「アミロペクチン第二章-31話 ~ミッション1~」
「ミッション1は、まず・・・何がいいかな。何か君たちは彼女のことを知っているんだろう」
「え~と、彼女はリリー・・・あれ、本名忘れちゃった、何だっけ」
「ちゃんと聞いとけよシュルツ。リリーヴィル・・・何だっけ」
「名前はいいから他に」
「あ、はい。彼女はベルツさんの一人娘で、確かリムで女工さんをやってるらしいです。
今は休暇中で
こちらの実家に来ているのです」
「そうか、いつ帰ってしまうのか聞いてくれないか、そうしたらお前らに1000ラッツやる」
「1000ラッツじゃ本一冊くらいしか買えないなー」
シュルツがまたわがままを言う。
「分かった。3000ラッツでどうだ」
「有難うございます!我々は必ず聴きだしてみます!」
「よろしく願う」
◆
「3000ラッツで何買おうかな」
「シュルツ、でもどうやって聴きだすんだ」
「俺らが“帰っても手紙を出せるように住所教えてくれませんか”とでも言うんだ」
「なるほど。しかしリリーさんを騙してそれでいいのか」
「3000ラッツも貰えるんだぜ、アンデット・フィフスだってサザンクロスだって買えるんだぜ」
「いや、しかし・・・」
「それにダンツィさんの恋を手伝うことだって出来るんだ、これが間違ってるか」
「うむ。俺は3000ラッツと貯金で本棚でも買う」
「ようがす、そうこなくっちゃ」
◆
というわけでリリーさんに住所を訊くことになった。
私はそういうのは苦手なのでシュルツに頼むこととした。
「住所はちゃんと訊けたか」
「ああ。しっかりメモっといた。
王領 リム直轄市 第27管区 マドゥアナ区 13番 のミーツェ・クラースラヴァ
だってさ」
「なるほど。これで3000ラッツ貰えるということか」
◆
「よし。ありがとう、お前達よくやった」
そうして我々は3000ラッツを貰うことに成功した。
「あの、ミッション1ということはまだあるんですよね、つまりまた3000ラッツ貰えるんですよね」
「あ、え、うむ。ちゃんと3000ラッツやるよ」
「有難うございます!」
と、ダンツィさんが可哀想になってきた。
しかし我々の懐が肥え、ダンツィさんの恋が実るのならば・・・
用語
- アンデット・フィフスはともかくサザンクロスはどうするww失踪予定なんだぞww -- 辛子マヨ改 (2011-03-21 11:07:06)
最終更新:2011年03月21日 11:07