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 午後の陽を切り裂く白い閃光が、広い草原に走った。
 飛び掛かっていたヒグマの牙をすり抜け、電光のような速さで小熊が駆け抜けていた。

「まいまいあっとーえれえが……!?」
「すみませんが制裁さん、ヤイコは失礼いたします。ヤイコは先を急ぎたいだけなのです、と主張します」

 その小熊、穴持たず81のヤイコは、襲撃者たるヒグマの背に回り、逃げながら声を投げる。
 しかし、再び走り出したヤイコに、ヒグマはなおも追い縋っていた。


「おすへーらあだな!!」
「……!? なぜ、そこまでして追ってくるのですか!?」


 ――ここを切り抜けて診療所の人員と合流すること。
 それこそが現在のヤイコの目的だ。
 この『制裁』というヒグマが一体どういうものであれ、本来彼にかまけている暇はない。
 だが制裁ヒグマは、追撃の手を緩めなかった。

 圧倒的な体格差で、制裁はその小熊に瞬く間に追いついた。
 ヤイコが再びリニアモーターカーのごとく高速移動するには、電力の回復が追いつかなかった。

「くっ――」
「あったーらおおる!!」

 爪が振り降ろされた。
 ヤイコが転げたすぐ真横で、草原の土が大きく抉られて宙に舞った。

「あっとーよおとれ!!」
「グガァ!?」

 即座に、返す前脚を振り上げるように、制裁の爪が翻る。
 鞠のようにいとも容易く、ヤイコの小さな体は十数メートルも遠くへ吹き飛ばされ、地に落ちた。


「ガ……、ハァ……――」


 叩き付けられた肋骨が悲鳴を上げる。
 三条の爪痕が刻まれた胸が焼けるように痛む。
 震えながら立ち上がろうとするヤイコの前に、ヒグマが歩いてくる。

 それは誰にも恥じることのないヒグマだ。
 体長は2メートルと半分。
 毛並みは一般的な茶色。
 その焼けただれた顔面から金属の骨格が覗いている以外、普通のヒグマのはずだった。

 だがそのヒグマは、重傷を負ったヤイコの前で、唐突に草原の大地を掘り返しだす。
 そして彼は見る間に、何トンもありそうな巨大な土塊をそのまま持ち上げ、頭上に掲げていた。


「まいまいまいまいまいまい……」
「う……、ウガアッ――!!」

 ヤイコは苦し紛れに、制裁に向けて電撃を放った。
 このヒグマが機械であったのなら、その電流は抜群の効果を示すはずだった。
 しかし電撃はむしろ、その金属部分を通って地面へアースのように流れてしまう。
 電撃のダメージをほとんど意に介さない制裁の肉体は、その制御を機械ではなく生体部分に由っていることを示していた。

 ヤイコは、逃げようとした。
 真上から振り下ろされる土塊を避けようと、ふらつく四肢に電気を撃って、走ろうとした。

「あああぽんろあ!!」
「あぐぁぁ――!?」

 だが逃げ遅れたヤイコは、その下半身を土の下敷きとされた。
 轟音を立てて落下した大量の土は、まるでヤイコを土葬する円墳のようだった。
 これがもし土でなく巨石であったならば、この一撃でヤイコは完全に押し潰されて死んでいたに違いない。
 そしてその死は、遅かれ早かれこの場合でも同じように見えた。

 のしかかる重量にもがくヤイコの元へ、制裁の牙が迫っていく。
 彼女の命はあと、2歩と半分。

 だが胸の傷からの出血と全身の打撲にあえぐ彼女の光る目に、映るものがあった。
 その姿は、ヤイコにとって最後の光明に見えた。
 それは音に聞くだけでも特徴的な、あるヒグマの姿に、違いなかった。


『――メロン熊さん!!』
『……うわ、気付かれた』


 草原の彼方を遠巻きに通り過ぎようとしていた一頭のヒグマが、ヤイコの叫び声に舌打ちを漏らした。


    ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛


 巨大な緑色の球体に筋を浮かせて頭部にはめ込んだようなヒグマ――メロン熊は、この現場を無視して通り過ぎようとしていた。
 戦艦ヒ級だの瑞鶴だのという意味不明な連中の暴挙に辟易していた彼女は、もう面倒ごとに付き合いたくなどなかった。
 暫く独りになりたかった。
 だからこそ人気の無さそうな草原にワープしてきたわけで、その行き先で唐突に二頭のヒグマの争う現場を目撃してしまうなど、予想外にも程があった。
 正直マズったなぁ、という思いだ。

 横目で見やれば、片一方はまだ小熊のように見えた。
 自分やくまモンがゆるキャラとして出て行った後に作られた、生後間もない者なのかもしれない。
 その小熊を、エサにするつもりなのか何なのか、雄ヒグマがほとんど一方的に襲い掛かっているらしいという構図だ。

 不憫だな。という思いが先立った。
 だがそうであっても、メロン熊はその騒動から立ち去りたかった。
 関わったらまたロクなことにならないのは眼に見えている。
 そしてただ見ているだけでも、罪悪感だけが、募るからだった。


