・駄文長文注意。
・愛で&希少種優遇&独自設定だらけ。
・希少種は胴付きでかつ能力がチートです。厨二です。そしてガチのHENTAIです。
・それでも構わないという方はゆっくりどうぞ。
・重要:おまんじゅうあきさん、HENTAIあきさんリスペクト。でもごめんなさい。
***
「ん~、ゆっくり狩りなんて久しぶりねー!」
夏の日差しの中、ゆかりん姉ちゃんが大きく伸びをした。
いつもの紫のドレスに白の長手袋。
そして今日は白い日傘をさしている。
「ねえ、ゆかりん姉ちゃん。それどう見ても山に入る格好じゃないよね?」
「いいのよ。私は弟ちゃんに付いてスキマ移動するだけだから」
「南無三っ! 最初から楽する気満々なのは良くないと思いますよっ!?」
「こぼね~。ひじり様、気にしてもしょうがないですよ~。それがゆかり様ですから~」
「……ゆゆ、さりげなく酷いこと言ってない?」
「ゆかりん姉ちゃんこそ、少しは自分の所行を顧みようよ」
その横にいるのはひじり姉とゆゆ先生。
ふたりとも格好はいつも通りだが、流石に足にはトレッキングブーツを履いているし、頭にお飾りのないひじり姉は麦藁帽子をかぶっている。
「なによぉ~? そんなこと言うなら、弟ちゃんのゆっくり袋運んであげないんだからね?」
「スキマって便利だよねっ、ゆかりん姉ちゃん最高!」
「弟さん……」
「弟様ぁ……」
「だってゆっくり袋運ぶのマジで大変なんだよ!?」
ゆっくりが詰まっているだけあって、ひと袋50キロ前後あるし!
生け捕りだから中で動いて運びにくいし!
「それも修行です……と言いたいところですが、少しくらい私が運んであげますよっ!」
「私がゆっくり使って運んであげてもいいのよ~?」
「やめてよふたりとも! そんなことされたら、私が弟ちゃんの側でべたべた出来なくなっちゃうじゃない!」
「「べたべたさせない為に言ってるんです!!」」
「ゆがーん!?」
「いやゆかりん姉ちゃん、ばあちゃんの山なんだし、少しは自重しようよ……」
ショックを受けるゆかりん姉ちゃんに、俺はそっと突っ込んだ。
そもそも俺達が何故ばあちゃんの山にいるかと言うと、うちの村の名物のひとつ、夏巣立ちのゆっくりを捕まえる為だ。
この季節。春に生まれ、梅雨を乗り越えた赤ゆっくり達は、夏がもたらす豊富な餌によって亜成体にまで成長する。
そして、この地域では8月に入ると一斉に亜成体ゆっくりは巣立ちしていくのだ。
その主な理由は三つ。
夏であり、狩りの腕が未熟な亜成体でも十分な餌が取れること。
秋の越冬準備前に縄張りを決められ、その間に番を探せること。
そして、子ゆっくりの成長で巣の中が手狭になり、暑気に当てられたゆっくり達が余裕のある巣穴を希求しだすことが挙げられる。
その結果、この時期の山は、巣立ちしたばかりの亜成体ゆっくりがあちこちで跳ね回ることになるのだった。
赤ゆっくりよりは引き締まり、しかし生体ゆっくり程には固くない独特な食感の皮。
豊富な栄養によって太り、かつ程よく苦労を味わって深みを増した餡。
その味はさる著名な食通をも唸らせた程であり、それゆえにこの村の夏巣立ちゆっくりは貴重な天然食材として珍重されている。
特に、ばあちゃんの山のゆっくりは限りなく自然のままに飼育されていることもあって、質が高いと評判だった。
まあ、ぶっちゃけた話。
狩りを手伝うと結構いい小遣い稼ぎになるのだ、これが。
「なによなによっ!? そんなに私だけべたべたするのが駄目なら、ゆゆとひじりも一緒にべたべたすればいいじゃない!」
「「それでいいなら喜んで!」」
「2秒で懐柔されちゃ駄目でしょおおおおおおぉ!?」
さくっと意気投合しかけた三人に、今度は全力で突っ込む。
なんだその『パンがなければお菓子を食べればいいじゃない』理論はっ!?
