estel/melidia axte:part - niasの休憩室

part
7章
p43
xi xiki leev kacte, yulg niksik al ako yun lent le tiflik meli.
sae fremik a yulg.
詩姫がカルテを去ったあと、ユルグは糸の切れた人形のように地面に倒れこんだ。
ユルグに近づく紗枝。
@passo.?? yulg sou`
「大丈夫！？ユルグ君」
@sa....sae`
「さ……さえ」
yulg homik ins.
まぶたを上げるユルグ。
@tee....beo....les an inat....det....dia in`
「ダメだ…クソ…僕が見たのは…夢じゃ……なかったのか」
@tyu males to at sod?`
「何が起こったか覚えてる？」
@ya..... komo, an toet axte salan kon mark a vort. haizen.... al haizen!`
「あぁ……。なぜか僕は先輩を鎌で突き刺して死なせたんだ。なんて……なんてことを！」
yulg baogik ako. lanvem in lu, tal lu ik vekm, leevik kacte xed rens.
地面を殴りつけるユルグ。青鴉は彼を見ていたが、何も言わずに烏に姿を変え、カルテを去った。
@sae....an to ax sei..... an setat axte sin....`
「紗枝さん…僕はどうすればいい……。僕は先輩を殺してしまった……」
alis fremik a yulg, bikik las luut.
アリスはユルグに近づき、手を握った。
@qm....ti et xan avelant xa. haa, an na zal....al avelant et xan fiana.....
　len....tan et avelant xa. ahaha....ala fia beo a.....
　len yosat an ento an set axte!`
「あぁ……本当に死神だったんですね。はぁ、妙な気分です……死神が実在するなんて……。
　レン……も、死神だったんですね。あはは…ふざけた世界だよ……。
　レンが僕を操って先輩を殺させたなんて！」
@yulg sou....tyu te evide. tyu te xafal`
「ユルグ君……あなたは悪くないの。あなたのせいじゃない」
@tal les setat axte et aluut an, sae. won an et xafal`
「でも、先輩を殺したのは間違いなく僕なんだよ。やっぱり責任は僕にある」
yulg lapxik fil.
長くため息をつく。
@sae....xink, an lfis ris vein. ti et avelant kok?
　son mir pio seles ant.
　an tiflik il. an si tur ladia as. kui an`
「紗枝さん……もう、僕はこれ以上生きていたくないんだ。あなた、死神なんでしょう？
　なら、僕の魂を運んでくれませんか。
　僕は何もかも失ってしまいました。夢さえも。僕を食べてください」
@tee, non so elf`
「だめ、そんなことはしない」
@es?`
「なぜですか？」
@non xen elf seles e lan. pin....`
「私は人の魂は食べないの。でも……」
@pin?`
「でも？」