『――メロン熊さん!!』
『……うわ、気付かれた』


 だから、そのヒグマたちに気付かれたくなど、なかった。

『メロン熊さん、助けてください、とヤイコは懇願します!』
『――ちっ』
「えけあほろおほあ……!」

 ヤイコという小熊の叫びに続いて、雄ヒグマの方がメロン熊に気付く。
 否応なくその二頭を見やってしまえば、小熊は既に満身創痍のようだった。
 切りつけられ、打ちのめされた体は、半ばまで土に埋められてしまっている。

 そしてよせばいいのに、雄ヒグマはわざわざ狙う標的を変え、メロン熊に向けて走りこんで来る。
 その顔面は、生物のものではない金属が覗いていた。


「あああぽんろあ!!」
『邪魔くさいわね……!』


 問答無用なその突進を、メロン熊はワープによって難なく躱した。
 ごく短距離の転移によって、その雄ヒグマの背面をとる。
 そして容赦なく上から押し倒し、唸った。


『おい……! 獲物にする相手ならよく選ぶんだったわね――』


 バカなオスだ。ものをわからせて叩き殺してやろう――、と、メロン熊は思っていた。
 だがメロン熊がそうして爪を振り被ろうとした瞬間、彼女の全身には凄まじい衝撃がぶつかる。

 ボフン。

 という、化体な音が鳴った。


『グギャ――!?』
『な――!?』


 その出来事に、メロン熊とヤイコは驚愕した。
 メロン熊は、真下から強烈な打撃を受けて上空に吹っ飛んでいた。
 それは、制裁ヒグマの『上半分』と共に、である。

 ヤイコが遠間から目撃していたその全体像は。
 『制裁ヒグマが口元からキレイに真っ二つに分かれ、ばね仕掛けのトラップのごとく、メロン熊を乗せたままその背中側半分が吹っ飛ぶ』という、通常ならば理解不能の現象だった。

 地にもんどりうって転げ、メロン熊は自分の鼻先を押さえる。
 顔面を制裁の後頭部で強打した彼女は、だらだらと鼻血を吹き出していた。


「へのあのう……!!」

 ヤイコとメロン熊が瞠目している間に、二つに分かれた制裁ヒグマは、背中側半分の切断面から大量の牙を生やし、腹側半分から大量の注射器を生やし始めていく。

「えけあほろおほあ……!!」
「ああああああああああぽんろあ……!!」


 メロン熊の精神は、直後の一秒で混乱と狼狽を極め、そして次の一秒で、急激に怒りを沸騰させた。

『なっ、なっ、なっ……!? ――何してくれっべや、このたくらんけ(バカ野郎)ェ!!』
『ヤイコに撃たないでください――!?』


 激昂したメロン熊は、立ち上がるや否やその口からメロン色の強烈な光線を射出した。
 獣電ブレイブフィニッシュの巨大な光線が空を割るも、上下に分かれた制裁ヒグマは陸と空を気味の悪い挙動で疾駆し、その緑の光を躱す。
 連続して次々と放たれるメロン熊の光線は、巨人に踏まれた草原を薙ぎ払い、ヤイコを埋める墳墓の土も抉り飛ばしていく。

 だが、当たらない。完全に翻弄されている。


「おるおるぅ……!!」
「はあっはあ……!!」
『このホイド(穢多)がぁ……! おだつん(調子に乗る)なやァ!!』


 上下で全く別の挙動をしながら逃げ出す制裁ヒグマに、メロン熊の苛立ちは恐ろしいスピードで募った。
 一方的に喧嘩を吹っかけられ、不意打ちで殴られた挙句に逃げられる。
 数ある煽りの中でも間違いなく上位に食い込む腹立たしさだ。

 メロン熊は逃げ去る制裁に釣られるようにして走り出す。


『おい、アンタも来いッ!! あのホイド(穢多)が何なのか説明しれ!!』
『痛ぅ――』


 うずくまっていた血まみれの小熊を抱え上げ、彼女は島の南方へ逃げていく半分ずつのヒグマを追いかけていった。


    ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛


 その頃一隻のクルーザーが、島の近海を高速で航行していた。
 操縦しているのは、一頭のヒグマだ。
 午前中にキングヒグマから電話を受けた、穴持たず59である。
 電話を受けた東北地方の沿岸部から北海道までは約500キロ。
 エンジンをフル稼働させて休みなく走らせてきたクルーザーは、もうほとんど燃料も尽きかけているほどだ。


「……ミズクマの姐さん、先導ありがとうございます。
 島の方、姐さんが気づいた範囲で異常なかったですか?」

 ようやく見えて来た島に安堵の息をついて、彼は周囲の海面に声を掛けていた。
 ざわざわと、一面の海水が鳴き声をあげた。


 ――実験開始後の新規指令は2点。
 ――周辺海上を通るヒグマと研究員以外の生命体は、全て捕食すること。
 ――および、攻撃を加えてくるようであれば、ヒグマのようであっても敵とみなすこと。です。
 ――捕捉した対象者は排除済みです。
 ――なお島の内陸に迷入した娘からの情報はまだ関知しておりません。

