anko1856 条件

飼いれいむにはれいむ似の赤ゆがいる。れいむから見れば目に入れても痛くないというレベルだろう。
だが、このれいむは子供を溺愛しているが一つだけ教育におかしなところがある。
「みゃみゃ~!れいみゅ、おしょとであそんでくる~!」
赤ゆっくりはかなり活発に行動する。そのため、知らずに命の危険に晒されるほどの怪我等を負い、永遠にゆっくりしてしまう例も少なくない。
だが、そうならないためにも必ず親ゆっくりは赤ゆに付き添うのだ。
そして、何が危険なのかを知っていくためにある程度の危険に触れ経験していくのも教育上必要なのだ。
これは野良でも飼いでも共通していること。このれいむも活発な盛りのためか家の庭はまさに遊園地にも等しいのだ。
だが、この親れいむはそれとは違っていた。
「なんどいったらわかるの!おそとはきけんだからおうちにいなさいっていつもいっているでしょう!!ばかなの!しぬの!(ぷくー!)」
注意するというレベルではなく、周りが引いてしまうしまう程激怒しているのだ。この親の反応に赤ゆはおそろしいしいを盛大に拭き出す。
「ゆぇーん!ごめんなさいー!!」
この親れいむは別に赤ゆが嫌いというわけではない。だが、この赤ゆの命の危機は自分自身の命の危機でもあるからだ。
なぜそうなったかは、赤ゆが生まれる数日前へとさかのぼる。




『条件』



れいむは特別なゆっくりであった。ペットショップ出身で他ゆにも分けるほど美しい美貌を持っているからだ。二か月前からお兄さんに飼われ始めている。
「おにいさん、れいむあまあまが食べたい!」「そうか、なら少し待ってくれ。今あげるから」お兄さんに言えばあまあまがいつでも食べられる。
「おにいさん、れいむうんうんしちゃった!」「しょうがないなー。今固片付けるよ」お兄さんに言えばうんうんの心配もいらない。
「おにいさん、れいむおもちゃがほしい!」 「わかった、取敢えずこのボールで我慢してくれ」お兄さんに言えば遊び道具だって手に入る。
ここで勘違いして欲しくないのは、お兄さんがれいむを甘やかしているだけではない。ちゃんと躾している。飼い主としての義務も完ぺきに近いほどこなしている。
だが、れいむは次第にそれが当たり前になってしまっていた。お兄さんの躾などれいむは聞いていなかった。自分は美しいから許されるのだ。
もしも、拒否などをすれば騒げばいい。そうすれば、掌を変えた様に言うことを聞いてくれる。れいむにとっては魔法の言葉だ。
お兄さんにとっては、近所迷惑になりかねないので仕方なく言う事を聞いているにしか過ぎないのだが…。



だが、一つだけ許されないことがあった。『番いは与えない、もちろんこどもは以っての外』というものだった。
(なにっているの!このれいむさまのこどもはぜったいにかわいいんだよ!!なのにうんじゃだめ!?あたまがわるいにもほどがあるあるよ!!それに…!)
ゆっくりにとって最大のゆっくりを禁止するなんてバカ過ぎる飼い主だと思っている。
(どれいのぶんざいでみのほどをわきまえてよね!!)
そのため、れいみの中ではお兄さんは飼い主から奴隷という位置づけになっていた。このような思考を持ってしまったゆっくりはいずれうっ憤が爆発する



そんなある日あることが起きた。ある日お兄さんが家に帰っている来ると部屋は荒らされていた。
れいむを飼っていたため、危険なもの壊れたら困るものの安全対策はばっちりしているため床が汚されている程度で済んだ。
野良の襲撃かと思い、いち早くれいむを探したが直に見つかった。
「れいむ・・・。これは一体どういうことだい?」
「ゆぅ!れいむのいっていたどれいおにいさんがかえってきたぜ!」
「ほんとうだ!おい!どれい!れいむとだーりんのまりさはおなかがぺこぺこだよ!はやくあまあまをちょうだいね!!」
床を汚したであろう野良ゲスまりさの隣にれいむは堂々といた。状況と言動から見て野良まりさを入れたのはれいむであることは誰にだってわかる。
そして、れいむの腹は膨れていた。
「まさか、れいむ…。にんしん!してるのかい?」
「ゆ、そうだよ!だーりんとのあいのけっしょうだ!このこのためにもいっぱいたべないといけないんだよ!ぐずぐずしないであまあまもってきてね!たくさんでいいよ!!」
れいむがあろうことか、野良まりさとすっきりし胎児にんしんをしてしまったのだ。
「僕はは言ったよね!!番も子供も許さないって!!」
「「!!?」」
お兄さんは温厚な性格で滅多に怒らない。れいむに対して怒ったことがないのだ。そんなお兄さんが怒ったとき、れいむはほんの一瞬恐怖した。だが。
「おおきなこえをだすからびっくりしたぜ!!いしゃりょうとしてあまあまをたくさんよこすだぜ!!すぐしろ!くそどれい!!」
「ふ、ふん!しらないよ、そんなこと!おにいさんはれいむのどれいなんだよ!たちばをわきまえてね!!」
だが、れいむは反省の色を全く見せない。それどころか、まりさと共に罵倒し始めた。