「そもそも今日は村の人と班分けするから一緒に回れるかも判らないんだよ!? つか俺なら絶対別々にするから、自重しようよ三人とも!」
「え~?」
「こぼね~?」
「南無三~?」
「揃ってぼやかない! あとひじり姉は南無三の使い方おかしいから!」
スキマを使って捕まえたゆっくりを運べるゆかりん姉ちゃん。
中枢餡を破壊したゆっくりを使役できるゆゆ先生。
そもそも体力が羆並みなひじり姉。
山でのゆっくり狩りで一番重労働な、ゆっくりを詰めた袋を運ぶことに長けている三人をひとつところに固める理由はない。
村のみんなに声をかけて応援を頼んでいるのだから、輸送力も含めて能力が均等になるよう班分けするのは当然だ。
そして経験上、ゆかりん姉ちゃんは俺と同じ班に回される。
別の班にしても、どうせスキマ移動で俺にちょっかいかけに来るのが判っているから。
だからここは、ひじり姉とゆゆ先生には涙を呑んでもらうしかないのだ。
決して俺が楽をしたいからではない。班決めは俺ノータッチだし。
「なにを騒いでいるのよ……」
「はははっ! 相変わらず弟殿のところは賑やかだな!」
「あ、えーりん姉さんにかなこさん。班分けは決まった?」
そう。班決めでゆっくりを振り分けているのは、本部詰めのえーりん姉さんと、ばあちゃん監督のもと全体の指揮を執るかなこさんなのだ。
決して俺を贔屓したりはしないふたりだが、ゆかりん姉ちゃんの性格と行動を考えれば俺と同じ班にするしかないのである。
まあ……その結果、大抵俺とゆかりん姉ちゃんの班は他の面子が戦力外になるんだけども。
「ええ、決まったわよ。ゆゆことひじりは弟君とは別の班ね」
「南無三っ? えーりん姉さん、今年も別なんですかっ?」
「こぼね~。残念です~」
「ゆゆこは仕方ないでしょ。今年も学校の児童達が来てるんだから。叔母様ひとりに引率させるつもり?」
「こぼね~」
赤と青、いつものナース服っぽい衣装の上から白衣を羽織り、何故か眼鏡をかけたえーりん姉さんがゆゆ先生を諭す。
ま、夏休みの自由研究で、村の名産品である夏巣立ちのゆっくり狩りに参加する子供は毎年いるからな。
ゆゆ先生も叔母さんの飼いゆっくりである以上、叔母さんと同じ班……つまりは児童の引率役として割り振られるのは仕方がない。
「ひじりは母さんと同じ班に入って」
「南無……はい、判りました」
もちろん孫の俺が駆り出されているのだから、娘である母さんも当然駆り出されている。
一緒に野良仕事をしているひじり姉はそこに入ることが多い。
「ということは……今年も私は弟ちゃんと一緒ねっ?」
日傘をくるくる回し、ゆかりん姉ちゃんが笑みを浮かべる。
「……そういう事になるわね。いい? 弟君の邪魔しないで、ちゃんと働くのよ?」
「判ってるわよ姉さん、今年も私と弟ちゃんが一番になってみせるわ」
「ははっ、さすがは三年連続の捕獲量トップ班だな! 今年も期待しているぞ?」
「ゆっかり任せなさい!」
「かなこ、この子をあまり煽らないで……すぐ調子に乗るんだから」
「なに、ゆかりは少し調子に乗って生意気なくらいがいいのさ。その方が私も張り合いがでる」
「指揮する人間が張り合ってどうするのよ……」
ゆかりん姉ちゃんとかなこさんの会話に、えーりん姉さんがそっとこめかみを押さえる。
長女は大変だね、姉さん。
末っ子の俺が言うのもなんだけど。
ちなみに、元が保護ゆっくりだった姉さん達の年齢は厳密には不明だ。
なにしろ生年がいつかも正確には判らないのだから。
ただ……母さんやばあちゃんに拾われた時はみんな子ゆっくりだったので、登録票には拾われた歳が生年として記されている。
その順番で言うと、えーりん姉さんが長女、かなこさんとゆかりん姉ちゃんが同い年で二女と三女、ひじり姉が四女でゆゆ先生が五女になる。
だから、ゆゆ先生とかなこさんは母さんが保護して躾けたあとに叔母さんやばあちゃんに譲られたけど、姉ちゃん達の感覚では自分達は五姉妹なのだそうだ。
えーりん姉さんが何かとかなこさんやゆゆ先生を気にかけるのも、多分その辺があるからなのだろう。
それで苦労してる辺りも、えーりん姉さんらしいと思う。
「それで姉さん、俺達の班にはあと誰が入るの?」
「かなこの処のさなえとすわこよ」
「……人間は俺だけか」
「人手不足だからな!」
「そうだね、人手不足じゃ仕方ないよねー」
でもかなこさん、それ自慢げに言う事じゃないからね?
