そう」
結標 「それいつものじゃないじゃない!」
ショチトル 「はい」コトッ
海原 「おや? 僕はまだ頼んでいませんが」
ショチトル 「家でもここでも、いつもこれだからな」
婚后 「あら、好きなメニューを覚えて貰えるのは愛されている証拠ですわよ」
ショチトル 「え、なー! あ、愛されてってそんな!」
海原 「ありがたく頂かないといけませんね」
ショチトル 「……か、勝手にしろ」
絹旗 「結標さん、砂糖超入れすぎじゃないですか?」
結標 「こうでもしないと苦すぎて飲めないのよ」
ショチトル 「それ、私も一口でギブアップしたミサワブレンド32号か」
婚后 「ミサワブレンドとは?」
番外個体 「私の実験作のこと」
ショチトル 「ちなみに商品化までこぎ着けたことは一度もない」
海原 「探究心が溢れてるって素敵ですよね」
結標 「探究心とは違くない?」
番外個体 「ちなみに絹旗さん専用メニューのモアイブレンドもあるよ」
絹旗 「その呼び方はやめてくださいと超何度も言ってるじゃないですか!!」ムキー
結標 「今絹旗さんが飲んでるのがそう? 一口味見させてよ」
絹旗 「ええ、どうぞ」
海原 「見た目はアイスカフェオレのようですが」
結標 「……っ……いやぁ、なにこれ。甘すぎでしょ」
婚后 「苦いものを飲んだ後なので余計なのでは」
絹旗 「超美味しいと思うんですけどねー」ズチュー
ショチトル 「モアイブレンドは私も好きだぞ」
海原 「ショチトルも甘いものが好きですからね」
~2時間後~
ショチトル 「ゴミは裏に出しておいたぞ」
番外個体 「おk。じゃ帰ろっか」
ショチトル 「これは?」
絹旗 「」ウトウト
番外個体 「それ備品だから置いといていいや」
ショチトル 「分かった」バタン
番外個体 「さーて、帰ろ帰ろ。ほら行こうよ」
ショチトル 「いや、でも。毎日毎日送ってもらうのも」
番外個体 「まだ本調子じゃないんでしょ? バイトしてるのも身体の調子を戻したいからなんだし」
ショチトル 「う……」
番外個体 「それに、あなたになんかあったら私が淡希に半殺しにされるし?」クスクス
ショチトル 「義姉さんはそんなこと……するかも」
<ガチャガチャッ ドンドンドン
ショチトル 「な」ビクッ
番外個体 「なんの音?」
ショチトル 「……絹旗さんがドアを叩いてるようだな」
番外個体 「え、やっば。ドア壊される前に鍵開けてあげて」
ショチトル 「しかし、つくづく変わったドアだな……内側からの解錠にも鍵が必要だなんて」ガチャガチャ
番外個体 「先に戸締りされたら外に出られないんだよね」ケラケラ
絹旗 「なんで私だけ超置いてってるんですか!」ウガー
番外個体 「閉店なのに起きないほうが悪い」
絹旗 「むう……超お腹いっぱいで、つい眠くなっちゃったんですよ」
ショチトル 「そろそろ戻ったほうが良いのでは? 門限とやらがあるのだろう?」
絹旗 「まだ超余裕ありますけど、ここに居残ってもしょうがなさそうですね」
番外個体 「私たちももう帰らないといけないしね。解散解散」ガチャリ
ショチトル 「じゃあ、絹旗さんも気をつけて」
絹旗 「超お疲れ様でーす」ノシ
<あ、義姉さんからメール……買い物の依頼だ。
<んじゃスーパーにでも寄ってこうか。
<いいのか?
