# 接続詞っぽいものを前にまとめ、順番を変更しました。
51、~しながら
「kont --」
同時動作の格詞kontを置きます。
la naxat kont ena.
彼女は泣きながら笑った。
nil et fen kont kin et fil.
幸せは短く、苦痛は長い。
alis ixnat siet wik.
アリスは頷かずに答えた。
kontは動作が並行して起きていることを示す格詞です。後ろには動詞句や節が続きます。
kontを否定して「~せずに」と言いたい場合はsietを用いることができます。
48、もし~なら
「ol --」「xei」
文や従属節の頭に条件・仮定を表すolを置きます。
または格詞の後に条件・仮定を表す副詞xeiを置きます。
ol ti lax fi, son axiv an.
欲しいものがあれば私に声をかけてください。
an em sil ima ol mok.
寝れば元気になるだろう。
mir em seer pot xei leika.
図書室の中では静かにしてください。
条件を示す表現は、確率に応じてim/mano/ol/silm/teaがあります。それぞれimは確実に起きる条件、manoは高確率で起きる条件、olは中立的な条件、silmは低確率で起きる条件、teaは決して起きない条件に対して用います(いわゆる反実仮想)。判断がつかない場合はolを使えばだいたい問題ありません。
一方、xeiは格詞に後置するという特徴的な用法を持つ副詞です。格の中身が不確定な条件の場合はolよりも簡潔に言い表せるため、使い方を覚えておくと便利です。
49、~だとしても、でも
「olta --」
逆接条件の格詞oltaを置きます。
ans xont vil olta leev im tur.
今出発しても間に合わない。
an mok lax du 3 miv olta aven.
せめて3時間は寝たい。
an kea vil sai olta total kos.
どうやってもパソコンが直せない。
oltaは逆接的な条件・仮定「たとえ~としても」を表す格詞です。ol+talの語源そのままの意味です。
olta aven「最悪でも、最低でも、少なくとも、せめて」olta alka「最高でも」などの慣用的な表現は頻用されるのでまとめて覚えると良いでしょう。
54、~である~
「... del --」
同格の接続詞delを名詞句や節の間に置きます。
tu klei del "lei e xion" til jolet del levian.
この小説『紫苑の書』は人工言語がテーマである。
eskat kit im foni del an koltik.
私が帰った途端、雨が降り出した。
an til sano del kui harx ok hacn im fis.
今日は友だちと昼食を食べる予定だ。
delは同格関係を表す接続詞です。
同格とは、前後の句の間に「..は--である」という関係が成立するような状態のことです。
2、3文目のようにdel+節を使って名詞の中身を説明することもできます。
55、~として、~なのは~だ
「xel --」
主格同格の格詞xelを置きます。
an til impen a levian xel kleian.
小説家として人工言語に興味がある。
tu et xep xel el fel eld monia.
知らない言語を学ぶのは難しい。
tu molsat 1 miv xel an lad leikib.
本棚を作るのに1時間かかった。
xelは主格と同格関係にある内容を示す格詞です。
実際には、主格に長い節などが来る場合にtu et ... xel --の形で主格を文の最後に移動するために用いることが非常に多いです。これは英語の「It is ... that --」構文と同様です。
56、として、~と(呼ぶ、名付ける)
「lex --」
対格同格の格詞lexを置きます。
vei yon art lex diana.
魔法を虚構とみなす者もいる。
lu anx mana del alis lex alisyan.
彼女はアリスという少女を「ありしゃん」と呼ぶ。
daiz jigat arna lex daial.
王はアルナを首都に選んだ。
lexは対格と同格関係にある内容を示す格詞です。
同じ同格でもdelと異なりlexは格詞なので、単に名詞を説明するだけでなく動詞との関係の中で同格であることを表します。そのため単純にdelに置き換えることはできません。
例文に挙げた他にも、kaax(認める)、jins(判断する)、est(名付ける)など様々な動詞と結びつきます。
最終更新:2014年02月28日 04:01