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次の日も白髪の少年は書庫に来ていた

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次の日も…

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その次の日も…

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その次の月も…

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その次の年も…


………『光竜華』も『白髪の少年』もまだ飛び立てない



「あれ? こんな本あったかな?」

書庫で白髪の少年は一冊の真っ黒な本を見つけた


「…見たことないやつだ? 可笑しいなぁ… 全部読んでると思ったのに?」

白髪の少年はその本を手に取った


その本には筆者もタイトルも書かれていない


「変なのー?」


そう言うと机に座り白髪の少年は新鮮な気持ちでその本を読み始めた


内容はなんてことはない、唯の魔導書のようだ
どれもこれも他の書物で見聞きした記憶がある物ばかり……

………と思っている時、あるページで少年の手は止まった


『邪竜変化の秘術』


「……ピクッ」


白髪の少年に緊張が走った

そしてそのページを1文字も読み外さないように音読を始めた


「……天を統べる大蠍の心臓と深淵を統べる大蜘蛛の心臓が連なりし刻…」
「汝が捧げんは『竜の心臓』 古の盟約が果される夜 喰らい賜う汝は何か?」
「その身に纏うは火を笑う鱗 その羽根は大地に巨影を造り 放たれるは畏怖と強さの声……」
「悍ましきその身心は竜と成りて、空を我が國とし羽搏かんことを」


いつのまにか夜が訪れていた…

静まり返った書庫の中では古い電球が点滅し、窓は風でガタガタと音を立て震える

その中で白髪の少年はそのページをじっと眺めていた

外では『光竜華』の明かりのみが静かに揺れていた…

最終更新:2013年07月26日 18:48