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  • SOS男2

涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki(避難所)

SOS男2

最終更新:2020年03月14日 09:36

haruhi_vip2

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だれでも歓迎! 編集

こんにちは、寒い日が続いてますね。とりあえず、風邪とインフルエンザには気をつけましょう。2ページ目ものんびり書いていきたいと思います。


主な登場人物


キョンくん・・・やっぱり彼の語りは難しい。

古泉くん・・・なんかただのガチホモキャラになっていってる気がする。

谷口くん・・・キャラソン発売おめでとう!

国木田くん・・・彼のキャラソンは出ないのかな?


「僕は国木田。その一」

やあ、僕は国木田。どうやら今回の語り手は僕みたいだね。キョンや谷口に負けないようにがんばるよ。
朝・・・・・・今日もうるさい目覚まし時計が、僕を夢から現実へと連れ戻した。その騒音を止める為に手を伸ばす。この時計を手に入れたときからの日課だ。
新しい朝・・・いや、違う。それはいつもと同じ・・・生まれた時から昨日まで、僕を迎えてくれたものと同じ朝。僕に一日の始まりを・・・退屈な現実の始まりを告げるもの。
顔を洗う、いつもと同じように。朝食を食べる、いつもと同じように。制服に着替える、いつもと同じように。学校へ向かう、いつもと同じように。靴を履き替える・・・試しに靴箱を覗いてみたけど、ラブレターどころか果たし状や呪いの手紙さえ入ってない。
退屈だ。でも、仕方ないよね。だって僕は宇宙人でも未来人でも超能力者でもない。どこにでもいる、普通の高校生。そんな僕が普通以上の体験をするなんて無理に決まっている。先週、家に宗教団体が訪ねてきて「あなたは神を信じますか?」とか言ってたけど、本当に神なんて者が存在していたとしても、僕のことなんて気にも止めないさ・・・・・・。

時間はあっという間に過ぎていき、気付けばもう昼食の時間。
谷口「飯食おうぜ~! ほら、国木田と古泉も早く来いよ」
古泉「今行きます」
僕「急かさないでよ」
古泉「おや? それ可愛いですね~」
キョン「ん? ああ、タコさんウィンナーのことか。お袋には恥ずかしいからやめてくれって言ってるんだがな・・・」
谷口「キョンのお袋ってどんな人だ?」
僕「変な言い方だけど、結構可愛い人だよ。キョンの妹を大人にした感じかな」
キョン「そのうえ超天然だしな・・・国木田が初めて家に来たときなんか「あなたにこんな可愛い彼女がいたなんて」とか言ってた程だ」
僕「そんなこともあったね~」
古泉「んっふ、羨ましいですね」
谷口「そういえば古泉は一人暮らしだっけか? 俺からすればそっちの方が羨ましいと思うぜ」
古泉「そうですか?」
谷口「自由っていうか。大人っぽいっていうか。はあ・・・俺も一人暮らししてみたいな~!」
僕「調理実習で卵焼きを真っ黒にしたり、よく掃除をサボるような人には無理だと思うよ」
谷口「え? そんなに大変なのか?」
古泉「そりゃあ、一人ですからね」
谷口「・・・・・・まあ、そこは未来の奥さんにやってもらうさ」
キョン「それ既に一人暮らしじゃないぞ」
みんなとこうやって会話をするのは、やっぱり楽しい。みんなと一緒なら、退屈ではなくなる・・・。いつも人を変なことに巻き込んでくれる谷口。それを密かに楽しんでいる僕がいる。僕でも知らない、色々なことを教えてくれる古泉くん。彼の話に興味をそそられる僕がいる。時々だけど、優しさを与えてくれるキョン。それに甘えてしまう僕がいる。それに対して、僕は彼らに何を与えているのかわからない・・・・・・いつも誰かに引っ張られてばかりだ。
谷口「ところでさ、今度の休日にみんなで買い物行かないか? 駅から三十分くらいのとこにあるショッピングセンターに服屋とかいっぱいあるんだよ」
古泉「ああ、それなら知ってます。僕もあそこでジャケットを購入しましたよ」
キョン「俺は一度も行ったことないな」
谷口「それならちょうど良い。俺がガイドしてやるよ」
キョン「・・・・・・古泉、ガイド役を頼んで良いか?」
古泉「んっふ、よろこんで」
谷口「ちょっと待て、それど~ゆ~意味だよ。古泉も普通に了解してないで疑問に思ってくれよ」
頼りにならないって意味だと思うよ、谷口。