お兄さんはただ静かに考えていた。自分の躾が間違っていたのか…。ある目的のために飼ったとはいえ、飼い主としての愛情はちゃんと注いだ。
だが、それが今のれいむを創り出してしまったことを悔いた。そんなことを余所にれいむたちは罵倒を止めない。


「だめにんげん!!」
「くずにんげん!」
「いきるかちのないにんげん!」

















プチン













お兄さんの中で何かが切れた。お兄さんの目つきは恐ろしいものへと変わった。それに気付いた二匹は自然と罵倒が止まった。
普通ならここでこの二匹を潰すだろう。
「ねぇ、まりさ。」
「な、なんだぜ!はやくあまあまを――」
「うん、あげるよ。でも、一つだけ条件があるんだ」
お兄さんの言葉を恐怖という本能から静かに聞く二匹。
「うちのれいむは見ての通り銀バッチなんだ。だから、そのれいむには同じ銀バッチであることが一番いいとおもんだよね。だから銀パッチになれたらお兄さんはまりさの一生の奴隷になるよ!」
「ゆ、ららくしょうなんだぜ!まりささまはゆうしゅうだからかんたんすぎるのぜ!!」
「ただし、見込みが無いとわかったら直にぼこぼこにして殺すよ、…いい?」
「なにいってるだぜ!ころす?どれいのぶんざいでくちのききかたがすぎるだぜ!ちょうしんにのるどれいはいますぐしね!!さっさとあまあまをよこすだぜ!どれい!!」
「まりさかっこよすぎるよ―!!」
が、次に出たのはあまあまと死ね罵倒だった。れいむはそんなまりさに惚れ直しているところだ。
「は~い!アウト~♪」
お兄さんは表情を全く変えずに少ししゃがみまりさを押さえた。
「ゆ、どれいのぶんざいでまりささまにきやすく<ドゴン!!>ゆぼべぇぇ!?」
「ゆ!?ま、まりさ~!!?」
触るなと罵倒する前にまりさの頬にお兄さんの拳が襲った。
「な、なにするだぜ!?なぜなぐるだ<ドゴン!!>ゆほへぇぇぇ!?」
「言っただろう?バッチ習得の見込みがないとわかったらぼこぼこにして殺すってさっきいったよ?覚えてないの?ばかなの?しぬの?」
「ま…まりさ・・さまはゆうしゅうなんだぜ…えりーとなんだ<ドゴン!!>ゆびゅびゅゅ!!?」
「そもそもさー」ドゴン!!「ゆふれぇぇぇ!!?」
「お兄さんに死ねって言ったよね?」ドゴン!!「ゆほらぁぁぁ!!?」
「あまあまよこせって言ったよね?」ドゴン!!「ゆへほぇぇぇ!!?」
「何回もクソ奴隷っていったよね?」ドゴン!!「ゆへひぃぃぃ!!?」
「その時点でね…。」ドゴン!!「ぼうやべでくだざいーー!!」
「見込み何って微塵もないんだよ!!!」ドガン!!「いやばばばばぁぁぁ!!!?」
ゆっくりとしては申し分ないほどの容姿をしていたまりさはボロ雑巾のようになってしまい前の面影など無くなってしまった。
「ま、まりさ!!!?」
れいむは恐怖で盛大におそろしいしいを流してしまった。お兄さんは殴るのを止め、次の段階へ移行した。
お飾りをずたずたに引き裂いた、「まりさのゆっくりたおぼうしが!!?」
髪の毛に身体が燃えない程度火を放った、「あつ!?あつい!!?まりさのさらさらなへあーが!!?」
歯を粉々にして喋れなくした、「ふぁりふぁのふぉうへぇひぃのようなふぁが!!?」
片目をあまぎった。「めぇが!?めぇがかふぁふぉがみぇまふぁいよぉー!!?」
もう何のゆっくりかすらわからない容姿になってしまった。
「ゆっくりが見たらゆっくり出来ないって制裁されるね。」
その言葉を聞いてガタガタと震えだした。お兄さんは震えるれいむを抱え、まりさをコンビニ袋へと入れた。
「殺さないで上げるよ、まりさ。こんなにしたお詫びに…ゆっくりが一杯住む公園まで送ってあげる♪」
それを聞いてまりさは力の限り暴れた。そんな抵抗は全く意味を無さかった。うざいので袋に入ったまりさを軽く地面に叩き付け黙らせ公園へと向かった。





