いつものように放課後、部室へ足を運ぶ俺だが、途中で古泉と会う。いつものように、あのにやけた営業スマイル100%で。
古泉「やあ、こんにちは。」
キョン「ああ。お前も今から部室行くのか?」
古泉「そのことでですね。涼宮さんは女性のメンバーと、お話するみたいですので、あなたと時間をつぶす様に言われたんですよ。部室に来たり、話を聞いたりしたら、死刑だと。」
キョン「そうか。報告ご苦労だったな古泉。ハルヒたちは、何話してんだ?」
古泉「女の話としか・・・。」
女の話?なんだそりゃ?俺は本当にそんな話をするとは思えないな。どうせまた俺の罰ゲームの話とかに違いないな。俺にドッキリを仕掛けるつもりなのだろうか?
キョン「古泉。おまえは本当にそんな話をすると思うか?」
古泉「フフフッ。気になりますか?」
キョン「なんだその微笑みは・・・。気持ち悪い。」
古泉「すいません。・・・ただ、こんな時があろうかと、部室に盗聴器を仕込んであります。・・・聞きますか?」
キョン「古泉・・・。おぬしも悪よのう。」
古泉「いえいえ。あなた程では・・・。」
二人の男子の口がニヤける。さすがに俺だって気になるさ。女の話とやらを・・・。
【部室】
みくる「あの~。涼宮さん。キョン君に聞かれたら悪いお話ってなんですか~?」
ハルヒ「大事な話だから、よく聞いてね!有希も本閉じて!」
長門「・・・・。」パタン
ハルヒ「・・・さてと。じゃあ言うわよ。・・・・キョンの事、どう思う?」
みくる「キョン君ですか~?え~っと、優しいです。」
長門「やさしい。」
ハルヒ「そうじゃない!!キョンのこと、好きなの?好きじゃないの?」
みくる「そっ、そんな事言われても~。」
長門「まずあなたの意見を聞きたい。」
ハルヒ「わっ、わたしはどうでもいいの!!早く答えなさい!!」
みくる「えっえ~と、わたしは・・・・」
長門「・・・・好き。」
ハルヒ&みくる「えぇ!?」
長門「・・・・私は彼のことが好き。彼といると楽しい。いつも一緒にいたいと思っている。」
みくる「そんな・・・わたしだって!キョン君が好きですよ!」
長門「彼は私のもの。わたしといるべき。」
みくる「そんなのはキョン君が決めるんですよ!わたしだって、キョン君と一緒にいたいです!長門さんなんかに負けません!」
長門「なんかとは何?私も巨乳泣き虫っ娘のドジ娘には負けない。」
みくる「長門さんはちっちゃいだけじゃないですか!」
長門「ちっちゃくない。牛は牛乳を出しとけばいい。」
みくる「幼児が好きなカレーばっかり食べてるから、ちっちゃいままなんですよ!」
長門「カレーを馬鹿にするのは許さない。お茶入れることしかできないくせに。」
みくる「ちっちゃい幼児は小学校にいるべきですよ!義務教育受けてください!」
ハルヒ「有希もみくるちゃんも止めなさい!!そんなことで喧嘩なんて恥ずかしいわよ!!それにキョンはあたしのよ!!団長命令!!」
長門「いつも振り回されている彼の気持ちも知らないで・・・。彼が可愛そう・・・。」
ハルヒ「なんですってえぇぇぇぇぇぇ!!!」
【1年9組教室】
古泉「いやぁ。あなたは幸せ者ですね~。」
キョン「笑ってる場合か!!三人が暴走しだしたぞ!!このままじゃ何が起きるかわからん!!閉鎖空間が起きてもいいのか!」
古泉「それはいけませんね~。止めにいきましょうか。」
そう言って部室に走り出した。けど古泉はニヤニヤ笑いっぱなしだ。けどこれは奇想天外だな。まさかあの三人が俺の事あんなに思ってくれてたなんて。・・・・俺はいつからギャルゲーの主人公になっちまったんだ?
【部室】
キョン「おい!三人とも止めろ!」
俺が部室のドアを開けて大声を出すと、三人は論争を止めてこっちをみる。
ハルヒ「・・・キョン。聞いてたのね。」
キョン「何のことだ。そろそろ話が終わったと思って、部室に行こうとしたら、近づくにつれて、お前らが喧嘩してる声が聞こえたから、今止めに入っただけだ。何喧嘩してんだ?外に丸聞こえだったぞ。」
ハルヒ「何でもないわよ!!有希!みくるちゃん!勝負よ!!負けないから!!・・・今日はもう解散!!」
そう言って、ハルヒは帰っていった。すると、朝比奈さんが
みくる「・・・キョン君。信じてますから・・・。」
キョン「はい?何をですか?」
みくる「ううん。なんでもない。・・・じゃあね。」
そう言って、朝比奈さんも帰っていった。長門もまた明日と言って、部室を去っていく。残った俺と古泉は・・・・
古泉「いやいや。演技が上手ですね。」
キョン「うるさい!・・・ところで閉鎖空間は?」
古泉「不思議と発生していません。たぶん涼宮さんは長門さんと朝比奈さんがあなたの事を好きと思っていたことを、知っていたのでしょう。・・・・それよりどうするんですか?誰とお付き合いを。」
キョン「正直言って、相当困ってる。なにしろ美少女三人からいきなりあんな事言われると・・・。好きと言われたのは初めてだったしな。」
古泉「おや、以外です。告白は初めてだったのですか。まあ多分僕だってあんな事があったら、困るでしょうし。まあゆっくり考えて下さい。僕的には、涼宮さんを選んで仕事を楽にしてほしいのですが、これはあなたの事なので、口出しはしませんよ。それでは僕ももう帰ります。お気をつけて。」
古泉は帰っていった。困ったことだぜまったく。・・・・やれやれ。
その日は、帰ってすぐ寝ることにした。
つづく (」>0<)」