「マジかよ、姐さんでもわかんねぇのか……」


 水中には、巨大な船虫のような形状をした生物が、大量に蠢きながら泳いでいた。
 穴持たず39・ミズクマの、その統率下にある、数多の娘たちである。

 既にこの海域は、島の沿岸から1キロメートル圏内。
 ミズクマがその水中をほとんど埋め尽くしている領域だ。
 一切の感情を有さぬ、同調した蠢きによって呟かれる彼女の言葉は、呆然とする穴持たず59の声を受けても平然としていた。


 ――会話が完了しているのならば待機配置に戻ります。

「あぁちょっと待ってください! 姐さん事務的すぎますよぉ!!
 ヒグマが反乱したって言うんですよ!? なんか他に無いんですか!?
 研究所が潰滅して有冨所長だって死んじまってるかも知れねえってのに!!」

 ――新規指令は有冨所長より承ったものです。
 ――有冨所長は生存しているものと判断します。
 ――他に質問事項がある場合は具体的にお尋ねください。

「ああもう、おカタすぎる……。あのー……、ほら、なんか。
 仲間のヒグマたちがどうなったかとか。
 少なくとも海でのことなら姐さんわかりますよね!?」


 二期ヒグマの中でも一目置かれるミズクマに礼を失さぬよう言葉を選びながらも、もどかしい思いで穴持たず59は彼女に問う。
 島の崖は刻々と近づいてくる。
 海上からでは、そこで何が起きているのか窺い知ることはできない。


 ――脱出ヒグマ43名。うち43名は死亡。最後の1名を殺害したのは穴持たず59、貴方です。
 ――また海上にて穴持たず56と接触。指令を伝達しました。
 ――また海底にて穴持たず666というヒグマを筆頭とする49名が脱出ヒグマの用いた沈没クルーザーの残骸を回収しておりました。

「穴持たず666号――!? また増えてやがるしヒグマ帝国……!
 え、なんて奴だったんですかそいつは!?」

 ――デーモン提督と名乗る、潜水装備を身につけたヒグマでした。
 ――『クルーザーの残骸の回収』は私の指令に抵触しなかったため看過いたしました。

 ミズクマは、明らかに番号の桁がおかしいヒグマ帝国の者を、その目的も聞かぬまま素通ししたらしい。
 穴持たず59は頭を抱えたくなった。
 何に使うのか、もう既に使ったのかわからないが、残骸の回収など怪しい動きにもほどがある。


「姐さん姐さん……、そいつ有冨さん殺したやつの一味ですよ。
 今からでも追い縋ってふんじばった方が良いんじゃ……?」

 ――新規指令は有冨所長より承ったものです。
 ――有冨所長は生存しているものと判断します。


 穴持たず59は溜息をついた。
 ミズクマの思考ルーチンは、相変わらず何の揺らぎも見せない。
 彼女にとっての優先度は、研究員からの指令=自己保存>同胞のヒグマからの依頼>その他、で一貫し続けているようで、不必要なことには一切頓着しないようだった。

「……わかりました。これ以上姐さんの考えを改めようとしても無駄ですか……。
 他に、何かありませんでしたか?」

 ――その他、海上の戦闘で死亡した『仲間のヒグマ』が2名存在します。

「海上の戦闘で死亡――!? 現場連れてってもらえますか!?」

 ――了解いたしました。


 ミズクマからの報告を受けて、彼は逸る気持ちを抑え、再びクルーザーのエンジンをふかした。
 岸壁はすぐそこにまで、近づいていた。


    ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛


 追いつ追われつ、踏む草は百万。
 午後の風が吹く傷んだ草原の中を、ヒグマたちが疾駆している。

『おい、アイツは何なんだ! あとアンタも! さっさと説明しなさい!!』
『か、彼は恐らく、二期ヒグマの制裁さんです……』
『制裁――?』

 メロン熊は、抱きかかえた小熊からの返事に目を細めた。
 ヤイコの息は、荒い。
 体が小さい分、傷が深いのだ。
 流れる血の量に比して、体力の奪われ方が急だった。

 メロン熊はヤイコを慮りながらも、前方を逃げる半分ずつの熊へ、訝しげに視線を向ける。

『……アタシの知ってた生っちょろいボンズ(ガキ)とは大分違ってるんだけど。
 ……解体みたいな改造でも受けておだっ(調子に乗っ)てるクチか。はんかくさい(バカみたい)』


 二期ヒグマの制裁、といえば、同期の連中にいびられていたらしいということくらいしかメロン熊の印象にはない。
 くまモンなどならば同じ二期ヒグマなのでまだわかるのかもしれないが、生憎とメロン熊は一期ヒグマだ。なおのこと関わりは薄い。
 何にせよ今現在、彼が相手を嫌がらせることにつけては相当の実力を有していることは確かだろう。

