静寂を聴いて 始め知る
響きの中に 絶え無き流れ
モノのいわれは 波へと帰す
Ah march into the force
Ah march into the force
風なる夜に 我は聴く
鳥は呼びかけ 予兆唄う
わからぬ事は やがて光に
Ah march into the force
Ah march into the force
――P-Model『3/4 (March 4th)』より
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第三回放送を行なったのは、主催であるSTUDYでも、それを乗っ取ったヒグマ帝国でもなかった。
その放送局の名は、『HHH(HIGUMA-ISLAND HOPE HEADLINE)』――、『ヒグマ島希望放送』。
崩壊したアスレチックの半地下にあるその放送局は、目下その放送の準備に奮戦していた。
「うおおおお、回せ回せ回せぇぇぇぇぇ――!!」
全島停電の中、放送に使う電力は、現在進行形で発電されている。
電光掲示板の地下から発掘したバッテリーに、アスレチックの自転車や、焼け落ちたメルトダウナー工場から回収して来たブロアのタービン
を接続し、
くまモン、クックロビン、安室嶺というヒグマの面々がそれらを全力で回すことによって、着々と電気が貯められる。
それら物品の探索行から瀕死の状態で帰って来た艦娘の那珂ちゃんを手当てしながら、
天津風、
夢原のぞみ、
初春飾利は、放送席でじっと時
を待つ傷だらけのラジオパーソナリティーを、固唾を飲んで見守っていた。
ノートパソコンを開いてタイムキープする初春が、低い声で言う。
「あと30秒です、御坂さん」
「オーケー……。電力は足りた。さぁ、始めるわよ」
ゴシックロリータの衣装にヘッドセットをつけた
御坂美琴が、満を持して瞼を開く。
そして万事の空へと向けて、マイクのスイッチが入れられた。
¾¾¾¾¾¾¾¾¾¾
――ピーンポーンパーンポーン♪
――こちらは、『HHH』――、『ヒグマ島希望放送』です。
――参加者、ヒグマの皆さん、ご無事ですか?
――私は日本政府より派遣された救援部隊の、御坂美琴です。
――皆さん直ちに力を合わせ、脱出しましょう。
――私は今、島の全てのスピーカーへ、北から順に電気を送って放送しています。
――あなたたちの近くのスピーカーに、声を送ってください。
――あなたたち生存者と、亡くなってしまった人々の名前を教えてください。
――その声を、私たちはまた島の全てに放送します。
――私たちは今、A-5エリアのアスレチックに居ります。
――是非とも集まってきて下さい。 皆さんをお待ちしています。
――協力して下さる方は、保護する用意があります。
――殺意を持った相手は、迎撃する用意があります。
――今いるみんなで、この島から脱出しましょう。
――私たち『HHH』にいる生存者は、私、御坂美琴と、
――初春飾利です! 佐天さん、生きていたら連絡ください!! お願いします!!
――天津風よ。天龍、心配かけたかもしれないけど、私たちはここにいるわ。
――か、艦隊のアイドル……、那珂、ちゃん、だよ……☆
――
呉キリカだ。織莉子は来てないか? 私みたいに瀕死でも、とにかく生きてたら教えてくれ……。
――夢原のぞみだよ! マナちゃん、どこにいるの!? 今度は絶対に、連れ戻すからね!
――ヒグマ帝国のパイロット、安室嶺です。帝国の皆さん、ここの人間たちと、今は協力し合うべきです!
――あとはくまモンさんと、このクックロビンですッ! 凛ちゃぁぁぁぁーん!! 生きてるかぁぁぁ!?
――こちらでは、
クマー、そして
メロン熊というヒグマさんたちが亡くなりました。
――もう一度言います。
――今いるみんなで、この島から脱出しましょう。
――私たちは今、A-5エリアのアスレチックに居ります。
――是非とも集まってきて下さい。 皆さんをお待ちしています。
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『左天っつうもんだ。お前らの探してる
佐天涙子の嬢ちゃんと同行してた。今嬢ちゃんは大怪我してるが……。
まあ大丈夫だ、治療はしてあるからすぐに目覚めるはずだ。
生存者はそれに加えて、
黒木智子、ヒグマの
グリズリーマザー、艦娘の天龍、
百合城銀子、
司波深雪ってメンツだ』
『聞こえてるか天津風……、あとヒグマ提督よぉ。こちら天龍だ。戦死者は、皇魁、ウィルソン・フィリップス、島風、扶桑、大和……。
あと、ヤスミンっていうヒグマと、
戦刃むくろって子が死んだ……』
『あと、
クリストファー・ロビンと、言峰綺礼……。そして、
アーカードは、私達が……いや、そこの佐天さんが消滅させた』
『生き残った帝国の方々に連絡します。私は司波深雪――シロクマです。
キングヒグマさん、シバさん、ツルシインさん、
灰色熊さんは亡くなりました。
近くに生存者がいる場合は、直ちに協力体制を取って、
艦これ勢および江ノ島盾子の攻撃から身を守って下さい!』
『俺たちからの報告は以上だ。涙子が気づき次第、北の森からそっちに向かうよ……』
『武田先生、聞こえるか! 我こそは隴西の李徴子だ! 火山中央のエレベーターからようやく戻った!
地下でメイフゥが……、いや、
ウェカピポの妹の夫が殺された! 黒ずくめの衣服を纏った赤毛の少女にだ!
宮本明と、美色楽(メルセレラ)女士、そして――』
『
黒騎れいよ! 4人で何とか脱出した! 杏子、生きてる!?
四宮ひまわりは!?