確かにうちの村は加工場関係者抜くと人口も平均年齢もちょっと笑っちゃうことになるけどさ。
「それじゃみんな、あと30分で出発だから所定の場所に移動しなさい……気をつけるのよ?」
「はい、えーりん姉さん」
「こぼね~。弟様、またね~」
「ゆっかり頑張るのよ~」
えーりん姉さんに促され、所定の位置へと移動するひじり姉達。
それを見送っていると、本部のある方からぽいんぽいんと二匹のゆっくりが跳ねてきた。
緑の髪にカエルとヘビのお飾りを付けたゆっくりさなえと、金髪に目玉の付いた黄色い帽子をかぶったゆっくりすわこだ。
「ゆゆっ……かなこさま、ゆっくりしていってくださいね!」
「あーうー!」
「おお、来たか。弟殿、こいつらが今日一緒に山に入るさなえとすわこだ。宜しくしてやってくれ」
「ん、了解。すわこもさなえも頑張ろうな」
「はい! さなえ、ゆっくりがんばります!」
「あーうー! すわこがんばるー!」
ぽいんぽいんとその場で跳ねながら、すわことさなえが元気に答える。
そのお飾りには、狩猟用ゆっくりであることを示す『猟』と刻印された銀色のバッジが輝いていた。
まあ、狩猟用と言っても能力的にほぼ対ゆっくり限定だから、ゆっくりの多く棲むこの山くらいでしか使えないんだけどね。
***
「ゆっゆっゆっ……!」
山の中、ゆっくりが踏み固めた道をゆっくりまりさが跳ねていく。
「ゆっくりにげるよ! にんげんさんにはつかまらないよ!」
「はいはいゆっくりゆっくり」
それを歩いて追いかけながら、俺はまりさを観察していた。
バレーボールより一回りほど小さいサイズ。金髪にくすみはなく、まりさ種独特の帽子は黒々としていてリボンも綺麗な白。
うん、この夏巣立ちした亜成体で間違いない。
それもかなり状態の良い個体だ。
「まあ俺に捕まらなくてもいいんだけどなー……さなえ、すわこ、行けっ!」
「あーうー! いっくよー、さなえー!」
「はい、すわこさま!」
俺の号令に応え、すわこが跳ねる速度を上げてまりさを追いかけていく。
それを確かめ、さなえは跳ねながら大きく空気を吸い込んだ。
「まりささん! ゆっくりしていってね!」
「ゆゆっ!? ゆっくりしていってね!?」
「ゆっくりしていってね!?」
さなえの挨拶に立ち止まり、ぽいんと跳ね上がってまりさが挨拶を返す。
その隙にすわこはまりさに近づき、着地するまりさにタイミングを合わせてのしかかった。
「あーうー!」
「ゆびいいぃっ!? ちゅ、ちゅぶれるううううぅ!」
上から押さえつけられ、まりさが苦しげに呻く。
そこに追いつくと、俺はまりさを掴みあげ、背負ってきた袋に放り込んだ。
「おそらをとんでるみたいっ!? ゆゆっ? ここはなんだかゆっくりできるよ? ゆ……ゆゆうぅ……」
加工場特製のゆっくり袋は、中に放り込まれたゆっくりを暗さと狭さと袋に染みつかせた匂いで強制的にゆっくりさせる。
まりさが大人しくなったのを確かめ、俺は袋を背負い直した。
「よくやったぞ、さなえにすわこ。ほら、ご褒美だ」
「ありがとうございます、おにいさん!」
「あーうー! おにいさんありがとー!」
ポケットの小袋から特製かりんとうをふたつ取りだして二匹に与える。
「あまあまー! しあわせですー!」
「あーうー! あまあまー!」
「そっか。そこで大人しくしてろよ?」
このかりんとうは甘さ控えめで、ゆっくりにも食べやすい硬さに焼いてあるので、ゆっくりへのご褒美に丁度いい。
しあわせー、な表情でかりんとうをむーしゃむーしゃするさなえとすわこをその場に残し、俺は獣道を離れる。
草を掻き分けて少し進むと、半坪ほどの窪地に一匹のゆっくりまりさがいるのが見えた。
のーびのーびして、獣道の様子をしきりに伺っている。
さっきの挨拶で余分な声が聞こえたと思ったが、やっぱりか。
「……ゆゆ!? にんげんさんなのぜ!?」
「はいはいゆっくりゆっくり。まりさは巣立ちしたばかりのゆっくり?」
見た感じバスケットボールサイズの成体だし、金髪も帽子もちょっと汚れているからまず違うとは思うが、一応聞いてみる。
「ゆっ? ちがうのぜ! まりさはこのまえおちびちゃんをすだちさせたのぜ! いまはあきさんのしゅっさんっ! にむけてかりをしてるのぜ!」
聞かれたこと以上の事を勝手に喋ってくれるまりさ。
「そーなのかー」
「そうなのぜ! このあたりにさいきんゲスがすみついたってうわさをきいてたから、けいかいしていただけなのぜ!」
こういうところで余計なことを口走って潰されるのがゆっくりなんだが、このまりさはそこまで餡子脳ではないらしい。
