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『Missing-link:File1』シーン5「決着」


どうやら無事のようだ。優秀な部下を持てた事を感謝しつつ、辰興はコックピットを降りた。
隣を見ると、古谷一尉もコックピットから降りてきていた。

「殿!彼等がお二人に礼を言いたいと聞かず・・・面目御座らぬ。」

そう言うと正勝は、まるで大敗したかの様に頭を垂れた。

「いや、構わない。敵は撃破した・・・もう大丈夫だ。」
「皆さんありがとうございます・・・何とお礼を言ったらいいものか・・・」
「ありがとーございました!そのロボット、カッコよかったよー!」
「ハハハ、ありがとう・・・二人とも、お怪我はありませんか?」
「ええ、お陰様で私も息子も無事です。本当にありがとうございました。」
『尤も、俺は起動に間に合わなかったからな・・・お礼なら、侍の二人に言ってやってくれ。』
「いえ、古谷一尉のお陰ですよ。ありがとうございました。」
「左様。古谷殿、殿を助けて頂き、助かり申した。拙者からも御礼申し上げる。
・・・では、行きましょう。敵の歩兵が残っているやも知れませぬ故、今のうちに。」
「・・・はい。改めて、ありがとうございます。」
「・・・お元気で。」
「殿、それでは御先に失礼仕る。」
「ああ。宜しく頼む、本多殿。」

親子を連れ、正勝は試験場を後にした。
手を振り続けていた子供と、最後に振り返り、もう一度頭を下げた親の姿が見えなくなると、
古谷が独り言のように呟いた。

「・・・何にせよ、最悪の事態だけは避けられたな・・・今回の件で図らずも零式の優位性が証明された。
近日発表されると思うが、正式採用はこちらになるだろう。」
「恐らくは。・・・ですが、やはり気になりますね。」
「ああ。あれだけの戦力を投入し、こちらの情報も掴んでいるとなると、ただのテロリストと言う訳でも無さそうだな。」
「・・・それでも、護らなければならない。何としても・・・それが、我々の責務かと。」
「そうだな・・・やれやれ、滅多に出番のなさそうな部隊に飛ばされたかと思えばそうでもない、か。
俺はこの件を報告しに零番駐屯地へ戻る。辰興君、元気でな。」
「ええ。古谷一尉も。」

やがて到着した輸送用ヘリにリュウガイオーを搭載すると、辰興はコックピットの中で一人語ちた。

「十二使徒・・・奴らは一体・・・だが、思い通りにさせはしない・・・!」

―fin―

最終更新:2013年08月07日 00:16