まずあなたたちと合流したいから居場所を教えて! 宮本さんの怪我がひどいけどとりあえず私は無事!』
『ラマッタクペ、ケレプノエ、アンタらも居所教えなさいよ!』
『れい!? れいなのか――! カ、
カズマと劉鳳さんと
白井黒子さん、
狛枝凪斗は死んだ! アタシは戦闘ちゅ――うグジュ』
『言峰神父が死んだなら、聖杯戦争の参加者はあと誰が残ってるんだ!? 俺の
バーサーカーは死んだぞ!?』
『アハハハハ! メルちゃんの調子が良いようで何よりです! 合流したいならばどうぞ! 制裁さんと一緒に火山の南で絶賛ラマト(魂)の
救済中です! ああ、ちなみに
駆紋戒斗さんのラマト(魂)もカントモシリ(天上界)に向かわれました!』
『あかはい! ろおかひ! おるおるぅ! はあっはあ! あほんるい!』
『
布束砥信よ! 呉キリカと夢原のぞみに感謝するわ! 現在、ラマッタクペと制裁ヒグマの襲撃を受けてる!
生存者は、
佐倉杏子、円亜久里、
デデンネと、穴持たず34だったような気がするヒグマ、龍田、
間桐雁夜、
田所恵、穴持たず81、穴持た
ず104、穴持たず203よ! 四宮ひまわりの安否は不明!』
『杏子が来てるのね!? こちら
暁美ほむら! あなたたちの西の病院跡地にいる!
あなたたちを捜索してたけど切り上げるわ! 生存者は
星空凛、巴マミ、
穴持たず506・ゴーレム提督!
死亡したのはベージュ老、
ジャン・キルシュタイン、球磨、纏流子、デビルヒグマ、ナイトヒグマ、
碇シンジよ!
申し訳ないけどこちらも四宮ひまわりの安否は確認できていない! 恐らくここの地下に埋まったままだわ!』
『佐倉さん、今すぐにそちらに向かうわ!』
『ヤスミン姐さぁん!! 畜生、聞いてるか艦これ勢の残存兵力!
私は第十かんこ連隊の一員にしてヒグマ帝国医療班のゴーレム提督! こっちの連隊は私以外玉砕よ!
残ってる奴らもさっさと諦めた方が身のためよ! シーナーさん、ジブリール、医療班の誇りにかけてさっさと生存者まとめましょう!』
『凛を応援してくれたヒグマさんがいたと聞いたにゃ! 本当に、本当にありがとう、感謝してるにゃ!
もし今も応援してくれているなら、今すぐこんな戦いをやめて、脱出に協力してほしいにゃあ!』
『李徴さん、こちら
操真晴人です!
武田観柳さん、
阿紫花英良さん、
フォックスさん、ケレプノエさん、隻眼2さん、
キュゥべえさんは島の南の温泉でみんな無事です!
俺たちが立ち会った戦死者は、
ジャック・ブローニンソンさん、
浅倉威さんです!
あと、各地にラジコン飛行機が無差別爆撃してたと思いますが、撃ち出してた女の子は島の南西の端に基地を作ってました!
俺たちが襲撃して大部分破壊したんですが、彼女を始末しきれたかわかりません!』
『ラ、ラマッタクペさまー、あまり皆様に悲しいことをしないでくださいー!』
『武田観柳と申します大商人です。キュゥべえさんのお知り合いの魔法少女の方々が多くいらっしゃるようですので、提携させていただきます
。
手近の所から回らせていただきますので、ご用命の際はお声かけお願いします』
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「やったぁ――!! 凛ちゃんが、凛ちゃんが生きてたぁぁぁぁぁ!! あああ良かった! 報われた! ありがとうコシミズさんありがとう
!!」
「黒、子……」
「白井さん……」
――そうか、デビルも、死んだのかモン……。
放送を終えた後のHHHは、島の各地から寄せられた生存報告・訃報に悲喜こもごもであった。
御坂美琴や初春飾利は、佐天涙子の生存に喜んだ後、信じていた白井黒子の死亡の知らせを聞き、奈落に突き落とされたかのように愕然とし
ていた。
特に御坂美琴は、劉鳳も同時に死亡が確認されていることから、政府から派遣されていたメンバーがほぼ全滅しているだろうことを認識し、
危機感を募らせていた。
杉下右京が生きていれば、放送に返して来ないということは恐らくあり得ない。既に彼も人目のないところで死亡してしまったのだ。
相田マナさえ敵の手に落ちているこの状況では、日本本土への帰還ルートを取り付けるのには、凄まじい苦労が生じることだろう。
「凄いな、人間の電気操作能力は……。ヒグマ帝国のヤイコやルークなど及びもつかない」
「今までの放送にも、けっこう間違いがあったみたいだね。もしくは私とキリカちゃんみたいに首輪を外してたのか」
「あの浅倉って男は死んでない……。まだ生きてやがる! 女になってな!」
一喜一憂する傍ら、放送局の人員は、放送で伝わって来た生存者・死亡者を急いでリストに集計していた。
天津風が最後にそれを確認し、最終版として貼り出す。
「まあ、人の認識を集めただけだから情報が錯綜するのは当然よ。むしろよくこれだけの人が放送に乗ってくれたものだと思うわ。
少なくともこれだけの人、ヒグマが生き残っていて、死んでいったってことで良いわね」
~~~~~~~~~~
【生存者】
御坂美琴
初春飾利
天津風
那珂
呉キリカ
夢原のぞみ
安室嶺
くまモン
クックロビン
左天
佐天涙子
黒木智子
グリズリーマザー
天龍
百合城銀子
司波深雪
隴西の李徴子
宮本明
メルセレラ
黒騎れい
布束砥信
ラマッタクペ
制裁ヒグマ
佐倉杏子
円亜久里
デデンネ
穴持たず34だったような気がするヒグマ
龍田
間桐雁夜
田所恵
穴持たず81(ヤイコ)
穴持たず104(ジブリール)
穴持たず203(ビショップヒグマ)
暁美ほむら
星空凛
巴マミ
穴持たず506(ゴーレム提督)
操真晴人
武田観柳
阿紫花英良
フォックス
ケレプノエ
隻眼2
キュゥべえ
以上、最低44名
【死者】
クマー
パッチール
メロン熊
皇魁
ウィルソン・フィリップス
島風
扶桑
大和
ヤスミン
戦刃むくろ
クリストファー・ロビン
言峰綺礼
アーカード
キングヒグマ
シバ
ツルシイン
ウェカピポの妹の夫
カズマ
劉鳳
白井黒子
狛枝凪斗
バーサーカー
駆紋戒斗
ベージュ老
ジャン・キルシュタイン
球磨
纏流子