むしろ、ゆっくりにとっては重要な、今の俺にしてもそれなりに有用な情報を喋ってくれた。
「情報ありがとう。それじゃ、ゆっくり狩りをしていってね!」
「ゆゆ? ゆん、ゆっくりしていってね!」
俺の挨拶に行っても安全だと判断したのか、まりさはぴょんぴょんと跳ねていった。
うーん。やっぱ、ばあちゃんの山のゆっくりは出来ているなあ。流石かなこさんが容赦なく躾けているだけはある。
「にんげんはまりさをゆっくりさせるんだぜ!」
とか、
「れいむにあまあまちょうだいね! たくさんでいいよ!」
とかのビキィワードは口にせず、人間を見下げたりしないが、かといって人間を必要以上に怖れもしない。
人間は自分達を食べるし、ゆっくりさせてくれない怖い存在。
でも、里に下りて畑を襲ったり、おうち宣言をしたり、『とおせんぼ』しない限りはそうそう制裁されることはない事も知っているのだ。
なので俺も、ああいうゆっくりは何もせず見逃すことにしている。
捕まえたところで選別する時にはねられるから、荷物になるだけだし。
「しかし、ゲスねぇ……」
多分、山の外から流れてきたんだろうけど……タイミングの悪い奴だ。
今回の狩りは夏巣立ちのゆっくりだけを捕まえて、他のゆっくりは見逃すのが基本方針。
だけど、ゲスとれいぱーは除外されてるんだよなー。
街ならともかく、かなこさんが管理して常にある程度の淘汰圧をゆっくりに与えている(今回の狩りもその一環だ)この山に、ゲスやれいぱーは邪魔なだけ。
だから今回も、ゲスやれいぱーは見つけしだい駆除していいことになっている。
もちろん虐待だってOKだ。
ばあちゃんの山のゆっくりを虐待できる機会なんてそうそうないので、中には夏巣立ちのゆっくりよりもゲス虐待目当てな鬼威惨もいる。
俺はそこまでする気ないけど。
ゲスに出遭ったら制裁はするにしても、自分から探そうとは思わない。
それよりも夏巣立ちのゆっくりを探した方がいいからな……主に、俺の懐的に。
夏は何かと入り用だし。
「惜しいわね~。ゲス言動したら、私がスキマ落下の刑にしてあげたのに」
不意に。
背中に柔らかな感触が押しつけられ、耳元で声がした。
「ゆかりん姉ちゃん、地味に怖いこと言わない。あと肩に顎乗せないで」
「ん~? いいじゃない、姉弟なんだし」
「いやそれ姉弟関係ないでしょ。だいたいそれ、くすぐったいんだからさ……」
「んふふ」
俺の抗議を軽やかにスルーして、スキマから身を乗り出したゆかりん姉ちゃんが、俺の肩に首を乗せたまま頬をすり寄せてくる。
といっても、かなこさんみたいに積極的なすりすりじゃなく、そっと押しつけてくる感じだ。
「ん~、弟ちゃん、すべすべ~。でもやっぱり男の子よね、逞しくなってぇ……」
「だからくすぐったいってば……ほら、抱きつかないのっ」
「弟ちゃんったらつれないわね~? せっかくふたりっきりなんだから、もうちょっと甘えてくれてもいいのよ?」
「甘えてたら夏巣立ちのゆっくりを捕まえられないでしょ。今年も捕獲量一番になるんじゃなかったの?」
「大丈夫よ~、もう二十匹、二袋も送っているんだから。少しくらいゆっくりしても他の班は追いつけないわ」
……その油断は敗北フラグだと思うけどなー。
とはいえ、山に入って3時間ちょっとで22匹はかなりのハイペースなのも確かだ。
巣立ちゆっくりは当然だが大抵単独行動しているから、家族狩りみたいに芋づる式に獲れる訳じゃない。
それを考えると、少しくらいは休憩してもいいか。
「じゃあ、少し早いけどここでお昼にする?」
「ええ、そうしましょ。すわこ、さなえー、こっちいらっしゃーい」
「あーうー」
「はい、ゆかりさま」
草を踏み分け、さなえとすわこが跳ねてくる。
その二匹を迎え、俺は草の上に座り込んだ。
「姉ちゃん、弁当~」
「はいはい」
スキマを開き、ゆかりん姉ちゃんが手を突っ込む。
しばらくして引き抜かれた手には、風呂敷に包まれたお重と水筒が抱えられていた。
「今日のおかずは鶏の唐揚げに卵焼きよ」
「あーうー! すわこたまごやきすきー」
「おむすびはみんなで作ったの。具は食べてみてのお楽しみっ」
「またびっくりおむすびかっ!?」
「この間みたいに実ゆは入ってないから安心しなさい」
「それなら……」
「入っているのは赤れみりゃだから」
「おむすびの具としてはマシだけどそれもどうよ!?」
「……さなえはごはんさんだけでいいですよ?」
お重を開き、わいわい言いつつ弁当を使う。
「あら弟ちゃん、両手が唐揚げとおむすびで塞がってるじゃない……はい卵焼き、あーんっ」
「別に自分で食えるんだけどなあ……あーん」