『それで、アンタは何? 外来? デビルからも聞いてないわよ電気使うヒグマとか』
『ヤ、ヤイコは、穴持たず81番です。この地下にて建国されました、ヒグマ帝国の者です、と申し上げます』
『あぁ……なんか放送でぐちゃぐちゃ騒いでたやつだっけ……?
 面倒くさいことしてくれたわねアンタら。なまらどうでもいいわ……』

 続けて答えられたヤイコの身の上は、メロン熊の興味を惹かなかった。
 第二回放送の際に放送室で、誰とも知れぬヒグマたちが騒いでいた声はメロン熊も聞いてはいるが、正直、研究所がどうなろうがヒグマが謀反しようが、彼女の知ったことではない。
 重要なのは、自分に関わるケジメのみだ。
 それにつけて、一方的に鼻っ柱を打ちのめしてくれた制裁ヒグマは、必ずや仕留めねばならぬ標的になっていた。

『ヤ、ヤイコたちは今現在、危機に瀕しているのです。
 早く診療所に行かねば、あそこの方々も襲撃を受けてしまいます……』
『ああん――? 診療所って、……病院のこと?』

 必死に懇願するヤイコの言葉が、メロン熊の耳には引っかかった。

『そうです……。早く、早く、診療所へ……』

 ヤイコは、うわ言のように繰り返した。
 メロン熊は舌打ちする。

 総合病院といえば、つい先ほどろくでもない目に会ったばかりの場所だ。


『――……止めといた方が良いと思うけどね』


 だが彼女の言葉に、それ以上ヤイコは返答をしなかった。
 気を失っていた。


『……チッ』
「えけあほろおほあ……!!」
「あるいあれのいへのあねあ……!!」
『……たくらんけ(バカ野郎)め。追い詰めたわよ……!!』

 そうして会話の間にも走り続けていた彼女の行く手に、一気に開けるものがあった。
 温泉地だ。
 E-8エリアの広大な温泉の水面が、逃げる制裁ヒグマの道を阻んでいる。
 飛行している彼の上半分はいざ知らず、地面を走っている下半分はどうしたって水中に入るか引き返すしかなくなる。
 水の中では当然、地上を走る速度とは比べ物にならないほど動作が遅くなる。
 メロン熊の攻撃から逃れることは、できないものと考えて良い。
 しかるに、制裁ヒグマが生き残る手段としては、改めてこの場でメロン熊と真っ向で勝負をするしかないように思えた。

「へのあのう……」
「おるおるう……」

 だが、制裁の背中半分は、そのまま回転しながら上空を飛んでいった。
 そして腹側半分も止まることなく、その体は温泉の中に走り込んでいくかのようだった。
 メロン熊は北海道訛りを隠しもせず、快哉を唸った。


『ハッ、所詮ホイド(穢多)だべさ!
 さんざっぱらおだち(調子に乗り)やがって、頭逃がして尻喰わるるってや!
 アンタの毛ェでこの鼻つっぺしてくれっからに、覚悟しれ!!』

 メロン熊は、温泉水上を目がけて跳んだ制裁の下半分に、巨大な光線を放っていた。
 地面から抉り上げるようにして湖水を割る緑色の閃光は、制裁の姿も飲み込むかと見えた。

「はあっはあ……!!」

 だが制裁は、水中に落ちては、いなかった。
 疾駆する彼の四肢から、水蜘蛛のような皮膜が展開される。
 彼は浮力を保ち、水面をサイドステップしてメロン熊の攻撃を躱していた。
 そしてそのまま、速度を据え置いて南方に逃げ続けた。


『なん、だとぉ……!?』

 露天風呂の縁で急停止し、メロン熊は水飛沫に紛れていく制裁ヒグマの姿を、歯噛みとともに睨み付ける。
 彼女は一瞬、逡巡した。

 腕には、何やら訳アリの気絶した小熊。
 その目的地は、さっき引き返してきたばかりの病院方面だという。
 あの狂女がいたそんな場所に、この小熊を送り届けていいものか。
 そもそも、そんなところまでこいつを送ってやる義理は毛頭ない。
 かといって、深手を負って気絶したこんな小熊を、ここで放り捨てていいものか――。


『――逃がすか……ッ!!』


 逡巡の末、メロン熊は唸った。
 直後、その視界は急激に映す景色を変える。
 ヤイコを抱えたまま、メロン熊の体はすでに、遥か先の温泉水上にあった。

『どこに行くやホイド(穢多)ォォ!!』

 落下するや否や水面を跳ね、メロン熊は再びワープする。
 激昂した彼女の鼓動そのもののように、水上を手当たり次第にワープで跳ね、彼女は制裁ヒグマを追った。

 せめて一発殴らねば気が済まない。
 そしてその一発で、確実に叩き殺してやるのだ。
 無粋でウザくてイライラさせられるアホで、最低のカスなキチガイのオスに待つ末路など、それしか有り得ない。


    ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛


 ミズクマの先導でF-9エリアの岸壁に辿り着いた穴持たず59は、その場の状態に息を飲んでいた。
 岸壁の上部は、何かが大爆発を起こしたらしく、崩れて水上に巨大な落石をもたらしている。
 そして煤と焦げにまみれた磯の岩場には、穴持たず59の見覚えがある羽が置かれていた。

「この羽は……、緋色唯(ヒイロ・ユイ)先輩の――!?」


 緋色唯とは、二期ヒグマの一頭である、空飛ぶクマの名前だ。
 彼女は生まれたヒグマたちの中で唯一大きな翼を持ち、緋色の体色をしていたためにその名が付けられた。
 その逞しくも美しい容姿は、穴持たず59を始め多くの同胞の憧れだった。
 実験においても、その高い飛行能力を以って、海上のミズクマとともに参加者の外部脱出を防ぐ役割を担っていたはずだ。
 その彼女に、一体何があったのか。


 ――緋色唯は、人間に殺害されました。

「なんだって……!?」


 ミズクマからは、にわかに信じられない情報が伝えられた。
 飛行能力を有し圧倒的な強さを持っていたはずの彼女が、どうやったら一人の人間ごときに後れをとるのか。穴持たず59には想像もできなかった。
 周囲の海上を見回してみれば、近くの水面に参加者のものと思しきデイパックが浮かんでいる。
 海水の滴るそれを摘み上げ、穴持たず59は唸った。


「このデイパックの持ち主が、緋色先輩を爆殺したのか……?」

 ――違います。緋色唯はこのデイパックの持ち主とは別の人間に殺害されました。
 ――また、爆殺ではなく撲殺であり、爆殺されたのはヒリングマです。
 ――なお、このデイパックの持ち主であった人間は、私が捕食が完了するまでに私の娘をのべ11億4514万1919匹戦闘不能にさせた点で特筆すべきものがありました。

「ファッ!? なんだよそれ……!? 緋色さんを、殴り殺した……!?
 それにヒリングマさんを爆殺して、姐さんにそこまで対抗する……!?
 え……、もしかして、この島に集められた人間って、バケモノばっかか……?」


 ミズクマの言及した人間とは、タケシ鷹取迅のことである。
 ヒグマとほぼ互角以上に渡り合っていた彼らの情報は、聞くだけでも穴持たず59の内心を寒からしめた。

 さらに気になることは、崖から爆発で落下したと思しき岩の上に、明らかに人為的に緋色唯の羽が置かれていることだ。
 見つけた羽は、2枚半分。
 まだ水分を含んでいるその羽は、海上から拾い上げられ、まるで弔いのように岩の上に張り付けられていた。


「これをやったのは……?」

 ――穴持たず56です。

「安室か……! そりゃそうだ、空飛べる同士で一番親しかったんだ。
 ……悔しかったろう。彼は今どこに……?」

 ――内陸の方に向かったようです。

「そう、か……。とにかく島に上がんないことには何もわかんねぇか……」

 ミズクマが指令を伝達したという穴持たず56・安室嶺は、恐らく島周囲のパトロール中にこの現場を発見していたのだろう。
 第二期と第三期という違いはあれど、世代を超えて彼らの繋がりは深かった。
 同期のヒグマの心痛を思って、穴持たず59は牙を噛む。


「了解です。色々とありがとうございました姐さん。お勤めご苦労様です」

 ――それでは待機配置に戻ります。


 ミズクマの娘たちは、それでもやはり何の感慨もなく、ざわめかせていた水面から海中深くへと潜行していく。
 穴持たず59は、去っていく先輩の姿を見送り、意を決した。
 亡くなってしまった友を抱えているのは、なにも安室嶺だけではない。


【A-5 海底/午後】


【穴持たず39(ミズクマ)】
状態:健康、潜水、『娘』たちを統率中
装備:なし
道具:なし
[思考・状況]
基本思考:有冨春樹の命令に従いながら、『娘』の個体数を維持する。
0:周辺海上を通るヒグマと研究員以外の生命体は、全て捕食する。
1:攻撃を加えてくるようであれば、ヒグマのようであっても敵とみなす。
2:島の周囲1キロ以遠の海域に脱出する、研究員以外の人間を捕食する。
[備考]
※『娘』たちは幼生生殖を行なうことができます。
※本体も『娘』も、動物の体内に単為生殖で産卵することができます。
※『娘』たちは、島の崖から約1キロメートルまでの海域にくまなく分布しています。



    ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛


「58号……。待ってろよ。お前の蜂蜜壺は、必ず受け取るからな」

 穴持たず59は、崩れた岩場にクルーザーを横付けし、緋色唯やヒリングマが眠っているのだろう辺りに向け、掌を合わせ頭を垂れる。
 人間の弔いのやり方だが、やらないよりかは少し心が楽になるような気がした。

 その時ふと、彼の頭上に影が差す。
 同時に、奇妙なヒグマの叫び声が、響き渡った。


「――あっきーえありか!!」
「ファッ!?」


 不意を突く疾風の影。
 反射的に見上げた視界一面に、岩があった。
 崩れていた崖が、更に何者かによって切り崩され、穴持たず59の頭上へと一気に降りかかって来たのだ。

