「ドーモ。淫獣=サン。アイアム忍者オブ忍者、虹の弾丸、百合忍者
ユリケンジャーです」
「ど、どうも…」
無限書庫司書長ユーノ・スクライアの眼前にいたのは異様な風貌の男であった。
緑色の覆面を被ったその男はこちらを見るなりお辞儀をしてきた。
いきなり人を淫獣呼ばわりとは無礼千万ではあるが、一応殺し合いには乗っていないのであろうか。
それにしても忍者と言う割には少々目立ちすぎな格好のように思える。
ユーノは困惑しながらも警戒を緩めようとした…その時である。
「チンポ…殺すべし!」
突然ユリケンジャーは刃を抜き出し、ユーノへと斬りかかってきたのだ!
慌ててユーノは身を翻してその一撃を避ける。
反応があと一秒遅れていれば彼の体は両断されていたであろう。
空を切った刃を持ち直し、ユリケンジャーはユーノへと殺意を込めた視線を投げつける。
「な…何をするんですか!」
「オヌシからは百合に挟まる男的アトモスフィアを感じる。よって殺す!」
ユリケンジャーはハッキリと言い切った。ユーノを殺すと。
意味が分からない。何故花の名前がそこで出てくるのか。
だが、ともかくこの男は自分を殺そうとしているという事は分かった。
ユーノには勿論殺されてやるつもりなど毛頭無い。
この殺し合いを打破し、なのは達と共に生きて元の世界へ帰らねば。
「イヤーッ!」
「やめてください!僕はこの殺し合いに乗っていません!」
ユーノの声に聞く耳持たず、ユリケンジャーは再び刃を振り下ろす。
それに合わせてユーノはすかさず防御魔法を展開した。
緑の障壁に刃先が触れた途端、硬いものにぶつかったかの如く刃は弾かれる。
「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」
一撃、二撃、三撃と刃が振るわれるが、応じて防御魔法が展開され、刃先がユーノに触れることは叶わなかった。
この楯を操る主に消耗した様子はない。
埒が明かないと判断したユリケンジャーは刃を鞘へと納めた。
「…?」
不可解な動作にユーノは一瞬戸惑う。
説得が通じたのだろうか。
「ユリケンズバット!イヤーッ!」
否。そうではない。
ユリケンジャーは収めた刃の鍔を回転させ、鞘ごと腰からそれを引き抜いたのだ!
太い鞘が被せられたその刃は、まるで野球に使うバットのようであった。
ユリケンジャーはそのバットを大きく振りかぶり、ユーノへと飛びかかった。
(来る…!)
ユーノは再び正面へと障壁を張る。
が、バットが障壁に触れる事はなかった。
「うわっ…!」
振り下ろされたバットはユーノの立つ地面に打ち付けられる。
衝撃でクレーターが出来あがり、ユーノは足を取られた。
その隙を見逃すユリケンジャーではない。
「イヤーッ!」
態勢を崩したユーノの身体目掛けバットの一撃が飛ぶ。
慌てて障壁を張り直すが、タイミングが少し遅れた。
「かはっ…」
衝撃を完全には殺せず、ユーノは後方へと跳ね飛ばされた。
木に背を打ち付け、鈍い痛みが襲ってくる。
しかし堪え、目を上げると追撃の為ユリケンジャーが迫ってきていた。
「くっ、チェーン!」
ユーノはチェーンバインドの術式を構築しユリケンジャーへと放った。
翠色の鎖が伸びていき、ユリケンジャーの身体を縛り上げる。
鎖に全身を縛られた彼はその場に立ち尽くすしか出来なくなった。
なんとか無力化に成功できた、とユーノは安堵する。
「さあ、これで…!?」
が、次の瞬間にはユリケンジャーの姿は消えていた。
代わりに人型を模した藁人形が翠の鎖に縛られている。
それを確認したユーノの脳裏に一つの単語が過ぎる。
「変わり身…!?」
「イヤーッ!」
今度は後方からユリケンジャーが飛びかかって来る。
ユーノはなんとかこれを身を捻って回避する事に成功した。
ユリケンズバットの一撃を受ける事になった大地には、やはり大きな打撃の跡が残される。
「こうなったら…はあっ!」
「グワーッ!?」
プロテクションスマッシュ。
ユーノはバリアを纏った突進攻撃をお見舞いする。
攻撃態勢に入っていたユリケンジャーはこれを防ぐこと叶わず、今度は彼が後方へと跳ね飛ばされた。
やはり樹木に背を打ち付け、鈍い痛みに襲われることとなった。
