anko2404 れいむ、あかちゃんがほしいよ!!

『れいむ、あかちゃんがほしいよ!!』 12KB
いじめ 自業自得 飼いゆ 現代 突貫工事乙



「ということだからきょうからこのまりさもおうちにすむね!!!」
「めいっぱいゆっくりさせてもらうんだぜ!!ゆっくりしていってね!!!」
「何が『と、言うことだから』だ。小汚い野良なんぞ連れてきおってからに。」

いつものように、散歩に行ってたウチのれいむが玄関から呼ぶ声が聞こえたので迎えに行くと、余計なのが一つ付いて来てた。
肌も、髪の毛も、おさげも、目も、尻も、帽子も、ついでに性格も。何もかもが汚く見える野良まりさだ。 

に、しても。こいつは何を言ってるのだろうか。
いや、言ってる意味はわかってるんだけどね? 急に何言っちゃってくれてんの、オマエ。ってことだ。

「野良ゆっくりと関わるなって、あれだけ口を酸っぱくして言ったよな?」
「うん!でもまりさはほかののらとはちがってかっこいいゆっくりだからべつにいいよね!!」
良くねーよ。言い訳にすらなってないじゃねーか。第一野良には変わりないだろ。
「ゆっふっふ…まりささまをそんじょそこらのやつといっしょにしてもらっちゃこまるのぜ。にんげんのめはふしあななのぜ?」
そう言われても、いくら目を擦ろうが俺の目の前にはきったねえまりさしかいない。っつーか、誰の目が節穴だ。アマギんぞ、コラ。

「子供は作っちゃ駄目だって、作らせる予定は無いって言ったよな?
 去勢は怖いから嫌だって、お前が餡子吐く勢いで泣き喚くから仕方なく許してやったってのに…どういうことだ?」
「ゆゆっ!?とうっぜんっでしょぉぉ!?おちびちゃんがうめなくなるなんてじょうだんじゃないよ!!
 それにいくらいやがってても、いざおちびちゃんをみればおにいさんだってきっとめろめろになるはずだよ!まちがいないよ!」
だからならないっつーの。第一、俺の精神衛生上テメー一匹しか飼えないんだよ。
ただでさえれいむのせいでゆっくり自体が嫌いになりそうなところなのに、これ以上馬鹿が、しかも最終的に二匹も増えるなんて絶対ゴメンだ。
「ゆーん。それよりもおそとはさむいからそろそろおうちのなかでおはなしするのぜ。
 まりささまはあまあまじゅーすとどらやきがたべたいんだぜ。ゆっくりよういしてね!!こうきゅうひんでいいよ!」
やかましいわ、肥溜めの中身でも飲んでろ。バキュームカーに突っ込むぞ、この糞袋。

ともかく、このままではいかん。より厳しく言い聞かせんと。
「あのなあ、この際だからハッキリ言っとくぞ。
 俺は、お前らの子供なんぞ見たくもないし、そのきったねえまりさも要らん!帰ってもらえ!!」
「いやだよ!!!」
が、ハッキリと言われ返されてしまった。

「おにいさんがいらなくてもれいむにはまりさもあかちゃんもいるんだよ!!
 れいむはすっきりすればゆっくりできるしあかちゃんうんでもゆっくりできるんだよ!!!
 れいむはかいゆっくりなんだからゆっくりするのがおしごとなんだよ!
 ついでにおにいさんもゆっくりさせてあげるっていってるんだからだまっていうこときいてね!!」

………ほー、ふーん、へー、そう来ましたか。

つまり、今まで俺が言ってきたことも、お前が言ってたことも、ぜ~んぶそっくりひっくるめて、お前は覚えてないと。
今までお前の我侭にも、頭の悪さにも我慢して付き合ってきたってのに、結局お前はその程度の認識しか持ってないのか。
よくも出会い頭に『これからおにいさんをゆっくりさせてあげるね!!』などと言ったもんだ。俺はついでってか。
その一言で数あるれいむの中からお前を飼うって決めたのに…俺はゆっくりごときに、ものの見事に騙されたって訳だ。
成る程。オーケーオーケー。そう言う事ならこっちにも考えがある。

「わかった。お前の好きにするがいいさ」
「ゆっ!ほんと!?やっぱりおにいさんははなしがわかるね!」
「いいからさっさとおうちにはいるんだぜ…。これからまりさのものになるおうちを、とくとはいけんさせてもらうんだぜ」
話がわかる?ああ。俺ほど話がわかる男も、そう居ないだろうさ。

