いよいよ明日は敵の本拠に乗り込む。
つまり銃の手入れは念入りに行わなければいけないわけで。
「隊長も大変ですよね、3丁も持ってるんですから。」
ヴォルフが俺の手元を覗き込んだ。
「お前はアサルトライフルだから手入れが楽でいいよな。」
「そうでもないですよ?自分が使うものですから油断は禁物ですから。」
エーリヒはすでに銃のほうは終わらせているらしく、刀を研いでいた。
ルーデルはメンテナンスはしないだろうからハインツとマルセイユのほうを見る。
対戦車ライフルはともかくレールガンは構造上の問題があるのでメンテナンスには苦労するらしい。
「う~ん・・・こういうのはルーデルに任せてるから自分自身でやるってのも難しいわね・・・」
ハインツが悪態をついた。
「まあ確かに自分の使う銃を自分でメンテナンスするヤツは中々居ないからな、皇帝じゃあるまいし。」
「皇帝って自分の使う銃のメンテナンスするの?」
「するんじゃね?俺は知らんが。」
「情報屋なのに以外と知らないこともあるのね。」
「需要のある情報しか集めないからだ。」
マルセイユが銃の組み立てを始めた。
「・・・流石に重いな、自分でもこれを担いで撃ってるなんて信じられん。」
「ストックがある分マジじゃない?ガーランドなんかショットガン片手で撃ってるのよ?」
「アイツは人間やめてるからな。」
「誰が人間辞めてるって?」
「あ・・・いたのか?」
「さっきから居ただろ。」
俺は軽くため息をつくと、弾を銃に込めたのだった。
最終更新:2011年06月12日 14:38