「へえ、アレがゴウリキ?」

教官に変異体の話をしたところ、是非とも見て見たいと団地に強引に連れてこられたのだった。

「はい、私も見るのは初めてですが・・・これは流石に大きすぎやしませんか?」

ゴウリキの身長は3メートル近くありそうだ、185センチの教官も小さく見える。

「何、大したことないわよ。」

そう言うと教官は竹刀を構えた。

「クロコダイルの歯に比べたらね!」

教官はゴウリキに向かって走り出した。

「また無茶を・・・」

教官は竹刀を武器に変えた。

クロコダイル、鰐の名前を冠したそれはエンジンの駆動音と共にゴウリキの拳に突き刺さった。

4枚刃のチェーンソー、それがクロコダイルの正体である。

鰐の名に恥じずその刃は全てに喰らい付き、その肉を引きちぎる。

既にゴウリキの腕は3本に減り、2本目の腕が斬り落とされようとしていた。

「ホラホラ、さっさとしないと腕全部無くなっちゃうよ~?」

教官は2本目の腕を斬り落とすと、ゴウリキを足場にして高く跳びあがった。

「王牙「神裂轟創」!!」

魔力を込めた教官のチェーンソーの一振りでゴウリキの胴体は縦に5分割された。

「まあ、こんなもんかしら。」

教官は煙草に火をつけた。

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最終更新:2011年03月25日 20:27