デビルヒグマ
ナイトヒグマ
碇シンジ
ジャック・ブローニンソン
(穴持たずカーペンターズ)
(艦これ勢)
(帝国のヒグマの多く)
【安否不明】
相田マナ
シーナー
四宮ひまわり
瑞鶴
浅倉威
ヒグマ提督
大部分の艦これ勢
江ノ島盾子
~~~~~~~~~~
天津風は、壁に張ったそのリストを眺め、特に安否不明の欄を見つめて呟いた。
「これ以外に、放送に乗らず把握できなかった人やヒグマも、実際の所かなりいると思うわ。で、そういう輩は大体敵対勢力なんでしょうね」
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「シロ……、クマぁあぁああぁあぁ……。ようやく居場所がわかったでち……。
お前が……、お前が水上艦の諸悪の根源でち……、許さんでち……」
穴持たず158・苺屋が、片足隻腕になった体で、その目に怨みを灯しながら下水道を這いずっていた。
『黒騎れい……!? 巴マミだと……!? なぜ奴らが今ここで生き残っている!!
確かに死んだはずだ、あやつらは!! ならばもう一度、仕留めるのみ!!』
踏み潰された火山のほど近くの樹冠から、ヒグマン子爵が影のように夜空へ跳んでいた。
「お、武田たちは温泉にいるのかよ、いい御身分じゃねえか。俺もひとっ風呂浴びさせてもらおうか!」
浅倉威が、無邪気な幼女の笑みを浮かべてバイクを走らせていた。
「し、深海棲艦め……! こんなに堂々と通信をさらしやがって……! その浅はかさ、必ず後悔させてやるわ!!」
崩壊した基地の瓦礫を啜りながら、瑞鶴が爛々と眼を光らせて呻いていた。
「れいぃぃぃ!! もはや猶予は過ぎました! 私があなたに預けたその力、返してもらいます!
やはりこんな滅茶苦茶な島や下等生物は全て滅殺しなければならない! それが『始まりと終わりに存在するもの』の代弁者としての責務!
」
四宮ひまわりの鬼斬りにボロぞうきんのようにされたカラスが、よたよたとヒグマ帝国の道を辿っていた。
「……め、ぐ……、……れ……、い……」
地下に張り巡らされ、伸び続けている木の根の合間で、誰かの声が呟いていた。
「……」
『H』と呼ばれる存在が、相田マナだったその肉体で、地下から呆然と上方を見上げていた。
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そして更に、地底湖の畔、その工廠の中に、何者にも見えぬヒグマの影が、音もなく忍び寄っていた。
「第十のゴーレム提督が寝返ったみたいだが……、君はどうする夕立提督?」
「何も変わらないっぽい? 私たちはただお仕事をするだけっぽい。それが私の、生き甲斐だから」
「そうだろう。そうなんだろうな、君は」
機械となり果てた
ビスマルクや、第一かんこ連隊の隊員が働き続ける工廠の熱気の中で、穴持たず677・ロッチナが夕立提督に問う。
夕立提督の返答に口の端を歪めたロッチナは、そのまま静かに現場を立ち去ってゆく。
「まあ、
モノクマさんがこの島を蹂躙するのを待つこととしよう」
「うん。ロッチナは、秋葉原に行きたいんだもんね」
夕立提督ら、第一かんこ連隊『作業勢』は、放送がある前も後も、耳だけそちらに向けてひたすら働き続けていた。
目の前のタスクをこなすことだけが、彼らの仕事であり趣味だった。
そんな彼女は突然、自分の体が何かに縛られていることに気づく。
「……こんばんは、夕立提督さん。まずは既にあなたを拘束していることを謝罪いたします」
「シーナーさん……!」
彼女は、駆逐艦夕立の衣装の上から、長い舌によって雁字搦めに縛られていた。
その主は、仙人のような痩躯の真っ黒なヒグマ、シーナーである。
自他の感覚を操作する能力を持つ彼ならば、彼女を縛るどころか、死んだことにも気づかせずこの工廠の全ての艦これ勢を葬ることすらでき
たはずだ。
モノクマの手によって生き埋めになっていたと聞き及んでいたが、ついに脱出したということだろう。
ならば目をつけられた時点で、夕立提督らに勝ち目はない。
彼女は吹っ切れて笑うしかなかった。
「あはは……。いつか来るとは思ってたっぽい? ちょうどいいっぽい、骨肉茶(バクテー)が炊きたてだから食べていくと良いっぽい?」
「申し訳ありませんが食事に来たわけではありません。ここにあるだろう、モノクマさんの工房を破壊しに来たのです」
彼女たちの目の前では、今も第一かんこ連隊が、司波深雪に破壊された工廠の修理と、ヒグマの死体の解体からHIGUMA細胞の抽出、不
要部位の料理としての再利用といった作業に励んでいる。
連隊の誰もが、夕立提督の異常には気づかない。
シーナーの『治癒の書(キターブ・アッシファー)』の影響下では、気づけるわけがない。
「私があなたに姿を見せている意味がわかりますか? ここであなたが死んだとて、誰も気づきはしないのです。
そしてあなたの死は、この舌があなたの肌に触れただけで訪れ得る」
シーナーは穏やかな口調で夕立提督を脅す。
しかしながら、言うだけで何もしないというのは、彼には艦これ勢を殺す以外の目的がはっきりとあるということを意味していた。
「戦刃むくろさん……、モノクマさんの操縦者の姉から聴取しました。彼の者は『人類総江ノ島化計画・改』なる計画を練っていると。
その計画では、少なくともこの島の生物は殺し尽される算段になっていたようです。
モノクマさんは恐らく、最初から協力者であるあなた方も、島外に出すつもりなどありません。
もはや、あなた方とて、モノクマさんに組する利などないはずです。さあ、モノクマさんの工房はどこですか。ただちに明け渡しなさい」
彼の言葉を聞いた夕立提督は、しばらく驚いたように目を見開いていた。
そしてその後、肩を震わせて笑い始めた。
「あー、あっはっはっはっは……」
「何がおかしいのですか、夕立提督さん」
悲しげな笑い声だった。
ひとしきり笑い終えた彼女の眼には、笑いすぎて涙が浮かんでいた。
「いやぁ……、シーナーさんが、モノクマさんより早く私たちに声を掛けてくれてたらなぁ、と思ってただけっぽい?
