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  • 涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)
  • 涼宮ハルヒの融合7

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)

涼宮ハルヒの融合7

最終更新:2020年03月18日 10:15

haruhi_vip2

- view
だれでも歓迎! 編集

 

 

「・・・ごめん。心拍数および血圧が異常な上昇をみせた。大丈夫。問題ない」
本当かよ。
ともかく、俺はやりすぎちまったようだ。
まさか長門をからかうと鼻血を出してぶっ倒れちまうなんて、親御さんの情報統合思念体とかいうやつすら知るまい。
「悪かったな、長門」
「いい。・・・いつか、必ず・・・」
何か言いかけた長門は唐突に口を塞ぐ。
「今はとにかく、眼前の懸案事項を片付けるべき」

Sing in Silence 涼宮ハルヒの融合7

――――――そして月曜日。
作戦決行日がやってきた。
例の下着類は長門が紙袋に入れて持ってきてくれる手はずになっていたので、俺は特に準備するものも無く登校・・・したんだが、心の準備くらいはしておくべきだったね。
凄く反省してる。
なんてったって、俺の後ろの席に「涼奈みるひ」の席が無かったからな。
おまけに朝比奈さんが居たであろう3年生のクラスにも居らず、挙句の果てにこの学校にそんな生徒は創立から現在に至るまで居たことは無いらしい。
しかしながら。
SOS団はこのみるひという生徒が北高に居ない世界にも存在している。

何故か。

 

 

それは。

「ごめんなさい!遅れました~。教職員会議が長引いちゃって・・・。さぁ、始めましょう。ミーティングを」

涼奈みるひなる女性はこの学校の生徒でもなく、ましてや卒業生でもなかった。
・・・彼女は、この学校の教員だったのだ。
どうやら彼女はこのSOS団顧問にして、団長と言う位置づけらしい。
まさかこの絶世の美人が女教師だなんて先週は思わなかったぜ。
「・・・やれやれ」
「あーっ!キョンほら、そんな風に人生を達観しちゃってるから、薄幸そうなオーラが出ちゃうのよ。しゃきっとなさい!」

