巨大な闘技場
その中心では巨大なモンスター同士が戦いを繰り広げていた。
肉体のぶつかり合う音と観客の歓声。
その音と声の連続の果てにひとつの声が響き渡った。


「勝者、ミレア!!」


下った判定。沸きあがる歓声。それらをあたしはどこか遠くで聞いていた。
ミレアはそれを聞いて踊りこむように闘技場の中へ行き、
中央で立っている小山のようなモンスターの元に駆け寄った。
「おめでとう。ジェイク!」
ミレアは嬉しそうだった。彼女の周りには勝利を祝福する人たちが群がりよって
ジェイクとともに勝利を分かち合っていた。

ジェイクの足元には、同じくらいの大きさのモンスターが血を流して倒れていた。
あたしのモンスターだ。

その目からは光が失せており、すでに事切れているのは明らかだった。
「サムスン…」
あたしは目の前のモンスターの名を呼んだ

あたしは小さい頃からサムスンと一緒に暮らし、
この闘技場での戦いを夢見てあちこちで戦いを重ねて勝ち続けてきた。

ここでも、勝ち星を重ねてその度に大きくなるサムスンを頼もしく思ってきた。
そんな日々が、今日終わった。

目の前にミレアがいた。
「惜しかったわね。でも、勝負は勝負…わかってるわよね?」
「当然よ。ジェイクも待ちくたびれているでしょう」
精一杯強がって見せた。
あたしにはこれからしなければいけないことがある。
「ショーはこれから30分後。ジェイクもあなたのこと美味しそうに見てるわよ」
そう。敗者となったモンスターの飼い主はこれから勝者となったモンスターに
自らの体を捧げなければならない。それがこの闘技場の掟だった。
これまでサムスンも勝ってきたモンスターの飼い主を食べてきて勝ちあがってきたのだ。
あたしは意を決して立ち上がり、目の前のサムスンの骸に小さな声で語りかけた
「サムスン、もうすぐそっちに行くよ」

すでにあたしの両脇にはごつい男達が控えていた
あたしは抱きかかえられるように闘技場を後にした

あたしは着ているものを脱がされながら、ジェイクとミレアの顔を思い浮かべた
ミレアはあたしと同じように小さい頃からジェイクとともに過ごしてきた。
あたしもミレアも似たような育ちだったからお互いに気心が知れていた。
ミレアの飼うジェイクもサムスンと同じような感覚で友達のように遊んでいて、
幼馴染のような感覚すらあった。
だから、この対決を見た瞬間、お互いに顔を見合わせていた。
どちらかがどちらかの怪物に食べられるのだから。

下着を脱ぎ捨てて全裸になる。
あたしはその体をもう一度見下ろした。
「ジェイクだったら…いいよ」
誰にいうとなくそうつぶやいた。


30分後

闘技場をこれまでにない歓声が包んでいた
あたしが食べられていくショーを待ち望んでいる歓声だ。

闘技場の中心にはジェイクがしきりに暴れまわっている。
サムスンの亡骸はすでにない。
いるのはジェイクにつきまとうようにしておとなしくさせている
屈強な男達だけだった。

あたしはその入り口で全裸になってそのときを待っている。
なにひとつ防ぐもののない裸身にどうしようもない心細さがつきまとう。
肌に触れる外気は切り裂くようにあたしの周囲を駆け巡る。

大きな男があたしを抱えるようにしてすぐ隣の大きなテーブルにあたしの体を乗せた。
全裸の体の手足を固定される。これで逃げることは出来ない。

両足を開かされた体勢のままあたしは深呼吸した。
覚悟を決めよう。あきらめよう。
そう自分に言い聞かせたが、体の震えをとめることが出来ない。

隣の男が懐から小さな薬を出してきた。
「これは媚薬だ。これからのことはわかってるだろ。
これがないと恐らく耐えられまい。飲むといい」
あたしはこくりとうなずいた。
目は闘技場にいる男達に向いている。

怪物たちは普段は人間を襲わないように条件付けされている。
食べる人間は、精液の匂いをはなつメスだけ。
ジェイクがあたしを食べるためには男達に思うままに犯される必要があるのだ。
それは、殺される危険を犯してまでジェイクやサムスンのような怪物を
抑えつける裏方の男達の役得であり、闘技場のもうひとつの見世物でもあった。

あたしはそばの男にうなずいて見せて、その媚薬を飲ませてもらった。

闘技場の中央。一旦ジェイクは下げられて、目の前にいるのは無数の男達だけだった。
あたしを犯すために皆全裸になっていた。
あたしは全裸のまま闘技場の中央へ運ばれていった。
司会者の声と沸きあがる歓声。