シーナーさんの職場に内定が出てたら、私たちの労働環境も、ちょっとは違ってたかなぁ?」
「……」
「……何が言いたいかっていうと、遅すぎたっぽいってこと」
嘆息した夕立提督は、ギリギリと牙を噛んでいた。
「私たちだって、モノクマさんは信じきっちゃいなかった。その動向を掴もうとした。でもそこまでとは……。
残念だけどモノクマさんの工房は……、ここじゃないっぽいよ、シーナーさん。
私たち第一かんこ連隊の作業現場は、ただの偽装っぽい……!
モノクマさんが本当に仕事している現場は、作業勢の筆頭である私ですら突き止められなかったッ……!」
「何……!?」
完全に想定外だったその返答に、今度はシーナーが驚愕する番だった。
¾¾¾¾¾¾¾¾¾¾
HHH内部のスピーカーに、招かれざる者の声が流れたのも、その頃だった。
『うぷぷぷぷ――、元気に足掻いてるねぇ、御坂ちゃんに初春ちゃん……!』
「――ッ、江ノ島盾子!?」
放送を終えても回線を開いていたHHHのアンテナに、ノイズ交じりで、そんな嘲笑が受信された。
それは、一部の者にとっては忘れようもない、どす黒い少女の声だ。
だが御坂美琴はその声に怯まず、全力で能力を行使した疲労も隠して声を張った。
「残念だけど、あんたじゃ私たちを止められなかったみたいね。
今の放送に応じて、参加者は続々とここに集まってくるわ。ここから私たちが脱出できるようになるのは、もはや時間の問題よ。
恐らく明日中には、もう脱出の手筈は整うわ」
『くくく、それはおめでたいね。せいぜい束の間の希望に酔いしれると良い。
その時間の問題を、この世界が許してくれると思ったら大間違いだからな』
「なんですって……!?」
御坂美琴の威勢をしかし、江ノ島盾子は驚くそぶりもなくせせら笑った。
そして彼女は、死刑宣告のように、その言葉を放った。
『NHKラジオを受信してみろ。ちょうど18時のニュースで流れるはずだからな』
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『……続きまして、緊急速報です。
北海道の……島にて、「ヒグマ帝国」と名乗る組織による大規模なテロ行為が進行中とのことです。
「ヒグマ帝国」は、昨夜未明から北海道本島の東海岸を中心に、熊に類似した生物兵器を用いて住民の虐殺を行なっており、自衛隊が鎮圧に
あたっていました。
江ノ島に駐留していたイージス艦からの情報では、「ヒグマ帝国」は日本政府の転覆と国民の殺害を目的に掲げており、最近の度重なる失踪
事件の多くは、このテロ組織による拉致であるとの声明が発表されたとのことです。
捜査に入った警視庁特命係係長の杉下右京氏、A級ホーリー隊員の劉鳳氏を始めとする特別部隊のメンバーは、その全てが殺害されています
。
またトランプ共和国は、先代アン王女の後継者候補であった円亜久里さん、大貝第一中学校生徒会長であった相田マナさんがテロの犠牲にな
ったとの報を受け、「ヒグマ帝国」を全面的に非難。軍事的介入も辞さないとの方針を明らかにしました。
事態を重く見た日本政府は本日、江ノ島のイージス艦の新型ミサイルによる……島への爆撃を敢行し、テロ組織を壊滅させる決定を明らかに
しました。
……島はその全域が「ヒグマ帝国」の1000名以上の構成員によって事実上占領されており、住民の生存は確認されていません。
自国領土へのミサイル発射は前例のないことですが、新型ミサイルの性能は既に確認されており、北海道本島やその他の地域への被害は想定
されないとのことです。
続きまして、お天気です。
北海道地方は本日夜から寒波が逆戻りし、広範囲に降雪が見られるでしょう――……』
¾¾¾¾¾¾¾¾¾¾
日本本土からのラジオ放送を聞いたHHHの面々は、暫くの間、絶句する他なかった。
江ノ島盾子の、こらえきれない笑い声だけが、微かに響いていた。
『……いーひっひっひっひ、あーおっかしぃ! クソみたいなリアクション乙ぅwww
ちなみに、ミサイルの発射は明日0時。日付が変わるのと同時ね。あと6時間で、この島は核爆弾に焼き尽されるから(笑)』
「……江ノ島のイージス(盾)って! あんたね!? あんたが仕向けたのね!?