この世界でのSOS団の存在理由。
宇宙人と未来人と超能力者を集めて遊ぶでもなく
はたまた世の中の不思議を探すでもなく
『薄幸そうな生徒を集めて、皆で遊ぶ』

ただ、それだけらしい。
俺、薄幸そうに見えたのか。
長門や古泉ならともかく。
「さて、ただ今より S生徒達がより明るい生活を送るため Oオリジナリティー豊かなイベントを提供する S涼奈みるひの 団 月曜日定例ミーティングを開始します!」
パチパチパチパチ・・・と拍手か賛辞でも送っておくべきなのか?
おい古泉、この期に及んで無意味スマイルは辞めるべきだ。
長門も無感動を装うな!
「キョン?どうしたの?」
やばい。目立ちすぎちまった。
「・・・ふふふ、どうしたの?有希が気になるのかなぁ?」
そりゃ気になる。あんたが考えているであろうものとは別な意味でな。
長門、顔を赤らめるな!
「ふふっ。健全な恋愛というものも学園生活には必須なのよ?隠すこと無いわ、ほら、古泉君、キョンと席を替わってあげて。
キョンが有希の隣に行きたがっているようだから」
「それはいいアイディアです。どうぞ」
古泉、お前はこれ以上事態をややこしくしたいのか。
「大丈夫です。これしきのことで事態は悪化しませんよ」
何を小声で言いやがるんだお前は。
「さ、キョン座りなさい」
仕方ない。まあ長門が嫌なわけではないが。
「じゃあ長門、失礼する」
「・・・どうぞ」
「ああんもう有希ったら、凄く可愛いですよ!!」
まぁ、みるひが絶叫してしまうのもわかる。
確かに赤く俯き加減にある長門は非っ常に可愛い。
妖精だな。これは。
「ささっお二人、手を握りなさい」
っておい!
そういや抱きついたり、胸に顔押し付けたことはあっても、手握ったことは無いよな。
なんだか無駄にどきどきしちまう。
・・・それ以前にだ。
そもそもなんでおれは長門と仲良く手を握りっこしなきゃならないんだ?
いや、改めて言うが長門が嫌とかじゃないんだけどさ。
こっ恥ずかしいよな。長期間彼女なし人間の男が美少女と手を握るなんて、そう機会は無いだろうし。
「・・・嫌?」
「握った方が良いか?」
「・・・握ってくれるのなら」
そして俺は、長門がおもむろに差し出してきた右手をぎゅっと握った。
「やーん!もう、二人ったらラブラブねっ!!」
お前がつなげって言ったんだろうが。
『聞こえる?』
・・・長門?
『そう。貴方の神経に直接作用させることでこの会話を構築している。しゃべらなくて言い。・・・一種の念話だと思って』
・・・了解。
念話まで使えるとはな。恐れ入った。
『ひとまず怪しまれないように涼奈みるひの方を見ておいて』
ああ、そうする。
『・・・貴方の記憶中枢の一部を精査・・・えっち』
って勝手に人の記憶を覗くな!!
『冗談。タイミングを見計らう』
下着はどうするんだ?
『私の足もとの紙袋に入っている』
無いぞ?紙袋なんて。
『既にビジュアルステルスシールドを一部展開させている』
なるほど。不可視状態か。
『そう。タイミングを見計らってステルスモードを解除するから、貴方は中から下着を掴んで涼奈みるひにぶつけて。パイの要領で』
「ちょっとキョン、聞いてるんですか!?」
・・・おおっと。完全に聞いてなかったぜ。
「んもう!」
みるひは団長席にふんぞりかえりながらぶーと口を膨らませて怒った様なそぶりを見せる。
『どんな内容だったか言ってみなさい!』とか言われるのかと思い内心ビクビクしていると
「ごめんなさい、ちょっと今日は時間が無いの。古泉君か長門さんに聞いておいて下さい。人の話はちゃんと聞かないと駄目ですよ?キョン」
はいはい、判っておりますよ・・・おい、帰っちまうのか?
「じゃあ今日はこれで解散です!戸締りよろしくお願いします!」
長門どうすんだ!?行っちまうぞ?
『強硬手段に出る。私が直接ぶつける』
「強行って・・・おい!」
俺が止める暇は無かった。長門はみるひが一瞬窓のほうを向いた隙に紙袋のビジュアルステルスを解除し、それを思いきり空中高く飛ばして中身をぶちまけ、
重力制御か何かを用いて一度飛び上がった自分の手のひらに収束させ、バレーのサーブでもするようにこちらを向いたみるひの顔に向かってぶっ飛ばした。
・・・そりゃないぜ、長門。

古泉はぽかーん。

俺もぽかーん。

下着塊を食らったみるひはもっとぽかーんだろうな。

「・・・っふわっ!!何この下着!ペッ!顔から剥がれない!?」
まだ長門の重力制御だか慣性制御だかが効いている様だ。あれじゃ匂いを嗅がずには要られまいな。
「・・・ふあっ、取れた・・・有希?・・・これをやったのは有希なんですね?・・・あなた・・・一体」
「・・・あれ?」
と長門。
・・・匂い、嗅げてないのか?
「・・・あなた・・・説明してもらいましょうか」
つかつかと絶句する長門の元に歩み寄るみるひ。これはやばい。何故効かない!?
怒気満面の顔だ。
ドイツのナマハゲより怖い。
「有希・・・歯、食いしばりなさい」
おっと!制裁という名の体罰という名の制裁が来るのか!平手打ちか!?
・・・グーかよ。痛いぞそれは。
みるひはかなり力をこめ、長門を三回殴り、
「・・・あなたがこんなことをするなんて、思いもしませんでした」
と悲しげな表情で言い放った。
「・・・色々と理由があります」
「言いなさい。一体どんな理由なのか」
「・・・言えません」
・・・再び長門を殴りやがった。1発、2発・・・って古泉!
「ちょっと・・・やりすぎです!」
古泉と俺は長門を殴り続けるみるひの腕を掴んで止めようとする。
それでもみるひは俺たちを払いのけ、蹲る長門へ容赦の無い打撃を見舞い続け・・・その、まるで何かの格闘ゲームのコンボを見ているような速さだった・・・
十数秒後肩で息をしつつも拳のプレゼントを中止し、
「・・・今日は忙しいの。明日までに精々笑える言い訳でも考えて置いてください」
そう吐き捨てるように言って壊れんばかりの勢いで部室のドアを開け、出て行った。
・・・これは。
もうヤバイを通り越している。
どこのレスラーだこいつは。
俺は恐怖に足をすくめながらも、ぶっ飛ばされた長門に駆け寄る。大丈夫なのか?
「長門、大丈夫・・・!ってお前!?」
「ちょっと、長門さん大丈夫ですか・・・あれ?」
 
