「マナカ、俺と付き合ってくれ!」
 夕焼けに染まった放課後の教室。普段は大勢の学生が生活し、賑わっているはずのその教室。
 でも、今この空間にはボクと目の前にいる彼しかいない。
 帰宅しようと思った時に、下駄箱の中に入っていた一通の手紙。綺麗な封筒に入った一枚の手紙、ラブレター。
 今時人を呼び出すのなら、携帯のメールだとかそういうのが当たり前。ラブレターなんて随分と古典的で、もう絶滅しちゃったんじゃないか、ってついさっきまでは思ってた。
 そしてボクを呼び出した人物、同じクラスの男子生徒。普段からあまり喋った事のない、気の弱そうで内気そうに見える彼。勇気を振り絞ってボクに告白しようとしているのが、目で見てすぐ分かる。
 真っ赤に染まった耳、緊張のあまりブルブルと震える肩、呂律だって上手く回らない。どれだけボクへの想いが本気なのかもすぐに伝わってきた。……でも、ボクの返す答えは最初から決まっていた事だった。
 ボクは大きく息を吸い込み、
「ごめんね。ボクじゃキミの気持ちには答えられない」
 その言葉で彼の真っ赤に染まっていた顔からは赤みが失われ、気付けば彼の顔は青ざめてしまっていた。
 ボクは何一つ言わず、そのまま教室から出て行く。彼も同じく何一つ口にせず、その場に立ち尽くしていた。
 教室から離れて、ボクはその場で大きく溜息をつく。
「……どうしてこんな事になっちゃうんだろう」
 彼の気持ちには答えられない。どんなに愛おしい想いでも、ボクは拒否するしか出来ない。
 それには理由があった。誰にも言えない、とっておきの秘密が。
 ボクは目の前にある窓ガラスへと視線を向ける。
 そこに映っているのは、背の低くて、肩まで伸びた綺麗な栗色の髪を伸ばした少女の姿。
 そう、誰がどう見たって女の子にしか見えない。本人であるボクですら、自分の姿が女性にしか見えない。
 でも違っていた。ボクは女の子なんかじゃない、だって――。
「……大きくなってる」
 ボクは下半身に向かって手を伸ばす。服の上からでもすぐに分かった。おっきくなっている。
 さっきの告白で緊張してしまったせいだ。無意識のうちにボクの『ソレ』はガチガチになってしまっていた。
 太ももにまでかかったスカートを捲り上げ、ボクは縞柄の下着へと指を添わせる。
 女性用の下着、そのちょうど真ん中の部分は山になり、山の頂上からは透明な液が溢れでている。
 学校の廊下なのに、普段なら同じ学校の生徒がいる場所なのに、ボクはパンツをゆっくりと下ろし、『ソレ』へと手を伸ばした。
 おっきくなっているのに、皮が被ってしまっているボクの『ソレ』。
 先っぽから見えるピンク色の部分から、透明な液がとろとろと垂れてくる。
 そう、ボクは男だった。外見は女の子にしか見えない、いわゆる男の娘だった。
「だ、だめ……。こんな所でおちんちんごしごししてたら……誰かに見られちゃう」
 そしてボクの持つ性癖、露出狂。誰にもおちんちんを見られてはいけない、男だって知られちゃいけない。そんなはずなのに、ボクはこうやって公共の場でおちんちんを露にし、必死にそれを上下にしごいてた。
 先っぽからトロトロと濃くてえっちな匂いのするよだれが垂れてくる。その度にぬちゃぬちゃとえっちな音が廊下中に響き、その音でボクは信じられないくらい興奮してしまっていた。
「ら、らめ……ボク……イッちゃう……!」
 下腹部に感じる強烈な快感、おちんちんから溢れようとする熱い液体。
 ボクは腰を強く振り、その快感に身を任せようとした、その時だった――。
「あら……何か物音がすると思ったら、マナカちゃんじゃないの」
 声がした。ボクのすぐ近くで、ボクの名前が呼ばれた。