ゆっくりが暮らしている真ん中の辺りでまりさを解放した。気力を取り戻したのか必死で話しているがさっき叩きつけられた衝撃で完全に歯が砕け喋れなくなってしまった。
「公園のゆっくりたち~!あまあまあげるから寄っといで~!!」
そう叫んですぐにお兄さんとれいむは近くの木に隠れた。他のゆっくりが集まって来た。
「かひゃあああ!かひゃあ!いいい!!?」
「むっきゅ!?なにこれ、ぜんぜんゆっくりできないわ!!」
「わかるよ~!ゆっくりできないだね~!」
「ぜんぜんとかいはじゃないわ!いなかものよ!」
「ち~ん~ぽ!ほーけーい!!」
お兄さんの言葉を聞いてゆっくりが集まってきた。当然あまあまはなかった。あったのは薄汚い塊だけであった。
集まったゆっくりはあまあまがないことに腹を立ててそこにいたまりさをぼこぼこにした。傷つきして抵抗もできない。
そして、ゆっくりの断末魔をあげることなくゆっくりした。集まったゆっくりが帰ったのを確認したあとまりさのもとに行った。
そこにはただ餡の塊しか残っていなかった。れいむは将来の幸せを約束したまりさのあまりにもゆっくりしてない死に様に恐ろしいしいを盛大に流すことしかできなかった。
「さてと、じゃあれいむの条件を言うね」
「ゆ、ゆっくりきくよ!!」うんうん、素直で宜しい。
「生まれてくる『赤ゆを絶対死なせない』ことだよ」
「ゆ、ゆっくり♪」
れいむは安堵した.野良ゆっくりならまだしも飼いゆっくりならば死ぬ可能性はないに等しい。そうれいむはお気楽に思考した。
「ただし、お兄さんは一切赤ゆには関わりません。ごはんもあげません。おトイレも処理しません!」
「・・・なんでぇ~~~!!!!?」
お気楽な思考は一瞬で砕かれた。抗議しようとしたが…。
「れいむって母性(笑)が凄いんでしょ?なら、平気でしょ?なんたって、ゆっくりの中で一番の子育て上手だもんね!」
「で、でも・・・!」
「あ、言い忘れてたけど死んだら君の大切だっただーりん以上にぼこぼこにして殺すからね♪」
「ど、どうしてそうなるの―――!!!!!??」
抗議し続けるれいむを余所にお兄さんは家へと帰宅した。

