「条件」を書いたものです。まだ名はありません。
今回も「格差」が大きく出ています。以下の注意点があります。
・誤字脱字、文的に変なところがあるかも知れません。
・希少種優遇ものです。(希少種は死ね!!という派の方はUターンをお勧めします)
・納得いかない終わり方かも知れませんので覚悟の上でご覧下さい
・設定に納得いかない点があるかも知れませんがご了承下さい。
以上の注意点を踏まえた上でお楽しみください。
それでは始まり始まりー
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「やい、くそじじい!まりささまたちにあまあまをけんじょうしろだぜ!!」
「れいむはおなかがすいてかわいそうなんだよ!いっぱいちょうだいね!」
「はやくしなさい!まったくいなかものはとろすぎるからこまるわ!」
「むきゃきゃきゃ!ていのうのぶんざいでいだいなけんじゃのぱちぇにやくだてることをこうえいにおもいなさい!」
「・・・」
家から少し離れたコンビニに出かけた。買ったものは雑誌、飲み物とスナック菓子。
気になる漫画を立ち読みをしていい気分転換が出来たと歩いていた矢先にこれだ。
「なんでお前らに食べ物やらなきゃいけないんだよ?馬鹿か?死ぬのか?」
「・・・ゆふふふ!ばかはじじいのほうだぜ!」
「これをみなさい!いなかもの!」
「あ!」
よく見ると4匹の飾りには金バッチがついていた。体も割と綺麗な方だが・・・
「お前らどっかから盗んで来たのか?」
「ゆゆっ!?しつれいなどれいだね!これはれいむたちのだよ!!」
「本当かよ。なら、調べさせろ。」
俺は四匹のバッチの裏を確認した。確かにそれぞれについているバッチは付けている者の種類を指している。
「これでわかったかだぜ!だったらはやくあまあま「ちょっと待て」」
「お前ら金てことは飼いゆっくりだろう?飼い主にあまあまを貰えばいいだろうが」
普通に考えれば金がこんなことをする筈がない。考えられるのは・・・
「お前ら、捨てゆっくりか?」
この口の悪さだ。捨てられてもおかしくない。汚れも目立たないとはいえ付き始めている。
「むきゃきゃ!いだいなぱちぇがすてゆっくりですって!」
「とかいはなありすがすてられるわけないじゃない、このいなかもの!」
「れいむみたいなゆっくりできるゆっくりをすてるにんげんなんてこのよにいないよ!」
「まりささまたちはいえでゆっけりだぜ!」
「は?」
聞くところによるとこいつらは仲良しグループで4匹とも飼い主の愚かさに絶望し家出をしたそうだ。
別に聞きたくはないがゆっくり共は家出をした理由を話し出した。
れいむは子供が欲しかったが飼い主に反対されていた。
我慢できなくって家に来た飼いゆっくりのちぇんとすっきりをした。子供が出来たのはちぇんの方だったがれいむは満足した。
だが、飼い主は物凄く怒り茎に付いていたれいむにのおちびちゃんを潰した。れいむはあまりの怒りに家を出たそうだ。
まりさは元気に遊んでいたら奴隷のガキ、つまり飼い主の子供がまりさのゆっくりプレイスに入って来た。
少しせいさいしていたら飼い主の平手打ちを喰らったそうだ。まりさは家出を決意した。
ありすはとかいはなコーディネートをしていたらしく会心の出来だと喜んでいたら飼い主が帰って来た。
コーディネートを誉めてくれると思ったありすだが、来たのは罵倒と蹴りであった。
いなかものだとは思っていたがここまでいなかものだとは思わなかったありすは家出をしたのだ。
ぱちゅりーはけんじゃな読書タイムを満喫していたところを飼い主が帰ってきた。
天才的な頭脳が疲れたのであまあまを要求したら飼い主がくれたのは殺意の篭った拳であった。
ぱちゅりーは余りにも愚かな奴隷に幻滅し家出をした。