ゆかりん姉ちゃんが、卵焼きを箸で摘んで差し出す。
それを一口で食べると、卵の旨みと砂糖の甘さがじんわりと口内に広がった。
「ね、美味しい?」
「うん、旨いよ……この味付けはゆかりん姉ちゃん?」
「正解! さすが弟ちゃんね、ご褒美あげる……んっ」
突っ込む間もなく、頬に柔らかな感触が触れる。
小さく差し出された舌が、ちろりと頬を舐めあげていった。
「ぶうっ!? ねっ姉ちゃんっ、こういうところではソレ止めようよっ!?」
「いいじゃないの~、お姉ちゃんの愛の証よっ」
「……」
「あーうー! たまごやき、すわこもー!」
「くす……はい、すわこもあーん」
「あーん! むーしゃ、むーしゃ……しあわせー!」
すわこに卵焼きを食べさせ、姉ちゃんが微笑む。
流石にかなこさんが躾けたゆっくりは、胴なしでも虐める対象にはならないらしい。
まあ、姉ちゃんもゲス制裁派であって虐待派じゃないからな。
「……じー」
ふと気付くと、さなえがこちらを見上げていた。
「さなえは何が食べたい?」
「えっ? あ、さなえは……その、からあげさんがたべてみたいです……」
「ん、それじゃ俺のを半分やるよ。ほら、口開けろ」
「ありがとうございます、おにいさん……あーん」
手に持っていた唐揚げを半分に千切り、口の中に放り込む。
「むーしゃ、むーしゃ……おいしいですー! かなこさまがくださるやきとりさんみたいですね!」
「そりゃ同じ鶏肉だからな……ほら、皮も旨いぞ~」
「ありがとうございます! あーん」
ぱあぁっと顔を輝かせるさなえに俺もゆっくりしながら、残りの唐揚げを食べさせてやる。
「むーしゃ、むーしゃ……しあわせですー! かなこさまがおっしゃるとおり、おにいさんはとてもやさしいにんげんさんなのですね!」
「そうかぁ? 唐揚げひとつでそこまで言うのは正直どうかと思うぞ?」
「そうですか? でもかなこさまはいつも、おにいさんのことをほめていますよ?」
「……そうなの?」
「はいっ」
「うあー……」
姉が自分の知らないところで自分を褒めていた。
それを他人(ゆっくりだけど)から聞かされるのってなんでこう気恥ずかしいんだろう。
「……あいつ、自分のゆっくりに変なこと吹き込んでないでしょうね……」
「へんなことってなんですか?」
「弟ちゃんは自分の婿だとか、そう言う類の事よ」
「いや流石にソレはないだろ……」
「はい! かなこさまは、おにいさんのおよめさんになるのだといつもいっています!」
「んぐうっ!?」
「だじょおぉっ!?」
あ。
喉に。
赤れみりゃが。
「~~っ!」
「あーうー!? お、おにーさーん!?」
「たいへんですゆかりさま! おにいさんが!」
「……ほほぉ。かなこの奴、そんなこと言ってたの……」
「いえ、ほほぉじゃなくてですね!」
「~~~~っっ!!」
「はいはい、お水ね弟ちゃん。麦茶でいい?」
「~~~~~~っっっ!!!」
コップに入った麦茶。
一気に。
流し込む。
「ちゅべたいんだぢょおおおおぉぉ!?」
「~~~~~~~~~~~っっっっ!!!!」
「ああっおにいさんがしちてんっばっとうです!!」
「あーうー!?」
やべえ。
赤れみりゃ。
活きよすぎ……。
「ああ、大丈夫よ。水は飲めたし、あとはこうして背中を叩けば……」
ぽんぽん、ぽんぽん。
「っっ!? っ!! っっっ!!!」
「そろーり、そろーり……」
「ほ、ほんとうにだいじょうぶなのですか?」
「そろーり、そろーり」
「あーうー!?」
「しょろーり、しょろーり……」
「大丈夫、大丈夫……だからすわこ、さなえ」
喉で、赤れみりゃが、じたじた。
「はい?」
「あーうー?」
「そこのゲス一家にお弁当取られないようにね」
「ゆっへっへ……このまりささまが、こっそりごはんさんをいただく……って、なんでばれてるのぜええぇ!?」
「気付かない方が餡子脳でしょ……ほら弟君、吐いちゃいなさい」
ぽんぽん、背中が、叩かれて。
優しく、背中を、撫でられて。
苦しいけど、気持ちいい。
「ゆへへ……ばれちゃしかたないのぜ! このごはんさんはまりささまがいただくのぜ!」
「れいむがむーしゃむーしゃしてあげるよ!」
「まりちゃがたべちぇあげりゅのじぇ!」
「ゆん! そんなことはさせません!」
「あーうー! すわこたちのごはんだよー!」
すわこと、さなえが、ゲスのまえ。
「うるさいのぜ! くそにんげんをたおしたまりささまにさからうのかぜ!?」
「ゆっふっふ、まりさはつよいんだよ! あのくそどれいをやっつけたんだよ!」
「おとーしゃんはちゅよいのじぇ!」
俺が、いつお前らに、倒された?