「う、うおぁぁぁ――!?」

 咄嗟に身を捻り、彼は降り注ぐ巨岩を避けて海面に跳んだ。
 着水したすぐ背後で、轟音と共に水柱が立つ。
 クルーザーが押し潰されたらしい。
 衝撃で発生した高波に揉まれながら振り返ると、空には、何か巨大な円盤のようなものが飛行している。

 ヒグマの、背中半分だった。


「なんだぁぁ――!?」
「あほんるい!!」


 半分のヒグマは、高速回転しながら穴持たず59に迫る。
 その切断された側面に生えた牙を丸ノコのようにして、ヒグマは彼を斬り殺そうとしていた。

 海面スレスレを薙いでくる円盤状のヒグマの突進を、穴持たず59はかろうじて水中に潜って躱す。
 だが直後、今度はヒグマが通り過ぎた崖の方で、再び嫌な切断音が響く。
 振り向かずともわかる。
 崖の岩が、また切り崩されたのだ。

 海面に、大量の岩雪崩が踊る。
 穴持たず59は、その水面に浮上してくることはなかった。

 崩れた崖はその場の水面を巌で埋め、元からあったヒリングマと緋色唯の墓所をも埋める、広大な霊園の如き磯を形成することとなった。


「まいまいまいまい……」

 背中半分だけのヒグマ――、制裁ヒグマの半身は、飛行していた回転を緩め、その巨岩の上に降り立つ。
 そしてゾウリムシのように体側の牙を蠢かせて岩壁を這い、その面に何かを刻み始めようとしていた。

 “穴持たず59の墓”。

 と、そう読めるようだった。


「――派手に岩躍らせても、そんなんじゃ俺の命は獲れないぜ!!」


 だがその時、制裁ヒグマの頭上から、怒りに満ちた声が轟く。
 穴持たず59が、崩れた崖の上に五体満足で立ち上がっていた。
 彼は海中から、自分の全身をドリルのように回転させて岸壁に潜り、そのまま島の地上まで地中を掘削して、制裁ヒグマの攻撃を躱していたのである。
 本州にて鷹の爪団を追撃する際にも用いた彼独自の技法だ。


「おるおるおるおるおる……!」
「キチガイめ……。どうせ貴様も、ヒグマ帝国とやらで作られた十把一絡げのバカどもだろ!?
 俺は腐っても、『量より質』を求めるHIGUMAの、最後の生まれなんだ。中途半端にネズミみてぇな『質より量』を求めた野郎どもに遅れを――」

 制裁ヒグマの背中半分を指さし、穴持たず59は威勢よく啖呵を切ろうとした。
 だがその言葉は、突然背後から加えられた衝撃で、中途半端に止まる。


「あったーなおおら!!」
「グロガァーッ!?」


 穴持たず59は、何か鋭いものを全身に突き刺されていた。
 必死に首を捻って見やった背後に、そして彼は信じられないものを見る。

「な、なんじゃあこりゃぁ――!?」

 ヒグマの腹側半分が、切断面から大量の注射器を生やして、穴持たず59に突き込んでいるのだ。

「あ、あ、ああああぁ――……」

 そして突き刺さった注射器に、穴持たず59から急速に血液が吸い取られていく。
 瞬く間に、恐ろしい脱力感に襲われて彼は地に膝をついた。
 急激な貧血で眩暈に揺れる視界に、崖から制裁ヒグマの背中半分が這い登ってくるのが映った。

 抵抗しようにも、もう手足に力が入らない。
 目の前が、どんどん暗くなってゆく。
 頭が、回らない。
 死ぬ――。


『「掻裂(かっちゃき)」ィ――!!』
「あるいあれのい――!?」


 その瞬間、穴持たず59に突き刺さっていた注射器が突如粉砕された。
 衝撃で制裁ヒグマの腹半分から逃れ、穴持たず59は地に転げる。
 血まみれになりながらも見上げた視界に、走り来る獣がいた。

 ぼやけた視界にもはっきりとわかる、怒りの筋を浮かべた一期ヒグマ――。


『ホイド(穢多)がぁ――!! 今すぐ死ねぇぇぇ――!!』

 メロン熊が、誰か小さな子熊を抱えたまま、森の中から唸りを上げて走り寄っている。
 そして走りながら、彼女は空いている片手を、力を込めて、それでいて無造作に振り抜いた。

『「掻裂(かっちゃき)」』

 かっちゃきとは、北海道弁で引っ掻くこと、または鍬などで地面を掘り返すことを指す。
 夕張の大地で数多のメロンを乱獲してきた獰猛なメロン熊の爪は、振り上がる刹那に強烈な空振を生んだ。
 空気が、明かな疎密波を成して空間を断ち割る。
 四条の深い爪跡が森の木々を伐り裂き、崖の大地を抉り返し、延長線上の景色を引き裂いて走った。
 彼女がまだガブリカリバーなどの性質を吸収する前から磨きあげてきた、独特の体術であった。


