チャプター1(非)日常編


罪木:逃げるって…どこに逃げるんですかぁ?

西園寺:変なのー。逃げる場所なんてないのにねー。

田中:真の強者は…無闇に大声を使わないものだ。

西園寺:ね、ねー!
    早くお話を始めようよー!

    どうせ…くだらない慰めっこだろうけどさ…

罪木:あっ、カニとかエビもありますよ!?

西園寺:カニとかエビとか食べ辛いから嫌いー。
    罪木のキョドってる顔と同じくらい嫌いー。

罪木:わ、私と同じくらい…えっえっ?

西園寺:そうそう、その顔ねー。

罪木:な、なんで…そんなイジワル言うんですかぁ!?

西園寺:クスクスッ…あんたってさ、
    現役バリバリのいじめられっ子でしょ?

辺古山:そのへんで、やめておけ。

左右田:や、やめろよォ…引っ張んなよォ…
    袖がのびんだろォ…

西園寺:きゃははっ! 外見は派手なクセに小心者だねー!

    大丈夫かなー?
    それって最初の犠牲者になるパターンだよ?

左右田:や、やっぱ帰らせろぉおおおおおおッ!!

西園寺:何もないの転ぶとか、
    そんなのマンガとかだけにして欲しいよね。

    それとも、わざとなのかな~。
    だったらウザーい。

狛枝:ボクは思うんだ…超高校級のみんなが協力し合えれば、
   不可能なんかないって…。

   どんな絶望をも乗り越えられる希望だって、
   生み出す事ができるって。

   だから…この島から脱出する為に必要なのは、
   ボクらがお互いに結束し合う事なんじゃないかな!

西園寺:わー、真顔で言ってるよー!
    よく恥ずかしくないねー!

狛枝:…あ、やっぱり臭かった?

西園寺:動ける方のデブって、豚さんとか牛さんて事?

モノミ:ご、ごめんなちゃい…
    モノクマのする事まではちょっと把握してなくて…

西園寺:モノクマの妹なのに知らないんだー。

モノミ:あちしは、お兄ちゃんの妹なんかじゃありまちぇーん!

西園寺:単純にさ…あのモノケモノを使って、
    島民を皆殺しにしちゃったとかじゃないのー?

弐大:そんで、無人島になったかぁ!?

西園寺:はいはい…モブキャラは黙ってなって…

左右田:モ、モブキャラって!? オレの事か!?

西園寺:その服ってキャラが薄いから、
    外見だけは派手にしようと頑張ってるんでしょー?

    クスクスッ…
    モブキャラ業界も生き残るのに大変だね…

左右田:ト、トラウマだ!
    これトラウマになっちまうレベルだぞッ!

西園寺:伸ばした右手がむちむちだねー。
    ”豚足ちゃん”ってあだ名がピッタリだよー。

十神:と、豚足ちゃん…だと…?

   フッ…この俺が、
   他人からそんな風に呼ばれる日が来るとはな…

日向:…あれ? 怒らないんだな?

十神:その程度で怒る訳がないだろう…

   俺自身を見て…そして付けられた呼び名だ。
   そこには”ウソも偽りも”ない…

   あるいは…それこそが俺の望んでいたモノかもな。
   こんな状況で気付くとは皮肉だが…

狛枝:じゃあ、十神クンの言う通り、
   今は余計な事は考えずにやれる事をやろうか!

   確かに今は良くない状況だけど…
   でも、最悪じゃないよ。

   だって、ボクらは1人じゃない。
   お互いに支え合える仲間がいるんだ。

西園寺:だからさー、クサイんだってー!

狛枝:あはは、やっぱりね。
   自分でもそうじゃないかって思ったんだ。

西園寺:うわぁ、知らない人に声掛けられちゃった!

    私の知り合いに、
    こんな馴れ馴れしい人はいないはずなんだけどな~。

日向:(どうする?
    こんな西園寺と一緒に過ごすのか?)

西園寺:日向おにぃって日本語通じない人なの?
    ますますめんどくさーい!

日向:(散々に言われながらも、
    西園寺と一緒に過ごした…)

   (西園寺と仲良くなれた…のか?)

西園寺:日向おにぃもモブキャラ系だよね~。
    けど…こっちは顔も服装も超地味だし…

    クスクスッ…!
    いなくなっても気付いて貰えなかったりして。

日向:(どうする?
    こんな西園寺と一緒に過ごすのか?)

西園寺:えー、ヤダよぉ!
    一緒にいても絶対につまんないもーん!

    どうしてもって言うなら…
    わたしは勝手に遊んでるからジャマしないでね!

日向:(西園寺の隣で…必死に空気になって過ごした…)

   (西園寺と仲良くなれた…のか?)

西園寺:モノクマに逆らったらどうなるのか…
    誰かに試してもらいたかったよね。

    モブキャラでも役に立てるチャンスだったのに。
    左右田おにぃ、ざーんねん!

西園寺:もー、ねむーい…

    豚足ちゃん、勝手すぎ~。
    朝はゆっくり寝てたっていいじゃーん。

日向:けど、どうせ朝食食べるんだし、
   みんなに合わせてもいいんじゃないか?

西園寺:えー、わたしの朝ご飯は
    お部屋でお菓子食べればいいんだもん!