 ボクは声の方へとゆっくりと振り向く。
 女の子が立っていた。しかも、その人はボクをよく知っている。クラスの学級委員、誰よりも真面目で、誰よりも優秀で、非の打ち所のない彼女。ボクが尊敬している人の一人、そんな人にボクは露出オナニーを見せつけてしまっていた。
 それでも興奮しきったボクの手は止まらない。もうどうにでもなってしまえ、そんな考えが浮かんできて、さっき以上にボクは激しくおちんちんをしごいていた。 
「……みてえ。ボクの変態オナニー見て……」
 そう小さく呟きながら、ボクは彼女におちんちんを見せつける。
 もう後戻りは出来ない。学級委員である彼女に、こんな姿を見られてしまった以上、この後にどんな事が起こるかなんて事容易に想像できた。でも、止められなかった。これからの事なんかよりも、今のボクにはおちんちんの快感の方が上回っていた。
 彼女はボクに向かってゆっくりと近づき、ボクのすぐ目の前で腰を落とした。
「マナカちゃん、変態さんだったんだ。ずっと女の子だと思っていたのに、まさかおちんちんがついてるだなんて。私とってもショック」
 言いながら彼女は小さく微笑み、じっとボクのおちんちんを見つめた。
「ほら、その小さなおちんちんで射精してみせなさい。びゅるびゅるってえっちな液体を垂れ流しなさい」
「は、はい……! おちんちんからびゅるびゅるしますっ! おちんぽミルクいっぱい射精しますぅっ!!」
 その言葉と共にボクは絶頂へと達した。真っ白な精液が弧を描く様に外へと放たれ、その液体は目の前に座っていた彼女の体へと振りかかる。
「はあ……はあ……」
 ボクは息を荒らげていた。学校の廊下で、彼女の目の前でオナニーをして、信じられない程の快感を味わった。
 でも、それと一緒に襲いかかってくる罪悪感。綺麗な彼女の事を、ボクの真っ白な精液で汚してしまった――。
「ふふ、こんなにたくさん精液をかけて……。お仕置きが必要だわ」
 彼女は顔にかかっていたボクの精液を指で拭い取り、その指に舌を這わせる。
「おしおき……?」
 その言葉にまたボクの心臓が高鳴っていた。
「そうよ、お仕置き。その格好のまま私についてきなさい。あなたには重大な罰を与えなくちゃ」
「この格好のままって……」
 おちんちんを晒したまま校内をうろつく。考えただけであまりに恥ずかしくて、さっき射精したばかりのおちんちんがすぐさまそそり立ってしまっていた。
 彼女はその場から立ち上がり、廊下の奥に向かって歩いて行く。
「ま、待って……」
 ボクは彼女に言われた通り、おちんちんを隠さないまま、彼女の後ろをついて行った。
 歩くたびにおっきくなったおちんちんがぶるぶると震える。その度にさきっぽからまたえっちな液体が溢れ出し、とろとろとボクの体を伝って床へと落ちていく。
 あまりの快感と恥ずかしさで、ボクの頭はどうにかなりそうだった。
 放課後の時間、ほとんどの生徒はもう帰宅してしまい、この学校にはもうほとんど人が残っていない。
 でも、誰かに出くわさないという訳じゃない。いつ誰にこの格好を見られたっておかしくはない。
 そう考える度に、触れてもいないボクのおちんちんはびくびくと震え、今にも射精に至りそうだった。
「……ついたわね、ここよ」
 気付けば目的地に着いてしまっていた。
 誰にも出くわさなかったという安心が半分、見られたかったという不満が半分。二つの気持ちが入り交じってとても複雑な心境だった。
 ボクは彼女の言っていた目的地へと視線を移す。見覚えのある場所、ある授業で必ず使われているその教室。
「ここって……調理実習?」
 どうしてここなんだろう? いったいどんなお仕置きをするつもりなんだろう? 
