Creutzfeldt-Jakob disease

【ナギの病室】

ナギ 「ヒネノ。愛している。」
ヒネノ 「ああ。俺も愛している。」
ナギ 「ヒネノ。お前は私が愛する者なのか?」
ヒネノ 「何言ってるんだよ?俺は俺だよ。」
ナギ 「怖いのだ。お前を愛したことすら忘れてしまいそうなのだ。」
ヒネノ 「ナギ・・・・・。」
ナギ 「ヒネノ。もっと強く抱いてほしい。」
ヒネノ 「ああ強く抱いてやる!俺のこと忘れないように強く強く抱いてやる!」



ヒネノ 「ナギ・・・・・。」
ナギ 「ヒネノ。私はお前のことを絶対に忘れない。」
ヒネノ 「ナギ。」
ナギ 「愛している。」
ヒネノ 「俺もだ。」
ナギ 「そろそろ検診の時間だ。すまないが・・・・。」
ヒネノ 「そうか。じゃあ俺帰るよ・・・・・。」
ナギ 「また来てくれ。必ずだ。」
ヒネノ 「もちろんだよ。じゃあな。」



ヒネノ 「ナギ・・・・・・・・・・。」
 「ナギは一体どんな病気なんだ?」

ヒネノ 「そうだ!あの人に聞いてみよう。」
 「教えてくれるかな・・・・。」


【はるか♪病院ナース更衣室】

ナース 「お疲れさまでした。」
あい♪ 「はい。おつかれさまでした。」

あい♪ 「やっと交替時間ね。早く帰ってウエロク様のご飯作らなきゃ。」

ヒネノ 「すみません。」
あい♪ 「あらあなたは?えっと・・・・・。」
ヒネノ 「ヒネノです。」
あい♪ 「着替え(のぞ)いてたの?」
ヒネノ 「ち!違います!」
あい♪ 「ふふ冗談よ。たしかナギちゃんのお友達だったわね。」
ヒネノ 「はい。・・・・・あの、ナギのこと教えてほしいんです。」
あい♪ 「ひょっとしてナギちゃんがいつも言ってる大切な人ってあなた?」
ヒネノ 「え?ナギはそんなこと言ってるんですか?」
あい♪ 「『私には忘れてはいけない大切な人がいる』って。」
ヒネノ 「俺ナギのこともっと知りたいんです!」
あい♪ 「ナギちゃんはどう言ってるの?」
ヒネノ 「それが・・・・・。よくわからないんです。」
あい♪ 「・・・・あら?あなたケガをしてるわね。」
ヒネノ 「あ、これ?もう大丈夫です。血も止まってるし。」(・・・・キシュージとバトルしたときのやつだな・・・・)
あい♪ 「ダメよ。消毒してあげるから来なさい。」



あい♪ 「これで大丈夫。」
ヒネノ 「ありがとうございました。」
あい♪ 「毒技の攻撃を受けたみたいね。」
ヒネノ (・・・・あのクロスポイズンか・・・・)
あい♪ 「でも、もう治っちゃてる。あなたって毒に耐性のある体質なの?」
ヒネノ 「俺ポイズンヒールですから。」
あい♪ 「そうなの?・・・それでナギちゃんの病気だけど。ナギちゃんはどう言ってるの?」
ヒネノ 「ナギ自身もよくわかってないっていうか・・・。」
あい♪ 「ナギちゃんもわからないって言ってるの?」
ヒネノ 「ナギに聞いてもよくわからないんです。おぼえてないみたいなんです。」
あい♪ 「う~ん・・・。よくないわね。認知症が出てるのかも・・・・。」
ヒネノ 「え?」
あい♪ 「それはナギちゃんの病気が原因かもしれない。」
ヒネノ 「そうなんですか・・・・。」
あい♪ 「わかったわ。教えてあげる。」
ヒネノ 「いいんですか?」
あい♪ 「あなたにも知ってもらった方がいいと思う。」



あい♪ 「あの子CJDに罹患している疑いがあるわ。」
ヒネノ 「CDJ?何ですかそれ?」
あい♪ 「CJDよ。 ヤコプ病 。」
ヒネノ 「それどんな病気なんですか?」
あい♪ 「異常プリオンが脳内に発生して脳機能障害を惹き起こす病気なの。」
ヒネノ 「言ってること全然わからないです。もっと簡単に言ってください。その病気になるとどうなるんですか?」
あい♪ 「認知症の発症。・・・アルツハイマーなら知ってる?」
ヒネノ 「痴呆症ですか?それは聞いたことがあります。」
あい♪ 「今はそんな風には言わないんだけど、それに似た症状がでるの。進行すると記憶障害が重くなる。そして手足が痙攣(けいれん)したりし始めるわ。」
ヒネノ 「それどういうことですか?!」
あい♪ 「ひどくなると物が掴めなくなったり自力で立てなくなったりするの。」
ヒネノ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
あい♪ 「そして全身麻痺や呼吸不全なんかが起こって呼吸が止まってしまうこともある。」
ヒネノ 「呼吸が止まるって・・・・。その病気って治るんでしょう?!」
あい♪ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
ヒネノ 「どうなんです?答えてください!」
あい♪ 「今の医療技術では治癒できる方法は見つかっていないわ・・・。」
ヒネノ 「なんてことだ・・・・・・。」


