「今日はいいお肉が手に入ったからステーキですよ~!」

ヴォルフが全員に向かって言った。

「肉か、ひさびさに食べるな。」

「はい、香音ちゃんもどうぞ。」

「ありがとうございます。」

サーベルで一口大に切断された牛肉が鉄板の上に並べられ、ソースの焼けるいい香りが辺りに漂った。

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ヴォルフ特製ステーキソース 焼き肉のタレを簡単アレンジ、勿論焼き肉にも使えるがどちらにしても好みは非常に分かれる。

材料
焼き肉のタレ(市販) 大さじ10杯
リンゴ 6/1欠け 
生姜 少々

焼き肉のタレにすりおろしたリンゴの汁とすしおろした生姜を入れるだけ

ヴォルフのワンポイントアドバイス
非常にレシピが曖昧なんですよ、各自で自由にアレンジ出来るから色々試してみてくださいね。
でむ作者の海苔と胡麻とポン酢はちょっとね・・・。

「ステーキか、アフリカにいた頃を思い出すな。」

マルセイユがステーキを口に運んだ。

「アフリカにいた事があるの?」

「ああ、軍の頃にな、古い運河の近くで防衛線を張っていた。」

「あのころに食ったステーキはもっと固かったけどな、でも当時は御馳走だった。」

「マルセイユは「砂漠の星」って言われるほどのエースだったんだ、特に対戦車においては本国出身のパイロットの中ではルーデルに次ぐスコアを叩きだしててな。」

ガーランドが昔を懐かしむように言った。

「で、ゆくゆくは佐官か、ってとこで事故に逢っちまってな、しばらく昇進はお預けってことになってそのまま戦争が終わっちまった。」

「最終階級は大尉だ、勿論今はそれ以上になる事は無いけどな。」

マルセイユは悲しそうな表情をした。

「でも俺は今の生活に満足してるぜ?給料もいいし何より親友の元で働けるんだ、これ以上にいい生活はないぞ?」

マルセイユはガーランドを指差した。

「親友を指差すな。」

ガーランドは誰よりも早くステーキを食べ終えると、立ち上がって自分のテントに戻った。

「ふう、美味かった。」

ルーデルが牛乳を飲み干す。

そして食器をヴォルフに渡すとエーリヒを蹴りつけた。

「いい加減お前は食べるか本を読むかどっちかにしろ!」

エーリヒはルーデルの蹴りにビクともしないで言い返した。

「どっちでもいいだろ、ここには作法も何もないんだよ。」

「相変わらず夫婦漫才ね、二人とも。」

ハインツは呆れた表情をすると、山盛りのサイコロステーキをまた食べ始めたのだった。

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最終更新:2011年03月28日 13:16