あたしの体は徐々に熱を帯び始めた。
目がとろんとしてきて、周りの声も聞こえなくなっていく。
それに反して、男達の体や屹立する股間がやけに鮮明に映る。

闘技場の中央。男達があたしを取り囲む。


はやく…体が…あつい…

焦点のあわない視界に、あたしを奪おうとする無数の男達が飛び掛るのが見えた。

ふたたび耳元に闘技場の歓声が蘇る。
さっきまでのことはよく覚えていない。
あたしの体を無数の男達が蹂躙し、あたしも乱れながら男達を受け入れていった。
淫らな表情で男達に貫かれ、自らも淫靡なメスとなって肉棒を求めていった。
それをあたしの体は無数の変化と奥深いところからの熱さで伝えていた。
あたしの髪はその痴態の結果としてぼさぼさに乱れ、誰のものかもわからない
白濁した液体があちこちについていた。

呆然としたまま開けっ放しになっている口からはだらしなく精液がこぼれ落ち、
それは精液まみれになった胸の谷間へ流れ落ちていた。

そして、熱さの根源は…

あたしの股間から滂沱と精液がこぼれ落ちている。
大きく膨れ上がったお腹の中で納まりきれなかった精液があたしの股間に水面を作っていた。

時折痙攣するような勢いで下腹部がうずいたと思うと、ボタボタと精液がこぼれ落ちていく。

体中、顔からつま先まで精液まみれだった。
呼吸しても飲み干した精液の匂いしかしなかった。


ジェイクが闘技場に戻ってきた。
あたしを食べるために。

あたしは、よく動かない体で、あたしに向かってくるジェイクを見た。

…もう…いい…

はやく…こんな体…食べてしまって…

呆然とジェイクを見つめた。

動けないあたしの体と立ち上る精液の匂いを確かめるようにかぎまわる。
もう、その目は服従すべき怪物使いを見る眼でも、小さい頃から遊んで来た
幼馴染を見る目でもなく、ただ単においしそうな肉の塊を見る目だった。

ジェイクは口をあけて、あたしの股間に近づく。
「う…うぐ…」
再びあたしの股間が精液を吐き出したのだ。

それが合図のようにジェイクはあたしの股間を口に含む。
冷たい歯の感触…

カブリ…
「ぐわあぁぁ!!」
思わず上げる絶叫。
あたしの股間が噛み千切られて、血と精液とともにジェイクの口の中へ収まった
ゴリゴリとジェイクの口から骨が砕ける音が響く。
媚薬の作用で痛みは抑えられたが、それでも下腹部がなくなった衝撃と、
噛み千切られる感覚があたしを苛んだ。
少しずつジェイクの口の中のものが小さくなり、そして、消える。

目を落とすと、少し前まであったお尻や秘裂は、もうない。
ジェイクは大きく穴の開いた下腹部にかろうじて繋がっている両足をくわえ込む。
大きく根元を噛み千切られた両足はすでに感覚がほとんどなく、
あっというまにジェイクの口の中へ収まった。
ジェイクはまるで高い木から枝や葉を食べる草食獣のように
あたしの太腿をかざして首を振り回していた。
観客の歓声がひときわ高くなる。

ジェイクの口に落とし込まれる両足。
その足は、枷から無理やり引き剥がされたために変な形に曲がっていた。

引き締まった肉質を味わうようにジェイクはゆっくり味わいながら
あたしの両足をかみ締めている。
その音と、こぼれる血が、食べられているのだという意識を強くする。

下半身から流れる血液。すでに腰から下のなくなったあたしは
固定されたポーズを維持できずに、滑り落ちるように台の上に転がっていた
噛み千切られた断面から、半分になった子宮がこぼれ落ちる。

すっかり口を血まみれにしたジェイクはそれを見て唯一固定された両腕を
それぞれに噛み千切っていった。

あたしは完全に台に横たわった。

もうすぐ…あたしの朦朧とした意識は両腕をくわえ込んだジェイクの口を見ていた。
もうすぐ…あの口の中に収められる…

ほどなく、ジェイクはあたしの残った体を咥えあげた。

高く差し上げられるあたしの残骸。

それを見て上がる観客席が視界に映る。

その視界が、突然真っ暗になった。

独特の臭気と湿気がわずかな意識に届く。

ああ、ジェイクに食べられたんだ…

ジェイクはあたしの体を口の中で転がす。
もう、手も足も残っていないが、大きな舌で舐られる度に
残った乳房から快感が伝わる。
最後の快感だ…そう思うとますます快感が強くなる。
自ら乳房を舌の上に押さえつけながら転がっていった。
食べられているという倒錯的な状況が快感をますます強くした。
ジェイクはそんなあたしの体をさらに舌や口に押し付けてはあたしの味を味わう。
噛み千切られた断面や口から大量の血とわずかに残った精液がこぼれる。

あたしの中が空っぽになってゆくのを感じた瞬間、あたしの頭に硬い歯が押しつけられた。

口の中を妙にもごもごさせたジェイクが、ガブリとひと噛みした瞬間、ジェイクの口から
血液がこぼれおちた。

闘技場の歓声は最高潮に達した。

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最終更新:2010年05月06日 02:41