~当日~


僕は、なんて運の悪い人間なんだろう。今日の買い物は僕にとっても楽しみだったのに、よりによって不良に絡まれるなんて・・・。
不良A(以下、金髪)「どこ見て歩いてんだよ! この中坊が!」
僕「ごめんなさい」
不良B(以下、ロンゲ)「こいつ、どうせ謝っとけば済むとか思ってるんじゃねえの?」
・・・・・・バレた?
ロンゲ「時々いるんだよな、口ではごめんなさいごめんなさい言ってるくせして腹の中ではめんどくせ~とか思ってる生意気な奴が・・・」
生意気で悪かったね。にしても、これじゃあ待ち合わせの時間に間に合わない。野次馬の人達は通報してくれる気配もないし・・・どうしよ。
金髪「おい、いきなり黙り込んでどうした?」
みんなどうしてるかな。谷口は怒ってるかな? キョンはもう来たかな?
ロンゲ「・・・もしも~し! 聞いてんのか?」
困ったな~どうしよ・・・あれ? 着信だ。ポケットから携帯を取り出してみる。ああ・・・谷口から電話来ちゃったよ。出ない方が良いかな? いや、それはそれでまずいか・・・適当に嘘でも吐いとこう。
僕「もしもし?」
金髪「・・・・・・」
谷口「おう、お前いまどこだよ? キョンが先に着いちまったぜ」
あ~あ・・・キョンも来ちゃったか。これは完全に遅刻だね。
金髪「このクソガキ・・・」
僕「ああ、ごめんごめん。いま駅前のコンビニだよ。すぐに行くからちょっと待ってt」
いきなり僕の顔面目掛けて拳が飛んできた。
僕「痛っ!」
相手は倒れてた僕の腕から携帯を引ったくる。
僕「あ・・・僕の携帯」
金髪「ふざけんじゃねえ! なに勝手に電話なんかしてんだよ!」
まったく、そんなに大声で叫んで疲れないの? 痛む頬に手を当ててみる。あんまり目立たなきゃいいんだけどな・・・。
金髪「またこいつ・・・」
ふと、野次馬の方に目を向けてみた。どうやら不良に殴り飛ばされる少年という、普通ではあまり見られない状況に少しばかり興奮してるみたいだ。あれ? あの人携帯で誰かに電話してるようだけど、まさか通報してくれたのかな? 用件を言い終えたのか、彼は電話を切ったあとに煙草を銜えてどこかへ行ってしまった。
金髪「どこ見てんだよお前は!」
僕「あ、ごめん」
彼が通報してくれたという確証はないけど、時間稼ぎしてみようかな。このままやられっぱなしなんて気に入らないし・・・無駄に強がってる奴をからかうのも、結構面白そうだ。
金髪「真面目に話聞いてんのかよ!」
僕「聞いてるよ・・・だからさっきから謝ってるじゃないか・・・」
金髪「人の肩にぶつかっておいて・・・謝って済むんだったら警察はいらねえんだよ!」
僕「確かに・・・」
ロンゲ「ほら、わかってんなら慰謝料よこせよ」
僕「それは困るな・・・これから友達と買い物行く予定があるんだよ」
金髪「自分の置かれてる状況わかってるのか!?」
僕「この状況はどう見ても殴られたり携帯取り上げられたりしてる僕の方が被害者じゃないのかな?」
金髪「いや・・・それはお前が話してる最中に電話なんかしやがるからだろ・・・」
僕「友達からの電話を無視するわけにはいかないでしょ? ああもうこんな時間だ。ねえ、友達が待ってるから早く行きたいんだけど・・・携帯返してくれない?」
金髪「こいつ・・・もおおおおおお!」
ロンゲ「落ち着けよ・・・」
兎にも角にも携帯くらいは回収したかったんだけどな・・・。
ロンゲ「人をナメるのもいい加減にしろよ? この中坊が! なんならその顔、ズタズタにしてやろうか?」
顔なんて目立つ場所に傷なんてつけたら色々と面倒なことになるじゃないか。まあ、いいか。どうせ後悔するのは自分達・・・・・・
ロンゲ「!?」
なんだ? 誰かが彼の後ろからナイフを持った方の腕を掴んでいる。警察?
古泉「悪戯にも程がありますよ」
僕「古泉くん?」
古泉「迎えに来ましたよ、国木田くん」
彼はいつもの笑顔で・・・いや、いつもとは違う、少し怖い笑顔で僕に声をかけた。

 

僕は古泉くんに手を引かれて、目的地であるショッピングセンターに到着した。さっきから僕の手首を掴んでいる彼の手に注目する。特に大きいというわけでもない、腕もムキムキという程ではない。でも、あのロンゲはこの手を引き剥がすことが出来なかった・・・どんな握力してんだろ?
キョンに手当てしてもらったあと、僕達はマックへ立ち寄った。
僕「さっきはありがとね」
古泉「んっふ、どう致しまして」
本当はもう一人礼を言いたい人がいる。あの警官に通報してくれた人のことだ。逃げるときに探してみたけど、やはりその姿を見つけることは出来なかった。
僕「古泉くんって意外と強いんだね」
古泉「・・・まあ、少し鍛えてますからね」
僕「ふ~ん・・・」
古泉「それにしても・・・あなたの携帯、一応携帯会社に連絡して機能を停止してもらいましたが・・・本当によろしかったのですか?」
いきなり話題を変えてくるなんて・・・なにか触れられたくない話だったのかな?
僕「良いんだよ、勝手に使われちゃったらそれこそ大変だからね。まあ、姉さんに貰ったストラップと谷口のおもしろ画像集は残念だけど諦めるよ」
いつものように冗談を口にしてみる。
キョン「あんなこと言われてるぞ」
谷口「・・・・・・」
え? 反応なし?
僕「谷口?」
谷口「え? すまん、聞いてなかった・・・」
よく見るとフライドポテトとコーラしか頼んでない。いつもはダブルバーガーやナゲットまで頼むのに。
僕「大丈夫? なんか食欲も無いみたいだけど・・・」
谷口「別になんともねえよ。お前こそ、殴られた痕は大丈夫なのか?」
僕「ああ、それなら大丈夫だよ。キョンに手当てしてもらったしね」
谷口「そうか・・・悪かったな、なんも知らずに電話したせいで・・・」
本当にどうしたんだろう・・・いつもより元気が無さ過ぎる。
僕「なに言ってるのさ・・・別に谷口が悪いってわけじゃないよ。それに君が電話してくれたからこそ皆が助けに来れたんじゃないか。怪我の功名ってやつだよ」
谷口「・・・・・・」
・・・・・・ダメだ。何故落ち込んでるのかわからないけど、僕では力不足のようだ。