<私も買い足したいものがあったしね。
絹旗 「……さーて。私も行くと……ん? あれ?」ガサガサ
絹旗 「……」ゴソゴソ
絹旗 「あれ? あれあれ? あれれ?」
絹旗 「財布と携帯が……ない」
絹旗 「か、カバンに入れましたっけ。私ってば、超うっかりさん☆」ガサガサ
絹旗 「…………ッ!」バッ
絹旗 「あぁぁ! やっぱり店のカウンターに超置きっぱなしですー!!」
絹旗 「ミサワさーん超待ってください! ミサワさーーーん!」ダダダダ
:
:
:
絹旗 「ううう……見つかりませんでした。どんだけ歩くの速いんですか」
絹旗 「どうしましょ……明日の朝イチで取りにくるしかなさそうですね……」
絹旗 「……今日はいいことないですね」ハァ
~その頃 第7学区 浜滝邸~
【テレビ】<ヴォォオオオ
フレメア 「ゾンビは消毒だーー」カチカチ
打ち止め 「ひゃっ……ね、ねえ、フレメア。もっと違うゲームしない?」
フレメア 「うりゃりゃりゃ」カチカチ
打ち止め 「うわ……」
浜面 「まーたB級ホラゲやってるのか、お前は」ハァ
フレメア 「にゃあ♪」
浜面 「悪いな、せっかく遊びに来てもらってるのに見てるだけになっちまってよ」
打ち止め 「ううん、むしろお呼ばれしてもらったのはこっちだし」
浜面 「なんだったら、俺と将棋でも指すか?」
打ち止め 「んー、でも三下2号さんにはこの間勝ったし」
浜面 「そ、そうだった……」orz
打ち止め 「それにそろそろ」チラッ
<ピンポーン
浜面 「おっ。お迎えが来たか?」
滝壺 「はーい」ガチャ
一方通行 「よォ」
打ち止め 「来てくれたんだねー♪」トテテテ
一方通行 「オマエ大人しくしてたか? 迷惑かけてねェだろォな」
フレメア 「あ、シロだシロだ」
浜面 「なんでフレメアは一方通行のことシロって呼んでんだ?」
滝壺 「フレメアが読んでる漫画の登場人物。似てるんだって」
一方通行 「何度も邪魔させちまって、悪いな」
浜面 「フレメアも喜んでるしな。家もそんな遠くないんだし、気にするな」
滝壺 「もうすぐご飯できるけど。よかったらどう?」
一方通行 「悪いが遠慮しておく。そろそろうちのも帰ってくる頃なンでな」
浜面 「そうか。なら帰って出迎えてやらんとな」ニヤニヤ
一方通行 「思わずフッ飛ばしたくなるニヤケ面だな、オイ」
フレメア 「ねーねー、また遊びに来てね」
打ち止め 「うん、また来るからね!」
フレメア 「あっ、そうだ。ねー、シロー」
一方通行 「ン?」
フレメア 「今度は大体、理科教えてほしいかも」
一方通行 「ウチに来たときにな。必要なモンは揃えておけ」
フレメア 「大体了解、にゃあ」シュタッ
滝壺 「いつもごめんね」
一方通行 「クソガキに教えるついでだ。気にすンな」
フレメア 「シロってね、教えるのが大体上手なの」
一方通行 「大体なのかよ」
フレメア 「浜面より上手」
浜面 「そりゃ比べるのが失礼なぐらいの頭の出来だからな……」
一方通行 「オマエも一緒に小学校に通ったらどォだ?」ニヤニヤ
滝壺 「はまづらがランドセル……」
浜面 「俺がランドセルしょって外歩いてみろ。即通報されるわ」
一方通行 「試してみるか?」
浜面 「おいやめろ」
打ち止め 「ねーねー。そろそろ帰ってくるんじゃない?」
一方通行 「あァ、それもそォか」
滝壺 「はい、これ。お土産兼いつものお礼に」
フレメア 「私と滝壺お姉ちゃんで作った、にゃあ」ピョンピョン
打ち止め 「これなに?」
滝壺 「ソフトクッキー」
浜面 「滝壺手製のクッキーは絶品なんだぜ! 食って驚きやがれ!」
一方通行 「あァ。コーヒーの肴にでもさせてもらうわ」
打ち止め 「コーヒーの肴なんて言い方するのはあなただけだよ」
浜面 「ミサワの姐さんが作ったコーヒーに、滝壺のクッキーか。羨ましすぎだろ」
一方通行 「アイツのが飲みたきゃ店に行ってやってくれ」
滝壺 「うん。またその内行くって伝えてあげて」
フレメア 「伝えてあげて」
打ち止め 「うん、来てあげてね!」
一方通行 「さて……ちと長居しすぎだな。もォ行くわ」
浜面 「ああ。気をつけてな」
打ち止め 「またねーー♪」
<バタン
打ち止め 「それでねそれでね! 三下2号さんがね!」キャッキャッ
一方通行 (アイツ……整備士より保父の方が向いてるンじゃねェか?)