ここまでの流れの全てを! 誘拐から! ヒグマの反乱から! そしてそれら全てを爆破する算段まで!!」
日本政府が、核を以て自分たちを焼き尽そうとしている――。
それは、HHHの面々に強い絶望感を抱かせるのに十分だった。
「ひ、ひどい! そんなのひどいよ! マナちゃんはまだ生きてる! 亜久里ちゃんだって、生きてるって知らせが入ったのに!!」
江ノ島盾子の情報操作は、巧妙であった。
多少の細部の違いはあれど、確認される事実としてはほとんど間違っていないことが何よりの問題だった。
これだけの情報があれば、確かに日本政府といえど武力行使してしまうかも知れない。
そして、仮にここから人が脱出しようとしたとしても、この島から出てきた者は全員がテロ組織の構成員だと見做され、攻撃されてしまうか
も知れないのだ。
夢原のぞみが叫んでも、その声は余りにも無意味だった。
中途半端な人員だけを政府から捜査・救助に入らせ、それらを皆殺しにすることで国家と国民の反感を買わせる――。
白井黒子や劉鳳、相田マナたちが派遣されたことまで、そんな江ノ島盾子の計算だった可能性に、御坂美琴は震えた。
『残念だが、オマエラの味方なんざ、この世界に誰もいねえんだよ。
うぷぷぷぷ……、この島の終焉を以て、「人類総江ノ島化計画・改」は最終段階に入る。
私様のアルターエゴは既に全世界のネットに散っている。そしてその人格を「完璧な人間型のヒグマ」にダウンロードする技術も完成した…
…!
この、“全てのヒグマの能力を持った肉体”にね!』
「な、に……!?」
そこで御坂美琴たちは気づいた。
確かに、今の江ノ島盾子の声は、ボイスロイドで作ったような合成音声ではない。
肉声をそのまま電波に載せているようなスムーズな音だ。
それは今の彼女が、生身の肉体を有していることを示す。
彼女がこの一日で行ないたかったのは、恐らくその肉体を作るためのデータ収集だったのだ。
『既にこの全能の肉体でさえ、ただのサンプルに過ぎなくなったわ。
6時間経ってこの島が終わる頃には、世界各国の私様の工房にこの肉体のデータ転送・導入が完了し、私様の量産が始まる……!
私様こそが唯一にして絶対の、最後にして究極のHIGUMAの軍勢!
この島で進化したオマエラが滅べば、歯向かえる者なんて誰もいなくなる!
滑稽よね、日本のバカどもはテロリストを殺すつもりで、自分たちの唯一の希望を潰そうとしていることにも気づかない!
人類は、私様に蹂躙されるか、自殺するかを選ぶことになるわ!
そしてこの地球上の全ては完璧な私様で埋め尽くされるの! あっはっは、絶望的ぃぃぃぃ――!!』
江ノ島盾子の狂ったような笑い声に、言葉を返せる者は誰もいなかった。
『……わかったか? オマエラに明日なんて、ない。
オマエラの時間は、既に3/4が終わった。残りの6時間、せいぜい絶望してくれよ?』
そんな絶望的な通告だけを残して、江ノ島盾子からの通信は、一方的に切断された。
「新型爆弾……!? どうして!? だって、日本は、核兵器を作れない、持てない、持ち込ませないはずでしょう!?
そうでなくちゃ、私達があの大戦で沈んでいった意味がないわ! それに、そんなもの開発する時間も機関もないでしょう!?」
「簡単に用意できる核爆弾……? ならば『ダーティー・ボム』かも知れないな」
天津風が、拠り所を失ったかのようにがたがたと震えていた。
その不安の籠った声に、安室嶺が苦々しく自分の推測を添えた。
「な、何なの、それ……?」
「核廃棄物を詰めた爆弾です……。核分裂による威力を求めるのではなく、放射能汚染を広めるための爆弾……。
HIGUMAの特別な細胞を遺伝子レベルで破壊する目的なら、むしろ単純な爆発より有効なのかもしれませんね……。
日本には原子力発電所が50以上あるんです……。材料調達は簡単ですよ。
ほら、人力じゃどうしようもなくて、今まさに燃料をプールから取り出して処分して欲しい発電所もあったじゃないですか。
江ノ島さんからあのクマロボットを貸し出してもらって燃料を抜いて、その後の処分までするような申し出があったら、諸手を上げて歓迎す
る人達は、きっと大勢いるはずです……」
夢原のぞみの問いに、初春飾利が解説を述べる。
語りながらも、初春は続々と導き出される可能性の高い推論に、自分の思考ながら恐怖で震えはじめていた。
「……爆弾が投下されれば、恐らくこの島の全域は核燃料で直接汚染され、この島の生物全ては、数時間以内に悶え苦しみながら死にます。
『北海道本島やその他の地域への被害は想定されない』なんてどう考えても嘘っぱちです。それか本当に、周辺地域への被害なんて考えてな
いだけで、場当たり的に打ち込もうとしてるだけなのかも……。
原発が事故を起こしても『直ちに影響はない』の一点張りの政府なんですから、有り得ないとは言えないのが悲しすぎます……」
初春はついに涙声となり、頭を抱えてしまう。
重傷の那珂から、肉体の主導権と痛覚を肩代わりしつつ、呉キリカがぼんやりと思考を口に出していた。
「……日本の領土内に、『ヒグマ帝国』なんて国ができたなんてことが知れたら、絶対に日本政府は揉み消したいだろうな。
バチカン市国じゃないんだから。発表された時の混乱は推して知るべき、か。
それを考えるならば、全部テロのせいにして、島ごと国の――、そしてヒグマの存在をなかったことにしたくなるのは当然……。
それに、地震で壊れた原発の処理も同時にできるなら万々歳、と……」
天津風は、自分の根幹が揺らぐような恐怖に苛まれっぱなしだった。
「私たちは……、日本国から見放されたの……? ならば、国から放棄された軍艦に一体なんの意味があるの……?」
「違う! 違うわ! 絶対にそんなことはない! じゃないと私や黒子や劉鳳さんたちが派遣されるはずないでしょう!?
