「アミロペクチン第一章-6話~準備~」
とうとう出発する日が来た。私の心とは裏腹に清々しい朝である。
何故こんなにも早く出発する羽目になったのか。
それはこの筆者、ハチマンジンジャという変な名前の阿呆のせいである。
ハチマンジンジャとは我々が住む世界とは違う世界に存在する“ニッポン”という国の
宗教施設らしいがそんなことはどうでもよい。
彼はかなり怠惰らしいから出発するまでのことを書くのが面倒らしい。
もう少し時間をくれ。頼む。
というわけで一日だけ猶予を頂いた。
しかしスターライトやノルニアなどに行く方々は今日中に出るらしい。
つまり一人で出なくては行けないということだ。
筆者から猶予を頂いたというものの、皆と共に出かけたい。
ハチマンジンジャは一体何を考えているんだ。他の方々にも猶予を与えよ。
酷い。酷すぎる。ハチマンジンジャは「カピカトル様にわるいから。」
と他の方々には猶予を与えなかったのである。
私は決心した。こんな筆者からもらった猶予などいらない。
私は皆と共に出発することにした。
その中には上級学校時代からの親友、ゴードフレシュも居るのだ。
あいつは少し曲者だが心強い旅の味方となってくれることであろう。
カピカトル様は「その国で米粉パンを広めろ。」とおっしゃった。
一体何年かかるのだろう。一応言語は同じだが文化や習慣などは知らない。
私は昨日、長老に借りたエシスシルについての本も鞄に入れた。
鞄には一切れのパン、ナイフ、ランプも入ってる。ん?某映画の歌と同じだと?
その他の荷物は馬に積んである。
正午の鐘が鳴った。
あと数時間でこの村を去ることになるのかと思うと虚しさが募るので思わないことにした。
スプンタティアまでの数週間はフレシュと共に行けるがそこからは一人である。
フレシュの奴、あの美女と一緒になりやがった。どこまでも憎い奴。
よく考えてみればその美女と数週間は一緒にいられるというわけだ。うむ。
用語集
- ハチマンジンジャ・・・この作品の筆者。単なる阿呆。
- 一切れのパン・・・言うまでもなく米粉パンである。
最終更新:2011年02月06日 01:37