「どうしても剣を収める気は無いんですか!?」
「聞かぬ!チンポは殺す!」
立ち上がり、バットを再び構えるユリケンジャー。
彼には静止の言葉は届かないのか。
睨み合いの状態になり、一触即発の空気が二人の間に流れる。
その時であった。
「なんの音だ!?」
「!?」
木々の間から一人の少年が現れた。
恐らく自分達と近い初期位置に転送されてきたのだろうとユーノには瞬時に察しがついた。
たまたまこの戦いの音を聞きつけてしまったというところであろうか。
下がるんだ、とユーノは咄嗟に声をかけようとした。
だが、
「グググ…」
突然、ユリケンジャーは胸を抑えてその場に蹲ってしまった。
ユーノも、少年もこれには困惑するしかなかった。
「く、苦しい…男と同じ空間の空気を吸うのは…苦しい…」
呆気に取られた。
やはり意味が分からない。突然何を言いだすんだこの男は。
何とか顔を上げ、呆然とする二人に対してユリケンジャーは殺気だった視線を向ける。
「オヌシらはいずれ殺す…オタッシャデー!」
そして飛び上がり、背を向けて走り出し、一瞬にして二人の視界から去っていった。
「何だったんだ…あいつ」
少年―上杉風太郎が呟く。
ユーノも心の中で頷いた。
危険人物である事は間違いないであろうが、その行動原理は彼には理解不能なものであった。
【C-2 森/一日目 深夜】
【ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
[状態]: 疲労(中)、背と腹に打撲傷
[装備]: 無し
[道具]: 基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考・行動]
基本方針:殺し合いを打破する。
1:なのはと合流したい。
2:ユリケンジャーに警戒。
3:目の前の少年と話す。
※「StrikerS」の時系列からの参戦です。
【上杉風太郎@五等分の花嫁】
[状態]: 健康
[装備]: 無し
[道具]: 基本支給品一式、不明支給品×1~3
[思考・行動]
基本方針:この殺し合いから生きて還る。
1:なんだったんだあいつ…?
◆
ユリケンジャーは走っていた。
1秒でも長くあの空間にはいられなかった。
ユリケンジャーは百合忍者である。
故に、男が放つ百合に交わる的オーラには人一倍敏感なのだ。
最初に会った金髪の淫獣のソウルからは強烈な百合の間に挟まるオーラを感じ取れた。
実際に挟まっているかいないか、そんな事はユリケンジャーにとっては些末事だ。
可能性を持つ、それだけで万死に値する。
百合を心から愛するユリケンジャーにとってそれは不変の真理なのだ。
だから殺さねばならない。
愛刀ユリケンズバットは運良く自分の手元に支給されていた。
これは天啓に違いないと彼は確信していた。
「百合を…百合を摂取せねば!」
だが、後からやって来たもう一人の少年の存在は予想外だった。
彼のソウルからは圧倒的女惹きつけフェロモン的オーラが感じ取れた。
これがいけない。
百合に挟まるオーラだけでもキツいのだが、これにモテオーラが加わる。
百合とは対極のこのオーラが作り出すアトモスフィアはユリケンジャーにとっては毒なのだ。
あの二人はいずれ殺す。
だが、まずは百合分を摂取して回復を図らねば。
百合を求めて走れ!ユリケンジャー!
【ユリケンジャー@当企画オリジナルキャラ】
[状態]: ダメージ(小)、精神的ダメージ(大)
[装備]: ユリケンズバット@当企画オリジナル
[道具]: 基本支給品一式、不明支給品×1~2
[思考・行動]
基本方針:チンポ殺すべし!
1:淫獣は殺す!ラブコメ主人公も殺す!
2:百合を摂取せねば!
【支給品解説】
【ユリケンズバット@当企画オリジナル】
ユリケンジャーの愛刀。
鞘から抜けば百合に挟まる男の陰茎を斬り落とすソードモードになり、鞘ごと構えれば男を撲殺するバットモードになる。
これを用いてユリケンジャーは百合を守ってきた(本人主観)のだ。
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最終更新:2018年11月29日 23:17