<タッタッタッタッ
一方通行 「?」クルッ
番外個体 「たっだいまー♪」ドーン
一方通行 「ぐっ、お……ぬぅぅぅ……!」ギギギ
打ち止め 「おー、すごい! 耐えた耐えた!」
番外個体 「うっれしー☆ 全身全霊で受け止めてくれるなんて」ベタベタ
打ち止め 「てっ、ていうか! ワーストばっかりずるいー!」ガッチリ
番外個体 「なに、邪魔しないでよ。これ私のなんだから」ベリッ
打ち止め 「み、みんなのだもん! ミサカはがさないでー!」
番外個体 「なんでよ、ちゃんと決めたでしょ。昼の相手は最終信号、夜の相手は私だって」
一方通行 「オマエらなァ、場所を考えろ……あとその取り決めに俺の意見は反映されてねェ」ハァ
番外個体 「細かいこと気にせずに♪ ほら、帰ろうよ。早く戻って夕飯の準備もしないとね」
打ち止め 「今日もたくさん手伝うよ! ってミサカはミサカは名乗りをあげてみたり!」
~同日夜 第7学区 とある裏路地~
絹旗 (だー。超めんどくせー)
チンピラA 「だからさ、俺たちと一緒に来ればいい思いさせてやるってんだぜ?」
チンピラB 「どうせ一人でこんなところ来るぐらいなんだから、暇なんだろ?」
絹旗 (たまに近道を使うと超ご覧の有様です)
絹旗 (どうしましょうかね。殴り倒すのは超簡単なんですが)
絹旗 (後で白井さんと寮監に怒られるんですよね)
チンピラA 「怖がらなくていいんだぜ? な?」ナデナデ
チンピラB 「にしても、頭が撫でやすい高さにあるよなー。え、何この触り心地」ナデナデ
チンピラA 「あ、すごい。なんか不思議」
絹旗 (もういいや、殴る、超決定)
<おい!何やってんだ三下ども!
チンピラAB 「あ?」
絹旗 「お?」
黒夜 「おりゃぁぁぁぁぁ!」ズポパゴン
チンピラA 「あべしっ」
チンピラB 「ひでぶっ」
絹旗 (もっとめんどくせーのが来たー!?)ガボーン
チンピラA 「」ピヨピヨ
チンピラB 「」ブクブク
絹旗 「ありゃりゃ……」
黒夜 「絹旗ちゃんよぉ、私は情けないぜ。絹旗ちゃんならこんな連中、一人一秒合計ニ秒でブッ倒せるだろうに」
絹旗 「こっちにも色々事情があるんですよ。超ぼっちのあなたと一緒にしないでください」
黒夜 「ふーん、事情ねぇ?……ま、いいや。それよりさ」
絹旗 「なんですか」
黒夜 「この間のリベンジを」コキコキ
絹旗 「冗談じゃないです! やってられませんよ!」ピュー
黒夜 「あ! 待ちやがれ!」ヒュゴォォン
ドパン ドパーン
絹旗 「あーもー! 周りを見ずに能力を超ブッ放すクセどうにかしてから来て下さい!」
黒夜 「知らねーよ! こっちだってなぁ、負けっぱなしで黙ってられねぇんだよ!!」
絹旗 「なんなんですか今日は! 超厄日です!」
~その頃 第7学区 常盤台新寮~
白井 「……絹旗さんはまだ戻られませんのね」
ユリコ 「(・ω・ )」プンスコ
