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「アミロペクチン第一章-5話~旅立ちの予兆~」


 「米粉パン普及の旅に出かけたい者はこれだけか。」
「待ってください。私もです。」
妄想に長い時間を費やしてしまったらしい。
私は息を切らして中央広場へ駆けた。
「これ以上いないな。では説明を始めよう。まず、広めに行く国は
ヴァル王国、スターライト王国、ノルニア王国、スプンタティア大公国、
エシシュ・・・ではなくエシスシル王国だ。

集まっているのは9人だから、二人ずつにすると一人足りないなあ。
まあ、よかろう。」
一人だけで旅をするだと?それはごめんだ。
少なくとも二人で、出来るならあの美女と!
「では決めよう。ヴァルに行くのはお前と、お前。
スターライトはお前と、お前だ。
ノルニアはお前とお前。スプンタティアはお前とお前だ。」
ん?私が呼ばれていない。どういうことだ。
「エシスシルはお前だ。」
今起きていることが理解できない。

 エシスシルとはこのフルス王国から一番と遠い国である。
スプンタティアの北部に位置し、林業が盛んで木材が有名である。
古くからバスケットボールも盛んであり、前回の世界体育大会では優勝している。
そして噛みやすいことでも有名だ。しかし現地の人は噛まないらしい。
言語はほとんどが我が国と同じノーデン語であるが北部ではヴァル語も喋るらしい。
宗教は天教。民族はだいたいノーデン人であるが北部にはヴァル人も住んでいる。
かつてはヴァル領であったためノーデン人の国としては一番ヴァル王国との交流が深く、
エシスシルからは木材を輸出し、ヴァルからは小麦を輸入している。
気候から稲の栽培は盛んではなく、米を食べる人がほとんどいないのが残念である。
フルス王国との交流と言えば我が国が木材を輸入しているくらいである。
これからその国で長く暮らすことになるのだ。
しかし、薔薇色の人生のため、米粉パン普及のためならば頑張ることが出来る。

 その後、米粉パンの材料が配られ、解散された。
出発は明日である。少し早過ぎはしないか。
エシスシルへの道は長い。
しかし薔薇色の人生のため、米粉パン普及のためだ!



用語集

  • ノーデン語・・・北の大陸でヴァル王国、パウダー王国以外で使われている言語。
  • ノーデン人・・・北の大陸のヴァル王国、パウダー王国以外に住んでいる民族。
  • かつてはヴァル領で・・・200年前に存在したヴァル帝国はエシスシル、スプンタティア、パウダーを治めていた。



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最終更新:2011年02月06日 01:38