自分達の話のゆへんとしている四匹。引っ立ている四匹を他所に俺はただ呆れていた。もう帰ろうとしたその時・・・。
「!?」
俺はあるゆっくりに目が止まった。四匹を無視しそのゆっくりの元に走った。
「おい!大丈夫か!?」
「じゃ・・・おおお・・・」
あまりの暑さで死にかけている銀バッチのめーりんを見つけた。
「ゆ!くずめーりんがいるよ!」
「むきゅ!まったくゆっくりしてないわね!」
「ほんとうにいなかものね!」
「かんだかいまりささまがいまらくにしてやるだぜ!」
めーりんの存在に気付いたゆっくりは罵倒し始める。だが・・・
「うー!だまれ・・・!!」
「「「「ゆっ!?ふ、ふらんだあああああああああああああー!?」」」」
「だまらないと金バッチだろうがころす・・・!!」
「「「「ゆあああぁぁぁぁぁ・・・」」」」
突然現れたゆっくりふらんが四匹を睨み付ける。しーしーを盛大に漏らす四匹。
俺は急いで買ったスポーツ飲料をめーりんに飲ませた。すると渇いていた肌が元に戻っていく。表情もゆっくりしてきた。
辛そうだったふらんにも残りのスポーツ飲料を飲ませた。夜行性と思われているふらんだが一応昼も行動できる。
だが、この暑さは流石にしんどかったようだ。めーりんのバッチ番号を確認した俺は職場に電話をかけた。
「もしもし、職員の・・・○○か!ちょうどよかった!例のめーりん見つけたぞ。
容態は脱水をしていたがスポーツ飲料の飲ませたから今はもう大丈夫だ。
早く飼い主さんに・・・そこにいるのか。なら、場所は・・・」
現在地を説明し頼み事をして電話を切った。
「めーりん、すぐにお兄さんが向かいにくるぞ」
「じゃおお・・・」
「めーりん・・・」
どこか俯かない顔をするめーりん。ふらんは心配そうにめーりんに寄り添う。電話をして5分位経った頃。
四匹は小声でめーりんの悪口を言っている。ふらんが睨み付けで黙らせた。
目の前にスクーターが一台止まった。ヘルメットを取り、俺の元に凄い勢いで近づいて来た。
「めーりん!よかった・・・よかった!」
抱えていためーりんを受け取った途端、めーりんを抱きしめる青年。今にも泣き出しそうだ。
「じゃおおおおん!じゃおおおおおおん!!」
「いいんだよ・・・お兄さんも悪かったんだ・・・無事でよかったよ」
喋れないゆっくりであるめーりんと完全に意志疎通をしている。喋れないゆっくりと意志疎通が出来るのはかなり良い信頼関係を築いている証拠だ。
めーりんは家出ゆっくりであった。
青年の説明によれば、めーりんのお気に入りのクッション(お兄さんからの最初のプレゼントで一番の宝物)を青年は説明せずに洗濯してしまったらしい。
それを捨てられたと勘違いしためーりんは外へ飛び出してしまった。しばらく泣いていたが暗くなってしまい帰れなくなった。
途方にくれているとふらんが心配して話しかけて来た。めーりんは事情を説明するとふらんは巣に招き入れた。
友達になってくれた。めーりんは初めて友達が出来た。
翌朝、めーりんは家に帰ってお兄さんに謝ろうとふらんの巣を出た。だが、あまりの暑さに途中で動けなくなった。そこを俺に救われたと言っている。
ふらんも心配になって急いで後を追ったそうだ。追い付いた時、そこの四匹がめーりんを罵っているところだったので威嚇に入ったそうだ。
青年はめーりんを馬鹿にした四匹を冷たい目で睨んだ。四匹はその目に恐怖し、しーしーを流した。
だが、そいつらのことよりも今はめーりんが無事であったことが嬉しかった。
「本当にありがとうございます。なんとお礼を言えば・・・」
「いえ、これも仕事ですから。それにお礼はふらんに言ってあげてください。」
俺がそういうと青年はふらんにも深くお礼を言った。そして、ある提案した。