 
拳の圧力で以って1メートルばかりすっ飛ばされた長門だったが、
むくっ、と何事も無かったかのように起き上がった。
そういやこいつ万能宇宙人なんだっけな。
「・・・頬をちょっと切っただけ」
「大丈夫か?」
「わりと」
そうかい。見た感じかすり傷程度だが・・・
痛いんなら無理するなよ?

「大丈夫。舐めておけば直る」
口からそんな遠いところを舐めるわけにもいくまい。
それに、女の子にとって顔は命の次に大切なもんなんだろ?
「・・・そうでもない」
そうかい。
「でも絆創膏ぐらい張らせてくれ」
俺はポケットから絆創膏を取り出して長門の頬に張る。
・・・妹から貰った奴なのでかなりファンシーなガラだがそれで勘弁してくれ。
「ありがと」
どことなく居心地悪そうな表情を浮かべ
「うかつ。キョン、貴方にやらせるべきだった。ごめんなさい」
謝られてもね。
「俺がやっていてもあんな風にボコボコにされてただけかもしれんぞ?」
そういうと長門は首を横に振り
「違う。貴方がやっていた場合、結果は変わっていた。・・・と思う。ただ、私が先ほどした風にやってもだめ」
やってもだめ、というか俺には重力制御は出来ない。
「・・・そういうことではない」
「つまり、何かが足りないってことなんだろ?」
「・・・おおむねそう」
長門、なんだか拗ねてる様な雰囲気だな。
「どうした長門」
「・・・なんでもない」
なんでもないこと無いだろう。
「・・・帰る」
「おい長門!?」
「・・・放っておいてくれると有難い」
長門、様子おかしいぞ、って待ってくれ!
俺の制止を振り切って、荷物を持った長門は勢い良く部室を飛び出していった。
あいつでもメランコリー状態に突入することってあるんだな。珍しい。
「仕方ありませんよ」
「そう・・・かもしれんな」
長門、明日までには回復してくれよ?
そう思いつつ、俺と古泉は団長席の周囲にぶちまけられた下着類の回収作業をはじめたのであった・・・匂いで誰の持ち物か判別しながらな。
やばいぜ俺たち。
 
 
 
そして火曜日。
今日こそは決着をつけるべく、万全の体制で学校に来・・・たものの、今日はもろもろの事情で半ドン、昼までだ。
なんかいろんな意味でやる気がそがれたな。
・・・とは言ってられんのが現状。
とにかく今日までにあの二人を分離させないと、長門いわく
「・・・これ以上私の身が持たない」
らしいし、古泉いわく
「僕の仕事、無くなっちゃいますから」
らしい。
おい古泉、お前の場合は仕事がなくなったほうが良いんじゃないか?
「それはまあ、そうですね」
相変わらず裏で何考えてんのか判らん仮面の笑みを浮かべやがる古泉。
「まぁ、僕は機関の構成員である以前にSOS団副団長です。本来あるべきSOS団をとりもどすことが僕の使命です」
同調しておこうかな。一応。