余談ではあるが、まりさにせいさいをしたゆっくりたちは近所の住民から騒がしいという連絡を受けた加工所によってゆん生を閉じた

「「「「ゆっくりできない~!!!!」」」」






れいむがにんしん!してから数日が経った。
ポン!
「ゆっきゅちぃしてねぇ~!」
「ゆぅ~♪とてもゆっくりしたあかちゃんだよ~!!」
とうとう赤ゆが産まれた。れいむに似たかわいい赤ちゃんだ(れいむから見て)。
「おにいさん!あかちゃんがうまれたからおいわいにあまあまちょうだいね!」
早速、お兄さんにあまあまを要求する。だが、出て来たのは自分の分だけだった。
「ゆ!?おにいさん!はやくあかちゃんのぶんももってきてね」
「れいむ、お兄さんは赤ゆに関わらないっていったよね?だから、自分の分から赤ちゃんのご飯は出してね」
「ゆ!ゆぇぇぇ!?」
そういってお兄さんは部屋を出てしまった。れいむは呆然としていたが
「あきゅあしゃん、れいみゅおなきゃしゅいたよぉ!」
「ゆ、ごめんねおちびちゃん!はい、ごはんさんだよ!」
渋々、自分のあまあまを赤ゆに与えた。
それからお兄さんは約束通り、赤ゆの世話一切しなかった。ご飯は勿論、トイレ処理と寝床の用意をしない。
怪我をしても…
「ゆああああん!!れいみゅのえれがちょできゅうちくるなおひゃだがー!!」
「おにいさん!おちびちゃんがけがをしちゃったよ!!おれんじじゅーすさんちょうだいね!!」
「?あげないよ。言ったよね、赤ゆに関わらないって。それにその程度の怪我ならぺろぺろすれば治るよ」
オレンジジュースすら与えなかった。
「いいからはやくそこせ!くそじじい!!」
「あー、がっかりだよれいむ。子供の世話もろくにできないなって。さてと、どんな風に虐待するか考えるかな」
「ゆっくりはやくぺろぺろするよ!!」
れいむは急いで赤ゆの傷を舐めた。幸い、傷はそんなに深くなく一時間足らずで感知した。
これ以降、おちびの行動をれいむは制限した。反抗するとゆっくりの「ぷくぅー!」で黙らせた。
悩みがあったが、赤ゆは着実に成長し子ゆっくりサイズまで大きくなった。



そんなある日のこと…
「さぁ~、おちびちゃん!きょうはおうたさんをうたおうね」
「―――――」
「ゆ!おちびちゃんへんじしてね!おへんじしないこはぷくぅーだよ!」
何も答えない赤れいむにお説教するれいむ。だが、次の瞬間・・・!
「ゆびょげぇぇぇー!!!?ゆぎょげーーーー!!!」
「ぷく・・・・!?おちびちゃん!!!」
 赤れいむの様子が大きく激変した。突然奇声を上げながら中身を吐いている。
赤れいむの身体中に妙な緑の染みが出来ていたのだ。これは唯のシミではない。
ゆっくりの死亡要因上位に食い込む『ゆカビ』だった。
 実は赤れいむ、先日降った雨が少し開いていた窓から入った霧雨程度の水滴が触れていたのだ。
この場合、良く拭き取り乾かすか親に舐めて貰うかしなければならない。ゆっくりの唾はゆカビ防止を担っている。
そのため、野良子ゆっくりは梅雨は両親からぺろぺろを受けゆカビを防止するのだ。
飼いゆっくりの場合は本来ならゆっくり病院で注射をするという予防を飼い主はしなければならない。
だが、お兄さんはそれをしていない。それどころか赤れいむの飼い登録すらしていなかったのだ。


「ゆげげげげーー!ゆごごげげげーーー!!」
「やあああ!おちびちゃん、これいじょうあんこさんはいちゃだめ!!!」
れいむは本能で理解した。このままでは死ぬと。
「おにいさん!おねがいしまぶ!!おれんじ…おれんじじゅーすざんをください!!!」
「ああ、いいよ。はい、オレンジジュースね」
駄目元でオレンジジュースを要求したが思いの外すぐにくれた。しかも、ペットボトルごとである。
オレンジジュースであることを確かめてれいむはに赤れいむぶっかけた。
「ゆぅ~~~♪これでなおるよ、おちびちゃん」
「ゆ、ゆ、ユビョーーービョビョー!!?」
「お、おちびちゃん―――!!!」



 余計酷くなった。そもそも、カビに侵食されてる時点でゆっくりの皮の機能を大きく低下させる。
この状態になってしまえばいくらオレンジジュースで傷が一瞬で回復するゆっくりと言えどもう手遅れだ。
ここで余談をしよう。ゆカビに侵される原因は大きく上げると2つある。それは食事とストレス解消だ。
野良ゆっくりの赤ゆが全てゆカビに殺されるわけではない。死ななかったゆっくりは、比較的食事を取っている。
あるゆっくり学者が調べたところ、赤ゆ1・2匹程度の場合は食事を十分に与えられるためゆカビで死ななかった。
ただし、3匹以上いる家庭は食事が満足に与えられるず、ゆカビに侵されてしまい全滅する例が多くみられた。
ストレス解消とは、赤ゆは動くことで直に解消できる。梅雨に入る前にある程度身体を動かしていれば知らない間にストレスが解消される。
先にあげて食事を満足に取らなくてもゆカビには侵されないで済むのだ。(だが、一割程度しか見たい。)