罪木:あ、あのぅ…

   朝食にお菓子というのは、健康上良くないですよぉ…
   脂質や糖分の摂り過ぎにも繋がりますし…

西園寺:そんなの聞いてないんですけど~?
    っていうか、勝手に話しかけてくんなよ。

罪木:はわっ、はわわわぁ!
   すみませぇん…

西園寺:あーあ、朝からブスの鳴き声なんて聞いちゃって
    気分悪ーい!

日向:(西園寺日寄子…
    性格の悪さも超高校級だな…)

七海:…あれ、九頭龍くんがまだみたいだね?

西園寺:あはっ、もう殺されちゃってたりして…

モノミ:えぇ、ミナサンの結束を固める為なら、
    あちしも協力は惜しみません。

    であれば、旧館への立ち入りを許可しまちょーう!
    あちしも協力するから一緒にパーティーしまちょう!

西園寺:一緒は無理だよー。
    だって、あんたって気持ち悪いもーん。

    鏡とか見ない方がいいと思うよ…
    身の程を知ったら生きてけないレベルだからさ…

モノミ:ううっ…涙の出るほど温かい叱咤激励でちゅね…

左右田:いやっ! 王女様の手を汚すなんてとんでもない!

西園寺:えー、わたしもヤだよー!

弐大:なんじゃあ…誰もやらんのかい…?

モノミ:えっと…
    七海さんが誘ってくれたんでちゅけど。

七海:うん、そう。
   私が誘ったの。

西園寺:えー、なんでさ!
    こんなのがいたらお菓子が不味くなっちゃうよ。

モノミ:ガガーン…
    いるだけででちゅか…

ピンポーン

ピンポーン

西園寺:だぁーれ?

西園寺:………………

    ねぇ、まったく興味がない人に話し掛けられるって、
    すっごいストレスなんだよ?

日向:(どうする?
    こんな西園寺と一緒に過ごすのか?)

西園寺:………………

    ………………

日向:(無視を決め込んだ西園寺と一緒に、
    無言のまま過ごした。)

   (西園寺と少し仲良くなれた…のか?)

西園寺:豚足ちゃんに
    どんな目的があるのか知らないけどさー。

    パーティーなんて、どうせただの慰め合いでしょ?
    くっだらないよね~。

日向:(どうする?
    こんな西園寺と一緒に過ごすのか?)

西園寺:えー、もしかしてわたしに慰めて欲しいのー?
    きゃははっ! キモーイ!

日向:(慰めるどころか
    笑顔で罵倒し続ける西園寺と一緒に過ごした…)

   (西園寺と仲良くなれた…のか?)

西園寺:十神おにぃ、ボディーチェックとか言って
    ベタベタ触ってきたー!

    これってセクハラだよ!

日向:そ、そういう訳じゃないだろ…
   男子にだって同じ事をしてるんだからさ。

西園寺:どうかなぁ。
    わたしの時はやけにねっとりしてた気がするよぉ?

日向:えっ…?

西園寺:きゃははっ!
    わたしってわりと需要があるからね。

日向:(冗談…なんだよな?)

日向:なあ、さっきの話は冗談なんだろ?

西園寺:しーらなーい!
    教えてあーげないっ!

辺古山:ならば、誰かが見張っていればいい。
    それなら安全だろう?

西園寺:えー? 誰かって誰がー?

辺古山:…もちろん私がやろう。

澪田:うーん、去っていくペコちゃんの後ろ姿が
   哀愁漂ってて超クールっすね…

西園寺:でもさー、そっちのジェラルミンケースは
    持っていかなくても良かったのー?

十神:これか…

   …いや、こっちのジェラルミンケースは大丈夫だ。

西園寺:あー、ずるいんだー。
    自分だけ私物持ち込んじゃってさー。

十神:特別扱いは当然だ…俺は特別だからな。

澪田:それに、モノミちゃんとモノクマちゃんは
   ライバル関係にあるみたいだしね!

西園寺:ま、一方的にやられてるけどねー。

小泉:み、みんな落ち着いて!
   こういう時は落ち着かないと!

西園寺:わーん! 足踏まないでよー!

罪木:ご、ごめんなさぁい!
   また転んでしまいましたぁ!

日向:だ、だから…
   どうやって転べばそんな風になるんだって!

西園寺:わーい、エッチなポーズだー!
    あからさまなサービスシーンだねー!

左右田:おっ、良かった!
    こっちも明るくなってんじゃん!

西園寺:左右田おにぃがブレーカー入れてくれたんだね!
    珍しく大活躍だったじゃーん!

左右田:いや、それが…ブレーカーのある事務室には
    辿り着けなくてよォ…

西園寺:もー、豚足ちゃんたら、
    停電くらいで真っ先に逃げちゃってさー…

    クスッ…情けないリーダーだね。
    見つけたらデコピンの刑だよ…

日向:(それにしても…十神はどこに消えたんだ?)

西園寺:デコピンの刑を甘く見ちゃいけないんだよ…?

    情けないリーダーが、
    もっと情けない顔になっちゃうんだから、クスッ…

左右田:事務室にも…誰もいなかったぞ…

ソニア:…誰もいなかったのですか? 事務室に?

西園寺:あれー、辺古山おねぇは?
    事務室はおねぇが見張ってたはずじゃーん?

左右田:それがよォ…辺古山のヤツもいねーんだよ。

西園寺:きゃははっ!
    終里おねぇ、のら犬みたいだね!

    お料理だってがつがつ食べてたし…
    クスクスクスッ!

最終更新:2012年08月07日 15:20
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