「まいまいまいまい……!?」
「あっとーえれえが……!?」


 縦横無尽に振り回されるメロン熊の爪の圧力波が、広範囲に視認困難な弾幕のように展開される。
 その空振は森の枝葉を断ち落しながら四方へ舞い飛び、飛行し始めようとした制裁ヒグマの背中半分の毛皮を抉って墜落させ、ステップを踏もうとした腹側半分に深い爪跡を刻んだ。


『もらったァ!! 「掻裂回(かっちゃまし)」てやるわ――!!』
「あああああああああああああああああああああああああああああ」


 不気味な喚きを上げて転がる制裁ヒグマの腹側半分に、メロン熊が躍りかかる。
 彼女は振り被った爪を、一気にそのど真ん中へ振り降ろそうとした。

「……あああぽんろあ」
『グア――……!?』

 だがその瞬間メロン熊は、突然の激痛に体勢を崩した。
 爪を振り上げたまま、彼女は地に転げる。

 牙が突き刺さっていた。
 左大腿。
 くまモンの『もんず』によって『からすまがり(こむら返り)』を引き起こされた、あの部位だ。
 墜落した制裁ヒグマの背中側半分が、自分の体から生えている牙の一本を、矢のように放っていたのだった。


「へるへるへるへる……」
「おるおるおるおる……」
『く、そ、があぁぁぁぁ――!!』


 腹側半分が、その隙にメロン熊の前から逃げ出す。
 爪を振るおうとした彼女に、それは砕けた注射器からガラス交じりの血液を逆流させ、眼潰しにしてメロン熊に吹き付けていた。

『ぃつぅ――!?』
「あほんるい……」
『ま、待ちやがれ――』

 血の眼潰しを喰らいながらも、メロン熊は逃げる腹側半分を追おうとした。
 だがその瞬間、再びメロン熊の身を激痛が襲う。

「ほくいかひまい……」
『きゃひぃ――!?』

 今度は、尻だった。
 地表をヒラムシのように這いまわっていた背中側半分が、再びメロン熊に牙を撃ち込んでいたのだ。
 右臀部。
 それはつい先ほど、瑞鶴によって深々と矢を突き刺されていたあの部位だった。


「あるいあれのい」
「はなはあゆおまらひ」


 視界を奪われ、完全に足腰の立たなくなったメロン熊をしりめに、制裁ヒグマは意気揚々と逃げていった。
 最早この場の誰も、そのヒグマを追うことはできなかった。


【E-7・鷲巣巌に踏みつけられた草原/午後】


【制裁ヒグマ〈改〉】
状態:口元から冠状断で真っ二つ、半機械化、損傷(小)
装備:オートヒグマータの技術
道具:なし
基本思考:キャラの嫌がる場所を狙って殺す。
0:背後だけでなく上から狙うし下から狙うし横から狙うし意表も突くし。
1:弱っているアホから優先的に殺害し、島中を攪乱する。
2:アホなことしてるキャラはちょくちょく、でかした!とばかりに嬲り殺す。
※首輪@現地調達系アイテムを活用してくるようですよ
※気が向いたら積極的に墓石を準備して埋め殺すようですよ
※世の理に反したことしてるキャラは対象になる確率がグッと上がるのかもしれない。
 でも中には運良く生き延びるキャラも居るのかもしれませんし
 先を越されるかもしれないですね。


    ゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛


「な……、何だったんだ、あいつは……」

 崖の傍に倒れ伏す3頭のヒグマの内、最初に口を開いたのは、穴持たず59だった。
 失血からのめまいがようやく収まり、回って来た頭で考える。

「キチガイじゃねぇ……。いや、キチガイかも知れねえが頭が良すぎる……。
 なんて引き際の作り方だよ……」

 彼は呆然と、蹲るメロン熊の方を見やりながら、嘆息した。
 メロン熊は、震えていた。


『正面からやり合えば、負けるはずなかったのに……。
 一瞬でも近寄って来たなら、確実に殺せてたはずなのに……!!』


 彼、制裁ヒグマの一度目の死からは、数え数時間。
 相変わらずの島内だが、彼は改造の度合い二歩と半分。
 あの時より遥かに賢く、逃げているのだ。

 もしこの場で、制裁ヒグマが戦闘を続行しようとしていた場合、敗北していたのは彼の方に違いなかった。
 直接戦闘にもつれ込んだ場合、遠距離においても近距離においても、制裁ヒグマの能力はメロン熊に遥かに劣っていた。
 さらに時間がたてば、吸血されていた穴持たず59や気絶していたヤイコも、体勢を立て直してメロン熊に加勢していたはずだ。
 身につけた幻惑機構と戦術に相手が翻弄されている間、ちくちくといたぶるだけいたぶって、有利なうちに逃げる。
 えげつなく、ろくでもなく、嫌らしい戦い方だった。


「メ、メロン熊さん……、と、とにかく、ありがとうございます……。
 先輩に、命を救われました……」
「……アンタは。……三期の、穴持たず59だっけ? 島外派遣されてた」