前回のように無計画ではいかんということで、長門立案実行俺、支援古泉なプランが作成された。

まず、長門と俺がみるひが部室に来る前に入る。俺は長門が作ったビジュアルステルスシールドで身を隠し、長門はみるひが来るまで待つ。
みるひが来ると、長門はビジュアルステルスシールドで隠れる俺からは死角になる位置に立つ。確実に長門はみるひにどやし付けられる筈なので、
長門は殴られようが蹴られようがひたすらそれを耐え忍ぶ。
そして、ころあいを見計らい俺が背後から飛び込み、みるひに二人の下着の匂いを嗅がせる。
そういう寸法だ。
ちなみに、古泉は長門謹製の昏倒棒(触れただけでも失神してしまう凶悪な棒切れ)を持って、俺が失敗した場合部室に突入し、みるひを失神させる手はずになっている。
・・・大丈夫なのか?こんなんで。
「・・・恐らく」
「まぁ、こんなものでしょう」
そうかもしれんな。
「それより長門、また殴られることになりそうだが、大丈夫か?」
「・・・大丈夫」
まだメランコリー長門さんだった。
そんなに殴られるのが嫌なら、別な作戦にしようぜ。
「・・・そういうわけではない」
「じゃあどういうわけさ」
マリアナ海溝の奥底より暗い色を浮かべておられるな。
「・・・なんでもない」
「なんでもないことないだろう」
ああ、ちょっとしつこいな俺。
と俺自身がそう思った瞬間・・・
「なんでもないったらなんでもない!!詮索しないで!」
長門の声が部室前の廊下の空気を文字通り切り裂いた。
その声はエアーカッターより鋭く、鉄工所のプレスより高圧で、バンシーの泣き声より物悲しい。
俺は猛烈な寒気に襲われた。
長門が怒っている。眼孔に涙を湛えながら。
俺がしつこ過ぎたから?それとも長門の心のデリケートな部分に触れてしまったからか?
ともかく、これだけは言える。俺が悪かった。
「悪かった、長門。すまん」
「・・・・・・」
プイ、と俺から視線を外す。
相当怒ってるな。
俺は長門の怒気に押され、それ以上声すら出なかったが、古泉が
「ひとまず目の前の懸案を解決するのが先です。作戦を開始しましょう」
と言ってくれたおかげで、凍りついた場の空気が若干動いたような気がした。
「・・・・・・」
あさっての方向にあるコンクリート壁をぶち破らんばかりの眼光でにらむ長門。こりゃあしばらく俺とは口聞いてくれそうに無いな。
 
 
 さて。
機嫌激悪の長門に影響されて、俺の気持ちも若干沈む中作戦が決行された。
・・・わけなんだが、待てど暮らせどみるひがやってくる気配が無い。
いつまでもたちんぼしているのに疲れた不機嫌ユッキーは、定位置にパイプ椅子を持っていって読書を開始してしまった。
俺の方をちらちらと睨みながらな。
頼むからそんなに怒らないでくれ。ハルヒや朝比奈さんならともかく、お前にそんな態度をとられるのは慣れてないんだよ。
という心の叫びが長門に通じる筈はなく、俺は魂が出んばかりの深い溜息を吐いた。



にしても暇だ。長門・・・は話し相手にはならんな。
仕方が無いので長門のこしらえたビジュアルステルスシールドの影響圏から出たり入ったりして遊んでいたが、
長門から投げかけられる視線があまりにも痛冷たいので、若干趣向を変え、ステルスシールドから首だけ出して
「生首ー」とかやって長門を驚かそうと思ったら



がちゃ
古い部室のドアをガタピシ言わせながら



奴が来た。
 
 
 
「ひゃあああああああああ!!??」
そりゃな。首だけ浮いてたら誰だって驚くわ。
「キョキョ・・・キョ・・・有希!!」
部室に入るなりびっくりして腰を抜かし床にへたり込んだみるひは、長門に助けを求める・・・が、何故か長門まで腰砕けになっているようで、俺を凝視したまま微動だにしない。
どうしろって言うんだよ!
・・・って今がチャンスなんだよな。

俺は咄嗟に足元にある下着入り紙袋から下着群を鷲づかみにしてステルスシールドから飛び出し、
「往生せいやあああああ!!!!!」
と半ば自分を勇気付けるために怒声を発しながら突っ走り、みるひの顔に下着を文字通り突き刺すようにして押し付けた。

むにゅっ

奇妙な手ごたえがあった。
なんだこの昔理科の実験で作った巨大スライムの中にこぶしを埋めたような感覚は。
「あ・・・?」
下着を持ってみるひの顔を襲った右手を見てみる。