古泉「これからどこへ行きますか?」
僕「服屋でも行こうよ」
谷口「・・・俺、本屋行ってくる」
古泉「え? 服を買いに来たはずじゃあ・・・」
谷口「予定変更ってやつだよ」
キョン「じゃあ、俺も一緒に本屋行くよ」
谷口&古泉「!?」
僕「わかった。いってらっしゃい」
キョン「おう、また後でな」
谷口を頼んだよ、キョン。
僕「行こう、古泉くん」
古泉「ええ・・・」
僕「・・・・・・」
古泉「なんですか? 僕の顔になにか付いてますか?」
僕「うん、目と鼻と口が付いてるよ」
古泉「んっふ、そりゃあ・・・」
僕「キョンを持っていかれちゃって・・・悔しい?」
古泉「!!!」
僕「顔に悔しいって書いてあるよ」
古泉「・・・・・・」
僕「キョンは昔からお節介なんだよね。クラスで孤立してる人のことが妙に気になったり、今みたいに友達が急に不機嫌になったときもほっとけない」
古泉「・・・優しいんですよ、彼は」
僕「でも、あの誰にでも向けられてしまう優しさは、彼を好いてる人を傷付けてしまうこともあるよね」
古泉「国木田くん? まさかあなたも・・・」
僕「勘違いしないでよ。僕は君のような同姓愛者じゃないから」
僕が抱いていたのは、中学の頃から周りのクラスメイトよりも大人の雰囲気を持っていた彼に対する憧れだけだ。そしてその憧れは、自転車の後ろにあの女を乗せて走っていく彼を目撃したときに消え失せたんだよ。古泉くん、恐らく君の抱いてる想いは僕の憧れより強いものだ。なんせ自分が同姓愛者だなんて公言する勇気があるんだもん。その想いが、はたしてキョンに届くのかどうか・・・実に興味深いね。
僕「手伝ってあげようか?」
古泉「え?」
僕「助けてもらったお礼に、君の恋を応援してあげるよ。レストランに行ったときはキョンの隣に座らせてあげたり、キョンが君をどう思ってるのか聞き出してあげたりね」
古泉「いや、あなたの気持ちは嬉しいのですが・・・気持ち悪いとか思わないのですか? 同姓愛・・・」
僕「このダッフルコートを僕にプレゼントしてくれた人がそういうの好きで、よくそっち系の話を聞かされたんだ。同性愛なんて言っても、見てる分には楽しいものだよ。それに、退屈だし・・・」
古泉「退屈?」
僕「うん、この代わり映えのない日常がね。僕にも、宇宙人や幽霊の存在を信じていたときがあった。将来は魔法使いになりたいと本気で思ってたよ。でも、そんな夢や希望で満ち溢れた日々は小学三年生のクリスマスの夜・・・僕が寝たふりをしてるのに気付かず、部屋にプレゼントを持ってきたサンタクロースの顔を見たときに終わりを告げたんだ・・・」
古泉「それはそれは・・・」
僕「本当にショックだったよ。それからの僕は、少し冷たい人間になってしまった。UFOとか妖怪の話をしてるクラスメイトを見ると、そんなの嘘に決まってるじゃないか。みんなまだまだ子供だね・・・なんて馬鹿にしていたよ。僕はそのまま現実の世界を普通に過ごしていった。でも、高校生になってから今度はその現実に飽きてしまったんだ。この夢も希望もない退屈なだけの世界に嫌気がさした。だけど、今更自分が否定した空想の世界に戻ることも出来ない。だから・・・」
古泉「だから・・・この退屈な日常を少しでも楽しく過ごしたいということですか?」
僕「うん、随分勝手な話だけどね」
古泉「んっふ、正直諦めかけていたんですが・・・あなたに勇気を貰ったような気がします。それに・・・退屈な日常から逃げるのではなく、退屈な日常を楽しくしたいというあなたの考えには賛成です」
僕「?」
古泉「では国木田くん、僕の恋のお手伝いを頼みますね」
僕「うん」
古泉くんの本格的な恋物語と、僕の退屈しのぎが始まった。

 