ゲスは本当に、餡子脳だな……。
「それいじょうちかづくのなら、かりますよ!」
「たたっちゃうよー!」
「ゆへん! これをみても、そんなことがいえるのかぜ!?」
「っ!?」
ゲスが、口からナイフを、取りだした。
「ゆっ!? そんなもの……さなえはこわくありません!」
「すわこもだよー!」
「ゆっへっへ……ばかなかいゆっくりなのぜ。このないふさんのさびになるのぜ!」
やばい。
すわことさなえに何かあったら。
かなこさんが、悲しむ……!
「ゆんっ! いくのぜええええぇ!!」
ゲスまりさが、ナイフを振るう。
かなことすわこが、身構える。
二匹を制そうと、口を開く。
ゆかりん姉ちゃんが、背中を叩く。
赤れみりゃが、喉で暴れて。
「~~~~っっ……げほっっ!!!!」
俺は思いきり咳き込んだ。
何かが飛び出していく感覚がして、喉が一気に楽になる。
「おじょらっ!?」
「ゆべえええぇっ!?」
一瞬後。
びしゃりという音がして、ゲスまりさの右目に小さな肉まんが激突した。
「ゆびぇえええええぇぇっ!? ま、まりざのおべべがあぁ~~っ!?」
「ううぅ~、いぢゃいんだじょ~!」
あ、赤れみりゃまだ生きてた。
さすが捕食種、凄い生命力だ。
多分、柔らかい目の部分にぶつかったからだろうけど。
「いだいじょ~……う? こりぇ……あまあまだじょ~!」
潰れた目玉の奥から餡子が滲んできたのか、赤れみりゃの声が嬉しげなものに変わる。
「あまあまちゅーちゅーしゅればいぢゃくなくなるんだじょ~! ぢゅ~っ!」
「ゆがあああああぁぁ!? なんでれみりゃがいるんだぜええええぇ!? ま、まりざのあんごずわないでねえええええぇぇ!?」
「う~! あまあま~!」
「いだいいだいいだいいいぃ! おべべにはいらないでえええぇ!!」
あー……思いがけず捕食種による残虐行為手当が。
ま、ゲスだからいいか。
「ゆぎゃああああぁっ!? れ、れみりゃはばりざだげだべでねええぇ!? がわいいでいぶをだべないでねええええぇ!?」
「おぎゃーじゃんなんじぇぞんにゃごぢょいうんだじぇえええぇ!? ぞんにゃごどをいうげしゅおやはぢねええええぇぇ!!」
「どぼぢでぞんなごどいうのおおおおおおおおぉぉ!? ぞんなごどいうゲスおぢびじゃんはいますぐじんでねええええぇぇ!!」
ゲスまりさを助けようともせず、親子で罵倒しあいながら逃げようとするゲスれいむとゲス子まりさ。
「げほっ、げほ……ゆかりん姉ちゃんっ!」
「はいはい。弟ちゃんを奴隷呼ばわりしたゲスは送っちゃうわよぉ?」
「ゆっぐりにげるよおおおぉ!!」
「にげるのじぇええええぇぇ!!」
知らなかったのか? 姉ちゃんからは逃げられない。
俺の背中を優しくなで続けながら、ゆかりん姉ちゃんはゲスれいむとゲス子まりさの足元にスキマを開いた。
「ぞろぉーりっ、ぞろぉーっ……おぞりゃっ!?」
「おじょらどんでりゅみじゃいっ!?」
開いたスキマに親子ゲスが吸い込まれる。
「はい、繋げちゃうわね」
そして、そのスキマの真上に開く新たなスキマ。
そこかられいむとまりさが落ちてきた。
「どんでるみだいいいいいいいいぃぃ……どぼぢでまだおぢてるのおおおおおぉ!?」
「ぎょわいのじぇえええええええぇぇ……ゆっ、にゃんで、にゃんでまちゃおちるのじぇえええぇぇ!?」
上と下に開いたスキマの間を落ち続けるゲス親子。
「これはおまけ」
更にゆかりん姉ちゃんは近くの木の枝を何本か手折り、スキマを落ちるゲス親子にぶつかるように投げ入れた。
一緒に落下しだした枝葉が、空中でもがくゲスれいむとゲス子まりさの身体を容赦なく叩く。
「ゆゆっ!? えださんやべでっ、やべでねえぇ! ぢくぢくじないで、えださんはれいむをだずげでねええぇ!!」
「まりじゃを! まりじゃをだじゅげるんだじぇえええええ!!」
更に枝に繁ったままの葉がぶつかり、ゲスれいむとゲス子まりさの身体に緑の葉肉を擦りつけていく。
「「ゆっ……ゆげええええええぇぇぇっ!?」」
……それだけで、ゲス親子は苦しみだした。
「にがっ! にがあああぁっ!! なにごれえええぇぇ!! なんでえださんもはっぱさんもにがいのおおおぉ!? ゆげええ!!」
「にぎゃいのじぇ、くるちいのじぇえええええええ!! ゆげっ、ゆげっち! げりょ、たしゅ、だじゅげでえええぇ!!」
「姉ちゃん、あれって……」
