蕎麦の起源は奈良時代まで遡るのだが、今食べられている一般的な蕎麦、いわゆる「蕎麦切り」は16から17世紀程に生まれたらしい。
だがケーキと紅茶を食べている目の前で蕎麦を勢いよく啜られている光景はまさにシュールといったところであろうか。
「御馳走様、美味しかったよ。」
オレンジは満足げな表情をしている。
「で、話の続きは?」
「そうだったね、えっと・・・そうだ、君が持っているウイルスの模造品を作ろうとしてこうなった可能性が高いんだ。」
「模造品?つまり私みたいなのをもっと生み出そうとしてたって訳?」
「そう言う事になるね、でもこれは完璧じゃなかった。」
「欠陥品って事?」
「そう言う事になるね、でも完全に再現できていなかったのが不幸中の幸いだよ、もし完全に蘇生された人間が束になって襲いかかって来ていたら僕たちは今ごろ彼らの仲間入りだっただろうね。」
「「禁忌」を保有しているこっち側としては嬉しいわね、だって私の努力が報われたんですもの。」
「本当だよ、君がウイルスを流出させないようにしてくれていたお陰さ。」
「で、これからどうするつもり?」
「3日後の空爆を防ぐ方法を見つけなければいけないね、後戦力の確保だ。」
「戦力の確保?どういう事?」
「もしかしたら地下の
研究所にカチコミを掛けるかもしれないってことさ。」
「カチコミ・・・?やけに古い言い回しね。」
「そうだったのか!?てっきり今でも使われてる物だと・・・。」
「・・・やっぱりアンタ馬鹿ね。」
最終更新:2011年04月29日 10:25