「ふらん、お世話になったのに一つ頼みがあるんだ。お兄さんとめーりんと一緒に暮らさないか?」
「うー!?」
その提案にふらんは驚いた。このめーりんはかなりの引っ込み思案で中々友達が出来なかった。
ふらんはそんなめーりんの初めての友達だ。出来れば一緒にいさせてやりたいと青年は考えた。
「じゃおおじゃおおおん!」
「めーりん・・・。」
完全には理解できないがめーりんが何を言いたいのか俺でも分かる。ふらんは顔をあげた。
「ふらんもめーりんと一緒にいたい!」
青年はめーりんとふらんを抱き抱え、俺にもう一度深くお礼を言って帰っていく。
見送ったあとに残ったのは俺と金バカの四匹が残った。
四匹はめーりんの姿を見て羨ましくなった。ゆっくりできないと蔑んでいためーりんのあのゆっくりとした光景には羨ましいと思えた。
「安心しろ、お前等のももう少しで来るから」
「「「「ゆ!?」」」」
俺の発言に驚いたがすぐに態度が戻る。
「そうだね!あのくずめーりんだってむかえにきってくれるんだよ」
「とかいはなありすたちだってとうぜんむかえにくるわ!」
「けんじゃなぱちぇがいなくなったんですもの!けっそうをかえてさがしているわ!」
「はやくくるだぜ!どれい!」
帰ったらどうするか迎えに来るのが遅かった奴隷をどう制裁するかを和気あいあいと話す四匹。
すると四匹は大きな影に包まれた。この影の主はきっと奴隷だと確信する四匹はくるっと後を向き「ゆっくりしていってね」を言おうとした。
心の広いれいむたちは遅れた奴隷に対して過ぎる言葉だったが自分達の最高のゆっくりしていってねを聞かせてやることにした。
「「「「ゆっくりしていって・・・ね?」」」
振り向いた先にいたのは飼い主ではなかった。そこにいたのは・・・
加工場の制服を着ていた人間であった。
「先輩、休暇なのにお疲れ様です!」
「いや、これを放置していく訳にはいかないからな。」
突然、現れた加工場の人間と親しく話す俺を見て混乱する四匹。混乱していたが次の言葉で正気に戻させた。
「こいつらですか?処分届けがあったのは?」
「そう、ご丁寧に四匹一緒に俺に絡んできやがったよ。まあ、手間は省けたがな。」
「あー災難でしたね」
四匹に嫌な言葉が耳に入った。処分。それはペットショップで散々聞いた言葉。それになったものは永遠にゆっくりしてしまうこと。
「「「「どうじでじょぶんされるのー!!!?」」」」
「・・・お前等が散々奴隷とか吐かした人からの頼まれたんだよ、俺達」
「じじいはなにものなのぜ!?」
「俺か?俺は・・・」
後輩の一人が持っていた頼んだものを受け取り頭に被せた。
「俺は加工場の職員だ。ついでにいうとこの地区のリーダーさ。」
俺が被ったのは加工場の帽子だ。それを被った途端、四匹は目を見開いて静かになった。
「一応説明してやるよ、なんで処分されるかをな」
四匹は冷や汗をかき始めたが無視して続けた。
「まず、れいむ。他人の飼いゆっくりを無理矢理れいぷして子供を作らせた奴はもう面倒見切れないそうだ。
あ、お前がれいぷして出来た子供はちぇんの飼い主から引き取ってお兄さんが育ててるから安心しろ。でも、れいむ種は潰したらしいぞ。」
「ゆう?ゆう・・・?」
「まりさ。お前がせいさい!しようとしたのは飼い主の妹だ。妹を傷つけようとしたお前の顔なんて二度と見たくないって。
お前の遊び道具とか集めていたガラクタはもう捨てたってさ。」
「ま、まりさのたからものを・・・?」
「ありす、お前がとかいはなこーでぃねいとをしたせいで色々なものが駄目になったそうだ。
なによりも許せないのは飼い主の大切な品を無惨に壊したことだ。あんな田舎者ですらないありすなんていらないそうだ。」
「あ、ありすがいなかものいか・・・?」
「最後にぱちゅりー。お前が理解も出来ないくせに弄った本はべとべとでもう読めなくなったらしい。