【ナギの病室】

ニシノミヤ 「Hey! My steady. I'm coming.」(来たぜ俺の嫁。)
ナギ 「大切な人。逢いたかった。」
ニシノミヤ 「Well, how old are you?」(年はいくつだ?)
ナギ 「公式13歳だ。」
ニシノミヤ 「It has a problem. Make it your age to be 18 years old or more.」(それはやばいな。18歳以上にしとけ。)
ナギ 「了解した。」
ニシノミヤ 「It's a nice. What day of the month is it today?」(いいぞ。じゃあ今日は何日だ?)
ナギ 「う~ん・・・。6月6日かな?」
ニシノミヤ 「It's that day of the real world's time. What day of this world is it today?」(それは現実世界の日にちだ。この世界では何日だ?)
ナギ 「う~ん・・・・。わからない・・・・。」
ニシノミヤ 「Oh my God! Then, who am I?」(ガッ。では私が誰だかわかるか?)
ナギ 「う~ん。誰だったかな?」
ニシノミヤ 「Ish!」(くそ!)
ナギ 「ははは。冗談だw。お前を忘れるものかトサカ頭。。」
ニシノミヤ 「Nagi!」(ナギ!)
ナギ 「ニシノミヤ!強く抱きしめてくれ!」
ニシノミヤ 「Nagi!」

ぎゅ。

ニシノミヤ 「You are my loved one.」(俺の嫁。)
ナギ 「ニシノミヤ。」
ニシノミヤ 「Nagi.Why do you cry?」(なぜ泣く?)
ナギ 「すまない。・・・・これを。」
ニシノミヤ 「What do you want?」(何がしたい?)
ナギ 「前のやつだ。これを聞いてくれ。」
ニシノミヤ 「It's the white apple.」(あのi-pod だな。)
ナギ 「どうしても伝えたいことがある・・・・。あとで聞いてくれ。」

コトン!

ナギ 「おっと落としてしまった・・・・。」
ニシノミヤ 「You! Your hand….」(お前!手が・・・。)
ナギ 「大丈夫だ。」
ニシノミヤ 「・・・・・・・・・・・・・・・。」


【はるか♪病院ナース休憩室】

ヒネノ 「原因は何なんですか?」
あい♪ 「ヤコプ病が感染するメカニズムもまだはっきり分かってないの。」
ヒネノ 「そうなんですか・・・。」
あい♪ 「ナギちゃんの場合も原因がよくわからないの・・・。」
ヒネノ 「わからないって?」
あい♪ 「最初は医原性感染が疑われた。」
ヒネノ 「いげんせい感染?」
あい♪ 「異常プリオンに汚染された硬膜を移植したことによる感染。」
ヒネノ 「え?医療ミスが原因なんですか!」
あい♪ 「でもそれだとほかの症例と合わないのよ。」
ヒネノ 「どういうことですか?」
あい♪ 「ナギちゃんはこの病院に運びこまれたとき頭に大きなケガをしてたの。危ない状態だったわ。」
ヒネノ (・・・・キシュージめ・・・・!)
あい♪ 「硬膜移植の緊急手術が行われた・・・。最初は移植した人工硬膜(ゴアテックス)が異常プリオンに汚染されていたんじゃないかって考えられたの。」
ヒネノ 「違ったんですか?」
あい♪ 「でもそうだとしたら発症が早すぎるのよ。医原性感染の場合、潜伏期間が普通は5年から10年はあると言われているの。」
ヒネノ 「それじゃあほかのことが原因なのか・・・・。」
あい♪ 「そうとしか考えられない・・・・・。」
ヒネノ 「ほかにどうやったら伝染(うつ)るんですか?その病気。」
あい♪ 「感染要因としてウィルス性感染の新説を学会で発表した人がいたわね。黙殺されたけど。」
ヒネノ 「ウィルス感染・・・・。」
あい♪ 「ウィルス感染といっても空気感染はしないわ。」
ヒネノ 「・・・・セックスしても大丈夫なんですか?」
あい♪ 「性交による感染は報告例がないわ。」
ヒネノ 「そうですか。」
あい♪ 「でもしない方がいいわね。」
ヒネノ 「じゃあ、なんでナギは?」
あい♪ 「あとは外傷からの直接感染ぐらいしか考えられない。」
ヒネノ 「それってナギが大けがをしたときに感染したってことですか?」
あい♪ 「そうね・・・・。」
ヒネノ 「キシュージだ!」
あい♪ 「え?キシュージさん?」
ヒネノ 「そうです!キシュージです!ナギを襲った奴はキシュージなんです!」
あい♪ 「そうだったの?キシュージさんがナギちゃんを襲った犯人だったなんて・・・・。」
ヒネノ 「キシュージめ・・・・。」
あい♪ 「キシュージさんがキャリアだった可能性も考えられるわね。・・・・そういえば。」
ヒネノ 「なんですか?」
あい♪ 「キシュージさんの異常性格は人格障害って診断されてたんだけど、脳機能障害が原因だったのかもしれない。」
ヒネノ 「それって・・・・・・・・。」
あい♪ 「ナギちゃんは新しいタイプのプリオン病かもしれない。キャリアの検査で感染原因が分かる可能性があるわ。」
ヒネノ 「じゃあキシュージを連れてくれば新しい病気かどうかわかるんですか?」
あい♪ 「そして・・・。」
ヒネノ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
あい♪ 「抗体が見つかる可能性だってある。」
ヒネノ 「それって、治るってことですか。」
あい♪ 「あくまで可能性だけど・・・・。でもキシュージさんどこに行ったんだろ?」
ヒネノ (・・・ち、俺なんでキシュージを逃がしちまったんだよ!・・・)
あい♪ 「病院もずっと探しているのに・・・・。」
ヒネノ 「俺キシュージを探します!」
あい♪ 「心当たりはあるの?」
ヒネノ 「なんとしてでも見つけ出してここに連れてきます。」
あい♪ 「お願いするわ。」
ヒネノ 「はい。」

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(2011.6.5up byはるか♪)

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最終更新:2011年06月07日 05:48