p44
@non somt sen dia fiina lan le tifles ladia`
「私は、夢を失った人に夢を織ってあげることができるの」
@dia? dia ak?`
「夢ですか？どんな？」
@ka dia noan, el lfis sen nil kont ladia eles es lapn.
　lotil, yulg sou, tyu fakt a secsems se skol.
　axte xal salan tuan, len liiz hatia tyu.
　yan tyu rakl flomtas, xim nife rat.
　se teom, tyu ikn nil. avelant tis mi tu dia`
「私の織った夢の中でなら、夢が叶った世界で生きていける。
　ユルグ君、想像してみて。いつもどおりの写真部で。
　アシュテはあなたの先輩のままで。レンちゃんはあなたに恋したままで。
　期末テストもうまくいって、いい成績を取るの。
　永遠に、幸せに暮らせるの。その世界に死神なんていない」
yulg ter sae kont deyus ins. yan lu homik ins.
ユルグは目を閉じながら紗枝の言葉を聞いていた。そして目を開く。
@tal....tu et dia kok.? sae`
「でも……夢なんでしょう？紗枝さん」
@ax. mon tu et dia niit, tal tu et fie.
　tyu aaj sen tu fia le xiit tyu ist dia`
「そう。それはやさしい夢、だけどうその世界。
　もちろん、夢のかわりにこの冷たい現実を選ぶこともできる」
@hqm....dia niit az fia xiit xa....`
「へぇ……優しい夢と冷たい現実、ですか……」
sae frem sex al e yulg.
紗枝はユルグに唇を近づける。
@yulg sou, ol tyu lax...., xom non....`
「ユルグ君、もしあなたが望むなら……私が……」
tal yulg asex, myuo sae i nos.
だがユルグは微笑んで紗枝から離れた。
@teere, sae. fie et fie olta tu et niit. an gan van livro t axte`
「結構です、紗枝さん。どんなに優しくても嘘は嘘です。先輩の命の分は償います」
@alna..... tyu et vien, yulg sou`
「分かったわ……。強いのね、ユルグ君」
sae asex a yulg.
紗枝はユルグに微笑みかけた。
@an lokik im tur yul es alis allfisat.
　sol ti fitat tu dia xav a la kok`
「なぜアリスさんが生気を失ったのか、ようやく分かりましたよ。
　あなたがその夢っていうのを彼女にあげたんですね」
sae wikik se seer.
紗枝は静かに頷いた。
@saa, diin an adis sil yu man an setat axte sin`
「あぁ、いずれにしても僕はアシュテ先輩を殺した罪で死刑になっちゃうんだろうなぁ」
@passo. xiki pios mark l axte setat yu kon.
　xom nainan sein en sak sil setkon le jiakl tuan xal`
「だいじょうぶ。詩姫がアシュテを殺した鎌を持っていったから。
　警察にはあなたの指紋が残った凶器は見つからない」
@ti lo xan soa?`
「本当にそう思いますか？」
@ax, ax! non nekt aluut o lut tu veim i nain.
　hayu tyu tan nekt tu xan teu non et xink avelant it il.
　lena til nekt al axel. soc lena nad bas tsettal....sete?`
「そう、そう！私も警察にこの事件のことは隠すから。
　あなたも私が死神だっていうことは誰にも明かさないの。
　お互いに秘密があるから、だから裏切りは心配しなくていい……よね？」

p45
yulg lo kit kont fils jina.
ユルグは空中を眺めながら考える。
@ti so van?`
「あなたはそれでいいんですか？」
sae wikik tax o di.
こくこくと頷く紗枝。
@saia, passo. son pina, sae`
「そうですね、仕方ありません。じゃあ約束ですよ、紗枝さん」
yulg asex a sae. son sae leevik kacte.
紗枝に微笑みかけるユルグ。紗枝はカルテを去っていった。

im kest, sae lunas felka. yan xi xax e saam, lu xemik secsems lana xim kles laates.
翌日、学校に着いた紗枝は、午後の授業が終わると状況を聞くために写真部を訪れた。
@soonoyun`
「こんにちは」
sae latik a semsez, insik flea o kanan xa atu.
tal luus ku pef u a sae ok elet dint.
紗枝が部室に入ると、そこにはフレアとカナンがいた。
だが二人は暗い顔で紗枝に何も答えなかった。
@to at sod? non akt luna yulg sou....`
「何があったの？私はユルグ君に会いに来たんだけど……」
flea@pentant, sae salan. tyu ser nei tu ter`
フレア「ごめんなさい、紗枝先輩。まだ聞いていないんですね」
sae tik po kont ku u. yan flea kuk tu ok enaelet har.
紗枝は何も言わずに首をかしげた。フレアは赤くなった泣き顔で言った。
@komo, axte salan setat yu yulg im durne e toxel.
　yan im tu durne, yulg tan leevat atolas`
「昨日の夜、なぜかアシュテ先輩がユルグさんに殺されました。
　そしてその夜、ユルグさんもこの世を去りました」
nik@leeva....(teems qp! ak?? nossetel??`
驚いて「この世をっ……っ！どうやって！？自殺！？」
@sidvort ter....kok la mana le vortat ka lemez sa soot`
「老衰だそうです……先週音楽室で亡くなった子と同じ」
sae fix tem e nos. sidvort....? SIDvort?? osn e sae tiflik rom eri.
紗枝は自分の耳を疑った。老衰……？老衰……！？俄かに紗枝の頭から血が引いていった。
^vilxan....! mon xiki ximat seles t axte im le.
　yan diaset alxa na kax flo fil ol xen seles.
　son yulg et hao vind..... ....xiel!~
（ありえない……！あのとき詩姫は確かにアシュテの魂を手に入れた。
　夢喰いは一旦魂を食べたらしばらくは満足しているはず。
　だからユルグは安全なはずなのに……。……ひょっとして！）
sae ik rel. hayu kanan dalmik sae se hit.
よろめく紗枝。慌ててカナンが体を支える。
@ilpasso? ti tur fir tinka`
「大丈夫か？真っ青だぞ」
@a....sentant..... non na tio....nik tinka`
「あ……ありがとう……。ただ……とても驚いただけ」
@an okna ti, sae liiz`
「気持ちは分かるよ、紗枝ちゃん」