これはあくまで野良に対する例だが、このれいむの赤れいむはどちらとも満足に満たしていなかった。
食事も本来赤ゆが取るべき量にも満たなかった。怪我を恐れたれいむによって自分の行動が著しく制限されたことによりストレス増加を招いた。
さらに事ある毎にゆっくりにとっては恐怖である「ぷくー」をされたのだ。恐怖からのストレスも勿論溜まる。
つまり、この赤れいむがゆカビに侵されて死にゆくのは完全にれいむの子育てが招いたことなのだ。



れいむはこのままではおちびちゃんが死んでしまうというのを理解した。
いや、理解してしまった。このままでは、自分はあのまりさのようになってしまう…。
(いっそのことれいむがころして…!)
「あ、れいむが殺しても駄目だよ。もしそうしたらぼこぼこにせず直に殺すから」
「ゆぎゃあああああ!!?」
完全に逃げ道を塞がれてしまった。れいむはただがたがたと震えて見てるしか出来なかった。
「モ・・・リ・・・ピョ・・・!・・・」
おちびちゃんはゆっくりの断末魔をあげることすら出来ずにどろりと崩れ絶命した。普通では考えられない死に方だった。



れいむはおちびちゃんの死を悲しむよりも自分がこれから酷い目に会うという恐怖でそれどころではなかった。
恐る恐るお兄さんに振り向いた。そこにはいつもの笑顔のお兄さんがいた。
これは事故だ、だかられいむのせいじゃない。れいむは何も悪くないから許してくれるんだと希望を持った。
「お、お兄さん!ゆっく「スーパーボコボコタイム!」ドゴン!ゆべぇ!!?」
ゆっくりしてねを言う前にれいむはお兄さんの拳を喰らった。突然の痛みに混乱するれいむをよそにお兄さんは笑顔のまま殴り続けた。
ある程度殴ったらオレンジジュースをかけ回復させまた殴り続けた。拳の嵐が止み、オレンジジュースをかけて回復したれいむにお兄さんは語りだした。
「お兄さんね、最初はれいむがすきだったんだよ」ドゴン!「ゆぼぃ!!?」
「いくらある目的のために飼ったとはいえ、お兄さんの最初のゆっくりだから」ドゴン!「ゆぶぅ!!?」
「でも、れいむはお兄さんが奴隷だと勘違いしてたんだね、それに気付いてから嫌いになったんだ」ドゴン!「ゆびぁ!!?」
「実はね、あのまりさとすっきりした現場を見てたんだよ。直に殺そうと思ったな」ドゴン!「ゆべぅ!!?」
「でも、下らない良心で出来なかったから一応、れいむを信じてあの条件を出したんだ」ドゴン「ゆぼぇ!!?」
「だけど、絶対に失敗してくれるってわかってからね」ドゴン!「ゆばぉ!!?」
語りながらもれいむを殴るのを止めなかった。そして、オレンジジュースをかける事も忘れてはいない。
「それと赤ゆには関わらないって言ったけど、最低限のことはしたんだよ」
ジュースをかけながらあることをしていた事を話しだした。産まれてかられいむのご飯は赤れいむにあげられる分だけ増やしていたこと。
庭は草むしりのおまけで危険なものを撤去していたこと。つまり、赤ゆを育てるには申し分ないほどの環境であった。
だが、れいむのしていたことは自分のご飯の量だけ優先し赤れいむには死なない程度しか与えなかった。
まりさのようになるのが嫌で怪我をさせないために赤れいむの自由を奪っていた。行動も理由も母親としては最低なのが分かる。


痛みの中、あることを思い出した。
「ま、まってね!おにいさん!!!」
「うん?」
それはれいむにとって最後の希望でありこの状況を打破できるものだった。
「れ、れいむがしんだらおにいさんはひとりぼっちにもどるんだよ!またさびしいせいかつにもどるんだよ!!」
「・・・」
 それはれいむを飼った理由にある。お兄さんは振ろうとしていた拳を解いた。
お兄さんは一人暮らしで寂しかったかられいむを飼ったと言っていた。つまり、れいむが居なくなれば寂しい生活に戻る。
(ゆ!や、やったよ!これでなぐられないですむよ!!)
最後の最後でお兄さんを詰めたとれいむは確信した。れいむの言葉を聞いて思い出し、お兄さんはれいむを治療するだろう。
そして、謝罪を込めてより世話をし続けるだろう。泣いて許しをこいてくるだろう。
そしたら、あまあまを一杯食べさせてもらう。新しいおちびちゃんを作って世話もしてもらお








ドシュン!!!