服屋で買い物を済ませた僕達は、キョンと谷口に再会する。
僕「あれ? 二人とも本屋に行ったんじゃなかったの?」
キョン「おう、ちょっと道に迷っちまってな」
古泉「じゃあ、これから皆で行きますか?」
キョン「そうするか。行こうぜ、谷口」
谷口「ああ・・・その前に・・・」
キョン「ん?」
谷口「そこのパン屋に寄って良いか? 腹減ってきちゃってさ~」
キョン「やれやれ・・・行ってこいよ」
谷口「おう! ありがとな、キョン」
僕「憑き物が落ちたような顔してるね、谷口」
古泉「なにか良いことでもあったんですか?」
キョン「禁則事項だ」
僕「ふ~ん・・・」
キョン「ところで、お前達はどんな服買ったんだよ」
古泉「それがですね・・・」
向かい合って仲良く会話する二人。僕は自分の両腕を見つめる。今まで引っ張られてばかりだったけど、たまには後ろから押してみるのも悪くないよね。僕は古泉くんの背中を両腕で力いっぱい突き飛ばした。
古泉「え?」
キョン「どわあああ!」
重なり合うように転倒する二人。残念ながら偶然口と口が合わさってしまうという展開は起きなかった。
キョン「なんでいきなり倒れこむんだよ! この馬鹿!」
古泉「申し訳ありません(これほど彼と密着したのは初めて・・・)」
キョン「早くどいてくれ!」
僕「あ、谷口」
谷口「・・・・・・」
キョン「谷口、勘違いするなよ? これは・・・」
谷口「スマン、ごゆっくり~!」
キョン「ちょっ! 逃げるな!」
古泉「いい匂いがする・・・」
僕「ユニークだね」

終わり

国木田くんが少しヤンデレっぽくなってしまったような気がする・・・。


「今年の祭り」

えっと、今回の語り手はキョン・・・って、俺!? 普通に考えて谷口、国木田と来たら次はあいつじゃないのか? やれやれ・・・わかったよ、やればいいんだろやれば。

待っている時間というもんは長いと思っていたが、案外そうでもないみたいだな。
谷口「キョン!」
いつもの長~い坂道を歩いている途中、後ろから谷口の声が聞こえた。振り返ると何故か嬉しそうな顔で駆け寄ってくる。
俺「どうした? 表情がいつもより生き生きしてるじゃないか」
谷口「お、わかるか? なんたって今日は待ちに待った文化祭だからな。他校から俺と運命の赤い糸で結ばれた子が来ると思うと、張り切らずにはいられないだろう?」
俺「馬鹿馬鹿しい・・・」
谷口「はあ・・・これだからお前は。いいか? 恋というのはな、待っていればコウノトリが運んで来てくれるってほど甘くはないぜ」
それは赤ん坊の話だろ・・・。
谷口「例えばこうやって歩いてる間にも、チャンスはその辺に転がってるもんなんだよ。ほら、右見てみろ」
渋々言われた通りにしてみる。
谷口「あそこで携帯を操作しながら歩いてる子、ありゃあ俺の美的ランキングBプラスと見たぜ」
俺「お前の女子を勝手にランク付けする癖は直した方が良いと思うぞ。で? 結局なにが言いたいんだ?」
谷口「もしもあの子がお前の将来の花嫁だったとするぞ? 俺が右向けと言わなきゃ、お前はあの子を知ることもなかった。つまり運命の人ってのはな、こうやって探してみなきゃあ簡単に見逃してしまうものなんだよ。だから俺は・・・」
俺「休日にナンパしたりして、チャンスを逃さないように努力してるってことか?」
谷口「そういうことだ!」
アホらしい・・・お前にはそれよりも努力すべきものが他にあるだろ。例えば、原作でもっと活躍するとか!
谷口「まあ、難しい話はこの辺にしてだな・・・」
始めたのはお前だよお前!
谷口「やっぱ朝倉涼子並みの美人が来てくれると良いよな~」
朝倉か・・・確かに美人ではあったが、いま思えば俺ら男子のことなんてジャガイモ程度にしか見てなかった節もあったな・・・。
谷口「なんでカナダなんかに行っちまったのかなあ・・・朝倉。これぞまさに美人薄命ってやつだぜ」
勝手に殺すな! お前それ意味わかって言ってるのか? やれやれ・・・相変わらずアホな奴だな。
で、さっきも言ったように今日は文化祭なのだが・・・待っている時間とは言ったものの、部活に入っているわけでもなく、自作の映画を作ったわけでも、谷口のように運命の人を探す目的があるわけでもない俺にとっては退屈なだけだ・・・。

 