白井 「電話にも出ませんし……映画でも見ておられるのでしょうか」
ユリコ 「( ・ω・)」プンスコ
白井 「ユリコ、少し落ち着いてくださいまし」
白井 「本当に体重増えましたわね。ダイエットしなければならなくなりますわよ?」クスクス
ユリコ 「(・ω・)?」
白井 「気のせいかお腹も……え? ユリコ、貴女まさか……」
ユリコ 「(・ω・*)」
~第7学区 とある倉庫街~
黒夜 「待てっつってンだろォォ!!」
絹旗 「超お断りです!」
黒夜 「勝ち逃げか!? フザけやがって卑怯者ォ!」
絹旗 「」ピタッ
黒夜 「?」
絹旗 「勝てば満足するんですか?」
黒夜 「え……?」
絹旗 「手加減ナシで勝てば、それで超満足するんですね?」
黒夜 「ま、まー、そんなところ、なのかな?」
絹旗 「この絹旗サマに勝てると、超本気で思ってンですか?」
黒夜 「……あ?」
絹旗 「始めましょうよ。もォ勝負を挑もうという気が起きない程度には叩きのめしてあげますよ」
黒夜 「……ッ!?」ゾクッ
黒夜 (おいおいおい、これマズくね!? 本気でキレさせちゃったんじゃないか!?)
絹旗 「っりゃァァァァ!」→→A
黒夜 「!?」バッ
ビュオッ
黒夜 「……!」
絹旗 「おっ、私の超バックナックルを寸前で回避するとは。なかなかの反応じゃないですか」
黒夜 「テメェ、本気でやろうってンだな……?」
絹旗 「私はいつだって超本気ですよ」
黒夜 「望むところだオルァァァァ!」→AAAAB
絹旗 「くっ!?」ガガガガ
黒夜 「どォしたどォした! 脚が止まってンぞ!?」
絹旗 「こンの……手から吹き出すだけの、超脳ナシがァァァ!!」
黒夜 「オマエは皮膚に貼っつけるしかできねェぼンくらだろォがァ!!」
絹旗 「(ビキッ)黒夜ゥゥゥゥ!!」ゴッ
黒夜 「絹旗ァァァァァァ!!」ボッ
ドパッ ボゴォォン
通行人A 「なんだあれは……童女がじゃれあってるだけなのに、なぜ大地が抉れ街灯が吹き飛ばされる?」
通行人B 「まさかあの技はッ……」
通行人A 「知っているのか雷電!」
通行人B 「知らん!」
絹旗 「ちェすとーーー!!」←A
黒夜 「遅ェンだよォォォ!」↓B
絹旗 「!? しまっ……」
黒夜 「ズッパシ食らいやがれェェェェェ!!」→←→AB
絹旗 「あっ、がは……っ!?」
ズシャァァァ
黒夜 「……ふふふっ。窒素爆槍の両手ゼロ距離噴射決まったぁ! これで私の1勝23敗1引き分けだからな!」テッテレー
絹旗 「うっ……うぅ……」
黒夜 「ブザマだねぇ、絹旗ちゃーん? 優等生だったアンタが地べた這いつくばってるなんてさー」ケラケラ
絹旗 「……あっ……」ガクッ
黒夜 「……おい、ちょっと?」
絹旗 「」
黒夜 「えっ、いや……急所は外したよな!? いや、マジで!?」ユサユサ
絹旗 「」
黒夜 「」ピラッ
黒夜 (赤!)