きっと本土でも……、政府の意思と戦ってくれてる人はいるはずよ!!」
その恐怖の言葉を、御坂美琴は必死に否定した。
その否定を保証してくれる事実が、どこにもないのが辛かった。
「――白井さんの遺志は!」
その時初春飾利が、涙に汚れた顔を上げて、その手に一つの腕章を掴んでいた。
『風紀委員(ジャッジメント)』と書かれたその帯は、彼女がこの島で手放すことのなかった意志であり、また、どことも知れぬ場所で死ん
でいってしまったという、白井黒子の想いを表明するものでもあった。
「ジャッジメントの精神はこの手にあります! 私達の手に! 私達が諦めなければ、必ず道はあるはずです!」
「でも、一体どうやって……? そんな世界中に手を回してるヤツにどうやれば勝てるんだ……!?」
絶望に苛まれているのは、クックロビンも同じだった。
折角、生存報告を心待ちにしていたアイドルに会えるかもしれないという希望から、一転して、その夢も叶うことなく全員が死んでしまう未
来を突き付けられたのだ。
――『世界中に手を回してるヤツにどうやれば勝てるんだ』。
その答えの見えない問いは、HHHの全員が考えていたものだった。
ただ静寂だけが放送局を包んでいた、その時だった。
「……歌だよ」
艦隊のアイドルが、静かにその口を開いていた。
那珂ちゃんの精神が、心配する呉キリカの魂を抑えて、表に出てきていた。
帝王切開の傷の痛みと産後の疲労も引かぬ状態であっても、彼女の声は燃えるような熱量に溢れていた。
「歌の力を、信じるしかない。歌を力に変える。――そう、このライブのテーマは、『March Into The Force』」
一言ずつ、自他に言い聞かせるように強く言葉を張った那珂ちゃんは、そうして御坂美琴と視線を重ねた。
「歌を響かせよう。第四回放送は、私たちの歌で始まり、世界を救った、私たちの快哉で終わるんだ!」
【A-5 滝の近く(『HIGUMA:中央部の城跡』)/夜】
【穴持たず56(安室嶺)】
状態:健康
装備:なし
道具:なし
[思考・状況]
基本思考:ヒグマ、行きまーす。
0:これはもはや人類とヒグマの争いではない……。この島の生物全員で戦い抜かねばならない!
1:海上をパトロールし、周辺の空中を通るヒグマと研究員以外の生命体は、全て殺滅する。
2:攻撃を加えてくるようであれば、ヒグマのようであっても敵とみなす。
3:唯ちゃん……、もう君のような死者を出したくはない……!
4:墜としてしまった飛行機乗りのヒグマたちよ、君たちを惑わせたあのメスは、いつか必ず殺してあげるからな……!
[備考]
※シバから『コロポックルヒグマ』と呼ばれる程の、十数センチほどしかない体長をしています。
※オーバーボディなどの取り巻く物体を念動力で動かす能力を有しています。
※シバから『熟練搭乗員』と呼ばれるほどに、様々な機体の操作に精通しています。
※シバに干渉されていたため、
第二回放送前あたりまでのヒグマ帝国の状況は認知しているでしょう。
【御坂美琴@とある科学の超電磁砲】
状態:能力低下(小)、ダメージ(中)、疲労(大)、左手掌開放骨折・左肩関節部開放骨折(布で巻いている)
装備:ゴシックロリータの衣装、伊知郎のスマホ、宝具『八木・宇田アンテナ』
道具:ペットボトル、お粥
[思考・状況]
基本思考:友達を救出する
0:ライブ……、そう、か……。
1:よかった……、初春さんを助けられて……。
2:島内放送のジャック、及び生存者の誘導を試みる
3:完全武装の放送局、発足よ……! 絶対にみんなを救い出す……!!
4:佐天さん……! 黒子……!
5:相田さん……、今度は躊躇わないわよ。絶対に、『救ってあげる』。
[備考]
※超出力のレールガン、大気圏突入、津波内での生存、そこからの脱出で、疲労により演算能力が低下していましたが、かなり回復してきまし
た。
※『超旋磁砲(コイルガン)』、『天網雅楽(スカイセンサー)』、『只管楽砲(チューブラ・ヘルツ)』、『山爬美振弾』などの能力運用方
法を開発しています。
※『天網雅楽(スカイセンサー)』と『只管楽砲(チューブラ・ヘルツ)』の起動には、宝具『八木・宇田アンテナ』と、放送室の機材が必要
です。
※『只管楽砲(チューブラ・ヘルツ)』は、美琴が起動した際の電力量と、相手への照射時間によって殺傷力が変動します。数秒分の蓄電では
、相手の皮膚表面に激しい熱感を与える程度に留まりますが、『天網雅楽(スカイセンサー)』を発動している状態であっても、数分間の蓄電
量を数秒間相手に照射しきれば、生体の細胞・回路の基盤などは破壊しつくされるでしょう。
【夢原のぞみ@Yes! プリキュア5 GoGo!】
状態:ダメージ(中)、疲労(小)、右脚に童子斬りの貫通創・右掌に刺突創・背部に裂傷(布で巻いている)
装備:キュアモ@Yes! プリキュア5 GoGo!