その中には大切にしていたものもあったみたいでな。もうお前みたいな無能なゲロ袋はいらない!だって」
「ぱちぇば・・・むのう・・・?」
告げられたことがあまりにショックで無言になった。俺はお構いなくとどめの一撃を言い放った。
「れいぱー母性もげす帽子もいなかもの以下も無能で馬鹿なゲロ袋もいらない。つまり、お前は・・・」
四匹の付けていた金パッチをむしり取り俺の足元に落とした。
「自由な野良になったってことだよ」
足元に落としたバッチを原型が分からなくなる位踏み潰した。四匹は何も言えなかった。自分達の誇れることが既に跡もなく無くっていたという事実を突き付けられたからだ。
「さて、加工場に連れていてくれ。でもな・・・」
後輩に指示を出して俺は家に帰った。貴重な休日を堪能するために・・・。
あれからめーりんは幸せに暮らしている。もう二度と家ではしないだろう。
ふらんのお飾りにはめーりんと同じ銀バッチが輝いている。野良出身でありながら短期間で取れたのはめーりんと一緒がいいという思いが強かったからだろう。
お兄さんもめーりんだけでなくふらんにも愛情を注いだ。なんたって、めーりんの初めての友達であり・・・
「「「めーりんー!ふらんー!遊ぼう~!」」」
「じゃあああん!」
「うー!うー!」
引っ込み思案だっためーりんを変えてくれる切欠を作ってくれたのだから。
他にもめーりんには友達が出来た。積極的に他のゆっくりとも交流をするようになった。
いつも一人ぼっちで寂しそうな顔をするめーりんはもういない。
めーりんとふらんには欠かせない日課がある。それはお昼寝をすることだ。
その寝顔はとてもゆっくりしていた。
飼い主のお兄さんは風邪を引かないように掛け布団を掛けてやる。
めーりんは天命を全うするまで幸せなゆん生を送ったという。
・・・一方、あの四匹はというと
「んほほおおおおお!!!いいまむまむよれいむ!!!」「いやじゃああああ!!!しゅっきりしたくない!!!」
「まりざはずっぎりじだくないだぜ!!!!」「つんでれさんなのねー!!!!あんしんしてー!ありすがとかいはなあいをいっぱいそそいであげるわー!!!」
「やべでぇぇ!!!ありすがありすをおかさなでー!!!!」「いいわー!!このきんだんのすっきりみたいでとてもとかいはよー!!!!」
「びょうじゃくなばちゅりーがなんどやってもしなないなんてー!とかいはよー!!!」「むぎゃああああ!!!!??だれがばじゅりーをごろじでー!!!」
れいぱーありすによって無理やりすっきりさせられた揚句、薬によってすぐ赤ゆっくりが産まれるようになった四匹。
すっきりをして瞬く間に赤ゆっくりが産まれる。だが、4匹は産まれて来た我が子と「ゆっくりしていってね!」の挨拶を交わすことが出来ない。
「やべでぇぇぇ・・・!!まりざのあがじゃんいぎゃないでー!!!!」
「もどでぐぎで・・・!!ずりずりじようよ!おうだをうだおうよ・・・!!!(グシャ!)お、おじびじゃん・・・!!」
「ありずのどがいはなあがじゃんが!!(グシャ!)もうやべぇでー!!!(グシャ!)ゆぎゃあああああ!!!」
「ぱぢぇのけんじゃなおぢびじゃんが・・・!!やべぇで!お、おじびじゃん・・・!そんなべでみない(グシャ!)おじびじゃん!!!!」
何故なら産まれた我が子はペルトコンベアーに乗せられ商品の材料になったり、実験のための道具になったり、補食種の餌になったりと一切ゆっくり出来ず死んでいく。
断末魔や助けを呼ぶ声、なんで助けてくれないと言わんばかりの殺意の籠った目線を送る子どもや必死でいい子になると叫ぶ子供がいる。
助けることが出来ない四匹は泣く暇もなくすっきりをし続ける。
すっきりが終わり、牢屋に近い入れられても四匹には休める訳がなかった。
