「少しお邪魔していいかしら?」
今日も誰かがテントのドアを叩いた。
「ええ、いいわ。」
ジッパーを開けてハインツが転がり込んできた。
「よっ!メンバーが毎晩ここに入って行ったって聞いたから私も寄ってみたわ。」
「分かりやすい理由ね、で、何の用?」
「ちょっと寄ってみたくなっただけ、隣がさっさと寝ちゃうからつまんないのよ。」
「でも何だろうね、貴女にはどこか惹かれるものがあるのよね。」
「何よ、褒めてるの?」
「いや、褒めてる訳じゃあないんだけど・・・何だかねえ。」
「ふふ、面白い人ね。」
「そりゃそうよ、老人のギャグは年季が入ってるわよ?」
「老人って・・・貴方幾つなの?」
「生き返ってから30年ってとこかしら?死んだ人間に年なんて関係ないわよ、そこで止まっちゃうんだから。」
最終更新:2011年03月29日 12:58