古泉「実は僕、超能力者なんですよ」
谷口「うそつけ」
古泉「嘘ではありません。僕の力は鉄を曲げることが出来るメタルベンディング! 所謂、スプーン曲げですね」
国木田「それだけ? 物を浮かせるとか、人の心を読めるとか、赤い球体に変身するとかじゃなくて?」
古泉「そんなアニメみたいなことが出来るわけないでしょう」
谷口「じゃあ、証拠を見せてみろよ」
古泉「よろしい。では今からこのスプーンを・・・」
国木田「ちょっと待って、それじゃなくて僕が用意したスプーン使ってよ」
古泉「ホワイ? 何故?」
国木田「だってそのスプーンは君が用意したんでしょ? いかにも怪しいじゃないか」
古泉「ぼ・・・僕がズルをするとでも? 国木田くん、僕の目を見てください。これがズルをしようとする人の目に見えますか?」
国木田「顔を近付けないでよ、変な目で見ないでよ、真面目な声を出さないでよ、息を吹きかけないでよ、気持ち悪い! それならそのスプーン見せてよ、何にも仕掛けがなかったらそれ使っていいよ」
古泉「わかりましたよ・・・あなたが用意した方を使いますよ! 使えば良いのでしょう? では、いきますよ・・・マッガ~レ!」
谷口「すげ~! 曲がった~!」
古泉「はあ・・・はあ・・・はあ・・・ね? 嘘じゃないでしょう?」
国木田「どう見ても力ずくで曲げたじゃないか・・・」
谷口「いや、あれは本物だよ! というわけで死んでくれ、古泉」
古泉「は?」
谷口「ふ・・・聞いて驚け! 今まで黙っていたが! 俺は未来から来たサイボーグだったのさ!」
古泉「ア~ンビリ~バボ~!」
国木田「うそくせ~!」
谷口「ホントだよ! 古泉、近い将来お前はその力を使って俺達サイボーグを破壊する危険な男なんだよ。見たところまだ力が完全に覚醒してない今がチャンス! 覚悟しろ~!」
古泉「ふ・・・残念でしたね。確かに僕の力はまだ未熟・・・しかし、機械であるあなたの腕をへし折るくらいは可能です!」
谷口「なに~! WAWAWA悪かったから放してくれ! 想定の範囲外、想定の範囲外! うわああああ! 痛い痛い痛い!」
国木田「なんかサイボーグらしくないサイボーグだなあ。攻撃魔法・・・マジ狩るラリアット!」
古泉「うわっ! なにするんですか!」
国木田「ごめんね、古泉くん。実は僕、宇宙から来た魔法使いなんだよ」
古泉「ア~ンビリ~バボ~!」
谷口「ちょっと待て、なんで魔法使いがラリアット使うんだよ・・・魔法でもなんでもないだろ」
国木田「気にしない、気にしない。僕は古泉くんが将来、僕達が送り込むサイボーグ軍団を全滅させてしまう男だと予言の書に載っていたから今のうちに始末しようと思って来たんだ。さあ、覚悟してもらうよ」
古泉「困りましたね。僕の力では機械の腕を曲げることは出来ても、人の腕を曲げることは不可能なんですよ」
谷口「それおかしくないか? 物理的に後者の方が楽だろ? あくまでサイボーグの意見だけどな」
古泉「こうなったら逃げるが勝ちです! 皆さんには黙っていましたが、僕は異世界から来た超能力者だったのですよ!」
国木田「なにその後付け設定・・・孫○空が実は宇宙人だった並みにしらけるよ。あくまで個人的意見だけどね」
古泉「んっふ、この教室のドアは異世界へ通じているのです! それでは、アディオ~ス!」
国木田「ちょっと! 地球の平和はどうするのさ!」
古泉「そんなの関係ねえ!」
国木田「それはもう古いよ・・・」
谷口「んなこと関心してる場合じゃねえだろ! 待て~!」
教室から退場する三人。
阪中「では、面白い漫才を見せてくれた三人に拍手をお願いするのね」
うちのクラスの出し物は漫才。いま谷口達の出番が終了したところだ。出来はあまり良いとは言えないが・・・お疲れさん。


俺「って・・・漫才が終わってから食ってばっかじゃないか」
国木田「確かに今日は殆ど食べ歩きだね」
谷口「しょうがないだろ? あんな叫びまくれば腹も減るっての」
古泉「んっふ、それは言えてますね」
その後も俺達四人は食べ物を求めて彷徨い歩いた。卓球部のピンポンアイス。三年三組のおでん。二年五組のチョコバナナ。そして・・・
谷口「次は本命のメイド喫茶へ行こうぜ!」
国木田「やっぱピチピチミニスカのウェイトレスとかいるのかな?」
俺「あそこか・・・すごい行列だな」
「いらっしゃ~い! メイド喫茶へようこそ~! といっても、メニューは焼きそばと水だけどね~! 焼きそばひとつ二百円! 水は無料で飲み放題! 料金は先払いでよろしく~!」
すごいテンション高そうな人が来た~! 金を用意しながら横を見ると、谷口と国木田が顔を真っ赤にしている。当然その視線は目の前のウェイトレスに釘付けだ。
「おや? ふふん、どうだい? この衣装! めがっさ似合ってると思わないかな~? どうにょろ?」
国木田「・・・・・・」
谷口「・・・あ、その・・・」
聞かれたことにはちゃんと答えようね~! お二人さん!
古泉「とてもお似合いですよ」
「ありがとう古泉くん! じゃっ! チャラ~ンと待っててね! すぐ順番回って来るからさ!」
国木田「すごいテンションだね」
谷口「あの人って古泉の知り合いなのか?」
古泉「ええ、ちょっとね・・・」
古泉曰く、鶴屋さんという名前の人が言っていたチャラ~ンってのは約、三十分くらいだった。
谷口「やっと飯にありつけるぜ。にしても凄いな~どいつもこいつもファッション雑誌の表紙を飾ってもおかしくない美人ばかりだ」
「ご来店、ありがとうございます」
一人のウェイトレスが水を持ってきてくれた。彼女は先程の鶴屋さんとは逆のタイプで、清楚な雰囲気を持っている。さて、あなたはどちらが好みかな?
「ゆっくりしていってくださいね」
谷口&国木田「は、はい!」
あ~ら息ぴったり!
古泉「彼女は喜緑さん」
俺「あの人も知り合いなのか!?」
古泉「知り合いの知り合いといったところですよ」
案外、顔広いなこいつ・・・転校してきて二ヶ月ちょっとしか経ってないのに。実はあの二人に告白でもされたか?