絹旗 「」
黒夜 「ど、どうしよ、これ。そうだ、救急車救急車」カチカチ
絹旗 「超ヤーラーレーマーシーター」
黒夜 「」
絹旗 「」チラッ
黒夜 「………………ふっ」
絹旗 「超ヤーラーレー」
黒夜 「ふざけンなやァ! ゴルァァァァァァ!!」ズガン
絹旗 「うっひゃぁぁぁ!?」
黒夜 「テッメェェェ! 人をおちょくりやがってェェェェ!!」
絹旗 「なんでですか! 勝ったら超満足するんじゃないんですか!」
黒夜 「こんな茶番、無効試合に決まってンだろ!!」
絹旗 「勝ったんだから終わりです! 超終わりですよ!」
黒夜 「終わらせてたまるかよォ! 待ちやがれ!」
絹旗 「もー、超しつこいですよ! この狂犬! 能ナシ! 窒素女!」
黒夜 「窒素女はテメェもだろォがァ!」
マーテェーイ
イーヤーデースゥー
~第7学区 常盤台新寮~
絹旗 (ようやく逃げられました……)コソコソ
絹旗 (……誰もいませんね、よし)キョロキョロ
ススス...コソコソ...
絹旗 (うーん、頭の中でピンクパンサーのテーマが流れてきましたよ)
絹旗 (超どうにか部屋まで辿り着きました……)ガチャ
絹旗 「ただいま戻りましたー」
ユリコ 「(・ω・ )?」
白井 「だっ、段ボールが喋ってますのぉ!」gkbr
絹旗 「私ですよ、私」CAST OFF
白井 「ど、どうしたんですの。その恰好は」
絹旗 「スニーキングミッションに段ボールは超必須アイテムじゃないですか」
白井 「……それで、いったいこんな時間まで何を」
絹旗 「いやー……超ちょっと色々」
白井 「大方また追い掛け回されていたのでしょう」
絹旗 「超お見通しでしたか」タハハ
白井 「そろそろ寮監の見回りが来るでしょうから、シャワーでも浴びておいてくださいまし」
絹旗 「ええ、そうさせてもらいます」
<バタン
白井 「大変ですわね、絹旗さんも」ハァ
白井 「……あら? ユリコ?」
【段ボール】<オアーン♪
白井 「本当に貴女は、絹旗さんの匂いが大好きなのですね」
白井 「……あぁ、でも、わかる気も致しますの。好きな方の香りというのは」クネクネ
寮監 「何をしてるんだ?」
白井 「ばっ、ばんでもございませんの!」
寮監 「?」
~翌朝 第7学区 隠れ家的喫茶店~
番外個体 「ぶっふー」バンバン
絹旗 「まったく、昨日は超厄日でした、って笑いすぎですよ!」
番外個体 「人の不幸はナントカの味って言うじゃん?」
絹旗 「うわぁ、超性悪です……とりあえず、もう行きますね」
番外個体 「何も注文しないで帰るなんて、失礼な客だね」
絹旗 「まだ開店してないから注文しても超無効なんですー」
番外個体 「ふふ、これぐらいは飲んでいきなよ」コトッ
絹旗 「……なんで牛乳なんですか? まあ、頂きますけども」クピクピ
番外個体 「目標の150cmまであと[ピー]cm! 頑張れ!」グッ
絹旗 「か、勝手に人の目標を設定しないでくださいよ!」
<カランカラン♪
ショチトル 「おはようございます」
絹旗 「あ、超おはようございます」
ショチトル 「絹旗さん? 何してるんだ?」
絹旗 「ええ、ちょっと忘れ物の回収をですね」
ショチトル 「な……す、すまない、昨日気づかなくて」
番外個体 「気にしないで。忘れるほうが超悪いんだから」
絹旗 「うわぁ、言おうと思ってたのに人に言われると超ムカつきます」
【ラジオ】<8時になりました。首都圏のニュースをお伝えします。
番外個体 「おや、開ける時間だね。準備して」
絹旗 「え、8時!? やばい、超やばい!!」ドタタタ
<カランカラン♪
ショチトル 「相変わらず慌ただしい人だな」
番外個体 「らしくていいと思うけどね」クスクス
絹旗 「よし、今日も超適度に張り切っていきましょー」トテテテ
最終更新:2012年01月30日 19:20