「あー、それにしてもすごいなー、れいむは。
 俺だったら、子供作ろうだなんてゆっくりしないこと、やる勇気ないもんなー」
話しがわかるついでに、一つお節介焼いてやるよ。

「ど、どういうこと…?あかちゃんはゆっくりできるんじゃないの?」
ほーら食いついてきた。お前を釣るなんぞ、超簡単。

「いーや?確かにお前にとっちゃ子供はゆっくりできるんだろうさ。
 ただ、そのあかちゃんができるまでがな……もしかして、れいむ知らないのか?これから子供を産むってのに!?」
「な、な、なにをいってるの……?しんぱいになるでしょ!ゆっくりしないでおしえてね!!」
あえて大袈裟に煽ってやると、訝しげなまりさからの視線も気にせず、れいむはブルブル震えている。
随分とゆっくりしてないこったなぁ、オイ。

「しゃーねぇなあ、教えてやるよ。
 …ゆっくりってのはな、妊娠するとゆっくりできなくなるんだぜ」
「ゆ、ゆぅぅぅぅ!!?そんなこときいたことないよぉ!にんっしんっはゆっくりできるってみんないってるよ!
 あかちゃんがぽんぽんのなかにいるとあんしんしてゆっくりできるってれいむしってるもん!うそつき!!」
「たしかに最後に、産み終えりゃそうなるだろうさ。
 でもなあ、妊娠したばっかりってのは色々不安定なんだぞ?
 なにせ、お前の餡子を可愛いおちびちゃんに移さなきゃいけないんだ」
「あんこ……あんこ!?れいむのあんこを!!?」

「そうだよ。栄養として、餡子をお前の体から貰うのさ。
 餡子を体の中から子供に吸い取られるってのは、どんな気分だろうなあ。れみりゃに吸われるより辛いのかねえ?
 なにせ、生まれるのは元気な元気なおちびちゃんだ。お前、餡子取られすぎて干からびちまうかもな」
「ゆえぇぇ!?れいむれみりゃにあんこすわれるのやだよ!
 …それよりもゆっくりできないの?そんなのぜったいやだ!!」
「嫌だって言っても、お前がそれを選んだんだからどうしようもないよなあ。
 あ、そういやまりさがいるから、その分お前のメシ減っちまうな。たーいへんだぁ。こりゃますます死ぬ確立が増えるか?」
「まりさが…?まりさはれいむのごはんをとるの…?まりさはれいむがきらいなの…?」
「ゆっゆ~ん、ゆっくり~♪…ゆ?なにまりさをみてるんだぜ?
 もしかしてまりさのかっこよさにみとれてるんだぜ!?りりしくてごめんね!!!」
「まりさが…どうして……れいむしにたくないよぉ……」
よーしよし、いい感じに不安定になってきてるな。
「でもすっきりはまたあとにするんだぜ!すっきりはおうちのなかってまりささまはきめてるのぜ!!」
違う意味で(元から)不安定な馬鹿は放っておいて、もう一押しだ。

「おまけにそれだけじゃないんだな、これが」
「ゆぅぅぅぅぅ!!?まだあるのぉぉぉ!!?」
「そりゃそうだ。新しい命を一つ作るんだぞ?そんなに簡単でたまるかよ。
 で、だ。それだけの事を我慢して子供が外に出てくるってなったその時!
 お前は死ぬほど痛い思いをすることになるだろう」
「ど、ど、ど、どぼじでぇぇぇぇ!!でいぶがんばっであがぢゃんうむよ!なのになんでぇぇぇ!!?」
恐怖のあまり、今度は歯をガチガチ鳴らしている。確か砂糖菓子で出来ているはずだが、砕けないのだろうか?

