ジョーカーはトラックの中で寝る事になった。
ここならゾンビも入ってこないだろう。
運転席にはジョーカー1人
「だが、「お前」にもずいぶん世話になるな、無理をさせているような気がする。」
『珍しいですね、貴方がそんなことを口走るなんて、どういう風の吹きまわし?』
「俺も変わったんだよ、昔と違って。」
『そうね、貴方と私が出会ってもう何年も経った、そして私はいつも貴方の傍にいる、それが私の役目。』
「そして俺が用済みになったら次の奴に乗り換えるのか。」
『まあ、それが「ヘオン」と「私」の契約だもの、だから私は「フォルテ」とも「ラルゴ」とも契約した。』
「そして俺と、か。」
『そういうこと、貴方の次は誰でしょうね?』
「それは俺が決める事だ、お前は望む権利はない、それも「条件」だろ?」
『そう、だから私は楽しみにしているの、貴方の「次」が誰なのかをね。』
「フン、もう十数年待ってくれ、そしたら「次」が現れるだろうからな。」
『ええ、それまで私は貴方の「物」、いや「者」かしらね?』
「「両方」、だ、お前の場合は。」
『まあいいわ、こんなところで死ぬなんて許さないわよ?貴方の背中に背負ってる物は誰にも背負えないわ。』
「アンタ、まだ俺が「死ぬ」と思ってるのか?まだ俺は・・・。」
『はいはい、分かってますよ、貴方は私を「使う」、そして私は貴方に「使われて」貴方を「守る」。』
「だから俺達は今は一緒だ、お前がいるから安心して寝られる。」
『ホント、貴方って変わったわね。』
「ああ、変わったさ「あの時」からもう5年も経つんだからな。」
『・・・長話になっちゃったわね、早く寝た方がいいわ、おやすみなさい』
「全く、お前はまだ俺を子供扱いするのか・・・。」
ジョーカーは動かなくなった。
『・・・ホント、寝るの早いわね・・・。』
最終更新:2011年03月03日 09:31