客回りが速すぎてゆっくりする暇もなく、たった十分で焼きそばを食い終わった俺達は店を後にする。
古泉「これからどうしますか?」
国木田「僕は演劇部が作った映画を観に行きたいな。内容に興味があるからね」
谷口「俺は科学部のバーベキューに行こうと思う」
俺「まだ食うのか?」
谷口「と、その前に・・・ナンパしようぜナンパ!」
国木田「ナンパ?」
谷口「私服の女が狙い目でな。三人くらい固まってる子達を誘えば、以外にホイッホイッついてくる!」
古泉「それは・・・本当ですか?」
谷口「おうよ! 俺の経験から知り得た法則だ! 信用に値する筈だぜ」
成功率ほぼ0%の経験則が信用出来るか!
俺「やるんならお前らだけでやれ、俺はパス」
谷口「そ・・・そんな!」
国木田「僕もナンパはやめておくよ、上映時間に間に合わなくなるからね。もし成功したら、その子の友達でも紹介してよ」
谷口「なんでだよ!」
国木田「それが友情ってものじゃないかな? じゃ、頑張ってね~」
谷口「二人してそりゃないだろ! この根性なし共!」
古泉「・・・じゃあ、僕もこの辺で」
谷口「古泉! こうなったらお前だけが頼りだ! 絶対可愛い子ゲットしてあいつら驚かしてやろうぜ!」
哀れな古泉は谷口に連れ去られていった。まあ、せいぜい文化祭を楽しめ、普通にな。

 

別行動をとったはいいが、正直行きたい場所もない俺はウロウロと校内を徘徊していた。暇すぎる・・・国木田と映画でも観に行きゃあ良かったな。ん? あれは・・・文芸部? この学校に文芸部なんてあったのか? 暇だし、覗いてみるか。ノックしてもしも~し!
俺「・・・・・・」
今日は文化祭、てっきり文芸部もなにか出し物をしていると思い込んでいた俺は、部屋の中央にある大きい机を凝視したが・・・なにもない。そのまま机の向こうの人影に目を転じる。部員と思われるその人は椅子に座り、先程まで手に持った文庫本に向けていたであろう視線を俺に向ける。眼鏡の奥に見えるその瞳からは、少し冷たい印象を受けた。
俺「・・・・・・」
「・・・・・・」
俺「・・・・・・」
「・・・なんの用かね?」
洋画の吹き替えでベテラン俳優をアテレコ出来そうな、やたらと渋い声で話しかけられる。
俺「えっ! いや、プレートに文芸部って書いてあったから・・・」
「ああ、あれか・・・いい加減外しておくべきだったな。悪いが、ここはなにも用意していない。というか、文芸部自体も二学期が始まってすぐ廃部になったよ」
俺「そ・・・そうでしたか」
廃部になっていたのか・・・じゃあ、この男は何者だ? なんでここにいるんだ? 元文芸部員なのか? そんな数々の疑問が頭を過ぎるが・・・再び文庫本に目を戻したこの男の態度から察するに、もう俺には興味なしと見える。仕方ない、ここは大人しく下がっておこう。にしてもこの部屋、微かに煙草の匂いがするな・・・。


ん? 夜になってる。いつの間に外に出たんだ? ここはどこだよ? この校舎どう見ても北校じゃないだろ! ん? 校庭になにか描いてある・・・まるでナスカの地上絵みたいだ。どうなってるんだ?

 

国木田「・・・・・・」   
俺「ぐう・・・」
国木田「・・・・・・(パシャ! パシャ!)」
俺「・・・ん?」 
国木田「やあ、キョン。こんなとこで寝てたら風邪引くよ?」
こんなとこ? ああ、あまりにも暇だから体育館行ってコーラス部の演奏を聞いてるうちに寝ちまったんだった。
俺「国木田か。もう映画は観終わったのか?」
国木田「うん、映画と言っても一時間くらいだったけど・・・結構面白かったよ」
俺「そうか。それで? なんでお前まで体育館に来たんだ? 原作ならお前の出番はあそこで終わりの筈だぞ?」
国木田「暇だから適当にうろついてたんだよ。それに原作ではまだ1シーン出番あるんだけど・・・」
そう言いながら隣の席に座る。
俺「やっぱすることが無いと暇だなあ。この文化祭ってのは」
国木田「あはは、確か去年もそんなこと言ってたね」
俺「そうか? そういえば中学のときはよくお前と二人っきりで文化祭に参加してたな~」
国木田「うん」
俺「あ、でも三年のときは佐々木も一緒だったか」
国木田「・・・・・・」
俺「あいつどうしてるかな」
国木田「・・・連絡とか取ってないの?」
俺「取ってない」
国木田「ホントに?」
俺「あのなあ・・・お前はまだ勘違いしてるようだが、俺とあいつはそんな仲ではないぞ」
国木田「ふ~ん・・・」
俺「なんだよ」
国木田「別に・・・」
俺「まったく、変な奴」
国木田「・・・・・・」
俺「変と言えば・・・お前はなんで北高を選んだんだ? お前の成績ならもっと良い高校だって行けた筈だろ?」
国木田「・・・・・・」
俺「まあ、俺としては知り合いと一緒で正直安心したけどな」
国木田「・・・・・・」
俺「ん? どうした? いきなり黙りこんで・・・って、寝たのかよ!」
国木田「くう・・・」
人に風邪引くとか言っておいてこれかよ! やれやれ・・・相変わらず変な奴だな。


