れざーへの思い
レザーは俺のすべてを受け止めてくれる。
暑い日も寒い日も、いつもレザーがケツにいた。
汗を吸い、インディゴに染まり、雨を浴びたこともあった。
初めてミンクオイルで磨いたときの心の高鳴りも、
酔っ払った近所のおっさんに上からおしぼりを置かれた時の怒りも、
スノボーに行った時、びしょ濡れになってしまったときの絶望も、
財布を見るたびに思い出す。
そうやってこいつがこの世界から吸収したものは、すべて「味」となってにじみ出る。
ただの汚い財布にも見える。
しかし、汚いというのは渋い。
俺もこの先、世間の荒波に揉まれ、
傷をつけられ、
染められ、
汚されて…
いつの日か、「汚くて渋い大人」になりたい。