「有沢君に撃ったのは一体何なんだい?」
とりあえず動けないようにサヴァトでパルギートを縛り付けた上で僕は質問をした。
「マザーに投与されているウイルスと同じものだ、普通のウイルスとは少し違って持ち主の精神を暴走させその肉体を次の段階へと進化させる。」
「じゃあ彼女も今のアレみたいになるのかい?」
「アレは拒絶反応が出た失敗作だ、ゾンビを統率する力はあってもただのの肉の固まりだ。」
「彼女に拒絶反応が出ないとは限らないじゃないか。」
「無駄だ、今までアレを投与されて化け物にならなかった奴はいない。」
「あの変異体みたいに、かな?」
「察しがいいな、アレは試作段階での失敗作だ。」
「失敗作であのザマかい?」
「もっと資産があればいいのを作れたのだがな、皇帝が資金援助を止めた。」
「だからこんな事をしたのかい?」
「ああ、騒ぎを起こせば皇帝は必ず1人で来る、そこでアレを打ち込むはずだった。」
「だけど君の雇った用心棒は僕を仕損じた挙句皇帝じゃなくて有沢君にウイルスを打った。」
「ああ、もう俺達に打つ手はない。」
「だろうね、証拠もここにある。」
「・・・終わりか」
「みたいだね。」
最終更新:2011年08月31日 19:02