道具:ドライバーセット、キリカのぬいぐるみ@魔法少女おりこ☆マギカ、首輪の設計図
基本思考:殺し合いを止めて元の世界に帰る。
0:プリキュアが死んだと思われてるから、トランプ共和国との外交問題になってるんだ……!
1:みんなに事実を知らせて、集めて、夢中にして、絶対に帰るんだ……! けって~い!
2:参加者の人たちを探して首輪を外し、ヒグマ帝国のことを教えて協力してもらう。
3:ヒグマさんの中にも、いい人たちはいるもん! わかりあえるよ!
4:マナちゃんの心、絶対諦めないよ!!
[備考]
※プリキュアオールスターズDX3 終了後からの参戦です。(New Stageシリーズの出来事も経験しているかもしれません)
【クックロビン(穴持たず96)@穴持たず】
状態:四肢全ての爪を折られている、牙をへし折られている
装備:なし
道具:なし
基本思考:アイドルのファンになる
0:アイドルを応援する。
1:御坂美琴主催の放送局を支援し、その時ついでにできたらシバさん達に状況報告する。
2:凛ちゃんに、面と向かって会えるような自分になった上で、会いたい。
3:クマーさん、コシミズさん、見ていてくれ……。
4:くまモンさんの拷問コワイ。実際コワイ。
[備考]
※穴持たずカーペンターズの最後の一匹です
※B-8に新築されていた、星空凛を題材にしたテーマパーク「星空スタジオ・イン・ヒグマアイランド」は
バーサーカーから伸びた童子斬りの根によって開園する前に崩壊しました。
【天津風・改(自己改造)@艦隊これくしょん】
状態:下半身轢断(自分の服とガーターベルトで留めている)、キラキラ
装備:連装砲くん、強化型艦本式缶、ゴシックロリータの衣装
道具:百貨店のデイパック(ペットボトル飲料(500ml)×2本、救急セット、タオル、血糊、41cm連装砲×2、九一式徹甲弾、零式水上
観測機、MG34機関銃(ドラムマガジンに50/50発、予備弾薬なし))
[思考・状況]
基本思考:ヒグマ提督を守る
0:風は、どこに吹いているの……?
1:あなたも狂ったか瑞鶴。しょうがないわ。こういう縁もあるのよね。
2:ヒグマ提督は、きっとこれで、矯正される……。
3:風を吹かせてやるわよ……金剛……。
4:佐天さん、皇さん……、みんなきちんと目的地に辿り着きなさい……!!
5:大和、あんたに一体何が……!? 地下も思った以上にやばくなってそうね……。
6:あの女が初春さんをこれだけ危険視する理由は何だ……?
[備考]
※ヒグマ帝国が建造した艦娘です
※生産資材にヒグマを使った為、耐久・装甲・最大消費量(燃費)が大きく向上しているようです。
※史実通り、胴体が半分に捻じ切れたままでも一週間以上は問題なく活動可能です。
【初春飾利@とある科学の超電磁砲】
状態:鼻軟骨骨折、血塗れ、こうげき6段階上昇、ぼうぎょ6段階上昇
装備:叉鬼山刀『フクロナガサ8寸』、腕章
道具:デイパック(飲料水、地図、洗髪剤、石鹸、タオル)、研究所職員のノートパソコン
[思考・状況]
基本思考:できる限り参加者を助け、思いを継ぎ、江ノ島盾子を消却し尽した上で会場から脱出する
0:白井さんの遺志は、私が引き継ぎます!!
1:……必ず。こんなひどい戦争は、終わらせてやります。江ノ島盾子さん……!!
2:ヒグマという存在は、私たちと同質のものではないの……?
3:佐天さんの辛さは、全部受け止めますから、一緒にいてください。
4:パッチールさん……、みんな、どうか……。
5:皇さんについていき、その姿勢を見習いたい。
6:有冨さん、ご冥福をお祈りいたします。
7:布束さんとどうにか連絡をとりたいなぁ……。
[備考]
※佐天に『定温保存(サーマルハンド)』を用いることで、佐天の熱量吸収上限を引き上げることができます。
※ノートパソコンに、『行動方針メモ』、『とあるモノクマの記録映像』、『対江ノ島盾子用駆除プログラム』が保存されています。
【くまモン@ゆるキャラ、穴持たず】
状態:疲労(大)、頬に傷、胸に裂傷(布で巻いている)、絶望感
装備:なし
道具:基本
支給品、ランダム支給品0~1、スレッジハンマー@現実 、メロン熊の遺体
基本思考:この会場にいる自分以外の全ての『ヒグマ』、特に『穴持たず』を全て殺す
0:――ボクは、人間を、殺してしまった……。
1:メロン熊……!! デビル……!!
2:クマー……、キミの死を無駄にはしないモン。
3:他の生きている参加者と合流したいモン。
4:ニンゲンを殺している者は、とりあえず発見し次第殺す
5:会場のニンゲン、引いてはこの国に、生き残ってほしい。
6:なぜか自分にも参加者と同じく支給品が渡されたので、参加者に紛れてみる
7:ボクも結局『ヒグマ』ではあるんだモンなぁ……。どぎゃんしよう……。
8:あの少女、黒木智子ちゃんは無事かな……。放送で呼ばれてたけど。
9:敵の機械の性能は半端ではないモン……。
[備考]
※ヒグマです。
※左の頬に、ヒグマ細胞破壊プログラムの爪で癒えない傷をつけられました。
【呉キリカ@魔法少女おりこ☆マギカ】
状態:ソウルジェムのみ
装備:ソウルジェム(濁り:大)@魔法少女おりこ☆マギカ
道具:なし
基本思考:今は恩人である夢原のぞみに恩返しをする。
0:愛は、この島にあるだろうか……?