「ええ、ニガキの枝よ」
ゆかりん姉ちゃんが楽しげに微笑む。
ニガキ。この辺だと普通に見る樹木だ。
木材としては軽く丈夫で加工しやすく、樹皮には殺菌作用があって漢方薬にもなるのだが……。
この木、とにかく苦い。
幹も枝も実も葉も、全ての部位に苦味成分があるのだ。
そんな物に、体表全てが感覚器官なゆっくりが触れ続けたらどうなるか。
「ゆぎゅっ、ゆぎょおおおおぉ! にがっ、にがいいいいいいぃ!! おじょらっ、おぢでええぇ……にぎゃいのおおぉ!!」
「おじょらどんでっ、にぎゃっ! にぎゃいのじぇええぇ!! ぼうやだぁ、まりじゃがえるっ、おうじがえるううううぅ!!」
……控えめに言って、地獄の苦しみを味わう事になる。
文字通り全身で恐怖と苦痛を感じつつ、ニガキの枝と一緒にスキマを落ち続けるゲスれいむとゲス子まりさ。
「ゆっゆっゆっゆっ……も、もうゆるじでえええぇぇ! ぢんじゃう、ばりざじんじゃうのぜええええぇ……!!」
「うー、うー! あまあまいっぱいだじょー!」
潰れた目玉から赤れみりゃに侵入され、身体の中から餡子を吸われ続けているゲスまりさ。
「……うわぁー……」
「……あーうー……」
それを見て呆然としているさなえとすわこに、俺は声をかけた。
「おーい、戻ってこーい。さっさと飯済ませて狩りに戻るぞー? この辺はこいつらの声でゆっくりも逃げてるだろうし、足伸ばすからなー?」
「まだここでごはんたべるんですかっ!?」
「あーうー!? ゲスおいてどこかいこーよー?」
「当たり前でしょ?」
「何言ってるんだ?」
驚く二匹に、ふたり同時に口を開く。
「ぼうやべでええええぇぇ!!」
「おぢるううううううぅぅ!!」
「にぎゃいいいいいいいぃ!!」
「「たっぷり苦しませたあと、ちゃんと潰すまでがゲス制裁。ここを離れて万が一にもゲスを逃がす訳にはいかないの」」
ゲス達の悲鳴に、俺と姉ちゃんの声が重なった。
***
「お帰り、弟殿! いやー、今年も見事なものだったな!」
夕方。
山を下りてきた俺達を、かなこさんが出迎えてくれた。
「ふふっ、今年も私達が捕獲量はダントツでしょ?」
「ああ。娘殿とひじりも随分と頑張っていたが、弟殿達には及ばずだ。大したものだな、ゆかり!」
「当然! これが愛の力って奴よ!」
俺の腕に抱きつき、ゆかりん姉ちゃんが得意げに微笑む。
ゆかりん姉ちゃんはゆっくり詰めた袋をスキマで送っただけで、それ以外の労働は俺とさなえとすわこでやったんだが……まあ、言うまい。
楽させてもらったのは確かだからな。
ゲスも潰したあとはスキマ送りで村の加工場に廃棄させてもらったし。
「そうか! 愛なら私も負ける気はないが、今回は素直に褒めてやろう! 弟殿の班のゆっくりは量も質も素晴らしかったからな!」
「あーうー! かなこー!」
「かなこさまー!」
嬉しげに笑うかなこさん。
その足元に、すわことさなえがぴょんぴょん跳ねてきた。
「おお、さなえにすわこもご苦労だった! 弟殿の言うことをちゃんと聞いたか? 良い子にしていたか?」
その二匹を抱き上げ、かなこさんが笑顔を向ける。
そんな育ての親を見上げ――。
「もちろんですっ! れみりゃすぱーくでゲスをせいさいするおにいさんに、さなえはぜったいさからいません! どんなめいれいにもしたがいます!」
「あーうー! すわこはいいこー! すわこはいいこー! だからせいさいしないってゆかりにおねがいしてー! スキマこわいー!」
「「せいさいごはんはもういやー!!」
半泣きの表情で、さなえとすわこは必死にそう訴えた。
「……ゆかり、弟殿?」
「あ、あははは……山でゲスに絡まれたから制裁したんだけど……ちょっと、その子達には刺激が強すぎたみたいでねー……」
「いやー、なんか色々あって、俺が変な能力持ってるって誤解しちゃってさ……あ、天に誓ってその二匹には手を出してないよ? な?」
「「はっはひいいい!! おにいさんはとってもすてきでやさしいにんげんさんですううぅ!!」」
うん、どう見ても俺が無理矢理言わせてる風だねっ。
でも本当に何もしてないんだよ?
ゲス達は俺らが食事終わるまで放置して、制裁の仕上げに揉み込んだニガキの葉をたっぷり口に突っ込んでやったけど、それだけだし。
ゲスまりさを喰ってた赤れみりゃなんかちゃんと逃がしてやって感謝されたんだぜ?
