オルトロスの面々は朝が早いのか、6時の時点でもうほとんど全員が起きていた。

エーリヒは夜遅くまで読書をしていたのに俺より早く起きていた。

ハインツはさっきテントからヘルムートに引きずり出されてきたところだ。

マルセイユとヴォルフは朝食の準備をしている。

「しかし、いよいよ今日となるとちょっと心配ね、だって相手はゾンビでしょ?」

ハインツが大きく背伸びをした。

「何、俺たちなら大丈夫だろう、何せ俺達は「オルトロス」だ、何を恐れる必要がある。」

「まあ、それもそうね。」

「はーい、朝ごはんの準備ができましたよ。」

ヴォルフがサンドイッチを持ってきた。

「普通のBLTサンドだ、まあこんな状況じゃあ贅沢は言えないが味は保証するぞ。」

レシピ
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ヴォルフ特製BLTサンド、少ない材料でこの味、作者はあまり好きじゃないかな。

材料(一人前)
サンドイッチ用食パン 2枚
薄切りベーコン 4枚
キャベツ 葉っぱを2枚ほど
トマト 1/8個
マヨネーズ 適量
胡麻ドレッシング 適量

まずフライパンに油を引き、ベーコンを焼く
その間にトマトを薄切りにし、キャベツを千切りする
キャベツに胡麻ドレッシングを和える
食パンにマヨネーズを塗り、ベーコン、トマト、レタスの順番に挟む
温めたパン切り包丁で斜めに切って完成

ヴォルフのワンポイントアドバイス。
ベーコンは厚切りをそれなりの大きさに切って焼いても美味しいわ。
キャベツのドレッシングは野菜ドレッシングなら何でも合うかも、ただしベーコンとの相性を考えてね。
トマトは今日は水分(あのゼリー状の部分)が少ない物を使ったけど、多い物を使っても美味しいわ。
どちらにしても保存には向かないから作ったらすぐ食べる事ね。

まずエーリヒが一口かじった。

「美味いな、胡麻とベーコンがいい感じにマッチしている。」

エーリヒは気に入ったようだ。

「うむ、成程、これは中々いいな」

ヴォルフの料理の腕を絶賛していると、聞き覚えのあるサイレン音が聞こえた。

それと同時に無線に連絡が入る。

「何だ?もう来たのか?」

「ああ、俺様ただいま参戦だ!」

「私もいますよ!」

「イヤッホォォォォォォォウ!!」

空からサイレン音と共に[二人]が急降下してきた。

そして何事もなかったように屋上に着地する。

一人は白いフライトジャケットを着た髪の長い男、もう一人は髪をまとめて茶色のコートを着た女だ。

「ハンス=ウルリッヒ・ルーデル只今参上!待たせたな、エーリヒ、ガーランド。」

白い方の男、ルーデルは額にかけていたゴーグルを首に掛けた。

「遅くなってすみません、エルンスト・ガーデルマン、只今戻りました。」

もう片方、ガーデルマンは控え目にお辞儀をした。

そしてガーデルマンは背中に背負っていたマスケット銃をこっちに差し出した。

「本営から急いで持ってきました、メッサーシュミットシュヴァルベ、最新型のジェットフリーガーユニットです。」

「・・・これか、Me262、「シュヴァルベ(燕)」と呼ばれたユニットか。」

「はい、ガーランドさんに合わせて使用弾薬は通常のスラッグと散弾を使用可能にしてもらいました。」

「そいつは助かった、後で整備班に感謝しておかないとな。」

俺は人数を確認すると全員に向かって言った。

「よし!全員揃ったな、ではこれから作戦の説明に入る!全員集合してくれ!」

さあ、「狩り」の開始だ。

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最終更新:2011年06月19日 17:25