 穴持たず59はふらふらと立ち上がり、メロン熊の方へ近寄った。
 突き刺さった牙や、眼の中でごろつく注射器の破片を、慎重にメロン熊は外している。
 傍らには、胸を引き裂かれて気絶している小熊が横たえられている。

「い、一体この島で何があったんすか……!?
 ミズクマの姐さんに聞いただけでも滅茶苦茶な数のヒグマが生まれてるとか……!?
 ようやく島に到着して来ればこの有様ですよ!! 訳がわかんねぇっす!!」
「難儀なのはわかるけど。アタシだって知らないわよ。聞きたきゃコイツの面倒見て聞き出して」

 穴持たず59の叫びを突っぱね、メロン熊は傍らの小熊を指差した。
 傷だらけの小熊を恐る恐る抱え上げ、彼はメロン熊に問う。


「こ、この子は……?」
「穴持たず81のヤイコというんだとか。こいつもあの制裁とかいうホイド(穢多)に襲われててね」
「あれが制裁さんだって――!? あんなデタラメな挙動するヤツが!?」
「面影ないわよね。もともとロクに覚えちゃいなかったけど」

 穴持たず59は固唾を飲んだ。
 制裁ヒグマの体には機械が見えていた。
 何者かはわからないが、明らかに制裁ヒグマは、人為的に改造を施されたのだ。
 参加者かも知れない。
 もしかするとそれで、ヒグマを襲うようにされているのかも知れない。

 とにかく確実なことは、もはや事態は、穴持たず59一頭の手に負えるものではないということだ。

「――本格的にやばい……! 取り敢えず研究所の様子を確かめないと!
 メロン熊先輩、一緒にE-5のエレベーターに行きましょう!!」
「……悪いけど、仲間と行動するなんて、ムリ」
「ええ!?」

 気を張って叫んだ彼の依頼はしかし、にべもなく叩き落とされる。
 傷の血を拭って立ち上がったメロン熊の目は、未だ収まらぬ怒りに、満ちていた。


「……アタシは優しくもないし親切でもないし怒りっぽいし。
 ……それにすごく、根に持つタイプだから」


 傷だらけのヒグマ、成獣換算にして二頭と半分。
 追うべき相手を見定めるべく、かたがたに思いを走らせていた。


【F-9・崖/午後】


【穴持たず81(ヤイコ)】
状態:気絶、胸部を爪で引き裂かれている、失血(中)、疲労(大)、海水が乾いている
装備:『電撃使い(エレクトロマスター)』レベル3
道具:ヒグマゴロク
[思考・状況]
基本思考:ヒグマ帝国と同胞の安寧のため電子機器を管理し、危険分子がいれば排除する。
0:早急に診療所へ……!!
1:モノクマは示現エンジン以外にも電源を確保しているとしか思えません。
2:布束特任部長の意思は誤りではありません。と、ヤイコは判断します。
3:ヤイコにもまだ仕事があるのならば、きっとヤイコの存在にはまだ価値があるのですね。
4:無線LAN、もう意味がないですね。
5:シーナーさんは一体どこまで対策を打っていらっしゃるのでしょうか。


【メロン熊@穴持たず】
状態:愚鈍な生物に対しての苛立ち、左大腿にこむら返りの名残りと刺創、右臀部に深い刺創
装備:なし
道具:なし
[思考・状況]
基本思考:ただ獣性に従って生きる演技を続ける
0:あのクソホイドは必ず殺す。
1:軍艦だのゲームだのにうつつ抜かしてるアホはさっさと死に絶えろ!!
2:やっぱりあのヒグマは最低のカスだった。敵と呼ぶのも烏滸がましい。
3:くまモンが相変わらず、立派過ぎるゆるキャラとして振る舞っていて感動するわ、泣きたいくらいにね。
4:今度くまモンと会った時は、ゆるキャラ失格な分、正しく『悪役』として、彼らの礎になるわ……。
5:なんで私の周りのオスの大半は、あんなに無粋でウザくてイライラさせられるのかしら?
6:メスだから助けるとかそんなもんねーわ。好き勝手したいなら一人でやってろ。
7:ウザいやつに守る価値なんてねぇよ!! キチガイは勝手に死ね!!
[備考]
※鷹取迅に開発されたメスとしての悦びは、オスに対しての苛立ちで霧散しました。
※別にメス相手だったら苛立たないかというとそんなことはありません。
※「メロン」「鎧」「ワープ」「獣電池」「ガブリボルバー」「ヒグマ細胞破壊プログラム」の性質を吸収している。
※何かを食べたり融合すると、その性質を吸収する。


【穴持たず59】
状態:失血(中)
装備:なし
道具:携帯端末、鷹取迅のデイパック
[思考・状況]
基本思考:仕事をして生きる
0:この島は本当にどうなってるんだ……。
1:研究所は!? 参加者は!? ヒグマは!?
2:58号の蜂蜜壺を、もらう。
3:シーナーって、一体何者だ?
[備考]
※体の様々な部分を高速回転させることができます。

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最終更新:2016年02月02日 12:51