「ゆげぇdajhfshiua・・・!!!??」
そんなばら色な妄想を描いていたれいむはお兄さんの蹴りで痛みで現実に戻された。
「別にいいよ、れいむが死んでも悲しくないしそれにその理由でれいむを飼っていたわけじゃないし・・・。」
「ゆーー!?ゆ、!?ゆ!?」
「お兄さんね、れいむをゆっくりを買う為の練習として飼っていたに過ぎないんだよ。れいむのお陰で大分ゆっくりの世話がどういったのかも理解したかられいむはもういらない♪」
本当の理由も聞かされた。ゆっくりを飼う為の練習・・・ただそれだけの存在だった。
「あ、紹介するね。あの子が僕の本当の飼いゆっくりだよ」
お兄さんが指差す方にはふかふかのクッションに気持ち良さゆっくりめーりんが寝ていた。
「め、めーーー!!?」



本来ならめーりんを殺しにかかるところだが無駄だと理解した。近づこうとした瞬間殺されるだろう。何たって本当の飼いゆっくりなんだから…。
お兄さんは仕上に取り掛かった。小麦粉で口を塞ぎ、両目をあまぎった。足も紙やすりでボロボロにされた。作業している中でお兄さんはもう一つの真実を話した。
「一つ誤解しないでくれ、お兄さんはね。れいむのことが大好きだったんだよ。お仕事もがんばってもう一匹ゆっくりを飼ってそれを番にしてあげるつもりだったんだ。」
お兄さんは一時、仕事から帰ってくるのが遅かった。それはれいむのためにバッチ付きの番を飼ってやるためにしていたこと。
「れいむが大けがした時はお休みの日でね、閉まっているゆっくり病院に頭を下げて診てもらったりもした」
最初のころ大けがしたれいむのために一生懸命になってゆっくり病院を探し出していたこと。
まだまだ他にもあった。ゆっくりでは数えきれないほどの量だった。それはれいむを大切に、家族として「愛していた」からであった。
「嫌いにならなきゃ、れいむが永遠にゆっくりするまでずっと一緒に暮らすつもりだったんだよ。でも、嫌いになったからもう無理な話だけどね」
だが、そんな風に思ってくれるお兄さんをれいむは「どれい」として見下していた。
「さて、出来た。じゃあ、公園へ行こうか」
最後に残った耳がその言葉を聞いてしまった。お兄さんはまりさと同じようにれいむをゴミ袋へいれ戸締りをしっかりし家を出た。


「じゃあね、れいむ。色々と楽しかったよ。」
バイバイと手を振って去っていった。余談だが、お兄さんはめーりんと幸せな生活をすることが出来た。
まりさの様に公園に放置された。だが、公園の一斉駆除によってゆっくりはいなかった。
しかし、れいむを殺す存在はゆっくりだけではない。黒き鳥がれいむの沢山いることに鳴き声気付いた。
人間がいないことを確信したカラスたちはすぐさまれいむを貪り食い始めた。悲鳴すら上げられない。


れいむは後悔した。全てにおいて後悔した。赤ゆを産んだこと。まりさとすっきりしてしまったこと。
何よりもお兄さんに嫌われることしかしなかたこと。
もしも、嫌われるようなことをしなかった今頃お兄さんと笑ってご飯食べていたかもしれない。





とてもゆっくりしたプレイスは自分で壊した。




自分の行いがあまりにもゆっくりできないことに気付いた時、全て遅すぎた。



――愚かな饅頭はカラスによって消された――。






色々なSSや漫画を見て書きたいなと日ごろから思っておりついに文章化してみました。
如何でしたでしょうか?一応「自業自得」と「制裁」を意識して書いてみたのですがすっきりできたでしょうか?

また、時間やアイディアがあれば書いていきたいと思いますのでその時はぜひお願いします。

*感想で指摘されると助かります。指摘下さった意見を参考にしつつ、次に活かしていきたいと思います。
最終更新:2010年10月10日 15:22
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