「おにいさんのなかはままみたいにぬくぬくだったじょー!」って。
それなのに、この反応。
……いや、ゆかりん姉ちゃんのノリに合わせてちょっと調子に乗っていたのは認めるけどさ。
「……ふぅ。とりあえず、こいつらはえーりんに診て貰うことにして……弟殿、ゆかり?」
「はっはいっ!?」
「な、なによぉ……!?」
「何故このようなことになったのか……説明して貰うぞ?」
笑顔のまま、怒りのオーラを浮かべるかなこさん。
その迫力に射すくめられながら、俺はゆかりん姉ちゃんと一緒に笑顔で頷きつつ、心の中で呟いた。
『どうしてこうなった?』と。
・おまけ『ゆっくりさなえは胴付きになりたい』
「ごめんねさなえ、怖がらせちゃって」
「いいんですよゆかりさま。さなえがみじゅくだったのですから……」
「そうも行かないわ。かなこのゆっくりに借りを作ったままなんて私が嫌なの。だから……私にして欲しいこと、ない?」
「してほしいこと、ですか? えっと……」
「何でも言っていいのよ?」
「それならっ、おねがいがあるのですがっ!」
「なに?」
「ゆかりさまのなかみを、ちょっとだけたべさせてください!」
「……え?」
「かなこさまにききました! ゆかりさまのなかみはなっとうカレーさんなんですよね?」
「え、ええ……そうだけど……」
「わたしたちゆっくりさなえは、カレーさんをたべるとどうつきになれるんです!」
「……それ、おまん亜種のさなえだけよ?」
「そうなのですか?」
「まあ、あなたにおまん亜種の餡統が混ざってる可能性はあるし、胴付きの私の中身だから、普通のカレーよりは胴付きになる確率も高いだろうけど……」
「では、おねがいします! すこしでいいですから、わたしにゆかりさまのなかみをたべさせてください!」
「胴付きになりたいの?」
「はい! かなこさまみたいになりたいんです!」
「仕方ないわねえ……弟ちゃんには内緒よ? ……ん、しょ……」
「ゆわぁ……お、おっぱいからでるのですかっ!?」
「他の胴付きは知らないけれど、私達姉妹はみんな、ね……スープだけで具は出せないけど、それでいい?」
「はいっ! それではっ、しつれいしますっ! はむっ……ちゅうっ……!」
「んんっ……!」
「ちゅっ、ちゅっ……ちゅ……あの、ゆかりさま」
「んっ……ん……なに?」
「こういうこと……その、おにいさんと、したかったのではないですか?」
「ふふっ、案じてくれるの? 大丈夫よ、弟君には何度も吸わせてあげてるから」
「そ、そうなんですか……ゆかりさま、すごいです……ちゅう……」
「ん……っ……ふぁ……」
「ゆかりん姉ちゃ~ん、この間貸したルルブ、今度使うことになったからちょっと返し」
「んにゃあああああぁぁっ!?」
「うわああぁっ!? ゆっ、ゆかりん姉ちゃんっ!?」
「!? ち、ちちち違うのよ弟ちゃんっ! これには訳がっ!!」
「しつれいしてます、おにいさん! ちゅーちゅー!」
「ゆかりん姉ちゃん……俺だけじゃ飽きたらず胴なしにまで……」
「ゆっかり斜め上の解釈しないのっ!!」
「だってそれどう見ても搾乳プレ」
「プレイ言わない! 弟ちゃんの時と違ってこれはさなえにとって真剣な行為なんだから!」
「真剣な搾乳プレイ?」
「だからプレイ言わない! ……って、あんっ!」
「ちゅっ、ちゅうっ……ん、ゆっ、ゆううっ……!」
「ええっ? さ、さなえの様子がっ……!?」
「……ヘエーエ、エーエエエー! エーエエー、ウーウォーオオオォー! ララララ、ラァーアーアーアー!」
「ああっ姉ちゃんのせいでさなえがとんでもないことにっ!?」
「ゆっくり聞きの悪いことを言わないでっ! さ、さなえ大丈夫っ!?」
「あ~らはんま~や! みんな~そ~ちんな! ゆっ、ゆっ、ゆ……」
「さなえーっ!?」
「ゆーっ! ゆっくり胴付きになりましたー!!」
「「なんでじゃああああああああぁぁぁぁっ!?」」
このあと、ゆかりん姉ちゃんはさなえ種を胴付きにする素材として、中身を定期的に加工場に提供することになりました。
搾るのは俺です。
いや、本当に……どうしてこうなった!?
過去作品
anko2043 夏のゆっくりお姉さん
anko2057 夏のゆっくり先生
anko2151 夏のゆっくり山守さん(前編)
anko2154 夏のゆっくり山守さん(後編)
感想、挿絵ありがとうございます。感謝です。
最終更新:2010年10月15日 17:24