「いや、頑張るのは当然だろ。…ところで、お前が子供を産む時、どこから出てくる?」
「どこって…まむまむでしょ?それくらいしってるよ!」
「そう!それだよ!!お前のまむまむって子供がすんなり出て来れるほどでかいのか?
 もしそうでなかったら、お前は子供が生まれるまでまむまむが裂けそうなほどの痛みに耐えなきゃならんってことだ!!」
「ゆひぃぃぃぃぃぃ!!まむまむがいちゃいいちゃいになるのはゆっぐりできないぃぃぃぃ!!」
「ちなみに頭から生えてくる場合でも、生まれた後に茎を抜く時、餡子が根こそぎもってかれるほど痛いらしいぞ」
「ぴぃぃぃぃぃ!!あんこしゃんでていかないでもどっちぇきちぇねぇぇぇぇぇ!!!」
「ああ、でも、そこのまりさのぺにぺにがおちびちゃんよりでかけりゃ、先に広がるから痛くないかもな。
 蔓形妊娠の場合はともかく、せめてもの救いってやつだ」
「ほ、ほんとっ?まりさっ!まりさのぺにぺにはおっきいの!?」
「ゆん?あったりまえだぜ!まりさのぺにぺにはれいぱーもまっさおになるほどおっきい!…と、おもってるんだぜ」
「ほんと!?じゃあおちびちゃんをうむとき、いたいいたいにならなくていいんだね!やったー!!」
「あ、でもそれじゃすっきりの時にすっげぇ痛いってことになるよな。
 ハハッ、じゃあすっきりって全然気持ち良くないじゃん。むしろ駄目じゃん」
「ゆゆっ!?すっきりはすっごく気持ちよくてゆっくりできるっていっでだのにぃぃぃ!やだー!!!」

おー、取り乱しとる取り乱しとる。なんか段々楽しくなって来たなあ。
正直言って、俺がこいつを飼い始めてから今が一番ゆっくりできてるかもしれん。

「いやー、そんなにゆっくりできない思いをしてまで子供が産みたいなんて、ほんっと尊敬するよ。
 お前の決心がそこまで硬いってんなら、もう俺も止めないから思う存分産んでくれ。……死ぬなよー」
「ゆぅぅぅぅ…おちびちゃんはゆっくりできるとおもったのにぃ…」
更に俺が煽ると、れいむは心配そうに、能天気にへったくそな歌を歌ってるまりさの方をチラチラ見ている。
…多分、パートナーからの心強い一言でも欲しいんだろう。あの突き抜け馬鹿にそんな気が利くとは思えんが…

「まりさぁ・・・」
「ゆ~ゆゆ~まりささま~はさいきょお~♪……ゆ?どうしたんだぜ?れいむ」
不安げにしているれいむを前にすっ呆けている。案の定、これまでの俺たちの話を八割も聞いてなかったみたいだ。
「れいむは…れいむは…すっきりが…おちびちゃんが……」
「・・・? ああ、そういうことかぜ!れいむ、あんしんするのぜ!」
が、思ったよりもまともな顔つきでれいむを見つめ返している。若干だけど、れいむも安堵したようだ。


「まりささまのぺにぺには、おちびちゃんなんてはなしにならない『ばずーか』なみなんだぜ!!
 れいむをまちがいなくてんごくにつれていってあげるから、たのしみにしておくのぜ!!!」
「・・・っ!!  ゆあぁぁぁぁぁぁ!!でいぶじにだぐないぃぃぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!」
でも、やっぱり馬鹿だから駄目だった。

あーあ、何やってんだか。よりにもよって、最悪な台詞チョイスだ。
このタイミングでそんなこと言えば、違う意味に取られて当然だろうに。

「ゆがぁぁぁぁ!!ばでぃざはでていげ!!でいぶをごろぞうどずるばでぃざはででいげぇぇぇ゛ぇ゛!!!」
「ゆゆっ!?きゅうにどうしたんだぜ?もしかしてがまんできなかったのかぜ!?」
見事に地雷を踏み抜いたまりさが、更にれいむの怒りのボルテージを上げていく。
・・・すげえな。傍から見て始めてわかるが、ゆっくりの煽りスキルってのはあんなに高いのか。

「じねっ!じねっ!!でいぶのがわりにじねぇぇぇ!!!」
「ぶっ!ゆぶぅっ!ど、どぼじでごんな、あばぁ!!」
そう言っている間にも、怒り狂ったれいむがまりさをぼっこぼこにしている。 おぉ、もみ上げで竜巻旋風脚。

「ゆひぃぃぃぃ!!もうこんなれいむはごめんなんだぜ!!いくらまりささまでもみがもたないのぜっ!!
 せっかくいっきにおうちとごはんとすっきりどうぐがみつかると『ぎえうせろくそばでぃざぁぁぁ!!』ゆひぃぃぃ!!
 いわれなくてもすたこらさっさなんだぜっ!!にげあしはやくてごめんねえええぇぇぇ………」
「…ゆはぁ…ゆはぁ……」
数分後、れいむはとうとうまりさを追い詰め、まりさはボロボロの体で出て行った。
それにしても凄まじい逃げ足だ。想像はしてたが、言ってることは最後までゲスそのものだったな…。