 彼女の考えが全く分からない。でも、言う事を聞くしかなかった。反抗すればきっと彼女は全てをばらす。
 そうなればボクはもう生きていけない――違う、そう自分に言い聞かせてボクは彼女の言いなりになりたかった。お仕置きを受けたかったんだ。
 彼女はどこからともなく調理実習室の鍵を取り出し、中へと入っていく。
「入って」
 その言葉に反応するように、ボクは同じように教室の中へと入っていった。
 ボクが中に入ると、彼女は直ぐ様扉を閉め、鍵をかける。
「これで誰にも邪魔はされないわ。あなたの事を、存分にお仕置き出来る」
 彼女は冷たい笑みを見せる。ゾクリと背筋に電気のようなものが走った。でもそれはいやなものじゃない、むしろボクにとっての歓喜の現れだった。
 彼女は普段調理をする為の、部屋の中にいくつか配置された大きなテーブルへと指を差す。
「そこに仰向けに寝そべりなさい」
「は、はい……」
 ボクは言われるがまま、おちんちんを隠すこと無く、テーブルの上で横になった。
 おちんちんは今までで一番かたくなり、すぐにでも触ってしまいたかった。
「だめよ。触っちゃだめ」
 彼女は言いながら、ボクの手を布のようなもので縛りつける。足も同じように縛り付け、ボクは一切身動きを取れないような状態になってしまった。
「ふふ、可愛らしいおちんちんだわ。でもね、もうオナニーできないの」
 彼女は白くて細い指をボクのおちんちんへと沿わせる。
 そっと触られただけなのに、ボクのおちんちんから強烈な快感が送られてくる。
 もうバカになってしまいそうだった、ううん、もうバカになりたい。おちんちんの事しか考えられないバカになっちゃいたい。
「さあ……お別れしましょう。可愛いおちんちんと、永遠に」
「……え?」
 違和感を覚えた、その時だった。
 彼女に手に握られているその物体、薄暗い夕焼けの光を反射させるソレ。
「――包丁?」
 背筋がぞくりとする。さっきのものとは違う、本当に嫌な感覚。
「そうよ、これからあなたのおちんちんを切り取って、料理にするの」
「そ――そんな……」
「そんな、じゃないわ。あなたはずっと私達の事を騙してた。自分が女の子だって、ずっとずっと。ひどいわ、私好きだったのに。女の子のあなたが大好きだったのに……。だからあなたの事を女の子にしてあげる。おちんちんを切り取って、正真正銘の女の子にしてあげる……」
 目が本気だった。嘘なんか言ってない、本気の本気で言ってるんだ。ボクのおちんちんを切り取るって……。
「あ……ああ……あ……」
 叫ぼうとした。逃げようとした。でも言葉が出ない、恐怖で体が動かない。
 歯の根が噛み合わず、ガチガチと音を鳴らした。
「そんな怖がらなくてもいいの、痛くしないから。とっておきの薬もあるから」
 彼女は小さな小瓶を取り出していた。中に入っているのはピンク色の液体。
 そのビンの蓋を取り外し、ビンの口をぼくのおちんちんへと近づける。
「……っ!?」
 ぼくのおちんちんの尿道の中に伝わっていく熱い感覚。
 彼女がその液体をボクの尿道へと流していた。瞬間、下腹部が熱を持つ
「……あッ!!!」。
 言葉に出来なかった、液体が流れた瞬間に、ビリビリと信じられない快感が体全体を駆け巡った。
 体がびくびくと震え、今にも気を失ってしまいそうな感覚。
「気に入ってもらえた? このお薬を飲めば、おちんちんを切られても痛くないよ。ううん、違う。きっと切ってもらいたくなる。切られた瞬間に、あなたの精巣に入ってる精液が全部吹き出して、あまりの快感に失神しちゃうかもしれない。すごいでしょ? 生きている内でそんな快感を感じられるのは二度とないんだよ、ね?」
 彼女は力いっぱいボクのおちんちんを握りしめた。片手には包丁が握られている。
「さあ、男の子とばいばいしよっか。おちんちんもがれて、女の子になっちゃおっか?」
 包丁がボクのおちんちんに近付いていく。心臓が高鳴る。
 怖かった、どうしようもないくらい怖かった。でも、ボクは期待してしまっていた。
 彼女の言う快感に、ボクは支配されてしまっていた。
「……って…ください」
「え? 今何か言ったかしら?」
 ボクは大きく息を吸い込む。
「――切って! ボクのおちんちん、切り取って!!」
 負けてしまった。快感に、心の底から屈服してしまった。
 彼女はにんまりと笑う。
「うん、じゃあ――ばいばいしようねッ!!」
 包丁がボクのおちんちんへと届く直前ボクのおちんちんの先端から黄金色の液体が迸る。
 噴水のようにボクのおしっこが漏れ出し、ボクはそれを全身で味わっていた。
 おちんちんで出来る最後のおしっこ。その気持よさを忘れないように、ボクは自分のおしっこを口へと含む。
 刃が届く。ボクのおちんちんの根元へと、勃起したボクのおちんちんの中に異物が入っていく。

つづく

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最終更新:2011年08月04日 01:17