それから十分くらい経つと、また睡魔が戻ってきた。
俺「眠い・・・」
どんどん周りの景色がぼやけていく・・・もう限界と思ったそのとき、俺は何故か舞台の上に目をやった。え? ぼやけてよく見えないが、舞台の上に見覚えのある顔が見えたような気がして目を擦る。そしてもう一度舞台を見たとき、俺の睡魔は海王星辺りまで吹き飛ばされた。
俺「おい! 起きろ国木田!」
国木田「助けて・・・全身から・・・焼きそばが生えてくる」
俺「意味わからん!」
国木田「・・・あれ? 知らない天井だ」
俺「体育館だよ! それよりあそこ見てみろ!」
国木田「・・・・・・なんで谷口と古泉くんがあそこにいるの?」
国木田が言ったとおり、舞台の上にはギターを持った谷口と古泉の姿があった。それとベース担当、ドラム担当がいるが・・・なんと二人共女の子だ! これは・・・あれか? ナンパしたは良いものの、付き合う条件として一緒にライブ公演をしてくれとでも頼まれたのか? にしたっておかしい! 何故・・・なんで谷口がマイクを弄っているんだ? まるで・・・ボーカルじゃないか!
谷口「うい~すっ! WAWAWA・・・只今マイクのテスト中! よし!」
一瞬、後ろのメンバーを見やった後、準備万端と言った感じに再びマイクを握り締める。
谷口「心を込めて、歌います・・・God knows」
・・・・・・殺す! ちなみに作者の文才の問題で歌詞しか載せられないので、メロディとかはあなた自身でご想像願います。
谷口「渇いた・・・心で駆け抜ける~! ごめんね・・・なにも出来なくて~! 痛みを・・・分かち合うことさえ! おまえは・・・許してくれない~」
微妙に歌詞変えてるだけでは?
谷口「無垢に・・・生きるため振り返らず! 背中向けて! 去ってしまう! on the lonely rail 俺が・・・連れて行くよ! どんな辛い世界の闇の中でさえ! きっと・・・おまえは輝いて! 超える・・・未来の果て! 弱さ故に・・・魂壊されぬように! my way 重なるよ今・・・二人にGod bless」
俺が連れて行くか・・・谷口らしい。にしても古泉の奴、ギター上手いな・・・どこで覚えた?
谷口「届けて・・・熱くなる想いは~! realを・・・溶かして彷徨う~!」
無駄に格好つけるな・・・。
谷口「会いたい・・・気持ちに理由は無い~! 彼女へ・・・溢れ出すLovin you! せめて・・・美しい夢だけでも! 描きながら! 追いかけよう! for your lonely heart やめろ! 嘘はおまえ・・・らしくないよ! 目を見て! これからのことを話そう! 俺は覚悟してる! 暗い・・・未来だって! 強くなって! 運命変えられるはずさ! my wish 叶えたいのに・・・全てはGod knows! 俺とおまえ・・・それ以外の他の奴は・・・消えてしまった・・・」
勝手に消すな!
谷口「淡い夢の・・・美しさを描きながら~! 傷跡なぞる~! だから・・・俺が・・・連れて行くよ! どんな辛い世界の闇の中でさえ! 君の・・・この手は放さない!」
さっきまでおまえ呼ばわりだっただろ・・・
谷口「超える・・・未来の果て! 弱さ故に・・・魂壊されぬように! my way 重なるよ今・・・二人にGod bless」
なんちゅうライブだ・・・フロイト先生も国木田も爆笑だぜ。

 

漫才も終わって少しだけ静かになった教室に戻る。
谷口「漫才、そしてライブ・・・さすがに疲れたな」
俺「まさかインフルエンザで出られなくなったボーカルとギターの代わりを務めるとはね。で、なにを企んでるんだ?」
谷口「失礼な・・・なんも企んでねえよ。たまたま困ってる彼女達を見つけて、放っておくわけにはいかないから助けてあげただけだ」
俺「うそつけ。どうせ腹の中では、このチャンスを活かして相手のメルアドをゲットしてやるとか思ってたろ?」
谷口「・・・しまった~! その手があったか~!」
俺「真性のアホだコイツ・・・」
国木田「お~い、谷口」
谷口「なんだよ?」
国木田「さっきのバンドの人達が呼んでるよ」
俺「どうやら、改めて礼を言いに来たみたいだな。メルアド交換のチャンス到来だぜ?」
谷口「う・・・うるせ~」
何故か顔を真っ赤にしながら彼女達のもとへ向かう谷口。
国木田「あれ? 古泉くんは?」
俺「そういえば見かけないな」
国木田「・・・困ったな~彼にも礼を言いたいみたいなんだけど。キョン、ちょっと探して来てくれない? 僕と谷口で話を長引かせるからさ」
俺「なんで俺が?」
国木田「えっと・・・僕、あのドラム担当の子がタイプなんだ。だから頼むよ。なるべく早く見つけてゆっくり戻って来てね」
そう言ってなにを考えているのかわからない笑顔を浮かべながら谷口達のもとへ向かって行った。早く見つけてゆっくり戻る? 意味がわからん。