「よぐもまりささまをだまじだな!!!このクソどもがー!!!!」
「じね!じね!れいむたちをだまじだゲスはじね!!」
「なにがかいゆっくりにしてやるだ!!!なにがごはんをめぐんでやるだ!!!」
四匹以外にもゆっくりは多く入れられている。それらのゆっくりは殺意をこもった罵倒と攻撃を繰り出す。
「やべぇで・・・!!もうやべぇで!!!」
「ゆっぐりじだいよ・・・!!ゆべぇ!!?」
「ありすのかみのけんさんひっぱらな(ブチ!)ああああ!!!」
「どうじでえれえれできないの!!!??(ドゴ)むぎゃああああ!!!」
四匹にはエレエレ防止用の薬と非ゆっくり症防止用の薬を打たれているので簡単には死ねなくなっている。
何故ここまで恨まれているのか。それはこの四匹が家出をしていた時に遡る。
四匹は餌には困らなかった。何故なら野良にとっては上級のごはんを食べることが出来ていたからだ。(飼いゆっくりの頃のごはんに比べればレベルが低いが)
餌を多く集められるゆっくりから貰っていたのだ。ある提案をして・・・
「まりささまたちにごはんさんをくれたやつはいえにもどったらどれいにかいゆっくりにしてもらうようにたのんでやるのぜ」
「かいゆっくりがだめでもおいしいごはんをもってきてあげるわ。どう?とかいはなはなしでしょ?」
「でも、おいしいごはんじゃないとだめだよ!いっぱいくれたゆっくりにはどれいにつよくめいれいするよ!」
「かいゆっくりになれなくてもおいしいごはんさんはてにはいるのよ!とてもけんじゃてきでしょう?」
野良ゆっくりたちはその提案を信じた。勿論金バッチを付けていたのは大きい。
最高級のご馳走といえるべきご飯を四匹に渡したのだ。
野良にとっては飼いゆっくりになれるかもしれないというのは又とないチャンスなのだ。
だが、餌を渡したゆっくりたちは裏切れた。しかも最悪なことに渡していたゆっくり全員が加工所に捕まったのだ。
そこで出会ったのはあの四匹だ。野良達は理解してしまった。こいつ等はもう金バッチの飼いゆっくりではないことを・・・
散々利用されたという怒りが爆発し、この様に四匹はストレス解消のサンドバックになったのだ。
食べ物をくれたゆっくりの殆ど処分されても今度は残ったゆっくりには「捨てられた飼いゆっくり」と罵られるようになった。
ボコボコにされた四匹は飼い主を罵倒する。
自分達を捨てたことを罵倒した。奴隷としての役目を果たしていないことを罵倒した。
それが四匹にとってのストレス解消法なのだから。
・・・ポチ・・・
職員が四匹の前にテレビをつけた。そこに映っていたのは・・・奴隷と言っていた飼い主と・・・見知らぬゆっくりであった。
とても楽しそうにゆっくりしている飼い主と見知らぬゆっくり。
今まで奴隷のあんな楽しそうな顔を見たことが無い四匹は少しフリーズしていった。
「「「「――なんだあの「お前らの元飼い主の新しいゆっくりだよ」ゆ!!?」」」」
新しいゆっくりという言葉にまたフリーズする四匹。お構いなしに職員は続けた。
れいむの元飼い主と一緒にいるちぇんは、れいむがちぇんをレイプして作った子供だ。お兄さんはちぇんの飼い主から謝罪を込めて引き取ったのだ。
飼い主の持つ猫じゃらしを一生懸命追いかけるちぇん。その姿を見てお兄さんはとてもゆっくりした顔をしている。
まりさの元飼い主と一緒にいるさなえは、怪我をしているところを加工所が保護したゆっくりであった。まりさの代わりにと加工所がそれ程高くない値段で提供した。
さなえと一緒に歌を歌う飼い主の妹。その光景はとても楽しそうであった。お姉さんは楽しそうにしている妹の姿を見てとても優しい笑顔をしている。
ありすの元飼い主と一緒にいるさくやは、飼い主のお爺さんが死んで途方に暮れていたところを保護された。ありすの元飼い主に試しにとさくやを提供した。
