「アミロペクチン第二章-37話 ~Wir wollen Geld.~」


 「ふむ。そうか。だが今は無理なんだ、すまない」
あの後我々はアパートメントに帰り、
ダンツィさんに予算を上げてくれるように頼んだ。
しかし無理のようである。
「大規模飢饉に備えて国が、米を備蓄を備蓄するように指示してるんだ」
「なるほど、それで米の値段が」
「その通り。普段の材料を買うので精一杯なんだ」
「そうでしたか、失礼しました」
「商売のことを真面目に考えてくるのはいいことだ。
今の混乱が終わったらまたゆっくり考えよう」
              ◆
 「今はやはり無理らしい。こうなったらシュルツの…」
「別に今すぐじゃなくてもいいだろう」
「確かにそうだ」
というわけで諦めることにした。この混乱が収まってから考えよう。
しかし混乱が収まるということは飢饉が起きないということ、
つまり麦が普通に…いや、ちょっと待てよ、
今、米が備蓄されているのなら飢饉が起きなかった場合は
その備蓄されている米が解放され、かなり安く手に入れることができる、
つまり皆が米を買うというわけだ。
飢饉が起きずとも起きようともどちらにしろ皆が米に触れる機会が増え、
米が見直される可能性が高いということだ!
これからは米の時代である!米が世界のエネルギーとなるのだ!
              ◆
 米世界の夜明けぜよ!



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最終更新:2011年04月02日 18:38