顔、貫通しとるがな。

「うわあああああぁぁぁあ!!!?」

これなんてB級ホラー?非現実的すぎてある意味怖いです。
まぁ貫通したとは言っても、こんにゃくか寒天で出来た人形を思い切りついたような感じなので、頭の中身はおろか血すら出てないが。
「大丈夫。作戦は成功した」
と後ろで長門が言うものの、正直これはいろんな意味でヤバイと思うぞ。
「早く手を顔から抜いて」
ああ、突っ込んだままだったんだな。
ぬちゅっという嫌な音を立てて拳を引き抜くと―――
みるひは太陽10個分以上の光に包まれ――――うおっまぶしっ――――そして
 
光は収束し、二つの物体がみるひが今まで居た空間に現れた。
ほかでもない。例の涼宮ハルヒと朝比奈みくるである。
さっきの長門以上の怒気をともなってな。
「・・・キ・・・キョン?」
「・・・キョン・・・君?」

多分この二人は、自分がどういう状況に置かれているのか判っていない。
俺はふたりの下着を、律儀に上下セットで持っている。
俺から見れば、これは二人を取り戻すのに必要不可欠なものであり、今彼女達にしたことは必要不可欠かつ不可避な行動である。
対して、彼女側から見れば、俺は単に二人の下着を持って、それを眼前に押し付けている変態さんに過ぎない。

わなわなと怒りに肩と腕を震わせているのが見て取れた。

・・・やれやれだぜ。


「「最ッッ低ッッ!!!!!」」


俺は殴られ、目潰しされた。グーとチョキで。
痛いよ。全然痛いよ。
 
 
 
 
 
 
 
俺を含めたSOS団に再び平和が訪れた。
ただ、暫くハルヒは口を利いてくれなかったし朝比奈さんは長門が弁明に入ってくれるまで俺を明らかに避けていたし、長門は長門で微妙にメランコリーだった。
出番のなかった古泉も若干ダウナーなオーラが出てたりする。
「涼宮さんが分離した、ってことはまた例のアルバイトが始まるってことですしね。正直僕も憂鬱だったりします」
あれ。こいつ「僕の仕事、なくなっちゃいますから」とか言ってなかったっけか。
ガチホモの云う事はいまいち一貫性が無いな。
「ははぁ、そうかもしれませんね」
と負け戦の将棋盤を見つつ、ダウナーオーラをまといながらもいつもの無意味スマイルを浮かべた。
「キョン君、どうぞ」
麗しの朝比奈さんがお茶を入れてくれる。今までこれは日常的かつ当たり前のことで、団史にわざわざ刻むまでも無いような出来事なのだが、
あの一件を経験してからというもの俺は今まで以上に朝比奈さんのお茶を味わって飲むようになった。
六甲の美味しい水だろうが水道水だろうが雨水だろうが、朝比奈さんの入れるお茶は甘露、いや俺にとっちゃソーマや仙丹みたいな霊薬ですよ。
これが無いと何も始まらんね。
「エロキョン!何ニヤニヤしてんのよ!」
おっと、あまりにお茶が美味くてニヤニヤしちまったか。
―――あの一件以来俺をエロキョンと呼ぶようになりやがった我らが団長様だが、幸いなことに自分が長門や朝比奈さんと合体してしまったことは全く覚えていないような素振りだった。助かったぜ。
・・・覚えていないなら、だ。授業中に聞こえた声はハルヒの無意識下に存在する”何か”が発したものなのか、それとも現行のハルヒの人格とは別のものが発したものなのだろうか。今となっては到底判らんが。
そして、長門。
明瞭なる感情を獲得し、ついでに”個”というものも獲得したように感じた長門だが、みるひにボコボコにされる前とは打って変わり口数少なげに窓際で本を読んでいる。
何でそんなにナーバスなのか訊きたかったが、また怒られそうな気もしたので何も訊かないでいる。
まぁ、そのうちまた戻るだろう。あんなに明確に怒気をはらんで怒るようになった、というだけでもめっけもんだ。

夏を向かえ、いっそうのエネルギーを加えつつある陽に映る、長門とハルヒと朝比奈さんと古泉、そして俺。
あたりまえの、日常的な、しかしながら貴重なこの空間、そして時間。

「なべて世は事もなし――――」

窓際にたたずむ小さな影が、誰に告げるともなく呟いた。その語尾に心地よいながらも、不思議な余韻を残しながら。
 
涼宮ハルヒの融合 オワリ
 
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