お兄さんはさくやを気に入り正式に飼いゆっくりにした。今は一緒になって部屋の掃除をしている。だが、お兄さんは楽しそうであった。
ぱちゅりーの元飼い主と一緒にいるぱちゅりーは、とても利口であった。あの後、知り合いからぱちゅりーの子供を引き取ったらしい。
今度は失敗しないと頑張ろうとしたお姉さんだが、元から優秀であったぱちゅりーにその決意は必要なかった。
ぱちゅりーに本を読んであげるお姉さん。一生懸命聞くぱちゅりーの姿を見てこれからの成長を楽しみにしている。
「「「「・・・」」」」
映像が終わり、真っ黒の画面を唯見続ける四匹。正直、この生活はいつか終わると思っていた。
奴隷が結局、自分達を引き取りに来ると考えていたからだ。だが、この映像を見て確実に確定してしまったものがある。
迎えに来るなんてことはこの世が滅んでも絶対にあり得ないと。だって、奴隷・・・飼い主は新しいゆっくりと幸せにしているのだから。
四匹は見たことが無かった。新しいゆっくりに向ける優しく暖かくほほ笑む飼い主の姿を・・・。
「ご、ごめんなざい!!!!ぜんぶれいぶがわるがだでず!!!!」
「ばりざがじょうじごいでまじだ!!!いいごになるがらだずげでぐだざいいい!!!!」
「ありずがいながものでじだ!!もうごーでぃねいどなんでじまぜんがら!!!!!」
「ばちゅはむのうでおおばかものでじだ!!!おりごうにながるがら!!なるがら!!!」
この状況を脱出することが出来ないと理解してしまった四匹は掌を変えた様に謝りだした。
チャイムが鳴る。このチャイムが鳴るということは地獄の開始であることが四匹の芯に植えつけられたいた。
部屋に入ってきた職員に連れて行かれながらも四匹は謝り続けた。だが、無意味にも程がある・・・。
飼い主たちの頭には前のゆっくりのことなんて微塵も残っていない。だって、今自分にとてもゆっくりできるゆっくりがいるのだから・・・。
テレビをつけた職員は帽子・・・いや、俺は帽子をとった。
「散々好き勝手してきいたツケだ、馬鹿どもが。それと・・・」
俺は四匹に向かって舌を出した。
「俺の休みを邪魔した罰だよ。死ぬまでゆっくりしていきな」
そういって俺は再び帽子を被り、仕事へと戻っていた。
家出をした代償として四匹は、誰からも優しくされず激痛と苦悩を強いられるゆん生を支払うことになった・・・。
四匹は仲良く加工場という地獄で天命を全うさせられた。
家出をしたゆっくりの結末は二つに分けられる。
一つはお互いの大切さを再認識しより良い仲を築いていける結末。
もう一つは、完全に見限られ栄光の生活は崩壊に惨めで愚かな姿になるという結末。
四匹は、飼い主に感謝をせず奴隷と言い続けた挙句、飼い主を失望させる地雷を自ら踏みぬいた。明かなる自業自得である。
自分の愚かさを理解してももう遅すぎる。何故なら、一度失った信頼を回復させるなど奇跡に近いからだ。
それがゆっくりなら尚更である。
~E N D~
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あとがき
五作目です。如何だったでしょうか?
基本種4匹のゲスを酷い目に遭わせるのって楽しいね!という感覚で作ってみました。
前回は長過ぎたので今回は20KB位に抑えてみました。読みやすかったでしょうか?
楽しんでいただけて、尚且つすっきりできたら幸いです。
それではお読みになられた方に感謝をしつつ、手短いですが今回はこの辺で・・・。
過去作
・1856「条件」
・1907「嫌われた代償と招く幸福(前編)」
・1914「嫌われた代償と招く幸福(中編)」
・1957「嫌われた代償と招く幸福(後編)」
最終更新:2010年10月13日 11:18