p46
^teo....non demat yu xiki sin! im le, la ximat seles t axte tal en xenat tu xan!
　tio, la dianat nan xenik tu! len la lanat xal yulg sou a.
　lena solsat yulg sou kolt ra se ves man lena lot xiki lana elf fi du fil mil lu xenes seles t axte.....
　yan im durne e toxel, xiki korat yulg, vieneftat seles laat xan.
　aa....non et leit. sae, ti et leit! ala es ti en xaklat tu??
　hao, axte sit ladia! ti na siia la til ladia tinka teal??
　les tilat ladia tinka det axte tal yulg tisee!~
（違う……詩姫に騙されたんだわ！確かにアシュテの魂を手に入れたけど、あのときは食べなかったんだ！
　ただ食べた振りをしただけ！やっぱりユルグ君が狙いだったのね！
　それなのに私たちは、詩姫はアシュテの魂を食べたからあとは逃げるだけが目的だろうなんて思ってユルグ君を独りで家に帰してしまった……。
　そして昨日の夜、詩姫はユルグのところへ行って魂を奪ったんだ。
　あぁ……私のバカ。紗枝のバカ！どうしてこんなことに気づかなかったの！？
　当たりまえだよ、アシュテに夢はなかった！あの子に大きな夢があるなんて思ったことがある？
　大きな夢を持っていたのは、アシュテじゃなくてユルグだったんだよ！）
sae diok sex e nos ok eel fir. yan xi tu, rom, sae enak.
kanan na hit, sont xos e sae.
sae enas man lu na pes tinka xel diasomt.
lu na adin tinka.
紗枝は青い顔で唇を噛んだ。その後、紗枝は突然泣き出した。
カナンは焦って紗枝の背中を撫でた。
夢織としてこのことが悔やしくて泣いた。
恥ずかしくて仕方がなかった。
^vade....non vadek la se mer....! xiki porlotes yulg yuki fan dia noan a!
　taik la tet vien im le mil la en xenes seles t axte.
　xom lena setat sen la xan! xiki....xiki....tyu eft lan il i non??
　la at sej xalt tyu? son tyu xenat yulg sou tan?~
（負けた……完全に負けた……！詩姫はユルグが私の夢を受け容れないと予測してた！
　しかもあのときの詩姫、アシュテの魂を食べていなかったんだから強くなんてなってなかった！
　本当は殺せたはずなんだ！詩姫……詩姫……私から何もかも奪いたいの！？
　あの人だけじゃ不足なの？だからユルグ君も食べたっていうの？）
sae ena xal fo ug. pot wis e sae, lankins luut es far se har.
tea kanan til ins t avelant, kamil lu insik xe vem tinka sin, ento lu tifl hatia.
紗枝はえぐえぐと泣き続けた。紗枝の手のひらの中で、左目が赤く光っていた。
もしカナンが死神の目を持っていたら、彼は恐ろしい姿を目にしただろう。恋も一瞬で醒めてしまうほどに。
^xiki....non en xilhi tyu....aluut.! xiki....amel ses noan~
（詩姫……許さないわ……絶対に！詩姫……私の妹だったひと）
―took
――了