通称、北高の中庭と呼ばれる場所にあいつはいた。中央に生えている大きな木によりかかっている姿が意外と絵になっている。
古泉「わかりました。今夜ですね。では・・・」
どうやら誰かと携帯で会話していたらしい。携帯を切って振り返った古泉は、俺の姿を確認すると一瞬驚いたような表情を見せた。しかし、その表情はすぐにいつもの笑顔に切り替わる。
古泉「こんなところで会うなんて奇遇ですね」
俺「国木田にお前を探して来てくれって頼まれたんだよ。さっきのバンドの子達が、お前にも礼を言いたいんだとさ」
古泉「国木田くんが・・・んっふ、そういうことですか」
なにがそういうことなんだよ。
俺「さっきのライブ、大変そうだったな。疲れただろ?」
古泉「いえ、結構楽しかったですよ。漫才のときもそうでしたが、あのような大勢の前でなにかを披露するのは中々面白いものですね」
俺「じゃあ今から演劇部でも入ってみるか?」
古泉「残念ですが・・・多分、それは無理です。バイトもありますからね」
俺「そうか・・・ところでお前、ギターなんか弾けたのか?」
古泉「ええ、少しだけですがね。昔、父親が僕にやり方を教えてくれたんですよ」
俺「ふ~ん・・・格好良かったぜ、お前のギター弾いてる姿」
古泉「え?」
俺「ん?」
さっきまでの笑顔が無くなり、本当に驚いたという感じの表情に変わった。なんだ? 俺は普通に感想述べただけだぞ?
俺「どうした? まるで普段は冷たい父親に「よくやったな・・・」って言われた主人公みたいな顔してるぞ?」
古泉「あはは・・・まさにそんな気分ですよ」
俺「おいおい、それはど~ゆ~意味・・・」
古泉「さて、あまり彼女達を待たせるわけにはいきませんね。急いで教室に戻りましょう」
俺「ちょっと待て・・・って足早いな! おい!」
一瞬だけ振り返った古泉の表情は、なんとなく照れくさそうだった。谷口に引き摺られて来たときの顔、雪山でコンパス落としたときの焦り顔、国木田に女装させようとしたときの少し厭らしい顔、不良を撃退したときの不気味な笑顔、漫才のときのひょうきんな顔、ライブのときの凛々しい顔、さっきの驚き顔、そして今見せた照れくさそうな顔・・・普段ニコニコ微笑んでばかりだから、それ以外の表情がやたらと印象に残っちまう。古泉よ・・・いったいどれがお前の本当の顔なんだ? やれやれ・・・相変わらず不思議な奴だな。

 

帰り支度を済ませ、長~い坂道を下っていく俺達。
谷口「今年の文化祭はろくな奴が来なかったな・・・俺が思うに、この学校は立地条件が悪すぎる! もっと平地に建てれば良かったんだよ」
古泉「まあ、さっきの子達にメールアドレス教えてもらえただけでも良かったじゃないですか」
彼女達は完全におまえ狙いだっただろうけどな、古泉。
古泉「あ、メールといえば国木田くん。さっきの写メ、ありがとうございます」
国木田「どう致しまして。良い寝顔だったでしょ?」
俺「寝顔?」
国木田「近所の猫のことだよ」
こいつら猫好きだったのか?
谷口「それにしても、今まで気付かなかったが・・・俺には歌の才能があるのかもな」
調子に乗るな・・・。
谷口「よし! これからカラオケ行こうぜ!」
俺「なんでだよ・・・疲れたんじゃなかったのかよ」
国木田「でも楽しそうだし、良いじゃない」
古泉「・・・すいません、僕はちょっと用事があるので」
俺「用事?」
古泉「バイトですよ」
国木田「これからバイト? 本当にご苦労様だね」
谷口「それじゃあ仕方ねえか・・・また今度一緒に行こうぜ、古泉」
古泉「ええ、楽しみにしてます。それでは・・・」
俺「おう」
谷口「じゃあな!」
国木田「また今度ね」

 

こうして、今年の文化祭は普通に終了した。


原作の真似っぽいストーリーのせいか・・・色々と不安の残る作品となりました。キョンくんの語りはもちろん、谷口くんにあの歌を歌わせて大丈夫だったのか。自分の脳内では国木田くんはやはりブレザー無しですが・・・確か前回でダッフルコート着てたのにいきなり薄着は変すぎるか。古泉くんキャラ崩壊し過ぎか? 煙草臭い文芸部室にいた眼鏡をかけた少年の口調はあれで良いのか。原作の主要キャラを削る必要はなかったかも・・・。まあ、こんな感じですね。

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