1:この那珂ちゃんって女含め、ここらへんのヤツはみんな素晴らしくバカだな。思わず見習いたくなるよ。
2:恩返しをする為にものぞみと一緒に戦い、ちびクマ達ともども参加者を確保する。
3:ただし、もしも織莉子がこの殺し合いの場にいたら織莉子の為だけに戦う。
4:戦力が揃わないことにはヒグマ帝国に向かうのは自殺行為だな……。
5:ヒグマの上位連中や敵の黒幕は、魔女か化け物かなんかだろ!?
[備考]
※参戦時期は不明です。
【那珂・改(自己改造)@艦隊これくしょん】
状態:全身の養分を吸われている、自己改造、額に裂傷、全身に細かな切り傷、左の内股に裂傷(布で巻いている)、呉式牙号型舞踏術研修中
、帝王切開(応急処置済み)
装備:呉キリカのソウルジェム
道具:探照灯マイク(鏡像)@那珂・改二、白い貝殻の小さなイヤリング@ヒグマ帝国、白い貝殻の小さなイヤリング(鏡像)@ヒグマ帝国
基本思考:アイドルであり、アイドルとなる
0:ライブをしよう……。それが多分、ただ一つの勝利への戦略だ。
1:艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよ!
2:お仕事がないなら、自分で取ってくるもの!
3:ヒグマ提督やイソマちゃんやクマーさんたちが信じてくれた私の『アイドル』に、応えるんだ!
[備考]
※白い貝殻の小さなイヤリング@ヒグマ帝国は、ただの貝殻で作られていますが、あまりに完全なフラクタル構造を成しているため、黄金・無
限の回転を簡単に発生させることができます。
※生産資材にヒグマを使ってるためかどうか定かではありませんが、『運』が途轍もない値になっているようです。
※新たなダンスステップ:『呉式牙号型鬼瞰砲』を習得しました。
※呉キリカの精神が乗艦している際は、通常の装備ステータスとは別に『九八式水上偵察機(夜偵)』相当のステータス補正を得るようです。
※御坂美琴の精神が乗艦している際は、通常の装備ステータスとは別に『熟練見張員』相当のステータス補正を得るようです。
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放置された街のとあるオフィスビルの一階で、その女子トイレの中から、すっきりとした表情で出てきた少女がいる。
量感に富んだピンク色のツインテールを頭の両脇に結び、ゴテゴテとしたパンキッシュな衣装に身を包むその少女は、この島にこの事態を招
いた諸悪の根源だった。
「さあさオマエラお待ちかね! 江ノ島盾子ちゃんでぇぇぇ~~っす!!
オマエラみんな、爆発オチなんてサイテー! って思ってくれたかな? ならそのサイテーな結末に絶望してくれえっへっへぇ!!」
ビルのロビーで、誰に見せるでもなくクルリと回って決めポーズをとりながら、その少女――江ノ島盾子は朗々と下卑た笑いを零した。
「……前にも言ったけど、女子トイレには誰も来なかったからな。本当にスムーズだったぜ。
誰もこんな場所に私様の本拠地があるなんて思ってもみやがらねぇでやんの」
江ノ島盾子の工房は、何の変哲もないオフィスビルの、その女子トイレの地下にあった。
かつてウェカピポの妹の夫が6時間以上滞在し、フォックスや李徴子がそのほど近くまで辿り着いていたにも関わらず、その場所は今まで余
りにも意識されることがなく、誰にも発見されないでいた。
ある意味では、武田観柳の一行がむさ苦しい男ばかりであったことが、この島の命運を決めてしまったことになるのかも知れない。
そして彼女は、揚々とした足取りでビルの外へ歩み出すと、雲の厚い暗い空を仰ぎ、その両手を広げていた。
「ああ、本日は雪天なり――。真っ黒な夜を眠らせる、真っ白な死の灰が降り積もる――。
第四回放送は、ミサイルの発射音で始まり、この島の爆発とオマエラの断末魔で終わるのさ」
雪が降る。沈みゆく日を眠りに落とすかのように、ちらちらと昏い空から、灰のように雪が降る。
【E-6・街(あるオフィスビルのロビー)/夜】
【江ノ島盾子@ダンガンロンパシリーズ】
[状態]:『唯一にして絶対の、最後にして究極のHIGUMA』
[装備]:『自分の取り込んだ全てのヒグマの能力を使う能力』
[道具]:『絶望』
[思考・状況]
基本行動方針:絶望
1:『人類総江ノ島化計画・改』を完遂する
※STUDY、ヒグマ帝国、そして江ノ島盾子自身が脈々と研究を重ねた末に生み出された、『完璧な人間型のヒグマ』に、江ノ島アルターエ
ゴの精神をダウンロードした存在です。
※現在進行形で、彼女自身から世界各地にこの技術とデータが転送されており、彼女が死亡すると、それまでに取り込まれたヒグマの能力を持
った江ノ島盾子が、世界中で量産されることになります。
※『自分の取り込んだ全てのヒグマの能力を使う能力』を有しています。
※現在取り込んでいるのは、島の各地から回収され素材となった、死熊、火グマ、ステルスヒグマ、穴持たずではないヒグマ、ヒグマ・オブ・
オーナー、ヒグマ型巨人、エニグマのヒグマ、ヒグマイッチ、羅漢樋熊拳伝承獣、リュウセイさんと赤屍さんと獣殿を倒したヒグマ、ミズクマ
の娘、クラッシュ、ロス、ノードウィンド、コノップカ、ヤセイ、自動羆人形、穴持たずカーペンターズの一部、艦これ勢の一部です。
※なお、
球磨川禊の存在は歴史から消滅しており、死亡者として観測されていません。
最終更新:2017年10月15日 13:43