ま、それはともかくなかなか面白い見世物だった。こんなに楽しい気分になったのは久しぶりだ。
さーて、さっさと部屋に帰って次のを探さないとな。
「ま、まってね、おにいさん!!れいむもおさんぽおわりだよ!!
 もうおちびちゃんほしいだなんていわないからあんしんしてゆっくりさせてね!!」



「・・・は? 誰、お前」
「・・・ゆっ?」

「いやいやいや、俺、お前みたいなでいぶ知らないんだけど。どこから来たんだ?」
「な、なに、いってるの・・・?れいむは」
「はぁ?お前こそ何言ってんだよ。確かに俺はれいむ飼ってたけどさあ。
 子供産むとか野良と一緒に暮らすとか、挙句の果てにゆっくりさせろとかクソ生意気なこと言うから、『捨てちゃった』」
「すてっ・・・え?そんな、うそだよね・・・?おにいさんははかわいいれいむを・・・」
「第一、好きにしろとは言ったけど、飼ってやるとも戻って来いとも一言だって言ってないしー。
 おぉ、そういやお前、野良ゆっくりのくせにボロっちい銅バッジつけてるじゃん。
 もしかして捨てゆっくりか?マナー悪りいなあ。『バッジはちゃんと取って、後腐れ無くしないとなあ』」
「ゆぎっ!!あ、あ、でいぶのばっじさんんんん!!
 まっで!かえじで!!それがないとでいぶ、みんなにちやほやじでもらえないよぉ!!
 のらにはなりだぐない!!おねがいだがらがえじでよぉぉぉぉぉ!!!」
「んなこと言われてもしらねーよっと。お前も元飼いゆっくりなら、培った知識でも披露してやればいいんじゃね?
 そうすりゃ万が一くらいの確立で、飼いゆっくりだったって証拠ぐらいにはなるかもよ!
 たとえば、糞ガキ産もうとするとゆっくりできなくなって死ぬとかさあ!  ハハハハハハハハ!!!」
「やだぁぁぁぁぁ!!ゆあぁぁぁぁん゛!!ゆ゛あぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛!!!」

こうして俺は、散々ボロクソに言われて泣き叫ぶ『知らない』れいむを無視して、玄関の扉を閉めた。
しかし、相変わらず玄関先でキーキー泣き続けるのでいい加減に鬱陶しくなり、
戻ってどてっ腹に一発蹴りこんでやると今度こそ静かになった。ようやく諦めて逃げたのだろう。

やれやれ、やっぱりペットショップの店員が言うことはあてにならない。頼れるのは自分の勘だ。
れいむは能天気でゆっくりとして一番スタンダードだって言うかられいむの中から選んだのに、すっかり騙されちまった。
あれじゃ能天気じゃなくて、ただの馬鹿か、もしくは文字通りの脳無しだ。

さて、次に飼うゆっくりは何にしようか?
とりあえずゆっくり飼育ハウツーサイトに目を通しながら、頭の中でれいむとまりさをチェックから外す。理由は言うまでもあるまい。

元気でも大人しくても、愛嬌があっても無くてもいいから、今度はせめて致命的な馬鹿じゃないのが欲しいなあ。

まあそれすら難しいのがゆっくりってやつなんだろうけど…



P.S.

一ヶ月後。街では、頭から蔓を生やしたり腹を膨らしたままカラカラになって死んでいるという野良ゆっくりの姿が、大量に目撃されるようになった。
理由は何だ原因はこうだと世間は騒いでいるが…まさか、本当に広めて、しかもそのとおりになってしまうとは……。
さすが思い込みで生きる不思議饅頭。恐るべし。


・・・俺はただ、妊婦さんにありがちな辛さをゆっくり用に脚色して、適当に話してみただけなんだがなぁ・・・・・・









・あとがき
何から何までいい加減な話です。
でも、書いてる方はこんな話のほうが楽しかったり。
後、別に妊婦の方々を馬鹿にしているわけではないので、そこの所はご了承ください。


では、最後までご覧頂いた方々、本当にありがとうございました!!

                                                 小五ロリあき
最終更新:2010年10月12日 15:59
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